359 / 586
359一難去ってまた一難
しおりを挟む
「それは、どういう事でしょうか?」
「流石に免責札を持つ拓殿が舞踏会に1人で入場する訳にはいかないだろう。
それに、初めに踊ってもらうので、相手を決めておかないとな。
貴族の女性と会っていて、エスコートをしたい相手は居たか?」
「・・・考えさせてください。ちなみに、由美ちゃんと里香ちゃんは?」
知り合いの女性で、最も近くにいる2人に聞いて見ると
「私はエドモンド王子と踊ります。」「私はギルベルト王子。」
拓はサリナ姫を見ると
「私は浩司様にエスコートして頂きます。」
王族と勇者でカップルが成立していた。
「変な事を聞きますが、王子であれば婚約者が居るのではないですか?」
「居るが、今回だけは特別に相手にも許可を貰っている。
流石に、勇者を他の貴族に任せる訳にはいかないからな。」
拓としては婚約者の女性に焼餅を焼かれないかと心配になるが、その辺は上手くやっているのだろう。だとすると
「もし、私が2人の婚約者のどちらかをエスコートする事にしたらどうなりますか?」
「それは大問題になる。ゴシップどころか、相手の家にも多大な迷惑がかかる。」
勇者はこの世界への来賓となるが、拓の立場は貴族達と同等。
拓が王子の婚約者に対し下心が無くとも、あらぬ疑いが掛かることになる。
貴族、貴族、貴族・・・何人もの貴族と食事などをして来たが、拓は殆どの女性の顔も覚えていない。
一難去ってまた一難。遅くても年明けのパーティの時までに相手を決める必要があるとの事。
「5,6歳の小さな子供のエスコートをするというのはどうでしょうか?」
「拓殿、その年の女性は参加しない。参加するのは15歳以上だ。
今年、20になる女性まで初めての舞踏会になるので、かなり力が入っているだろう。」
高い地位の貴族は、家通しで婚約が進められるが、そうでない場合は舞踏会は相手を探す格好の場となる。
相手の居ない男女にとって、そこは狩場。
十分に気を付ける様にと注意される。
「なに、拓殿が見付けられなければ、余の方で相手を探しておこう。」
困った顔の拓を見て、国王は一言付け加える。
ただ、それは自分で相手を見つけられないと取られ、免責札を持つ者としては少し情けない状態になる。
拓も雰囲気的に良くない事は感じ、最大限の努力をすることにした。
ちなみに、5,6歳の子供でも、家同士で決めた婚約者が居る事もあり、拓の歳との間での婚約も有り得るらしい。
その日の晩はOZの3人は城に泊ったのだが、拓はベットに横たわると黙ったまま天井を見上げていた。
「ダンスのパートナーの事で悩んでいるのか?」
ガラに聞かれて頷く拓。
「そうだ。ガラかレオが女装して俺のパートナーをしてもらうのはどう?」
「拓って突拍子の無い事を考えるよな。俺達が女装したらお笑いにしかならねぇだろ。」
レオが突っ込み、ガラと一緒に笑う。
確かに顔も身体も厳つすぎる2人の女装は、違和感しか無いだろう。
「パーティで適当な相手を探すしかないだろう。」
「こんな事なら、貴族の女性にも友達を作っておけばよかった。」
「今更言っても仕方ねぇだろ。俺達が惚れた拓なら大丈夫だ。」
ガラとレオに抱きしめられる。
正直、拓にとってダンスは大変だが、ガラやレオと一緒に練習をしたのは楽しかった。
拓は本心から2人とダンスを踊りたいと思ったが、こればかりは諦めるしかない。
「流石に免責札を持つ拓殿が舞踏会に1人で入場する訳にはいかないだろう。
それに、初めに踊ってもらうので、相手を決めておかないとな。
貴族の女性と会っていて、エスコートをしたい相手は居たか?」
「・・・考えさせてください。ちなみに、由美ちゃんと里香ちゃんは?」
知り合いの女性で、最も近くにいる2人に聞いて見ると
「私はエドモンド王子と踊ります。」「私はギルベルト王子。」
拓はサリナ姫を見ると
「私は浩司様にエスコートして頂きます。」
王族と勇者でカップルが成立していた。
「変な事を聞きますが、王子であれば婚約者が居るのではないですか?」
「居るが、今回だけは特別に相手にも許可を貰っている。
流石に、勇者を他の貴族に任せる訳にはいかないからな。」
拓としては婚約者の女性に焼餅を焼かれないかと心配になるが、その辺は上手くやっているのだろう。だとすると
「もし、私が2人の婚約者のどちらかをエスコートする事にしたらどうなりますか?」
「それは大問題になる。ゴシップどころか、相手の家にも多大な迷惑がかかる。」
勇者はこの世界への来賓となるが、拓の立場は貴族達と同等。
拓が王子の婚約者に対し下心が無くとも、あらぬ疑いが掛かることになる。
貴族、貴族、貴族・・・何人もの貴族と食事などをして来たが、拓は殆どの女性の顔も覚えていない。
一難去ってまた一難。遅くても年明けのパーティの時までに相手を決める必要があるとの事。
「5,6歳の小さな子供のエスコートをするというのはどうでしょうか?」
「拓殿、その年の女性は参加しない。参加するのは15歳以上だ。
今年、20になる女性まで初めての舞踏会になるので、かなり力が入っているだろう。」
高い地位の貴族は、家通しで婚約が進められるが、そうでない場合は舞踏会は相手を探す格好の場となる。
相手の居ない男女にとって、そこは狩場。
十分に気を付ける様にと注意される。
「なに、拓殿が見付けられなければ、余の方で相手を探しておこう。」
困った顔の拓を見て、国王は一言付け加える。
ただ、それは自分で相手を見つけられないと取られ、免責札を持つ者としては少し情けない状態になる。
拓も雰囲気的に良くない事は感じ、最大限の努力をすることにした。
ちなみに、5,6歳の子供でも、家同士で決めた婚約者が居る事もあり、拓の歳との間での婚約も有り得るらしい。
その日の晩はOZの3人は城に泊ったのだが、拓はベットに横たわると黙ったまま天井を見上げていた。
「ダンスのパートナーの事で悩んでいるのか?」
ガラに聞かれて頷く拓。
「そうだ。ガラかレオが女装して俺のパートナーをしてもらうのはどう?」
「拓って突拍子の無い事を考えるよな。俺達が女装したらお笑いにしかならねぇだろ。」
レオが突っ込み、ガラと一緒に笑う。
確かに顔も身体も厳つすぎる2人の女装は、違和感しか無いだろう。
「パーティで適当な相手を探すしかないだろう。」
「こんな事なら、貴族の女性にも友達を作っておけばよかった。」
「今更言っても仕方ねぇだろ。俺達が惚れた拓なら大丈夫だ。」
ガラとレオに抱きしめられる。
正直、拓にとってダンスは大変だが、ガラやレオと一緒に練習をしたのは楽しかった。
拓は本心から2人とダンスを踊りたいと思ったが、こればかりは諦めるしかない。
33
あなたにおすすめの小説
男だって愛されたい!
