130 / 761
130蕎麦打ち
しおりを挟む
その日の夜は、心配して見に来てくれた村の人達も一緒に大バーベキュー大会。
バラン将軍達が用意した事にして、手持ちの小麦粉を取り出した。
そこで、俺とレオは密かに練習していた蕎麦打ちを披露
村の人間が全員注目している中、作るのは二八蕎麦。
蕎麦粉と小麦粉を混ぜて水を加えて練り込み、良い感じに纏まった所で塊を伸ばしていく。
伸ばした生地を折り畳んで包丁を当てるが、蕎麦の太さが若干バラバラなのは愛嬌という事にしておこう。
茹でた蕎麦を冷水で絞めて皿に盛りつける。
浩司が天つゆに浸けてすするのを真似て、皆が食べ始めると良い反応が返ってきた。
喜んでる、喜んでる。
「拓ちゃん、蕎麦になってるよ。やっぱり蕎麦って良いよな。
今年は本当の年越し蕎麦を食べれるな。
今度、俺にも蕎麦打ちをさせてくれよ。」
浩司も久しぶりの蕎麦に喜んでくれている。成功して良かった。
アイテムボックスの中にある、ボロボロやビチャビチャになった蕎麦粉をこさえた甲斐があった。
受けが良かったので、次は村の人に作り方を説明しながら作っていく。
作り方を教えた所で、実際に試してもらう。
バーベキュー大会が、料理教室になってしまったが皆も喜んでいるので良いだろう。
失敗してビチャビチャになった蕎麦粉はガレットにして楽しんでもらった。
最後にこの村で取れる材料で、つゆを作ってみた。
さすがに、醤油やみりんは入手できないからな。
「酒を飲んでいる人も居るから、ついでに何か作るか。」
飲んでいるテーブルに塩を振った揚げた蕎麦を置いてみるとあっという間に無くなってしまった。
仕方がないので、蕎麦の他に、天ぷら揚げていると、少し離れた所から村の人が興味深そうに見ている。
「良かったら、作るのを手伝ってもらっても良いですか。」
村の人が積極的に参加してくるので、何度か作ってもらい後は任せて皆と一緒に食事を楽しむことにした。
「エチゴさん、ラグテルの町でも蕎麦を栽培していないですかね。」
「それは聞いた事がありません。痩せた土地で小麦粉の代わりに作っていますので、わざわざ作る人は居ませんね。」
そうだよな。栽培していたら既に見つけていたよな。
また、買いにくるしかないか。
「皆さん、少し良いだろうか。」
バラン将軍と村長がやってきた。
「この度は魔獣の退治、負傷者の治療、そして、こんなに素晴らしい料理まで教えて頂き本当にありがとうございました。」
村長が他にも何か言いたそうだ。少し不安そうにしているのを感じる。
逆にバラン将軍は、嬉しそうだ。
「あの、何故皆さんはここまでしてくれるのですか?この料理なんて、簡単に教えて良い物ではないです。」
「村長は、不安なんだ。料理にしろ、簡単に技術を教えてくれるなんて普通はあり得ないからな。」
バラン将軍の言葉に、エチゴさんが俺の肩に手を置いて笑いかける。
そんな事まで考えていなかったが、教えた俺が何か話さないといけないのだろう。
「村長、皆さんに教えた料理は基本だけです。
どんな料理も作り方を知っているだけでは駄目で熟練の技術が必要になります。
正直、俺も数日練習しただけですので料理と呼べる様になるのは、この先ですよ。
微妙にずれている麺の太さだけでなく
材料、作り方、付け合わせ、改善する事なんて幾らでもあります。
しかし、1人で考えつく事なんてたかが知れています。
俺は、どんなに美味しくても10人居れば10人なりの工夫があると思っています。
多くの人が考え、独自の工夫を凝らす、そうやって作られる料理は文化です。
そうして地域に根を張れば、洗練され新たに進化していくと思っています。
そこに自分が想像していない驚きと出会いが有ると思うとワクワクしませんか。」
途中から思わず、調子にのって力説してしまった。
何だか変な空気が・・・
「まぁ、料理を発展させてくれる事を期待して教えたと言う事です。」
村長やレオ、アルが俺の言葉に凄く頷いてくれているのに
他の奴等はあっけに取られ、バラン将軍はいつも通り笑っている。
「拓殿のお気持ちは十分に分かりました。きっと驚いて頂ける出会いを届けさせてもらいます。」
村長が俺の手を固く握るのを、レオとアルが頷いて見ている。
他の奴等の引いている姿なんて、俺の目には映って無いぞ。
バラン将軍達が用意した事にして、手持ちの小麦粉を取り出した。
