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278神殿
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次の日、朝食を済ませてテントをしまい、他の人達より早めに野営場を出た。
「ここから、クルアの町までは歩いて行こうか。エアウォークが見られると面倒だからね。」
辿りついたクルアの町は、綺麗に整備された町で、獣人の姿が全くない。
先ずは、宿の確保だ。ガラの資料でお勧めとなっている中心街から少し離れた宿に行くと
「いらっしゃい。おや、魔獣連れですか。
うちは、大部屋だと魔獣は連れ込めないのよ。個室なら良いけど、少し高いですよ。」
恰幅の良い女性が愛想良く俺達を迎えてくれた。
そのまま個室で一週間泊まる事にし、料金を支払った。
案内された部屋は古いが小奇麗にされていて、食事は無し。向かいの店で食事をするなら特別割引をしてくれるらしい。
ヤマトには部屋で待っていてもらい、情報収集を兼ね俺と浩司で向かいの店で少し早い晩飯を頂く事にした。
意外だったのは、集まっている客は穏やかな普通の人達だった。
こんな宗教に入っていたら、話す内様も偏った過激な感じになっているのかと思っていた。
店の人が神殿や司祭の事から始まり、町でのお勧め観光地、食べ物について色々と教えてくれた。
宗教上の聖地と呼ばれているだけ有り、初めて訪れる人も多く説明慣れしたそうだ。
次の日は、朝から教主様の有り難い話を聞きに、神殿に向かったが
「凄い人だな。どうする拓ちゃん、どう見ても神殿の中には入れないぞ。」
浩司が驚くほど、神殿の入口は長蛇の列。
店の人に並ぶとは聞いていたが、ここまでとは思ってみなかった。
「とりあえず、広場で説教でも聞こうか。中に入るのは空いているタイミングで良いよ。」
教主様の説教は風魔法で拡張され、広場に居る人も聞く事が出来るらしい。
普段から説教の時間は混雑しているそうだが、最近新しい教主に代わったばかりで更に混んでいるらしい。
暫く待っていると、鐘の音と共に説教が始まった。
広場にも風魔法に乗って教主様も声が流れてくる。
「神を信じる兄弟姉妹でおられる皆様。よく集まってくれた。」
神官の挨拶の後、説教が始まった。
魔獣が徘徊する世界に神の使いである勇者が降り立った。
神の意志は人間にこの世界を治める事だったが、勇者は神の意志に背き獣人を従えこの世界を我が物としようとした。
人間は、一丸となり神に背いた勇者を、この世界から追放した。
神の使いを失ったが、神の意志に背いた獣人も追い出し、神の教えを広めていくのが自分達の使命だ。
簡単に言うとこの様な内容だった。
史実を知っていると、不快感しかない。
『よくも、そんな嘘を、とリッチが怒っているにゃ。』
地下に埋もれた遺跡で出会ったアンデット リッチは勇者が居た時代の生き証人だ。
ヤマトが付けているイヤリング型の魔道具でヤマトの周囲を見て、ヤマトと話をする事が出来る。
リッチによると、勇者は魔獣から、人間、獣人を守るために死力を尽くしてきた人だ。
むしろ、裏切ったのは人間。
「リッチの話と随分と違うな。この後、どうする。」
浩司も呆れているみたいだ。
「そうだな、説教が終われば人が少なくなるそうだから、神殿の中も見て行こうか。」
神殿の中は豪華だった。
大理石で出来た室内に、机と椅子が並び、周囲には彫像や絵画が飾られている。
正面には丸の中に螺旋が描かれたオブジェが立っている。
これがギリス教の象徴となっている。
一般人が入れるのは、この講堂までだ。
奥には水晶の玉を使った治療を受ける場所が有るが、選ばれた人だけが入れる。
ここまでは、全てガラが調べてくれていた資料に載っていた。
講堂には、それなりに多くの人達が象徴に向かって祈りを捧げていた。
『ここの者達も、神の意志が人間が世界を治める事と本気で信じているのじゃろうか。』
『普通の人間にしか見えにゃいのに、信じている宗教を考えると不気味だにゃ。』
グリムの疑問も、ヤマトの感じる不気味さも理解できる。
信者の人達が普通過ぎる。まだ、「獣人を追い出せ」等と騒いでいる方がしっくりくる。
『このまま帰るのにゃんて言わないにゃ。』
『ここは、爪痕を残すべきじゃろう。』
さっそく暴走コンビが変な事を言い始める。