朝顔
BL
レオンは雑貨店を営みながら、真面目にひっそりと暮らしていた。
仕事と家のことで忙しく、恋とは無縁の日々を送ってきた。
ある日父に呼び出されて、妹に王立学園への入学の誘いが届いたことを知らされる。
自分には関係のないことだと思ったのに、なぜだか、父に関係あると言われてしまう。
それには、ある事情があった。
そしてその事から、レオンが妹の代わりとなって学園に入学して、しかも貴族の男性を落として、婚約にまで持ちこまないといけないはめに。
父の言うとおりの相手を見つけようとするが、全然対象外の人に振り回されて、困りながらもなぜだか気になってしまい…。
苦労人レオンが、愛と幸せを見つけるために奮闘するお話です。
黒に染まる
曙なつき
BL
“ライシャ事変”に巻き込まれ、命を落としたとされる美貌の前神官長のルーディス。
その親友の騎士団長ヴェルディは、彼の死後、長い間その死に囚われていた。
事変から一年後、神殿前に、一人の赤子が捨てられていた。
不吉な黒髪に黒い瞳の少年は、ルースと名付けられ、見習い神官として育てられることになった。
※疫病が流行るシーンがあります。時節柄、トラウマがある方はご注意ください。
異世界転移してΩになった俺(アラフォーリーマン)、庇護欲高めα騎士に身も心も溶かされる
ヨドミ
BL
もし生まれ変わったら、俺は思う存分甘やかされたい――。
アラフォーリーマン(社畜)である福沢裕介は、通勤途中、事故により異世界へ転移してしまう。
異世界ローリア王国皇太子の花嫁として召喚されたが、転移して早々、【災厄のΩ】と告げられ殺されそうになる。
【災厄のΩ】、それは複数のαを番にすることができるΩのことだった――。
αがハーレムを築くのが常識とされる異世界では、【災厄のΩ】は忌むべき存在。
負の烙印を押された裕介は、間一髪、銀髪のα騎士ジェイドに助けられ、彼の庇護のもと、騎士団施設で居候することに。
「αがΩを守るのは当然だ」とジェイドは裕介の世話を焼くようになって――。
庇護欲高め騎士(α)と甘やかされたいけどプライドが邪魔をして素直になれない中年リーマン(Ω)のすれ違いラブファンタジー。
※Rシーンには♡マークをつけます。
【完結】自称ヒロイン役を完遂した王家の影ですが、断罪パーティーをクリアした後に王太子がぐいぐい来ます。
竜鳴躍
BL
優秀過ぎる王太子×王家の影(失業)。
白い肌に黒髪黒瞳。小柄な体格で――そして両性具有。不出来な体ゆえ実の親に捨てられ、現在はその容姿を含め能力を買われて王家の影をしていたスノウ=ホワイト。男爵令嬢として王太子にハニトラを仕掛け、婚約者を悪役令嬢に仕向けて王太子への最終試験をしていたのだが、王太子は見事その試練を乗り越えた。これでお役御免。学園を退学して通常勤務に戻ろう――――――。
そう思っていたのに、婚約者と婚約解消した王太子がぐいぐい来ます!
王太子が身バレさせたせいで王家の影としてやっていけなくなり、『男子生徒』として学園に通うスノウとそんなスノウを妃にしたくてつきまとう王太子ジョエルの物語。
☆本編終了後にいちゃいちゃと別カップル話続きます。
☆エンディングはお兄ちゃんのおまけ+2ルートです。
侯爵様の愛人ですが、その息子にも愛されてます
muku
BL
魔術師フィアリスは、地底の迷宮から湧き続ける魔物を倒す使命を担っているリトスロード侯爵家に雇われている。
仕事は魔物の駆除と、侯爵家三男エヴァンの家庭教師。
成人したエヴァンから突然恋心を告げられたフィアリスは、大いに戸惑うことになる。
何故ならフィアリスは、エヴァンの父とただならぬ関係にあったのだった。
汚れた自分には愛される価値がないと思いこむ美しい魔術師の青年と、そんな師を一心に愛し続ける弟子の物語。
獣のような男が入浴しているところに落っこちた結果
ひづき
BL
異界に落ちたら、獣のような男が入浴しているところだった。
そのまま美味しく頂かれて、流されるまま愛でられる。
2023/04/06 後日談追加
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる