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Act.15 救出から始まる非日常について。①
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悍しい人為らざるモノを屠ったあと、辺り一帯に蔓延していた気味の悪い雰囲気と言うか気配が、終わりを告げるかの様に霧散していく――。
「なんとかなった――ね」
安心して全身から急に力が抜けてしまい、膝から崩れ落ちていくオレ。
「――そーぢ様!」
構えていた大型自動拳銃を地面に投げ出し、崩れるオレを素早く支えてくれた金髪メイドさん。
「酷い――」
オレの容体を見るや否なや、悲痛な表情になる。
凡そ安くはない上品なスカートを、下着や脚が露出するのをお構いなしに、躊躇なく引き裂いた!
続いてオレの衣服も素早く破り捲り上げ、腹の傷を露出させた。
「少し痛みますが、ご辛抱なさって下さい!」
悲痛な表情のまま、何処から取り出したのかは見てなかったけど、ナニかのスプレーを腹の傷に吹き付けてガーゼのようなモノをあてがい、引き裂いて破ったスカートを包帯代わりに手際良く巻き付けて止血してくれた。
「――通信は……大丈夫、もう繋がる! ――こちらL。対象の脅威、排除を確認。――負傷者、二名。内、軽症、一名。そーぢ様が腹部を損傷。大至急、医療班をこちらに寄越して下さい!」
左の腕時計を見て肯くと、直ぐに腕時計に向かって現状報告と要請をする金髪メイドさんだった。
通信を終えたあと上半身を抱き込むように抱きかかえ、甲斐甲斐しく頭を撫でてくれた。
「――ご立派に御座いました。本来であれば……異形な姿を目にするだけでも身が竦み、自由には動けない筈。更にそのお怪我なら尚のこと……余程の鍛錬をなさったのでは御座いませんか?」
心配そうに顔を覗き込んで、先ほどの振る舞いを咎めるのではなく、褒めてくれた金髪メイドさん。
「鍛錬? ……そんな生易しいモノじゃなかったよ? 油断すれば確実に死ぬね。――未来さんの悪魔のシゴキに比べれば、あんなヤツは全然、大した……痛っ」
頬に当たる柔らかな感触と鼓動に体温、優しい香りに包まれて少し照れてしまったオレは、痩せ我慢に等しい強がりを口にする。
実際は、腹の傷が焼けるように痛んで、正直に言うとかなりキツい。
嫌な汗が額からも滲み出ていた。
「少しすれば麻酔が効いてきます。暫しのご辛抱を。私も側に居りますゆえ、ご安心下さい」
オレを胸に抱きかかえたまま、和かに笑い掛けてくれる金髪メイドさんだった。
額の汗を、凡そ安くはない良い香りのするハンカチで拭ってくれて、赤ちゃんや幼児をあやすお母さんの感じでポンポンと優しく労ってくれる。
なんとなく気恥ずかしい気分になるが、嫌ではなかった。
お陰で痛みから気が逸れて、少しはマシになった。
抱きかかえられている所為で、オレの耳に聴こえてくる金髪メイドさんの心音が早鐘を打っているのが伝わってくる――。
腕にしても強張っているのが解った。
どうやら金髪メイドさんに、心底、心配させてるみたいで申し訳ないね……痛っ。
「オ、オレはもう大丈夫だから――さっきの女の子は大丈夫かな? ――ね、エリーさん」
少し先で気絶して横たわっている女の子が心配になって、エリーさんに促してみる。
その時、初めてメイドさんを名前で読んでみた。
ちょっとだけ照れ臭かったのは内緒。
「――私のことを名前で⁉︎ あゝ……」
一瞬、目をカッと見開き惚ける顔をするも、直ぐに元の凛々しい表情に戻すエリーさん。
「そ、そーぢ様、汚れた地面に投げ出す私をどうかお許し下さい。――ほんの少しだけ……わずかにお側を離れますが、どうか動かずにそのまま安静にしてお待ち下さい。直ぐに戻って参りますゆえ」
凡そ安くはない上着をサッと脱いで地面に置くと、その上にオレを優しく寝かせてくれた。
もう一度だけ優しく頭を撫でてくれたあと、スッと立ち上がって横たわっている女の子の元へと駆け出していく。
痛む腹を左手で抑えつつ横たわったまま、女の子の容体を見ているエリーさんを横目で見やるオレ。
本当に手慣れた手際で、女の子の容体を調べていくのに驚いていた。
「痛っ……派手にやってくれやがって……」
徐に右手に握るライトセイバーを、頭上に高々と掲げ見つめる――オレ。
あの悍しい姿――人為らざるモノのことをエリーさんはノウとかって言ってたっけ?
あいつ等って、一体全体ナニ?
