異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~

小狸日

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520イルミネーションと馬車

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内輪だけのイルミネーション公開。

「拓様、言われた通り、馬車の通れる道を独立して用意しました。
 馬車を通して、問題ない事も確認してあります。」

俺達はセバスチャンに事前にお願いしておいた事を確認させてもらった。
すると、サリナ姫達がカイとレムを連れてやって来て

「今度は、イルミネーションの周りを有料の馬車を走らせるんですって。」

多分、ブルネリ公爵から聞いたのだろう。
このイルミネーションを見に多くの貴族や裕福な商人なども来ていて、有料エリアを設けてもらえないかとの話が上がっていたらしい。
この庭の公開は無料で行われ、貴族、平民に関係無く受け入れている。

問題は、人が多過ぎる事。
有料エリアを設けるのは大変なので、庭の周囲を有料で馬車を走らせる事を提案してみた。
ゆっくりと20分ほどかけて走らせる予定だ。
金を取る以上、無料エリアと差を付ける為、ガラスのオブジェも色々と用意している。
少し高い所からイルミネーションを見下ろすのが一番の見所だろう。
事前に光の魔道具を追加で送っておいたが、もう少し豪華に見える様に大きな光の玉や星型の飾りを追加する。
サリナ姫達も手伝ってくれ、思った以上に早く終わると

「バラキエ侯爵が居て準備が出来なかったので、楽しかったわ。夜が楽しみね。」

結構、ストレスが溜まっていたのだろうか。
手伝って貰って喜んでくれるのなら良かった。


夜、内輪のイルミネーションの点灯が行われた。
義手、義足の4人組も勿論参加し、喜んでくれたみたいだ。
少しして、新しく作った馬車道を楽しんでもらう。
世話やきおばちゃんと化した浩司が、馬車の一番乗りにとサリナ姫とヨハン王子にお願いする。
準備した馬車が来ると

「これって、何。凄い。」
「こんな馬車は初めて見た。美しいな。」

俺が用意したのはガラスの馬車。内部に光の魔道具が仕込んであるので馬車自体がうっすらと輝いている。
勿論、ガラスにはミスリルを混ぜて強化済。
タイヤの付いている土台は普通の馬車のを黒く塗って使い、上の乗る場所だけをガラスにしているので大した手間は掛かっていない。
それでも、2人にウケたみたいだ。
乗り場は光るガラスの階段を上って馬車に乗り込む様にできている。

早速、乗り込んでもらうと、2人で1つの膝かけを掛ける。
良い雰囲気だ。
馬車は10台用意してあり、次の馬車にはブルネリ公爵と順番に乗ってもらう。
俺と浩司も膝かけの下で手を繋ぎながらガラスの馬車を楽しんだ。
皆さん喜んでくれるが、金を取るなら、もう一ひねり有った方が良いと思っていると

「拓殿、これ以上は何もしない様に。
 今回は、ガラスの馬車とイルミネーションで十分だ。
 只でさえ、ミスリルを混ぜたガラスの馬車をどう言い繕うか考えている。
 これ以上になると、どうして良いか分からん。」

ブルネリ公爵に釘を刺され、横で皆が頷いている。

『拓、これ以上は、次に取っておいてはどうじゃ。
 人は同じ物だと飽きる物じゃ。
 必要な物を必要なタイミングで出すのも優秀な技術者の条件じゃ。』

グリムの言う通りだ。手札は残しておいた方が良い。
とりあえず、パーティーに来た貴族達の反応を見て決める事にしよう。
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