異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~

小狸日

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591新しい練成術師

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やって来た10名の練成術師達は、トリス練成術師に連れられて作業場へ案内された。
工房自体は未だ作り途中だが、作業場が出来上がったているので明後日から作業を行うらしい。
老若男女バラバラな集まりだった。
ただ全員やる気があり、疲れているだろうに今からでも作業を始めたそうな感じだ。

「気持ちは嬉しいですが、今夜は歓迎会を行いますので、先ずは部屋で休んでください。
 明日は引っ越し先の整理をして頂いて、工房での作業に取り掛かるのはその後ですね。」

簡単に仕事の説明をして、皆を工房から近い場所に借りた家に連れて行く。
夜、迎えに来るまでゆっくりと休んでもらい、俺達はリリさんと家に向かった。

「本日より、こちらでお世話になるリリです。宜しくお願い致します。」

練成術師の方々と別れると、改めてリリさんが挨拶をされるので、歩きながら自己紹介をさせて貰った。
サリナ姫達の事を説明すると

「失礼いたしました。」

そう言って、いきなり膝を付こうとするのを押し留め、身分を偽っている事を理解して頂き、普通に接するようにお願いした。
家に着いて、休んで頂く予定だったが

「凄いわね。」「何なのこれは。」「信じられないわ。」

と何度も見た様な状態が続き、興奮して一向に休む気配がない。
結局、休む事も無く歓迎会の店へを移動する事になってしまった。
歓迎会で使う店は当然、ジャン料理長とルミナスさんのカレー専門店。
カレー工場の生産も安定し十分に在庫も揃ったので、予定通り3日後からオープンの予定だ。
そして今夜の歓迎会は、店としての練習を兼ねている。

店に集まったのは、練成術師や義手、義足の人達だけでなく、カレー工場や果樹園の人達や工房を作っている大工の人達も呼んである。
練成術師達が店の内装を感心しているのを見て、作った大工の人達も嬉しそうだ。

新しく来た方々の挨拶が終わり、料理が運ばれてくると皆さん食べまくる。
大工の人達は、週一でお昼にカレーを出しているはずだが、あっという間に食べ終えお代わりをしていた。
そして、皆さんの食欲が一息ついた所で、ジャン料理長とルミナスさんが挨拶に調理場から出てくると

「ルミナスさん、可愛い。」
「今日も、美味しかったよ。」
「俺、ルミナスさんの手料理を毎日食べたい。」

相変わらず、ルミナスさんは大工達から絶大な人気を誇っているみたいだが、
「手前ら、静かにしろ。」親方の一言で、直ぐに静かになった。

ジャン料理長が一歩前へ出て話し始める。

「本日は、ご足労ありがとうございます。
 この店や、トリス錬成術師の工房を作って頂きました大工の方々。
 そして、これからその工房で働かれる方々
 皆様を店に招待出来た事を嬉しく思います。」

ジャン料理長が話を区切り嬉しそうに皆を見る。

「私達の店は3日後から始まる事になります。
 大工の皆さんには、こんなにも素敵な店を作ってもらい、感謝しています。
 皆様方に負けぬよう、店の者全員精進し続けます。」

ジャン料理長が頭を下げると、皆から暖かい拍手を貰っていた。拍手が鳴りやんだ所で

「デザートも用意してありますので、最後まで楽しんでください。」

最後に1言付け加えると2人は厨房へ戻り、追加の料理が運ばれた。
そして、最後のデザートとしてシャーベット状になった果物が出て来た。
俺としては、もう少し甘さが有った方が好きなんだが

「すげぇ、凍った果物だ。」
「冷てぇ、夏に凍った果物を食べるなんて初めてだ。」

大工の人達は良い驚き方をしてくれる。練成術師達は

「もしかして、凍らせる魔道具が有るのですが。」
「有ったとしても、料理に使うなんて嘘でしょ。」
「そこは、トリス練成術師の係わった店だ。普通とは違うのだろう。」

料理より、魔道具の使い方に驚いているみたいだ。
驚き方の方向性は違っているが、良い感じに受け入れて貰えて良かった。
ただ今回は顔合わせで、もっとお互いを知ってもらいたかったのだが、少し食事が中心になり過ぎてしまった。
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