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153 公爵令嬢は馬を選ぶ
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この季節のイベント。
それが、狐狩り。
お貴族様の娯楽と害獣駆除の一環として昔から続けられている行事のひとつ。
これに出るために、エレメント魔法学校経営の馬屋で男女関係なく十日間ほど乗馬の練習をさせられる。
うわぁ、私、乗馬とか出来るかなぁ……
いざとなったら馬型ゴーレムでその場を凌いでしまおう。
まずは、数いる馬の中から、自分と相性のいい馬を探し出す事から始まる。
相性が悪ければ、落馬や怪我の原因になり得るし、逆に馬を傷付けてしまう可能性もある。
早速相性チェック。
ロナウドは、馬屋で一番優秀な馬との相性が抜群だった。
セシル様は、スピード型の白馬。
リリーちゃんは、見目麗しい栗色の牝馬。
なんか馬にも性格が出てるねぇ。
ビ、ビクター君、近年稀に見る暴れ馬を早速乗りこなすとは……
ビクター君のやってる事は、常に性格と真反対だね。
アンリさん、ウッディ君も、相性が良かったそれなりの馬を選んでいた。
残すは私。
乗馬なんてやった事ないし、元気な馬とか乗るのが怖い。
ゆっくり動く小さめの馬とかがいいや。
そう注文すると、馬主が連れてきたのはここでは一番の小柄な老馬。
そろそろ現役を引退して、ゆっくりと余生を送る予定だったそうな。
名前はレックス。
いいじゃん、この力のなさそうな小さなヤツが私にはお似合いだ。
宜しく、レックス。
早速壁にぶち当たった。
レックスはかなりの人見知りらしい。
中々私と心を通じ合わせてくれない。
馬主に相談してみた。
「そうじゃなぁ、レックスは人見知りは強いのじゃが、美少女には比較的心を許しやすいのじゃ。」
なに!?
なら、私にもすぐ懐いてくれるのかな!?
「フラン、否定はしないけど、流石にそれは厚かましいぞ。」
う、うるさいロナウド!
横槍を入れてくるんじゃないよ!
改めて気を取り直して。
餌をあげてみる。
「……」
ブラッシングしてあげる。
「……」
う、馬屋の掃除……
「……」
何をやっても心を開いてくれる気配がない!
なんでみんな、あんなに懐いてるんだろう。
ロナウドは元々動物好きで、セシル様は騎士の息子で馬の扱いは容易いだろうし、リリーちゃんは主人公補正で動物と会話が出来るはず。
三人はまだわかる気がする。
ビクター君、君は暴れ馬をどうやって手なずけたんだよ。
他の人達も、何やかんやして一緒に歩いたり、乗馬の練習を始めてる人もチラホラ。
今まで、馬車馬や家畜達は周りの人が世話をしてたから、私が動物に対して何かをした事ってなかったんだよなぁ。
強いて言うなら、動物実験的なあれくらい。
心の通じ方が分からないよう!
……いざとなったから、あの手を使うしかない。
い出よ!超合金馬型ゴーレ……
ズビシッ!
「おいおい、こんな所でそんな魔法使ってみろ。
いくら魔法慣れしてるからって、馬達がビビるだろぅが。」
くっそー、今日は魔法技術の先生がいないからゲンコツ食らわないと思ってたのに、ジョニー先生に脳天チョップを食らった。
じゃあ、やっぱりレックスと仲良くなるしかないか。
ん?よく見たら、蹄鉄が結構傷んでるような。
「ああ、レックスはまだ蹄鉄を交換する前だったんじゃ。
大会前には交換しておこうと思っておる。」
じゃあ、それを私が交換してもいいのかな?
「構わんが、やった事はあるのかい?」
動画で何度か見た事あるから、やり方は知ってる。
ただ、削蹄はやった事ないから、手伝ってもらおう。
まずは、蹄に打ち付けられた釘を抜いて、古い蹄鉄を外す。
次に、削蹄。
鎌のようなもので足の裏を削ったり、ペンチのようなもので伸びた蹄を切ったり、ヤスリを使って形を整える。
馬の健康や走り方にも影響する肝なので、ここは素直にお願いをしよう。
通常ならここから、蹄鉄の形を整えたり、炉で焼いた蹄鉄を蹄に押し当てて形成したり、完成した蹄鉄を特殊な釘で蹄に打ち付けたり、って作業をするんだけど、ここは私。
一気に蹄鉄を作って蹄に装着。
ミラクルフィットの完全オーダーメイド蹄鉄。
着け心地は如何程?
おぉ、何となく誇らしげに見える。
おいおい、蹄鉄を見せびらかすようにウロウロ歩くんじゃないよ。
コイツ、もしかしてお洒落さんなのかな?
