758 / 761
758帰還
しおりを挟む
******(サリナ姫)
私の生活拠点はラグテルの町になり、開拓地にも私達の生活の為の場所が作れた。
私達と言ったのは、シュミト公爵やニックさんも開拓地での拠点として使用し、他の貴族が来た時の宿泊所としてもつかわれているからだ。
「サリナ様。建物を見に行く時間です。」
バラキエ侯爵とクリスティーヌが呼びに来た。
あの戦いの後、バラキエ侯爵はラグテルの町に移ってまでして私の為に動いてくれている。
最近は、開拓地に居る時間の方が長い。
出入口へ向かうと、オリバー隊長を始め、リチャード魔道師、ハンナ騎士、ベーター騎士やシュン騎士の姿が有る。
ここにはグリム大魔導士やアスク神官長が居るため、それなりの腕を持つ人達が派遣されることになった時、自ら進んで志願してくれている。
逆に希望者が殺到したらしく、実力で勝ち取ったらしい。
特に第3騎士団は拓ちゃんの効果もあるのか、壮絶な戦いになったと聞いている。
噂ではバラン将軍も立候補したらしいが、国王でもあるお父様に却下されたとか・・・
皆と一緒に建物に着くと、ヨハン王子とガゼルス将軍、クリーム、アークのメンバーが待っていてくれた。
ヨハン王子とは正式に結婚をする事になり、異例だが私と一緒にラグテルの町を拠点にしている。
グリム大魔導士とアスク神官長の存在は大きく、グランザム王国からも良い関係を築くようにと言われているらしい。
多分、グランザム王国に取り込む様に言われていると思うが、ヨハン王子にその意思は無いみたいだ。
開拓地が落ち着いたら王都で結婚式を取り行うことになっている。
「お待たせしました。」
「こっちも先程来た所だよ。出来上がった建物の中を見学しようか。」
入口を入ると柱だけがある巨大な吹き抜けのエントランスで、工事を行ってきた人達が出迎えてくれる。
これが拓ちゃんが考えていた玩具魔道具展示場になる。
浩司さんの描いた図を基に建物が作られていて、内装部分は拓ちゃん達が行うが立派な建物が出来上がっていた。
当初は池や川、森まで考えていたが、建物だけに抑えてもらう事にした。
と言っても、5階建ての大きな倉庫程のサイズの建物で、冒険者の人達がテントを張れるように用意した場所の横に思いっきり存在感を出しまくっていた。
上の階へ登るのに今は階段を使うが、後でエスカレーターという物が取り付けられるらしい。
各階はトイレと吹き抜けのエントランスに対する柵が設置されている以外は柱が在るだけで一切の仕切りが無い。とにかく強度重視でと依頼されていた。
魔力を通す配線も、むき出しで束ねられてエントランスに集結されている。
工事作業者達は本当にこれで良いのか少し心配しているみたい。
「OZの皆は問題無く戻って来るのか?」
「あのメンバーなら大丈夫よ。1週間ほど前に、お父様の所にこれから帰るとの連絡が有ったわ。
2週間もしないで帰って来ると思う。」
ヨハン王子に答える。
OZが東に旅立って1年。
あの戦いが終わり、開拓地も完全に出来上がった時にOZが旅に出ると言ってきた。
そうなるとは思っていたけど、ガイヤの門の更に東へと旅をすると聞いた時には驚いた。
グリム大魔導士、アスク神官長、ヨギ魔導士まで一緒なので、城の塔を使って連絡は取れる様にしたらしいが週に1回『旅は順調』との連絡が入るだけらしい。
今回、初めて戻って来るとの連絡が有り、お父様も安心することが出来ていた。
「こっちの準備は問題無さそうね。早く帰って来ないかしら。」
こんな状態で大丈夫なのか正直心配になる。
夜、シュミト公爵、バラキエ侯爵、ニックさん、ヨハン王子と今後の町の方針について話し合っていた。
既に自給できるだけの食料は生産でき、ここを拠点に活動をする冒険者達も増えてきている。
移住してくる人もいるが、人と獣人が問題無く共存できていた。
周囲の町や村も影響を受けている。
グリム魔導士やアスク神官長が獣人と一緒に行動をしている影響も大きい。
と言っても急速に発展した町の為、色々と問題も出て来てその対処に追われている。
扉がノックされ、クリスティーヌにしては珍しく慌てていた。
「OZの皆さんが帰って参りました。」
私達全員が立ち上がると、屋敷のフロアーへと走った。
「皆さん、お帰りなさい。」
「ご無沙汰しております。全員無事に戻ってきました。」
私が声を掛けると、ガラさんが代表で挨拶をしてくれた。
「拓ちゃんも元気そうね。やっぱり1年も経つと・・・余り変わってないわね。」
「他に言い方が有りそうな気がするけど。サリナお姉さんも相変わらずみたいだね。」
勿論、少しは背が伸びてはいるが・・・拓ちゃんは拓ちゃんだった。
中身も変って無いみたい。
「旅はどうだったの?」
「色々な発見が有ったし、色々な事が分かったよ。」
この時だけは、拓ちゃんは少し寂しそうな感じがした。だが直ぐに笑顔になる。
「展示場の建物が完成したんだって。こっちも皆が喜ぶ様に考えて来たから楽しみにしておいてね。」
嬉しそうな拓ちゃんの後ろには、申し訳なさそうなエチゴさんの姿が在った。
私の生活拠点はラグテルの町になり、開拓地にも私達の生活の為の場所が作れた。
