異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~

小狸日

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708真剣試合

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パレードも終わり、護衛の山場を越えたところで
皆との訓練に本格的に参加させてもらう。

今まで通り、レイアローの攻撃を避ける事から始まり、アーク、クリーム、
そしてバラン将軍、ガゼルス将軍、オリバー隊長、ヨギ魔道師だけでなくモーゼスやークフリートさんを加えた混成チームと訓練。
この後に控えているナターシャ達との戦いに備えて、全力を出し切る。

『この数ケ月で、全員の実力が数段上がった。
 これ以上は個人より、チームとしての力を上げた方が良いじゃろう。』

グリムの指示で行うチーム戦、怪我なんて当たり前だ。

『何故、今の攻撃を剣で受けた。あんなのは体術で避けれるじゃろう。』
『足止めに、あれだけの魔力が必要じゃと思っておるのか。』
『あの攻撃は何じゃ。魔力の練り方が甘い。』

そして、俺と浩司がグリムの指摘を皆に伝えていた。
下手をすると、魔力が尽きて動けなくなる時もある。
俺はグリムの指示で、不特定多数の試合でも的確に仲間を守るための特訓を行っている。
浩司は、俺が作った火、風、雷のコアを嵌めた腕輪を使いこなすために、チーム戦が終わると魔力制御の特訓を続けている。

特訓の後、俺が治療と魔力マッサージを行っているが
グリムはそこまで考えて、俺の限界を見極めて特訓をさせてくる。

バラン将軍やガゼルス将軍ですら全力を出して来る。
2人が剣に魔力を這わして攻撃する技を強力にするため
持ち手の部分にはパラライトを仕込ませ魔力を増幅し、魔力を伝導させやすくする為、刃の部分にオリハルコンを這わした。
今俺が出来る最大の対応だ。

使いこなしてくると、威力が強過ぎてかなり危険だ。
チーム戦の時は普通の剣を使う事も考えたが、

「剣王と大魔導士を相手にする以上、このままで特訓を続けよう。」

とガラの意見に、他のメンバー全員が賛成していた。
手の空いた兵士達は、黙って俺達のチーム戦を見ては、時間を作って自分の攻撃に取り入れようとしていた。
特訓は3日間行い、1日休みをとるペースで進められた。

気の抜くことの出来ない、真剣試合。
ここに来て、全員の実力が数段上がったと思う。

そんな中、ブルネリ公爵、サリナ姫は餅つき大会の準備をしてくれたりと張り詰めた空気を和らげてくれる。
年が明け、俺はブルネリ公爵邸の屋根の上で、最後の戦いに勝つ事を初日の出に誓った。

普段の特訓で本気の戦いをしていたので、今年はガゼルス将軍との試合は無いと思っていたが

「拓殿、今年も宜しくお願いします。
 相手は剣豪ブライ。出来れば、本気の戦いをお願いします。」
「何時も、本気で戦っていますよ。」
「分かっていますが、それは制限をかけていますよね。
 拓殿は今まで、土魔法を使ったことがない。」
「・・・期待に応えられるかは分かりませんが、全力を尽くします。」
「よろしくお願い致します。」

今年も行うことになってしまった。
確かに、ガゼルス将軍との戦いで土魔法を使ったことは無いが、大丈夫だろうか。

『拓、今のガゼルス相手なら、お主の攻撃魔法なら問題ないじゃろう。色々と試してみるがいい。』

グリムがそう言うのなら問題ないのだろう。
ここは、思いっきりやらせてもらうとしよう。


そして、試合当日。
今までよりも、会場は空気が張り詰めていた。
今回は初めからガゼルス将軍とは距離を取って対峙させてもらう。

「試合、開始」

バラン将軍の掛け声で試合が始まり、初めは俺から仕掛けさせてもらう。

「ロックランス」

360度全方位から岩の槍がガゼルス将軍を襲う。
しかし、ガゼルス将軍は自分の周囲の張った雷の壁で全ての槍を打ち砕いた。
更に、俺との距離を一気に縮め雷撃を纏った剣で攻撃を仕掛けてくる。
俺はシールドで防いで、闇の魔力で姿を隠し一度距離を取る。

距離を取りながらロックランスを連発するが、ガゼルス将軍に剣で叩き潰されてしまう。
直ぐに、レイアローを闇の魔力で覆って放つが、完全に見抜かれ避けられてしまった。
ならばと、石礫でガゼルス将軍に集中砲火を浴びせてみせる。
石礫と言っても、拳大の岩も飛ばしていたのだが、ガゼルス将軍は雷を纏い完全に防御されてしまった。
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