異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~

小狸日

文字の大きさ
714 / 761

714砦の戦い1

しおりを挟む
******(砦の隊長)

「隊長、このままでは、砦がもちません。」

大森林から溢れ出した魔獣は砦の壁を崩し始めている。
かなりの強度を持つ壁だろうと、これ以上の攻撃を受ければ崩壊するだろう。

マクニス王国から援軍を派遣する光弾は上がっている。
しかし、連続して発生した内乱。かなりの兵士が倒れている中、この大群を抑えるだけの部隊を編成できるのだろうか。

20名しかいない部下達も頑張り、魔法弾を打ち続けて来たが在庫は切れた。
破裂する魔法陣が描かれているコアを球として敵にぶつける使い捨ての魔道具だ。
高級すぎて、それなりにしか用意されていない。

「ここまでか。」

敵が人間なら、交渉次第では降伏もあり得るが、魔獣相手では待っているのは死。
ならば、一匹でも多く対峙するのみ。
隊長が部下に号令を掛けようとした時

「隊長、援軍です。援軍が来ました。」

駆け込んできた部下の後ろには、バラン将軍配下、第三騎士団オリバー大隊長の姿が。

「オリバー隊長。来てくれたのか。しかし、その恰好は。」

オリバー隊長も、その後ろに居る騎士団も、まるで冒険者だった。

「説明は後回しだ。魔法弾を扱える者は居るか。魔獣にぶつける。」
「居ますが、もう球は在りません。」
「球は持ってきている。バルク殿、ゴルゴ殿、受け取った魔法弾を撃ち込む指示に回ってくれ。」

バルク・ギルドマスターとゴルゴ達は兵士に連れられて城壁へを移動した。

「攻撃魔法を使える者は城壁より攻撃を仕掛けろ。
 残った者は、砦の者達に食料とポーションを供給したのち、体力を温存しておけ。
 無理はするな。マクニス王国から援軍が来るまで持ち堪えろ。」

オリバー隊長の指示で全員が動き始めた。
早すぎるとは思ったが、やはりマクニス王国からの援軍という訳では無いのか。
しかし、これで少しは希望が見えてきた。


******(ゴルゴ)

「先ずは、この緑の球をゴブリンやオーク、オーガに向かって撃ち込む。」

俺が兵士に話しても

「あの集団の何処に向かって打てば良いのでしょうか。」

魔獣で埋まっている大地を見て、兵士が困っていた。
確かに、この中で目標を見つけるのは難しいだろう。しかし、奴等の特徴を知っていれば見分けは付く。

「あそこの岩場から右に100m。出来るか。」
「任せてください。」

流石は兵士だ。場所さえ指示すればその場所に的確に打つ。
当たった球が弾けると煙が広がると、ゴブリン達が周囲に居る魔獣を攻撃をしてでも煙から逃げていた。
それはオーク、オーガに対しても同じだった。
周囲に居た魔獣とぶつかり、そこで戦いが始まっていた。

「あの野郎、なんて物を渡してくれたんだ。効果てきめんじゃねぇか。
 良し、次はこの黒い球をウルフ系の魔獣に当てるぞ。」

黒い球を撃ち込むと、ウルフ系の魔獣の身動きが取れなくなっていた。
視覚と嗅覚に影響を与えているのだろうか。前足でしきりに顔を掻き始めた。
そこに後ろから来た魔獣が踏み潰し始め、またしても魔獣同士の戦いが始まった。
この2種類の球によって魔獣たちは混乱し、更に魔獣同士の争いが更に広がり始めていた。

「凄い、これだけの効果が出る薬は見たことがない。」

兵士も拓の作った薬の効果に驚いている。

「これは世界一の錬成術士が作ったんだ。この程度は当たり前だ。
 次は、赤い球を強い魔獣の居る場所に打ち込むぞ。
 合わせて、空を飛ぶ魔獣が近づいて来たら青い球をその中心に打ち込め。」

赤い球を撃ち込むと炎が広がり、青い球を撃ち込むと風の刃が周囲を襲った。

「魔獣同士が争っている所は無視しろ。同士討ちをさせておけ。
 砦に向かってくる魔獣だけに集中させる。」

俺の指示のもと兵士達は的確に球をぶつけ、更に兵士達の魔法攻撃もあり、砦への攻撃が弱まってきた。
下では砦の門が開き、オリバー隊長を先頭に魔獣への攻撃が始まる。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