確かに、何かやりたいと思っているが、このコンビが関わると面倒そうだな。
「とりあえず、町を観光してから宿に帰ろうか。」
「ここから、クルアの町までは歩いて行こうか。エアウォークが見られると面倒だからね。」
辿りついたクルアの町は、綺麗に整備された町で、獣人の姿が全くない。
先ずは、宿の確保だ。ガラの資料でお勧めとなっている中心街から少し離れた宿に行くと
「いらっしゃい。おや、魔獣連れですか。
うちは、大部屋だと魔獣は連れ込めないのよ。個室なら良いけど、少し高いですよ。」
恰幅の良い女性が愛想良く俺達を迎えてくれた。
そのまま個室で一週間泊まる事にし、料金を支払った。
案内された部屋は古いが小奇麗にされていて、食事は無し。向かいの店で食事をするなら特別割引をしてくれるらしい。
ヤマトには部屋で待っていてもらい、情報収集を兼ね俺と浩司で向かいの店で少し早い晩飯を頂く事にした。
意外だったのは、集まっている客は穏やかな普通の人達だった。
こんな宗教に入っていたら、話す内様も偏った過激な感じになっているのかと思っていた。
店の人が神殿や司祭の事から始まり、町でのお勧め観光地、食べ物について色々と教えてくれた。
宗教上の聖地と呼ばれているだけ有り、初めて訪れる人も多く説明慣れしたそうだ。
次の日は、朝から教主様の有り難い話を聞きに、神殿に向かったが
「凄い人だな。どうする拓ちゃん、どう見ても神殿の中には入れないぞ。」
浩司が驚くほど、神殿の入口は長蛇の列。
店の人に並ぶとは聞いていたが、ここまでとは思ってみなかった。
「とりあえず、広場で説教でも聞こうか。中に入るのは空いているタイミングで良いよ。」
教主様の説教は風魔法で拡張され、広場に居る人も聞く事が出来るらしい。
普段から説教の時間は混雑しているそうだが、最近新しい教主に代わったばかりで更に混んでいるらしい。
暫く待っていると、鐘の音と共に説教が始まった。
広場にも風魔法に乗って教主様も声が流れてくる。
「神を信じる兄弟姉妹でおられる皆様。よく集まってくれた。」
神官の挨拶の後、説教が始まった。
魔獣が徘徊する世界に神の使いである勇者が降り立った。
神の意志は人間にこの世界を治める事だったが、勇者は神の意志に背き獣人を従えこの世界を我が物としようとした。
人間は、一丸となり神に背いた勇者を、この世界から追放した。
神の使いを失ったが、神の意志に背いた獣人も追い出し、神の教えを広めていくのが自分達の使命だ。
簡単に言うとこの様な内容だった。
史実を知っていると、不快感しかない。
『よくも、そんな嘘を、とリッチが怒っているにゃ。』
地下に埋もれた遺跡で出会ったアンデット リッチは勇者が居た時代の生き証人だ。
ヤマトが付けているイヤリング型の魔道具でヤマトの周囲を見て、ヤマトと話をする事が出来る。
リッチによると、勇者は魔獣から、人間、獣人を守るために死力を尽くしてきた人だ。
むしろ、裏切ったのは人間。
「リッチの話と随分と違うな。この後、どうする。」
浩司も呆れているみたいだ。
「そうだな、説教が終われば人が少なくなるそうだから、神殿の中も見て行こうか。」
神殿の中は豪華だった。
大理石で出来た室内に、机と椅子が並び、周囲には彫像や絵画が飾られている。
正面には丸の中に螺旋が描かれたオブジェが立っている。
これがギリス教の象徴となっている。
一般人が入れるのは、この講堂までだ。
奥には水晶の玉を使った治療を受ける場所が有るが、選ばれた人だけが入れる。
ここまでは、全てガラが調べてくれていた資料に載っていた。
講堂には、それなりに多くの人達が象徴に向かって祈りを捧げていた。
『ここの者達も、神の意志が人間が世界を治める事と本気で信じているのじゃろうか。』
『普通の人間にしか見えにゃいのに、信じている宗教を考えると不気味だにゃ。』
グリムの疑問も、ヤマトの感じる不気味さも理解できる。
信者の人達が普通過ぎる。まだ、「獣人を追い出せ」等と騒いでいる方がしっくりくる。
『このまま帰るのにゃんて言わないにゃ。』
『ここは、爪痕を残すべきじゃろう。』
さっそく暴走コンビが変な事を言い始める。
確かに、何かやりたいと思っているが、このコンビが関わると面倒そうだな。
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