欲にまみれた楽しい冒険者生活

小狸日

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132茶会

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茶会はサリナ姫、拓、勇者の3人だけで行われ、菓子と飲み物を用意するとメイド達は席を外していた。
初めは拓の見て来た町の話を聞いていたが、勇者3人は拓の変装について聞き始めた。

「そういえば、拓さんの治癒魔導士ホワイトジャックって、どっちの名前を使ったの?」
「どっちって?」
「もぐりの天才医師か研修医のどっちかって事。」
「あぁ、そういえば研修医の話も有ったね。俺のイメージは天才医師の方。
 謎の治癒魔導士って名乗ったけど、謎は付いて無かった?」
「謎は聞いてないかな。それにしても、謎ってウケるんですけど。」
「謎が付いていた方がカッコいいと思ったんだけどな。」

残念がる拓に、勇者3人は笑う。

「じゃあ、謎の探検家アンディ・ジョーンズの時はやっぱり鞭を持っていたの?」
「鞭は持ってなかったんだよね。有っても使えないし。
 そうそう、遺跡を使ったアトラクションでこんなのを買ったんだ。」
「拓さんって、浩司と似ててヤバイ。」

拓が取り出したのは、遺跡の前で購入した木剣。
土産で木刀を買う中学生かと突っ込みが入ったが、浩司が気に入ったのでプレゼントすることにした。
更に、髪の色を変える薬を取り出すと

「こんなの有るのね。面白いわ。」
「マジ、ファンタジーって感じ。楽しい。」

由美と里香が飲んで髪の色を変えて楽しんでいたので、幾つかプレゼントする。
楽しく話しているのだが、サリナ姫は貴族達でも探し出すことが出来ない魔導士の話をして大丈夫か心配になって来る。

「拓様は、この話をしてしまって大丈夫なのですか?」

素の状態のサリナ姫を知っているだけに、拓はこの姫の仮面を被った状態を笑うのを我慢して答える。

「このメンバーなら問題ないでしょう。上級魔法を使えるのを隠そうとしただけですので。
 只そこまで気を使って謎の人物を演じていないので、バレるのも時間の問題かも知れませんね。」

ホワイトジャックとアンディ・ジョーンズが別々の上級魔法を使うので同一人物と考えている貴族は居ない。
ましてや拓は多種多様な中級魔法を使うため、初めから同一人物という考えは外されている。
複数の上級魔法を使える魔導士が居ると考える貴族は1人も居なかった。拓が落ち人だと知っている貴族だとしても・・・

「それよりも、拓様は上級魔法が使えるのですね。」
「一応は使えるようになりましたね。
 1つに特化させる場合と複数の魔法を使っている場合、違いが有るのかは分からないけど。
 そっちは限定した魔法を使い続けて何か変わった感じはある?」

勇者3人は強い威力の魔法を使っても体への負担が少し軽くなってきているらしい。

「この事は他人に話さない方が良いでしょう。
 拓様が複数の上級魔法が使えるのを知られると、色々と面倒なことになるかと思いますので。」
「やはり、そうなるか。色々な中級魔法を使えるだけでも特殊なのに、それが上級魔法になったら異常だよね。」

拓は溜息を吐くしかなかった。
サリナ姫の茶会は終わり、他の貴族の女性が近寄らない様にとサリナ姫が城の出口まで付き添ったのだが
何時もの侍女と女兵士だけになると拓が笑い始めた。

「王族の仮面って凄いよね。本当にお淑やか姫様にしか見えなった。
 そろそろ、皆の前でなら普通に話しても良いんじゃない。
 浩司だって素のサリナの方がもっと話をしたいと思うんじゃないかな。」

最後にサリナ姫に礼を言って町へと帰って行った。
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