異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~

小狸日

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058服従の魔法

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彼等を操っていた魔法についてはグリムも知らず、皆が来るまでにリーダの体を調べると心臓に禍々しい魔力が探知できた。
光魔法で解除を試みようとすると、俺の魔力に反発する様に心臓が収縮した。
リーダからうめき声が漏れる。

『これは酷い。解除しようとすると心臓を潰すのか。
 心臓を覆う魔力に途切れている部分が無いか細かく調べるんじゃ。』

より細かく、繊細に魔力探索を行ったが心臓の筋肉全てに魔力が染みて血管の方まで浸食している。
心臓が潰される前に解除も考えたが、収縮の早さに対応出来なさそうだ。

《解除する手段は無いか。どんな屑がこの魔法を考えたんだ。》

悩んでいる所にOZのメンバーが到着した。
今の手詰まり状態を説明すると

「それでも拓ちゃんは助けたいんだろ。」

浩司がそう言って、俺の背中を叩く。
足掻くと決めたのに情けない。弱気になってどうする。絶対に方法が有るはずだ。考えろ。

「魔法の上書きは出来ないのか。拓ちゃんや浩司の魔力なら可能だろ。」

魔法の上書きとは、体力強化等の継続性のある魔法に対して行われる。
同じ人に体力強化の魔法を連続でかけても後からかけた魔法の効果は無い。
しかし、後から強い魔力で行った場合は魔法の上書きが行われる。
後からかけた魔法が有効となる状態の事だ。

「グリムも知らない魔法だ。それに、魔法の上書きにも拒絶反応をおこすかもしれない。」
「内側に力がかかるなら、心臓の中から解除魔法を行ったらどうだ。どこかに、隙間は無いのか。」
「心臓の筋肉や、そこから延びる血管まで魔力が染みていた。
 いや、待てよ心臓近くがダメでも血管の先から通せば可能か。」

闇を纏わせて、解除魔法を血管を通して心臓内部に送り
内側を光魔法で満たし心臓が潰れない様にして内側から解除を行う。理屈は簡単だ。

「しかし厳しいな。魔力操作が精密過ぎて出来るか自信がない。」

リーダを見ると、彼も俺を見ていた。

『この時代の魔法を見てきたが、拓に出来なければ解除は無理じゃろう。』

「拓ちゃん、他に手がないなら、やらないか。
 もし、もし彼に何かあった時には、俺の手で苦しみから解き放つ。」

浩司が剣を握り、覚悟を決めた目で俺を見つめてくる。

『お主の魔力操作技術はかなりのモノじゃ。自分に自信を持て。儂もサポートする。』

空を見上げて目を瞑った。こんな状況に居るのが不思議なくらい静かだった。
俺に頷くリーダ格の男を見て腹を括った。

「解除を試します。もう一度、筋肉弛緩剤を使いますが良いですか。」

リーダは頷き目を閉じた。
筋肉弛緩剤が効いた所で指示を出す。

「ガラ、何時でも回復魔法を使える様に準備を
 レオ、術中に誰も近づけないように。
 グリム、サポートを頼む。
 浩司の出番だけは、作る気は無いよ。」

もう一度、周りを見ると全員が頷き返す。

「おし、やるぞ」
「「おう」」

と声を張り上げ全身に気合を入れる。
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