異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~

小狸日

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620クスリのレシピ

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この町でやる事は全て終わり、後は帰るだけになった。
冒険者達にとって、ここでの訓練は大変勉強になっていたみたいで残念がっていたが

「週に1日 今後も冒険者に対する訓練を行う。
 強くなり魔獣退治、薬草採りに活かして欲しい。」

ユーケル侯爵の部下が指導員になってくれるそうだ。
今日が、Aランク冒険者からの最後の訓練となり、いつも以上に激しくなっていた。


「明日は、準備のために休みます。」

その日の夜、俺がそう言うと

「旅の準備って、テントを畳むだけじゃないのか。」

ガラがそう言うので、俺は皆の前に魔力を遮る指輪型の魔道具を取り出す。

「皆の魔力が十分に練れているので、効果の高いのに変えます。
 明日は、動くのが辛いと思うので、ゆっくり休んでください。
 必要な物が有れば、俺と浩司で購入しておきます。」

それぞれが、今付けている指輪を外し、新しいのを手にすると

「ついに、この指輪になるのか。」
「そろそろじゃないかと思ってたよ。」
「これで、バラン将軍やガゼルス将軍に追いついたのか。」

俺が注意をする前にこの場で新しい指輪を嵌めると、魔力が上手く体に巡らなくなり立っているのがやっとの状態になる。

「バラン将軍やガゼルス将軍は皆より先に居ますよ。
 俺がこれ以上の魔道具を作れないだけですから。」

喜んでいた所申し訳ないが、それが現実だ。
ヨハン王子にも皆が今まで付けていたレベルの指輪に代えて貰う。
ラグテルの町に帰ったらカイの指輪も代えた方が良いだろう。


渡された買い物リストを見ると、酒、酒、酒。
夜は、ユーケル侯爵やトウさん、バンさん、ジャンさんと毎日飲んでいたからな。
しかも、購入量は買えるだけってどうしたものだろう。


次の日、訓練が無いというのにトウさん、バンさん、ジャンさんが律義に手伝いに来てくれた。
丁度良かったので、買い物に付き合ってもらったのだが

「もう帰ってしまうのか。ならこれも持っていきな。町をありがとうな。」
「あら、残念ね。ちょっと待って。これはオマケね。」

そう言って、店の人達が色々とオマケを付けてくれる。
トウさん、バンさん、ジャンさんには抱える程の荷物を持って、何度もテントまで往復してもらった。
俺が礼を言うと

「この程度、大した事では無いですよ。
 それよりも、皆さんは大丈夫ですか。明日の出発は延期した方が良いのでは。」

へばっているガラ達を見て、トウさんが心配してくれる。
理由も知らず、自分を指導していた相手が、まともに動けないのを見れば仕方がないだろう。
今朝、出発前に特訓を行った影響で、今夜一晩寝れば問題ないと説明すると安心してくれた。
それどころか

「あれだけの強さでありながら、こんな状態になるとは。」
「やはりAランクの冒険者は訓練も特別なんでしょう。」
「流石です。」

とガラ達を尊敬の眼差しで見ていた。
確かに魔道具を使った特別な訓練だとは思うが、トウさん達がイメージしているのとは違っているだろう。
皆が疲れているのならと、夜は念のためと警備までしてくれた。


次の日の朝、ガラ達も何とか指輪に慣れ、ある程度は動けるようになっていた。
テントを畳み出発の準備が終えた所に、ユーケル侯爵がやってきた。

「サリナ様、こちらを収めください。
 アーク、クリームが性能の良い拡張バッグを保持していると伺いましたので、道中の食料を用意させて頂きました。」

またしても、大量の食糧を用意してくれていた。
そして、ガラや他のメンバーに清酒まで。更に

「これは、拓殿に」

渡されたのは、風土病の薬のレシピ。

「薬草を渡せないのが申し訳ないが、これだけでも受け取って欲しい。」

俺はユーケル侯爵に礼を言って受け取った。
どの様に作るのか気になっていのたので、本当に嬉しい。
もしかすると、他に応用が利くかも知れない。

町の外まで先導するというユーケル侯爵やトウさん達に付いて移動すると
朝早いにも関わらず、道の両脇には俺達を見送る為に町の人達が集まってくれていた。

皆、馬車から降りて町の人達の声援に応えながら町の外まで移動し、ユーケル侯爵や、トウさん、バンさん、ジャンさん達冒険者に見送られラグテルの町へと出発した。
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