称号チートで異世界ハッピーライフ!~お願いしたスキルよりも女神様からもらった称号がチートすぎて無双状態です~

しらかめこう
ファンタジー
「これ、スキルよりも称号の方がチートじゃね?」 病により急死した主人公、突然現れた女神によって異世界へと転生することに?! 女神から様々なスキルを授かったが、それよりも想像以上の効果があったチート称号によって超ハイスピードで強くなっていく。 そして気づいた時にはすでに世界最強になっていた!? そんな主人公の新しい人生が平穏であるはずもなく、行く先々で様々な面倒ごとに巻き込まれてしまう...?! しかし、この世界で出会った友や愛するヒロインたちとの幸せで平穏な生活を手に入れるためにどんな無理難題がやってこようと最強の力で無双する!主人公たちが平穏なハッピーエンドに辿り着くまでの壮大な物語。 異世界転生の王道を行く最強無双劇!!! ときにのんびり!そしてシリアス。楽しい異世界ライフのスタートだ!! 小説家になろう、カクヨム等、各種投稿サイトにて連載中。毎週金・土・日の18時ごろに最新話を投稿予定!!

知識スキルで異世界らいふ

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
他の異世界の神様のやらかしで死んだ俺は、その神様の紹介で別の異世界に転生する事になった。地球の神様からもらった知識スキルを駆使して、異世界ライフ

転生チート薬師は巻き込まれやすいのか? ~スローライフと時々騒動~ 

志位斗 茂家波
ファンタジー
異世界転生という話は聞いたことがあるが、まさかそのような事を実際に経験するとは思わなかった。 けれども、よくあるチートとかで暴れるような事よりも、自由にかつのんびりと適当に過ごしたい。 そう思っていたけれども、そうはいかないのが現実である。 ‥‥‥才能はあるのに、無駄遣いが多い、苦労人が増えやすいお話です。 「小説家になろう」でも公開中。興味があればそちらの方でもどうぞ。誤字は出来るだけ無いようにしたいですが、発見次第伝えていただければ幸いです。あと、案があればそれもある程度受け付けたいと思います。

【幸せスキル】は蜜の味 ハイハイしてたらレベルアップ

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前はアーリー 不慮な事故で死んでしまった僕は転生することになりました 今度は幸せになってほしいという事でチートな能力を神様から授った まさかの転生という事でチートを駆使して暮らしていきたいと思います ーーーー 間違い召喚3巻発売記念として投稿いたします アーリーは間違い召喚と同じ時期に生まれた作品です 読んでいただけると嬉しいです 23話で一時終了となります

【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~

石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。 ありがとうございます 主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。 転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。 ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。 『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。 ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする 「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。

インターネットで異世界無双!?

kryuaga
ファンタジー
世界アムパトリに転生した青年、南宮虹夜(ミナミヤコウヤ)は女神様にいくつものチート能力を授かった。  その中で彼の目を一番引いたのは〈電脳網接続〉というギフトだ。これを駆使し彼は、ネット通販で日本の製品を仕入れそれを売って大儲けしたり、日本の企業に建物の設計依頼を出して異世界で技術無双をしたりと、やりたい放題の異世界ライフを送るのだった。  これは剣と魔法の異世界アムパトリが、コウヤがもたらした日本文化によって徐々に浸食を受けていく変革の物語です。

異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~

宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。 転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。 良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。 例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。 けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。 同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。 彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!? ※小説家になろう様にも掲載しています。

令和日本では五十代、異世界では十代、この二つの人生を生きていきます。

越路遼介
ファンタジー
篠永俊樹、五十四歳は三十年以上務めた消防士を早期退職し、日本一周の旅に出た。失敗の人生を振り返っていた彼は東尋坊で不思議な老爺と出会い、歳の離れた友人となる。老爺はその後に他界するも、俊樹に手紙を残してあった。老爺は言った。『儂はセイラシアという世界で魔王で、勇者に討たれたあと魔王の記憶を持ったまま日本に転生した』と。信じがたい思いを秘めつつ俊樹は手紙にあった通り、老爺の自宅物置の扉に合言葉と同時に開けると、そこには見たこともない大草原が広がっていた。

処理中です...