異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~

小狸日

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445希望の広場

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俺達は遺跡に向かって、朝早くブルネリ公爵邸を出発。
皆が見送ってくれる中、ガラがハンナさんとリチャードさんに師匠と呼ばれていたのには驚いたが
面倒な感じしかしないので、全員がガラから離れていた。


OZは先頭の馬車に乗り、俺は運転席に座り探索魔法の訓練を行いながら景色を楽しんでいる。そして、

「師匠、以前と比べて道が整備されています。」
「師匠、今日の食事のご希望は有りますか。」
「師匠、馬車の揺れは大丈夫ですか。」
「師匠、ハンナさんが居なくて寂しいですね。」

エチゴさん以外の皆でガラの事を師匠と呼んでからかっていると

「頼む、そろそろ止めてくれ。俺自身、意味が分からない。何で俺が師匠と呼ばれているんだ。」

ガラも困っていたみたいだ。
流石に可哀想なので、からかうのを止めたが、ハンナさんは師匠と呼び続けるだろう。
陰ながら応援させてもらう。

街道は以前に通った時より整備されていた。
大型船がブルネリ公爵に渡り、交易が盛んになり街道の使用頻度が増えたためらしい。
以前は殆ど人を見かける事は無かったが、今回は馬車を良く見かける。

通常であれば、疲れを取る為に町で2,3泊し、料理を楽しんだりする。
しかし今回は、全員分のマットレスを用意しテントだけでなくタープや天幕もセットするので下手な宿より快適に過ごせている。
俺の訓練も兼ねて魔力同調を兼ねたマッサージも行っているので疲れも溜まっていない。
人数も少ないので、俺達だけが別の料理を食べるのも気が引けて、移動中の料理はOZが受け持ち、町での料理より美味い物を食べている。
結局、町では食材や、珍しい品物を購入するだけで、留まる事も無く移動を続け、予定よりも早く港町に着いた。

町は多くの人で賑わい活気に満ちていた。
カミーラ船長の所に挨拶に行くと、早く着いた事に驚いていたが、予定を速めて3日後に出港すると決まった。
既に海も落ち着き、船は食料を積み込めば準備が完了する状態になっていた。

次の日、朝食を食べていると、寒天工場で働いているエリック、サーシャの兄妹が尋ねて来た。
工場長が俺達を町案内するように休みをくれたそうだ。
寒天工場の状態を見せてもらい、工場長に挨拶をした後、色々と町を案内してもらった。

先ずは市場で目に付く魚介類を大量に購入する。
皆さん、俺達の事を覚えていてくれていて、おまけをしてくれる。
メンバー全員、両手で抱え込む程の量を購入し宿に戻ってアイテムボックスにしまった。
公共の場でアイテムボックスや拡張バッグを使うと問題になりそうなので仕方が無い。
その後、雑貨や素材、武器等の店を覗き、珍しい素材や釣り竿を買っていると

『釣り竿を持っているのに、新しいのを買ってどうするんじゃ。お主達が釣れないのは、竿では無く腕の所為じゃと思うが。』

『大丈夫、吾輩が魚をとってやるにゃ。拓や浩司にも、捕りたての新鮮な魚を食べさせてやるにゃ。』

グリムとヤマトは煩い。合わせて銛も買うとワザとらしい溜息を吐かれてしまった。
歩きまわり、お腹もすいたので焼いた魚介類を色々と買うと、
エリックとサーシャが良い場所が有ると連れて来てくれたのは、2人が昔住んでいた区画だった。

以前この区画は、仕事を失った元船員達や親を失った子供が暮らしていた場所が、今では綺麗な広場になっていた。

「皆さんのお陰で、ここに住んでいた人達は仕事に付いています。全員がこの区画を出た後、町の皆で広場にしたんです。」

公園の芝生に座り、食事をしながら広場を作るまでの話を聞いた。
ここに住んでいた人達は新しい仕事に着き、新しい家へと移って行った。
人が居なかくなった区画を広場にしようという声が上がり、休みの日などは自然と人が集まり作業を行った。
そして、出来上がった広場は何時の頃からか『希望の広場』と呼ばれる様になったそうだ。

「希望の広場なんて素敵な名前だね。」

壊れそうな家が並んでいた時を知っていただけ有り、考え深いものが有る。

「はい、以前は絶望しか無かったのに、今は希望に満ちています。
 本当に、ありがとうございました。」

今では、エリックもサーシャも綺麗な部屋と十分な食事が与えられ、貯金もしているそうだ。
状況を把握していないヤマトにグリムが俺が行った自作自演の疫病騒動の話をすると

『やはり、拓は毒男なのにゃ。
 濁った気を振りまき、有り金を全て巻き上げるにゃんて、どっちが悪党か分からないにゃ。
 拓の通った後には、草1つ残らないのにゃ。』

ヤマトが真実を理解出来ずに馬鹿な事を言っている。
俺の立場は、客観的に見ても悪党を懲らしめる正義の味方のはずだ・・・と思う。
エリックとサーシャが居るので言い返せないが、後で正確に説明しておいた方が良いだろう。

エリックとサーシャは明日も休みをもらっていると言うので、海で遊ぶ約束をし
俺の希望で、その日の内にタコを捕る為の仕掛けをセットしてから宿に帰った。
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