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165店巡り
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ポップ男爵、ジャイア男爵、ピスタ男爵は悩んでいた。貴族といっても男爵。
たまたまパーティの待合室で拓と話すことになり、3人が気に入っている店に連れて行くと約束をしてしまった。
「本当に、私達が行く店で良いのか?」
「拓殿の様子を見ると、その方が喜んでくれるみたいだからな。」
「有り難いが、緊張するな。」
町に溶け込む格好をし待ち合わせの場所へ向かうと、既にOZ3人の姿が有った。
「OZの皆さん、今日はお願いします。」
「こちらこそ、お願いします。」
拓が周囲を見ると体格の良い、3人がこちらを監視しているのが見える。
「あれは、護衛です。」
「一緒に行動しても構いませんよ。その方が護衛するのも楽で良いでしょう。」
拓に言われ、護衛の3人も一緒に行動することにした。
「美味しいケーキですね。1件目からこんなに美味しいのが食べれるとは。お腹を空かせてきて良かった。」
拓は喜ぶが、食レポとしては「美味しい」としか言わず使い物にならない。
食べ物の話で盛り上がり、次の店へ・・・
「拓様、この様な場所でお茶ですか。宜しければ我が屋敷で特別に用意したお茶など如何ですか。」
「本日は食べ歩きに連れて来てもらっていますので。」
「そこの者達は男爵ですな。」
何処で知ったのか、飾った服を着た貴族が話しかけて来た。
「私は只の冒険者ですので、その様な紅茶は同じ貴族の方と飲まれた方が良いかと思います。」
拓が断っても、自分の屋敷に誘ってくる。
「あのですね。俺がお願いして誘ってもらったんですよ。邪魔をしないで貰えますか。」
すると、話しかけて来た貴族の周囲の温度が一気に下がり、髪や眉毛、コートが霜が付いて白くなり寒さで歯がガチガチと鳴っていた。
「相手の気持ちも考えず、無理に誘うのは宜しくないですね。」
後から聞いたことのある声がする。
声の方が見ると、やはりサリナ姫。横には浩司も居る。一応、町娘の格好をしていた。
「サリナ様、浩司殿、これは失礼しました。拓殿、また機会が有りましたら宜しくお願いします。」
体を震わせながら立ち去る貴族。
「見付けられて良かったわ。私達も店を回ってみたいと思って。」
「そうでしたか。声を掛けて頂きありがとうございました。お陰で助かりました。では。」
サリナ姫の横をすり抜けようとする拓の腕が掴まれる。そして3人の男爵の方を向くと
「色々な店を回られると伺いましたが、もし宜しければ私達も同席させて頂いても宜しいでしょうか。」
「しかし、私達が案内するのは市民達が集まる普通の店なので、サリナ様と浩司様をお連れする様な場所ではありませんが。」
「それを望んでいます。拓様は当然良いですよね。あの貴族が凍死しなくて良かったわ。」
「・・・」
「それから、私達の事はサリナと浩司と呼んで頂けないでしょうか。一般市民として回りたいので。」
サリナ姫と浩司が追加となり、行動を共にしていた護衛はサリナ姫の護衛の兵士達に加わった。
ただ、姫と勇者を呼び捨てには出来ず、「さん」付けで呼ぶことになった。
サリナ姫と男爵3人が話す横で拓が浩司に文句を言っていた。
「浩司、何でサリナに食べ歩きの話をしたんだよ。」
「サリナさんをデートに誘いたくて。」
「デートって・・・護衛が付いている上に俺達に合流したら意味無いだろ。」
顔を赤くする浩司に、「頑張れよ」拓はそれ以上言うのを辞めた。
それにしても何故 浩司はこんなに初々しいのだろうと、拓は思わず欲にまみれた自分と比べてしまった。
たまたまパーティの待合室で拓と話すことになり、3人が気に入っている店に連れて行くと約束をしてしまった。
「本当に、私達が行く店で良いのか?」
「拓殿の様子を見ると、その方が喜んでくれるみたいだからな。」
「有り難いが、緊張するな。」
町に溶け込む格好をし待ち合わせの場所へ向かうと、既にOZ3人の姿が有った。
「OZの皆さん、今日はお願いします。」
「こちらこそ、お願いします。」
拓が周囲を見ると体格の良い、3人がこちらを監視しているのが見える。
「あれは、護衛です。」
「一緒に行動しても構いませんよ。その方が護衛するのも楽で良いでしょう。」
拓に言われ、護衛の3人も一緒に行動することにした。
「美味しいケーキですね。1件目からこんなに美味しいのが食べれるとは。お腹を空かせてきて良かった。」
拓は喜ぶが、食レポとしては「美味しい」としか言わず使い物にならない。
食べ物の話で盛り上がり、次の店へ・・・
「拓様、この様な場所でお茶ですか。宜しければ我が屋敷で特別に用意したお茶など如何ですか。」
「本日は食べ歩きに連れて来てもらっていますので。」
「そこの者達は男爵ですな。」
何処で知ったのか、飾った服を着た貴族が話しかけて来た。
「私は只の冒険者ですので、その様な紅茶は同じ貴族の方と飲まれた方が良いかと思います。」
拓が断っても、自分の屋敷に誘ってくる。
「あのですね。俺がお願いして誘ってもらったんですよ。邪魔をしないで貰えますか。」
すると、話しかけて来た貴族の周囲の温度が一気に下がり、髪や眉毛、コートが霜が付いて白くなり寒さで歯がガチガチと鳴っていた。
「相手の気持ちも考えず、無理に誘うのは宜しくないですね。」
後から聞いたことのある声がする。
声の方が見ると、やはりサリナ姫。横には浩司も居る。一応、町娘の格好をしていた。
「サリナ様、浩司殿、これは失礼しました。拓殿、また機会が有りましたら宜しくお願いします。」
体を震わせながら立ち去る貴族。
「見付けられて良かったわ。私達も店を回ってみたいと思って。」
「そうでしたか。声を掛けて頂きありがとうございました。お陰で助かりました。では。」
サリナ姫の横をすり抜けようとする拓の腕が掴まれる。そして3人の男爵の方を向くと
「色々な店を回られると伺いましたが、もし宜しければ私達も同席させて頂いても宜しいでしょうか。」
「しかし、私達が案内するのは市民達が集まる普通の店なので、サリナ様と浩司様をお連れする様な場所ではありませんが。」
「それを望んでいます。拓様は当然良いですよね。あの貴族が凍死しなくて良かったわ。」
「・・・」
「それから、私達の事はサリナと浩司と呼んで頂けないでしょうか。一般市民として回りたいので。」
サリナ姫と浩司が追加となり、行動を共にしていた護衛はサリナ姫の護衛の兵士達に加わった。
ただ、姫と勇者を呼び捨てには出来ず、「さん」付けで呼ぶことになった。
サリナ姫と男爵3人が話す横で拓が浩司に文句を言っていた。
「浩司、何でサリナに食べ歩きの話をしたんだよ。」
「サリナさんをデートに誘いたくて。」
「デートって・・・護衛が付いている上に俺達に合流したら意味無いだろ。」
顔を赤くする浩司に、「頑張れよ」拓はそれ以上言うのを辞めた。
それにしても何故 浩司はこんなに初々しいのだろうと、拓は思わず欲にまみれた自分と比べてしまった。
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