そこで、俺とレオは密かに練習していた蕎麦打ちを披露
村の人間が全員注目している中、作るのは二八蕎麦。
蕎麦粉と小麦粉を混ぜて水を加えて練り込み、良い感じに纏まった所で塊を伸ばしていく。
伸ばした生地を折り畳んで包丁を当てるが、蕎麦の太さが若干バラバラなのは愛嬌という事にしておこう。
茹でた蕎麦を冷水で絞めて皿に盛りつける。
浩司が天つゆに浸けてすするのを真似て、皆が食べ始めると良い反応が返ってきた。
喜んでる、喜んでる。
「拓ちゃん、蕎麦になってるよ。やっぱり蕎麦って良いよな。
今年は本当の年越し蕎麦を食べれるな。
今度、俺にも蕎麦打ちをさせてくれよ。」
浩司も久しぶりの蕎麦に喜んでくれている。成功して良かった。
アイテムボックスの中にある、ボロボロやビチャビチャになった蕎麦粉をこさえた甲斐があった。
受けが良かったので、次は村の人に作り方を説明しながら作っていく。
作り方を教えた所で、実際に試してもらう。
バーベキュー大会が、料理教室になってしまったが皆も喜んでいるので良いだろう。
失敗してビチャビチャになった蕎麦粉はガレットにして楽しんでもらった。
最後にこの村で取れる材料で、つゆを作ってみた。
さすがに、醤油やみりんは入手できないからな。
「酒を飲んでいる人も居るから、ついでに何か作るか。」
飲んでいるテーブルに塩を振った揚げた蕎麦を置いてみるとあっという間に無くなってしまった。
仕方がないので、蕎麦の他に、天ぷら揚げていると、少し離れた所から村の人が興味深そうに見ている。
「良かったら、作るのを手伝ってもらっても良いですか。」
村の人が積極的に参加してくるので、何度か作ってもらい後は任せて皆と一緒に食事を楽しむことにした。
「エチゴさん、ラグテルの町でも蕎麦を栽培していないですかね。」
「それは聞いた事がありません。痩せた土地で小麦粉の代わりに作っていますので、わざわざ作る人は居ませんね。」
そうだよな。栽培していたら既に見つけていたよな。
また、買いにくるしかないか。
「皆さん、少し良いだろうか。」
バラン将軍と村長がやってきた。
「この度は魔獣の退治、負傷者の治療、そして、こんなに素晴らしい料理まで教えて頂き本当にありがとうございました。」
村長が他にも何か言いたそうだ。少し不安そうにしているのを感じる。
逆にバラン将軍は、嬉しそうだ。
「あの、何故皆さんはここまでしてくれるのですか?この料理なんて、簡単に教えて良い物ではないです。」
「村長は、不安なんだ。料理にしろ、簡単に技術を教えてくれるなんて普通はあり得ないからな。」
バラン将軍の言葉に、エチゴさんが俺の肩に手を置いて笑いかける。
そんな事まで考えていなかったが、教えた俺が何か話さないといけないのだろう。
「村長、皆さんに教えた料理は基本だけです。
どんな料理も作り方を知っているだけでは駄目で熟練の技術が必要になります。
正直、俺も数日練習しただけですので料理と呼べる様になるのは、この先ですよ。
微妙にずれている麺の太さだけでなく
材料、作り方、付け合わせ、改善する事なんて幾らでもあります。
しかし、1人で考えつく事なんてたかが知れています。
俺は、どんなに美味しくても10人居れば10人なりの工夫があると思っています。
多くの人が考え、独自の工夫を凝らす、そうやって作られる料理は文化です。
そうして地域に根を張れば、洗練され新たに進化していくと思っています。
そこに自分が想像していない驚きと出会いが有ると思うとワクワクしませんか。」
途中から思わず、調子にのって力説してしまった。
何だか変な空気が・・・
「まぁ、料理を発展させてくれる事を期待して教えたと言う事です。」
村長やレオ、アルが俺の言葉に凄く頷いてくれているのに
他の奴等はあっけに取られ、バラン将軍はいつも通り笑っている。
「拓殿のお気持ちは十分に分かりました。きっと驚いて頂ける出会いを届けさせてもらいます。」
村長が俺の手を固く握るのを、レオとアルが頷いて見ている。
他の奴等の引いている姿なんて、俺の目には映って無いぞ。
36
あなたにおすすめの小説
称号チートで異世界ハッピーライフ!~お願いしたスキルよりも女神様からもらった称号がチートすぎて無双状態です~
しらかめこう
ファンタジー
「これ、スキルよりも称号の方がチートじゃね?」
病により急死した主人公、突然現れた女神によって異世界へと転生することに?!