よしよし、じゃあ今度はお洒落な鞍を作ってあげよう。
ついでに、狐狩りまでに素敵な装飾をしてあげようじゃない。
それが、狐狩り。
お貴族様の娯楽と害獣駆除の一環として昔から続けられている行事のひとつ。
これに出るために、エレメント魔法学校経営の馬屋で男女関係なく十日間ほど乗馬の練習をさせられる。
うわぁ、私、乗馬とか出来るかなぁ……
いざとなったら馬型ゴーレムでその場を凌いでしまおう。
まずは、数いる馬の中から、自分と相性のいい馬を探し出す事から始まる。
相性が悪ければ、落馬や怪我の原因になり得るし、逆に馬を傷付けてしまう可能性もある。
早速相性チェック。
ロナウドは、馬屋で一番優秀な馬との相性が抜群だった。
セシル様は、スピード型の白馬。
リリーちゃんは、見目麗しい栗色の牝馬。
なんか馬にも性格が出てるねぇ。
ビ、ビクター君、近年稀に見る暴れ馬を早速乗りこなすとは……
ビクター君のやってる事は、常に性格と真反対だね。
アンリさん、ウッディ君も、相性が良かったそれなりの馬を選んでいた。
残すは私。
乗馬なんてやった事ないし、元気な馬とか乗るのが怖い。
ゆっくり動く小さめの馬とかがいいや。
そう注文すると、馬主が連れてきたのはここでは一番の小柄な老馬。
そろそろ現役を引退して、ゆっくりと余生を送る予定だったそうな。
名前はレックス。
いいじゃん、この力のなさそうな小さなヤツが私にはお似合いだ。
宜しく、レックス。
早速壁にぶち当たった。
レックスはかなりの人見知りらしい。
中々私と心を通じ合わせてくれない。
馬主に相談してみた。
「そうじゃなぁ、レックスは人見知りは強いのじゃが、美少女には比較的心を許しやすいのじゃ。」
なに!?
なら、私にもすぐ懐いてくれるのかな!?
「フラン、否定はしないけど、流石にそれは厚かましいぞ。」
う、うるさいロナウド!
横槍を入れてくるんじゃないよ!
改めて気を取り直して。
餌をあげてみる。
「……」
ブラッシングしてあげる。
「……」
う、馬屋の掃除……
「……」
何をやっても心を開いてくれる気配がない!
なんでみんな、あんなに懐いてるんだろう。
ロナウドは元々動物好きで、セシル様は騎士の息子で馬の扱いは容易いだろうし、リリーちゃんは主人公補正で動物と会話が出来るはず。
三人はまだわかる気がする。
ビクター君、君は暴れ馬をどうやって手なずけたんだよ。
他の人達も、何やかんやして一緒に歩いたり、乗馬の練習を始めてる人もチラホラ。
今まで、馬車馬や家畜達は周りの人が世話をしてたから、私が動物に対して何かをした事ってなかったんだよなぁ。
強いて言うなら、動物実験的なあれくらい。
心の通じ方が分からないよう!
……いざとなったから、あの手を使うしかない。
い出よ!超合金馬型ゴーレ……
ズビシッ!
「おいおい、こんな所でそんな魔法使ってみろ。
いくら魔法慣れしてるからって、馬達がビビるだろぅが。」
くっそー、今日は魔法技術の先生がいないからゲンコツ食らわないと思ってたのに、ジョニー先生に脳天チョップを食らった。
じゃあ、やっぱりレックスと仲良くなるしかないか。
ん?よく見たら、蹄鉄が結構傷んでるような。
「ああ、レックスはまだ蹄鉄を交換する前だったんじゃ。
大会前には交換しておこうと思っておる。」
じゃあ、それを私が交換してもいいのかな?
「構わんが、やった事はあるのかい?」
動画で何度か見た事あるから、やり方は知ってる。
ただ、削蹄はやった事ないから、手伝ってもらおう。
まずは、蹄に打ち付けられた釘を抜いて、古い蹄鉄を外す。
次に、削蹄。
鎌のようなもので足の裏を削ったり、ペンチのようなもので伸びた蹄を切ったり、ヤスリを使って形を整える。
馬の健康や走り方にも影響する肝なので、ここは素直にお願いをしよう。
通常ならここから、蹄鉄の形を整えたり、炉で焼いた蹄鉄を蹄に押し当てて形成したり、完成した蹄鉄を特殊な釘で蹄に打ち付けたり、って作業をするんだけど、ここは私。
一気に蹄鉄を作って蹄に装着。
ミラクルフィットの完全オーダーメイド蹄鉄。
着け心地は如何程?
おぉ、何となく誇らしげに見える。
おいおい、蹄鉄を見せびらかすようにウロウロ歩くんじゃないよ。
コイツ、もしかしてお洒落さんなのかな?
よしよし、じゃあ今度はお洒落な鞍を作ってあげよう。
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