異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~

小狸日

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474この世の常

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ヨギ魔道師達も臭いが取れ、ブルネリ公爵邸にやって来た。
オリバー隊長に魔力訓練用の指輪型魔道具を渡して訓練を行っていると
ヨギ魔道師が自分もやりたいと言い出すと、ブルネリ公爵も良ければ自分もと言うので、魔力の流れを確認しブルネリ公爵には中レベルの魔道具、ヨギ魔道師には高レベルの魔道具を渡す。

「ブルネリ、これが私とお前との差だ。訓練が足らないだろう。」

自分の付けている指輪型の魔道具を見せて自慢しているヨギ魔道師。
俺以上に子供っぽい。
貴族としての仕事が忙しく、魔力の特訓をしている時間が取れないので仕方が無いだろう。
ヨギ魔道師も指輪を付けると厳しいと言いながらも、普段と変わらない様子で動けている。
流石、この国のトップの宮廷魔道師だったと言う所か。


1日経つと全員 魔道具を付けた状態に慣れ、訓練を開始した。
俺は皆との訓練の他に兵士やメイドの方に魔力同調の訓練を行っている。
しかし、この訓練方法で良いのだろうか。
リッチから教えてもらった魔力同調を行った治療方法を身に付ける事ができるのか。
そんな俺を見ていたヨギ魔道師が

「拓、素顔を隠す仮面を付けて、私に付き合ってもらえるか。」

俺は何時もの仮面を付けてヨギ魔道師に従って付いて行った先は難民達の場所。
ブルネリ公爵領に移住を求めて来たが、入りきれずに居る人達の場所。
するとヨギ魔道師は見周りをしている兵士に2,3話すとアイテムボックスからテントを取り出した。
兵士に手伝ってもらい、入口の上に「無料マッサージ」との看板を取り付ける。

「魔力の扱いが出来ていない人程、同調がしずらいのだろう。
 なら、ここの難民に対して行えば良い。
 焦るな拓。お前の技術は宮廷魔道師トップだった私を遥かに超えている。
 私に教えられる事は無いが、訓練の手伝いくらいは出来る。」

さっさと準備しろと杖で頭を叩かれる。
横になる台と目隠しの衝立を用意し、兵士の方が声を掛けると難民の人がやって来た。
仮面を被った子供を見て躊躇するが、ヨギ魔道師や兵士が居る為か俺の言葉に従う。
10日間限定で、1人10分と設定したマッサージを始めた。
初めはマッサージを行うと声を掛けていたが、直ぐに噂になり人が集まり過ぎて整理する為に兵士が追加されていたそうだ。

毎日、限界まで魔力同調を行う事で、10日間でリッチが驚くほど上達した。
この不特定多数の人に行う方法は、効率が良いみたいだ。
一通り難民へのマッサージを終えて、俺達は引き上げた。
中途半端に居続けると、止めるタイミングが無くなるからだ。


しかし、ブルネリ公爵邸に戻る俺の足取りは重い。
屋敷には既にポトリ教授も帰ってきている。
そして、カミーラ船長と副船長まで一緒だ。

戻って来た時、俺が難民にマッサージをしていると聞いて、カミーラ船長と副船長がわざわざ顔を出してくれた。
そこで仮面をしている俺を見たのだが、港町で疫病が流行った時に治療を行った男と同じ仮面。
確実に気がついたが、その時はヨギ魔道師に挨拶だけして帰って行った。

『こうなったら、全て話すしか無いじゃろう。
 あのカミーラ船長なら大丈夫じゃ。』

そうだとは思うが、何でカミーラ船長と副船長が一緒に来るかな。
今更だが、何種類か仮面を用意しておけばよかった。

『この間は町全体を臭くした事がばれて、今回は自作自演の疫病の番にゃ。
 悪事がばれるのは、この世の常にゃ』

ヤマトに変な言葉を教えているのは誰だ。
しかし理由はともかく、その通りなので言い返す言葉も無い。

屋敷に戻ると、真っ先にカミーラ船長と副船長がやってきて

「町を救ってくれたのは拓殿だったのか。心より感謝する。」

カミーラ船長がそう言うと、副船長と頭を下げる。そして、話を続けた。

「正直、不思議に思っていた。
 初めから誰かが考えた通りに進んでいる感じがしていた。
 バラン将軍にしても、仮面の男の行動を知っているかのようだった。
 ブルネリ公爵に手に入れた大型船について助けを求めた時は、仮面の男に何も疑問を持っていなかった。
 あの男が拓殿だというのなら、全てが納得がいく。」

ブルネリ公爵とバラン将軍は困った様な顔をしている。
確かに客観的に見れば、バラン将軍は仮面の男に協力的過ぎたかも知れない。

こうなると思ってか、周りには兵士もメイドも居ない。
仮面の男は、俺が高下駄をはいて演じていた事を正直に話し、人に話さない様にお願いした。

「当然だ。恩人の事は我々だけの秘密にする。」

疫病騒ぎ、隠し財産が無くなった理由が俺という事までは話すのは止めた。
もう分かっているとは思うが、あえて言う必要は無いだろう。
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