女神から様々なスキルを授かったが、それよりも想像以上の効果があったチート称号によって超ハイスピードで強くなっていく。
そして気づいた時にはすでに世界最強になっていた!?
そんな主人公の新しい人生が平穏であるはずもなく、行く先々で様々な面倒ごとに巻き込まれてしまう...?!
しかし、この世界で出会った友や愛するヒロインたちとの幸せで平穏な生活を手に入れるためにどんな無理難題がやってこようと最強の力で無双する!主人公たちが平穏なハッピーエンドに辿り着くまでの壮大な物語。
異世界転生の王道を行く最強無双劇!!!
ときにのんびり!そしてシリアス。楽しい異世界ライフのスタートだ!!
小説家になろう、カクヨム等、各種投稿サイトにて連載中。毎週金・土・日の18時ごろに最新話を投稿予定!!
知識スキルで異世界らいふ
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
他の異世界の神様のやらかしで死んだ俺は、その神様の紹介で別の異世界に転生する事になった。地球の神様からもらった知識スキルを駆使して、異世界ライフ
転生チート薬師は巻き込まれやすいのか? ~スローライフと時々騒動~
志位斗 茂家波
ファンタジー
異世界転生という話は聞いたことがあるが、まさかそのような事を実際に経験するとは思わなかった。
けれども、よくあるチートとかで暴れるような事よりも、自由にかつのんびりと適当に過ごしたい。
そう思っていたけれども、そうはいかないのが現実である。
‥‥‥才能はあるのに、無駄遣いが多い、苦労人が増えやすいお話です。
「小説家になろう」でも公開中。興味があればそちらの方でもどうぞ。誤字は出来るだけ無いようにしたいですが、発見次第伝えていただければ幸いです。あと、案があればそれもある程度受け付けたいと思います。
【幸せスキル】は蜜の味 ハイハイしてたらレベルアップ
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前はアーリー
不慮な事故で死んでしまった僕は転生することになりました
今度は幸せになってほしいという事でチートな能力を神様から授った
まさかの転生という事でチートを駆使して暮らしていきたいと思います
ーーーー
間違い召喚3巻発売記念として投稿いたします
アーリーは間違い召喚と同じ時期に生まれた作品です
読んでいただけると嬉しいです
23話で一時終了となります
【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~
石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。
ありがとうございます
主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。
転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。
ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。
『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。
ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする
「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。
インターネットで異世界無双!?
kryuaga
ファンタジー
世界アムパトリに転生した青年、南宮虹夜(ミナミヤコウヤ)は女神様にいくつものチート能力を授かった。
その中で彼の目を一番引いたのは〈電脳網接続〉というギフトだ。これを駆使し彼は、ネット通販で日本の製品を仕入れそれを売って大儲けしたり、日本の企業に建物の設計依頼を出して異世界で技術無双をしたりと、やりたい放題の異世界ライフを送るのだった。
これは剣と魔法の異世界アムパトリが、コウヤがもたらした日本文化によって徐々に浸食を受けていく変革の物語です。
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
令和日本では五十代、異世界では十代、この二つの人生を生きていきます。
越路遼介
ファンタジー
篠永俊樹、五十四歳は三十年以上務めた消防士を早期退職し、日本一周の旅に出た。失敗の人生を振り返っていた彼は東尋坊で不思議な老爺と出会い、歳の離れた友人となる。老爺はその後に他界するも、俊樹に手紙を残してあった。老爺は言った。『儂はセイラシアという世界で魔王で、勇者に討たれたあと魔王の記憶を持ったまま日本に転生した』と。信じがたい思いを秘めつつ俊樹は手紙にあった通り、老爺の自宅物置の扉に合言葉と同時に開けると、そこには見たこともない大草原が広がっていた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる