欲にまみれた楽しい冒険者生活

小狸日

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062普段のサリナ姫

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拓の城での滞在も残り少なくなったので、未だ見ていないエリアの見学をさせてもらう。
夜中空を飛んで庭を眺めていたが、やはり昼間に見ておきたい。
ちなみに、兵士の宿舎の覗き見はしていない。
見に行ったとしても、パウロとヨーゼフは魔獣討伐隊として遠征中だ。

拓とオリバー隊長が庭園を散策していると、前方からサリナ姫とお付きの侍女と女兵士が歩いてくる。

「拓様も庭園の散歩ですか?宜しければご一緒させて頂いても良いでしょうか?」

拓が断る理由もなく一緒に歩くと、サリナ姫は庭園の花について色々と話してくれる。

「サリナ姫は花が好きなんですね。私はそちらの方は全く疎くて。」
「そうなのですか。では、こちらの花は如何ですか。花びらは食べられてデザートの飾りに使われます。」

拓が興味を示すと、食べられる植物や、香料として使える花を教えてくれる。
拓はメモ帳を取り出して記録し、食べられる花を少し貰うことにした。
庭園を一回りした所で、東屋に座ると拓がアイテムボックスに保管していた菓子を取り出し、
魔法で空中に湯を作り出し、ティーパックを放り込んで紅茶を用意した。
サリナ姫は侍女が何か言おうとするのを止めて、拓の用意した紅茶に手を伸ばそうとする。

「あっ、そうか。姫様が食するなら毒見をする必要がありましたか?」
「お気になさらずに。拓様が用意してくれたのを疑う必要は有りませんから。」
「サリナ姫が良くても、お付きの人にとっては大切なことでしょうから。」

拓はサリナ姫のカップを引き下げ、直ぐに追加で3人分の紅茶を用意し、自由に取れる様に一か所に置いた。

「まぁ、こんな処で毒を盛るなら直接攻撃をした方が早いと思いますけどね。
 でも、皆で食べた方が美味しいので良かったかな。」

5人だと菓子も少ないので追加で用意していると、その様子を見ていたサリナ姫が笑い始めた。

「やだ、拓様がそんな気を使わなくて良いのに。それにしても、こんな風に魔法を使うのを見るのは初めてよ。」
「・・・」
「笑ってしまってごめんなさい。ありがとう、お菓子も頂くわね。」

侍女が毒見をする前に、お菓子を手にすると口に放り込んだ。
サリナ姫は、呆れているお付きの人やオリバー隊長にも勧めて皆で食べることに。

「今の状態がサリナ姫の素ですか?」
「人前だと、姫として振舞う必要が有るから。本当は肩が凝るのよ」

サリナ姫は更に1つお菓子を摘まんで口に頬る。
昨日とは違い、今のサリナ姫は普通の女の子にしか見えない。
侍女を見ると今にも溜息を吐きそうな状態だったので、これが普段のサリナ姫なのだろう。

「一応、今も人前ですよ。」
「そうだけど、まぁ良いじゃない。拓様なら姫のイメージが壊れても問題なさそうだし。
 他の男性を相手にすると、地位と容姿ばかり見て来るけど、拓様はそんな感じはしないのよね。
 何か力が抜けちゃって。」

それは王女という権力にも、女性に対して性的興味も無いからだ。とは言えない。
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