異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~

小狸日

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757仮説-過去と未来

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全てが始まりし場所:ノアで起きた事、最後に脱出ポットで無事に戻って来たことを改めて説明した。
但し、獣人の出生については一切話す事はしない。
そして、最後に何処に着地すれば良いのか迷っていた時に誘導信号が送られてきたことを話す。

「それは、この城の塔から放たれた信号だ。
 国王陛下に言われ、塔の操作を行っていた。」

ヨギ魔導士はそう言って、マクニス7世の予言
 『全てを終らせ始まりの場所より帰る者に、導きの光を照らす』
について話してくれた。
ここの塔にはそんな機能まで付いていたのか。

その日の晩は、第3騎士団の宿舎で大宴会
グリムにはヨギ魔導士が、アスクにはピース医師とトリス錬成術師が張り付いていた。
俺は初めに皆に挨拶をした後、少し離れた所からこの様子を見ていた。

「どうしたのにゃ。拓は今日の主役ではにゃいのか?」
「今回は全員がやるべき事をやったから、全員が主役だよ。
 ヤマトこそ食事はもう良いのか?」
「今日は十分にゃ。それよりも何を考えていたのにゃ?空から見た故郷の事でも思い出していたのかにゃ?」

俺はノアから脱出した時、ポットからの景色を思い出す。
暗闇に浮かぶ青い星。
宇宙から見たこの星は所々地形が変わっていたが、俺が居た地球と同じだった。
勇者に見せられたこの世界の歴史。
もし、ここが俺達が住んでいた地球だとしたら、俺と浩司は過去から来たことになる。

『儂の転生の魔法陣が過去から2人を呼び寄せたなら、2人の無詠唱魔法や大量の保有魔力に1つの仮説が考えられる。』

グリムが脱出ポットで話してくれた仮説。
俺達の魂はガイアの門が開かれた時代を通り抜け、大量の魔力を浴びた可能性がある。
魔獣になる状態だったのを魔法陣によって人間として再構築された。
その時、浴びた大量の魔力を内に取り込み、体内に魔法陣を描く魔獣としての力を得たのではないかと・・・

その仮説が正しいか判断は出来ないし、確認は出来ないだろう。
ただ、俺達の世界での日本だった島国は存在している。

「そうだな。一度行ってみたいと思っているよ。
 何かが変わるわけではないけど、実際に見てみたい。」

日本には、ここから東に進めばいい。
しかし、途中にはガイヤの門が存在する。
多分、ノアから脱出する時に使ったポッドが在れば何とかなるだろう。
あれは重力制御で空を飛ぶことが出来る。
宇宙へ飛び出す事は出来なさそうだが、航空機としての役割は十分に果たせる。
直接大気圏に突入しても外壁は何処も損傷していないほど強度な物だ。
性能については詳しく調べる必要が有るが、移動するには十分だと思う。

「その前に、皆で普通に活動する準備をしないと。
 先ずはミスリル製の馬車。グリムとアスクの魔道具はコアが有るって言っていたから簡単に作れるしね。」

俺はアイテムボックスから紙を取り出して、図面を描いてみる。
共有物の収納はミスリルでマジックバックでも作っておいて、馬車は2台用意するとして椅子とテーブルを設置したゆとりのある6人用リビング。
ヤマトの希望で、前の高い位置にヤマト専用の展望室を設置。

「面白そうなことを考えておるな。」「馬車ですか。」「キャンピングカーみたいにはしないのか?」

俺が色々と考えていると、急に後ろから声が・・・
振り向くと、グリム、アスク、浩司が覗いていた。流石に疲れて抜け出してきたみたいだ。

「東には向かわないのか?」
「行きたいけどガイヤの門がある森を回って移動する必要が有るから、時間的にも皆が良いと言ってくれたらね。
 行かないにしても、この世界を回るのに乗り物は必要になるから準備をしておこうと思う。」
「確認は必要じゃが、OZなら大丈夫じゃろう。そうなると出発は来年の春じゃな。」

その場で、もしも日本に行くとして・・・
という話で、ポッドの性能実験、必要な魔道具、装備やポッドの内装変更などを確認する。

「意外とやる事が多いね。玩具魔道具展示場まで手が回るかな?」
「何じゃ、その展示場とは?」
「もっと楽しいファンタジーの世界にするにはどうしたら良いのか?と考えて見たんだ。
 俺が作った魔道具の玩具をもっと広めて、技術者に刺激を与えれば
 新たな面白い魔道具が作られて、世の中に広まっていくのではないか。
 題して『バタフライエフェクト作戦』」

拍手をするは俺一人。

「そのバタフライエフェクトというのは何じゃ?」

グリムに聞かれて、たしかに意味が通じないと理解した。

「蝶の羽ばたきがこの世界の裏側で竜巻を引き起こす。という
 小さな変化によって、その後の状態が大きく変わってくるというたとえ話かな。」
「それは面白そうじゃな。建物は依頼して、魔道具の改造にはトリス錬成術師に手伝って貰ったらどうじゃ。」

グリムの知識に有った立体映像を作り出す魔道具を使ったホールをメインとして、色々な魔道具で遊べるように配置を考えてみる。
そこから先は俺のイメージを浩司が紙に落してくれる。
建物の外には植物園を作りその中で、トロッコ電車を走らせ、ちょっとした池も用意してガラス細工や水の魔道具を設置する。

俺達が戻ってこないのを気にして、サリナ姫やヨギ魔導士、OZのメンバーがやって来たのだが
サリナ姫とエチゴさんが浩司が描いている玩具魔道具展示場を見て固まってしまった。

「拓ちゃん。一応聞くけど、それは何処に作ろうと考えているのかしら?」
「サリナお姉さんが管理する開拓地の横かな。ラグテルの町だと場所が無いでしょ。」
「・・・」
「大丈夫ですよ。開拓地の人達の息抜きとして遊ぶくらいの物ですから。」

サリナ姫が俺をこれ以上ない程の疑いの目で見てくるのは何故だろう?
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