私達と言ったのは、シュミト公爵やニックさんも開拓地での拠点として使用し、他の貴族が来た時の宿泊所としてもつかわれているからだ。
「サリナ様。建物を見に行く時間です。」
バラキエ侯爵とクリスティーヌが呼びに来た。
あの戦いの後、バラキエ侯爵はラグテルの町に移ってまでして私の為に動いてくれている。
最近は、開拓地に居る時間の方が長い。
出入口へ向かうと、オリバー隊長を始め、リチャード魔道師、ハンナ騎士、ベーター騎士やシュン騎士の姿が有る。
ここにはグリム大魔導士やアスク神官長が居るため、それなりの腕を持つ人達が派遣されることになった時、自ら進んで志願してくれている。
逆に希望者が殺到したらしく、実力で勝ち取ったらしい。
特に第3騎士団は拓ちゃんの効果もあるのか、壮絶な戦いになったと聞いている。
噂ではバラン将軍も立候補したらしいが、国王でもあるお父様に却下されたとか・・・
皆と一緒に建物に着くと、ヨハン王子とガゼルス将軍、クリーム、アークのメンバーが待っていてくれた。
ヨハン王子とは正式に結婚をする事になり、異例だが私と一緒にラグテルの町を拠点にしている。
グリム大魔導士とアスク神官長の存在は大きく、グランザム王国からも良い関係を築くようにと言われているらしい。
多分、グランザム王国に取り込む様に言われていると思うが、ヨハン王子にその意思は無いみたいだ。
開拓地が落ち着いたら王都で結婚式を取り行うことになっている。
「お待たせしました。」
「こっちも先程来た所だよ。出来上がった建物の中を見学しようか。」
入口を入ると柱だけがある巨大な吹き抜けのエントランスで、工事を行ってきた人達が出迎えてくれる。
これが拓ちゃんが考えていた玩具魔道具展示場になる。
浩司さんの描いた図を基に建物が作られていて、内装部分は拓ちゃん達が行うが立派な建物が出来上がっていた。
当初は池や川、森まで考えていたが、建物だけに抑えてもらう事にした。
と言っても、5階建ての大きな倉庫程のサイズの建物で、冒険者の人達がテントを張れるように用意した場所の横に思いっきり存在感を出しまくっていた。
上の階へ登るのに今は階段を使うが、後でエスカレーターという物が取り付けられるらしい。
各階はトイレと吹き抜けのエントランスに対する柵が設置されている以外は柱が在るだけで一切の仕切りが無い。とにかく強度重視でと依頼されていた。
魔力を通す配線も、むき出しで束ねられてエントランスに集結されている。
工事作業者達は本当にこれで良いのか少し心配しているみたい。
「OZの皆は問題無く戻って来るのか?」
「あのメンバーなら大丈夫よ。1週間ほど前に、お父様の所にこれから帰るとの連絡が有ったわ。
2週間もしないで帰って来ると思う。」
ヨハン王子に答える。
OZが東に旅立って1年。
あの戦いが終わり、開拓地も完全に出来上がった時にOZが旅に出ると言ってきた。
そうなるとは思っていたけど、ガイヤの門の更に東へと旅をすると聞いた時には驚いた。
グリム大魔導士、アスク神官長、ヨギ魔導士まで一緒なので、城の塔を使って連絡は取れる様にしたらしいが週に1回『旅は順調』との連絡が入るだけらしい。
今回、初めて戻って来るとの連絡が有り、お父様も安心することが出来ていた。
「こっちの準備は問題無さそうね。早く帰って来ないかしら。」
こんな状態で大丈夫なのか正直心配になる。
夜、シュミト公爵、バラキエ侯爵、ニックさん、ヨハン王子と今後の町の方針について話し合っていた。
既に自給できるだけの食料は生産でき、ここを拠点に活動をする冒険者達も増えてきている。
移住してくる人もいるが、人と獣人が問題無く共存できていた。
周囲の町や村も影響を受けている。
グリム魔導士やアスク神官長が獣人と一緒に行動をしている影響も大きい。
と言っても急速に発展した町の為、色々と問題も出て来てその対処に追われている。
扉がノックされ、クリスティーヌにしては珍しく慌てていた。
「OZの皆さんが帰って参りました。」
私達全員が立ち上がると、屋敷のフロアーへと走った。
「皆さん、お帰りなさい。」
「ご無沙汰しております。全員無事に戻ってきました。」
私が声を掛けると、ガラさんが代表で挨拶をしてくれた。
「拓ちゃんも元気そうね。やっぱり1年も経つと・・・余り変わってないわね。」
「他に言い方が有りそうな気がするけど。サリナお姉さんも相変わらずみたいだね。」
勿論、少しは背が伸びてはいるが・・・拓ちゃんは拓ちゃんだった。
中身も変って無いみたい。
「旅はどうだったの?」
「色々な発見が有ったし、色々な事が分かったよ。」
この時だけは、拓ちゃんは少し寂しそうな感じがした。だが直ぐに笑顔になる。
「展示場の建物が完成したんだって。こっちも皆が喜ぶ様に考えて来たから楽しみにしておいてね。」
嬉しそうな拓ちゃんの後ろには、申し訳なさそうなエチゴさんの姿が在った。
30
あなたにおすすめの小説
称号チートで異世界ハッピーライフ!~お願いしたスキルよりも女神様からもらった称号がチートすぎて無双状態です~
しらかめこう
ファンタジー
「これ、スキルよりも称号の方がチートじゃね?」
病により急死した主人公、突然現れた女神によって異世界へと転生することに?!