現代に存在して良い類いのモノではないよね。
気色悪い見た目に反して激弱――じゃないか……。
きっと、義父さんの玩具が強かったから、オレはすんなり勝てたんだと思う……。
義父さん、護身用にしてはまた大概に妙なモノを送って来たなぁ~とか楽観的に思ってたけど、やっぱりこんな事態を想定して、態々、送り付けて来たとしか思えないんだよね……。
「――でも……助かったよ、義父さん。託されたコイツがなければオレ……有り難う」
ここに居ない義父さんに、心から礼を述べた――。
―――――――――― つづく。
「なんとかなった――ね」
安心して全身から急に力が抜けてしまい、膝から崩れ落ちていくオレ。
「――そーぢ様!」
構えていた大型自動拳銃を地面に投げ出し、崩れるオレを素早く支えてくれた金髪メイドさん。
「酷い――」
オレの容体を見るや否なや、悲痛な表情になる。
凡そ安くはない上品なスカートを、下着や脚が露出するのをお構いなしに、躊躇なく引き裂いた!
続いてオレの衣服も素早く破り捲り上げ、腹の傷を露出させた。
「少し痛みますが、ご辛抱なさって下さい!」
悲痛な表情のまま、何処から取り出したのかは見てなかったけど、ナニかのスプレーを腹の傷に吹き付けてガーゼのようなモノをあてがい、引き裂いて破ったスカートを包帯代わりに手際良く巻き付けて止血してくれた。
「――通信は……大丈夫、もう繋がる! ――こちらL。対象の脅威、排除を確認。――負傷者、二名。内、軽症、一名。そーぢ様が腹部を損傷。大至急、医療班をこちらに寄越して下さい!」
左の腕時計を見て肯くと、直ぐに腕時計に向かって現状報告と要請をする金髪メイドさんだった。
通信を終えたあと上半身を抱き込むように抱きかかえ、甲斐甲斐しく頭を撫でてくれた。
「――ご立派に御座いました。本来であれば……異形な姿を目にするだけでも身が竦み、自由には動けない筈。更にそのお怪我なら尚のこと……余程の鍛錬をなさったのでは御座いませんか?」
心配そうに顔を覗き込んで、先ほどの振る舞いを咎めるのではなく、褒めてくれた金髪メイドさん。
「鍛錬? ……そんな生易しいモノじゃなかったよ? 油断すれば確実に死ぬね。――未来さんの悪魔のシゴキに比べれば、あんなヤツは全然、大した……痛っ」
頬に当たる柔らかな感触と鼓動に体温、優しい香りに包まれて少し照れてしまったオレは、痩せ我慢に等しい強がりを口にする。
実際は、腹の傷が焼けるように痛んで、正直に言うとかなりキツい。
嫌な汗が額からも滲み出ていた。
「少しすれば麻酔が効いてきます。暫しのご辛抱を。私も側に居りますゆえ、ご安心下さい」
オレを胸に抱きかかえたまま、和かに笑い掛けてくれる金髪メイドさんだった。
額の汗を、凡そ安くはない良い香りのするハンカチで拭ってくれて、赤ちゃんや幼児をあやすお母さんの感じでポンポンと優しく労ってくれる。
なんとなく気恥ずかしい気分になるが、嫌ではなかった。
お陰で痛みから気が逸れて、少しはマシになった。
抱きかかえられている所為で、オレの耳に聴こえてくる金髪メイドさんの心音が早鐘を打っているのが伝わってくる――。
腕にしても強張っているのが解った。
どうやら金髪メイドさんに、心底、心配させてるみたいで申し訳ないね……痛っ。
「オ、オレはもう大丈夫だから――さっきの女の子は大丈夫かな? ――ね、エリーさん」
少し先で気絶して横たわっている女の子が心配になって、エリーさんに促してみる。
その時、初めてメイドさんを名前で読んでみた。
ちょっとだけ照れ臭かったのは内緒。
「――私のことを名前で⁉︎ あゝ……」
一瞬、目をカッと見開き惚ける顔をするも、直ぐに元の凛々しい表情に戻すエリーさん。
「そ、そーぢ様、汚れた地面に投げ出す私をどうかお許し下さい。――ほんの少しだけ……わずかにお側を離れますが、どうか動かずにそのまま安静にしてお待ち下さい。直ぐに戻って参りますゆえ」
凡そ安くはない上着をサッと脱いで地面に置くと、その上にオレを優しく寝かせてくれた。
もう一度だけ優しく頭を撫でてくれたあと、スッと立ち上がって横たわっている女の子の元へと駆け出していく。
痛む腹を左手で抑えつつ横たわったまま、女の子の容体を見ているエリーさんを横目で見やるオレ。
本当に手慣れた手際で、女の子の容体を調べていくのに驚いていた。
「痛っ……派手にやってくれやがって……」
徐に右手に握るライトセイバーを、頭上に高々と掲げ見つめる――オレ。
あの悍しい姿――人為らざるモノのことをエリーさんはノウとかって言ってたっけ?
あいつ等って、一体全体ナニ?
現代に存在して良い類いのモノではないよね。
気色悪い見た目に反して激弱――じゃないか……。
きっと、義父さんの玩具が強かったから、オレはすんなり勝てたんだと思う……。
義父さん、護身用にしてはまた大概に妙なモノを送って来たなぁ~とか楽観的に思ってたけど、やっぱりこんな事態を想定して、態々、送り付けて来たとしか思えないんだよね……。
「――でも……助かったよ、義父さん。託されたコイツがなければオレ……有り難う」
ここに居ない義父さんに、心から礼を述べた――。
―――――――――― つづく。
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