異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~

小狸日

文字の大きさ
86 / 761

086依頼

しおりを挟む
トリス錬成術師の工房は個室になっていて全員が入ると扉をしめて聞いてきた。

「うちの技術者を見てどう思いましたか。」
「さすが真剣さが伝わってきますね。もう少し魔法陣を描く精度が上れば良いかも知れません。」
「やはり、そうですか。」

そう言って、何か考え込んでいた。
そして魔道具を2つ取り出して俺に渡してきた。
同じ魔法陣だが、描く精度が全く違う。
どちらもトリス錬成術師の作品だそうだが、精度の高いのは魔力操作の訓練を行うようになってからの作品らしい。
格段に技術が上がっているのが分る。
やはり魔力操作は基本なのだろう。

「魔力操作か。限界ギリギリまでしごかれ続けているからな。」

ぼそっとつぶやいた浩司に

『しごきではなく指導と言え。
 大体、彼等を見て、まだまだと思ったじゃろう。これが、基本を鍛えた者との差じゃ。
 儂があやつらの師匠なら、錬成術の前に1から鍛え直すところじゃ。
 お主等も、まだまだ上を目指せるぞ。
 さらに我ながら素晴らしいの訓練を考えておるから楽しみにしていると良い。』

更に、徹底的にしごかれるんだ。
俺達って本当に頑張っているんだな。
浩司ですらグリムの言葉に顔が引きつっている。
しかし、ピース医師とトリス練成術師の場合は別だ。

「ピースさんとトリスさんはやり過ぎです。
 この短期間での上達は素晴らしいですが、体が限界です。
 俺で良ければ体の疲れを取るので、必ず声を掛けて下さい。」

あまり人目に付かないようにとブルネリ公爵家には夜になってから行く事になった。
ピース医師とトリス練成術師は先にブルネリ公爵に会うと言うので、レオが大量に買い込んだ材料を使いデミグラスソースを作る事にした。


******(ブルネリ公爵)

「これを世界に広めて一般的な魔道具にしたいと」

私の前には、ギリス教が治療で使用している水晶の玉がある。
それを持ってきたのはピース医師とトリス練成術師だ。
拓殿に相談され、私の所にやって来た。

「そして、この技術に対する拓殿の要求はなんだ。」
「自分達と接点が無いように広めて、OZが使っても問題ないようにして欲しいとの事でした。」

これだけの技術を、そんな簡単に教えてしまうとは困った方達だ。
しかし彼等にとってみれば、普通に使えない方が問題なのだろう。

「トリス練成術師は、これの生産を秘密裏に行うように。」
「分りました。信用のおける仲間2人に協力をお願いしたいと考えています。」
「ピース医師は使い方を他人に教えられるように。
 OZの方々に迷惑をかけないよう、全てを我々だけで行う事とする。
 どう広めるかは私の方で考える。
 奴等の資金源の1つを潰す事になる以上、ヘタな手は打てないぞ。」

私の言葉に2人が頷く。
彼等と知り合って数か月しか経っていないというのに、服従の魔法に水晶の魔道具と驚かされる事ばかりだ。
サリナ姫の運命に関わる人は、その周囲の者にも関わってくるという事か。

「しかし公爵家としては、要求に答えるとしても、これだけの技術を無償で受ける訳にはいかない。
 拓殿への報酬を2人で考えてもらえないか。」


これを扱うとなると、我々も本気で取り組まなければ。
今までの膠着していた状態が動き出すかも知れないな。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

称号チートで異世界ハッピーライフ!~お願いしたスキルよりも女神様からもらった称号がチートすぎて無双状態です~

しらかめこう
ファンタジー
「これ、スキルよりも称号の方がチートじゃね?」 病により急死した主人公、突然現れた女神によって異世界へと転生することに?! 女神から様々なスキルを授かったが、それよりも想像以上の効果があったチート称号によって超ハイスピードで強くなっていく。 そして気づいた時にはすでに世界最強になっていた!? そんな主人公の新しい人生が平穏であるはずもなく、行く先々で様々な面倒ごとに巻き込まれてしまう...?! しかし、この世界で出会った友や愛するヒロインたちとの幸せで平穏な生活を手に入れるためにどんな無理難題がやってこようと最強の力で無双する!主人公たちが平穏なハッピーエンドに辿り着くまでの壮大な物語。 異世界転生の王道を行く最強無双劇!!! ときにのんびり!そしてシリアス。楽しい異世界ライフのスタートだ!! 小説家になろう、カクヨム等、各種投稿サイトにて連載中。毎週金・土・日の18時ごろに最新話を投稿予定!!

知識スキルで異世界らいふ

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
他の異世界の神様のやらかしで死んだ俺は、その神様の紹介で別の異世界に転生する事になった。地球の神様からもらった知識スキルを駆使して、異世界ライフ

転生チート薬師は巻き込まれやすいのか? ~スローライフと時々騒動~ 

志位斗 茂家波
ファンタジー
異世界転生という話は聞いたことがあるが、まさかそのような事を実際に経験するとは思わなかった。 けれども、よくあるチートとかで暴れるような事よりも、自由にかつのんびりと適当に過ごしたい。 そう思っていたけれども、そうはいかないのが現実である。 ‥‥‥才能はあるのに、無駄遣いが多い、苦労人が増えやすいお話です。 「小説家になろう」でも公開中。興味があればそちらの方でもどうぞ。誤字は出来るだけ無いようにしたいですが、発見次第伝えていただければ幸いです。あと、案があればそれもある程度受け付けたいと思います。

【幸せスキル】は蜜の味 ハイハイしてたらレベルアップ

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前はアーリー 不慮な事故で死んでしまった僕は転生することになりました 今度は幸せになってほしいという事でチートな能力を神様から授った まさかの転生という事でチートを駆使して暮らしていきたいと思います ーーーー 間違い召喚3巻発売記念として投稿いたします アーリーは間違い召喚と同じ時期に生まれた作品です 読んでいただけると嬉しいです 23話で一時終了となります

【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~

石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。 ありがとうございます 主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。 転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。 ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。 『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。 ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする 「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。

インターネットで異世界無双!?

kryuaga
ファンタジー
世界アムパトリに転生した青年、南宮虹夜(ミナミヤコウヤ)は女神様にいくつものチート能力を授かった。  その中で彼の目を一番引いたのは〈電脳網接続〉というギフトだ。これを駆使し彼は、ネット通販で日本の製品を仕入れそれを売って大儲けしたり、日本の企業に建物の設計依頼を出して異世界で技術無双をしたりと、やりたい放題の異世界ライフを送るのだった。  これは剣と魔法の異世界アムパトリが、コウヤがもたらした日本文化によって徐々に浸食を受けていく変革の物語です。

異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~

宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。 転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。 良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。 例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。 けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。 同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。 彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!? ※小説家になろう様にも掲載しています。

令和日本では五十代、異世界では十代、この二つの人生を生きていきます。

越路遼介
ファンタジー
篠永俊樹、五十四歳は三十年以上務めた消防士を早期退職し、日本一周の旅に出た。失敗の人生を振り返っていた彼は東尋坊で不思議な老爺と出会い、歳の離れた友人となる。老爺はその後に他界するも、俊樹に手紙を残してあった。老爺は言った。『儂はセイラシアという世界で魔王で、勇者に討たれたあと魔王の記憶を持ったまま日本に転生した』と。信じがたい思いを秘めつつ俊樹は手紙にあった通り、老爺の自宅物置の扉に合言葉と同時に開けると、そこには見たこともない大草原が広がっていた。

処理中です...