女神から様々なスキルを授かったが、それよりも想像以上の効果があったチート称号によって超ハイスピードで強くなっていく。
そして気づいた時にはすでに世界最強になっていた!?
そんな主人公の新しい人生が平穏であるはずもなく、行く先々で様々な面倒ごとに巻き込まれてしまう...?!
しかし、この世界で出会った友や愛するヒロインたちとの幸せで平穏な生活を手に入れるためにどんな無理難題がやってこようと最強の力で無双する!主人公たちが平穏なハッピーエンドに辿り着くまでの壮大な物語。
異世界転生の王道を行く最強無双劇!!!
ときにのんびり!そしてシリアス。楽しい異世界ライフのスタートだ!!
小説家になろう、カクヨム等、各種投稿サイトにて連載中。毎週金・土・日の18時ごろに最新話を投稿予定!!
知識スキルで異世界らいふ
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
他の異世界の神様のやらかしで死んだ俺は、その神様の紹介で別の異世界に転生する事になった。地球の神様からもらった知識スキルを駆使して、異世界ライフ
転生チート薬師は巻き込まれやすいのか? ~スローライフと時々騒動~
志位斗 茂家波
ファンタジー
異世界転生という話は聞いたことがあるが、まさかそのような事を実際に経験するとは思わなかった。
けれども、よくあるチートとかで暴れるような事よりも、自由にかつのんびりと適当に過ごしたい。
そう思っていたけれども、そうはいかないのが現実である。
‥‥‥才能はあるのに、無駄遣いが多い、苦労人が増えやすいお話です。
「小説家になろう」でも公開中。興味があればそちらの方でもどうぞ。誤字は出来るだけ無いようにしたいですが、発見次第伝えていただければ幸いです。あと、案があればそれもある程度受け付けたいと思います。
【幸せスキル】は蜜の味 ハイハイしてたらレベルアップ
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前はアーリー
不慮な事故で死んでしまった僕は転生することになりました
今度は幸せになってほしいという事でチートな能力を神様から授った
まさかの転生という事でチートを駆使して暮らしていきたいと思います
ーーーー
間違い召喚3巻発売記念として投稿いたします
アーリーは間違い召喚と同じ時期に生まれた作品です
読んでいただけると嬉しいです
23話で一時終了となります
【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~
石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。
ありがとうございます
主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。
転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。
ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。
『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。
ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする
「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。
インターネットで異世界無双!?
kryuaga
ファンタジー
世界アムパトリに転生した青年、南宮虹夜(ミナミヤコウヤ)は女神様にいくつものチート能力を授かった。
その中で彼の目を一番引いたのは〈電脳網接続〉というギフトだ。これを駆使し彼は、ネット通販で日本の製品を仕入れそれを売って大儲けしたり、日本の企業に建物の設計依頼を出して異世界で技術無双をしたりと、やりたい放題の異世界ライフを送るのだった。
これは剣と魔法の異世界アムパトリが、コウヤがもたらした日本文化によって徐々に浸食を受けていく変革の物語です。
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
令和日本では五十代、異世界では十代、この二つの人生を生きていきます。
越路遼介
ファンタジー
篠永俊樹、五十四歳は三十年以上務めた消防士を早期退職し、日本一周の旅に出た。失敗の人生を振り返っていた彼は東尋坊で不思議な老爺と出会い、歳の離れた友人となる。老爺はその後に他界するも、俊樹に手紙を残してあった。老爺は言った。『儂はセイラシアという世界で魔王で、勇者に討たれたあと魔王の記憶を持ったまま日本に転生した』と。信じがたい思いを秘めつつ俊樹は手紙にあった通り、老爺の自宅物置の扉に合言葉と同時に開けると、そこには見たこともない大草原が広がっていた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる