20 / 24
Act.20 閑話 実は幼い少女は一部始終を見ていた! 緊急特番。実録、UMAは貴方の身近に存在する!
しおりを挟む
街は騒然としていた――当然だった。
得体の知れない人為らざるモノが、行き交う人々を惨殺している状況なのだから。
この時、野次馬が半狂乱で騒ぎ出した。
勇敢な大人が数人、無謀にも人為らざるモノに挑む。
――結果は言うまでもなく。
聴き取れない妙な咆哮をあげる人為らざるモノは、半狂乱になって逃げ惑う野次馬を捕まえると、次々に惨殺していった。
そして――。
ある幼い子供に人為らざるモノの矛先が向いた――。
子供の親だろうか……我が子を助けようと手を掴み、必死に人為らざるモノから距離を取って逃げようとする。
だがしかし――。
両親の上半身と下半身が二つに分かれ、そのあと直ぐに斬り刻まれることとなった――。
無残にも繋いだままの手だけが、幼い少女の小さな手に握られ――残っていた。
そんな凄惨な場面を、まるで絵空事、或いは他人事のように見ていたモノが居た。
たった今、両親を殺された少女だった――。
◇◇◇
最初はナニかの特撮かな~って思って見ていたの。
取っても怖い怪人さんが周りのヒトを襲っていて、逃げ惑っていたから。
だって、普通は有り得ないもん。
私と一緒に居たパパとママが、急に手を痛いくらいに握って走り出したのにはビックリしたけど。
そしたら――
私の目の前で――。
パパとママが――。
突然――。
居なくなっちゃったの――。
私の手を握る、
パパとママの手だけ残して――。
ナニが起きたのか解らなくて必死に走りながらパパとママを探すけど、やっぱり居なくなってた。
そんな時にランドセルを背負った男の子が目に入ったけど、怪人さんにナニかされて直ぐに道路に倒れちゃった。
そのあと、私の髪の毛が急に引っ張られて後ろ向きに倒れたの。
道路に寝っ転がって上を見てると、さっきの怪人さんが私を覗き込むの。
中にヒトが入った着ぐるみだとばかり思ってたんだ、私――。
でも間近で見ると……違ってた。
下から見上げた怪人さんは身体の中が透けて丸見えだったし、ナニかが蠢いていて気持ち悪い。
四つの怖い目を真っ赤に光らせて、垂らした涎が私の頬っぺたに落ちた。
そこでやっと解ったんだ、私。
本モノのバケモノだったんだって――。
さっきまでパパとママと手を繋いでいたのに、その残った手をバケモノは奪い取って投げ捨てた。
それからパパとママの残った手の代わりに、バケモノの手が私を掴んで吊り下げたの。
私は初めて悲鳴を上げたよ?
でも、周りに誰も居なくなってた――。
怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い!
その感情しかなくて、誰か助けてと声を上げた――。
でも誰も来てくれなかったの……。
パパとママもバケモノに殺された――。
私も殺されるんだ……。
そう諦めた時に助けに来てくれた!
私は知らないヒトだけど、何処かのアイドルさん?
凄い格好良い芸能人みたいなお兄ちゃんが、私の前に現れてくれた!
助けてと声を出したかったけど、何故か出なかった――。
なんとか叫ぼうとしている内に、道路に放り投げられたんだ。
そのあとで直ぐに、お兄ちゃんがお腹を斬られて殴り飛ばされてた。
私も逃げようと捥がこうとしたけど、何故か動けなくなってて。
なんとか目だけ動かして、格好良いお兄ちゃんの方を見たの――。
不思議だった――。
お兄ちゃんの後ろに、紅い竜と白い騎士さんが見えたんだもん。
なんだかお兄ちゃんも紅と白の煙みたいなので包まれてて――他人事みたいに綺麗だなとか思って見ちゃってた。
そしたら――。
お兄ちゃんが鞄の中から凄い剣みたいなのを出してきて、一瞬でバケモノを退治しちゃった――。
バケモノを退治しちゃったら、背後に居た紅い竜さんと白い騎士さんは、オバケみたいにすーっと消えちゃった。
お兄ちゃんを囲んでいた煙りみたいなのが、お兄ちゃんのお腹に集まっていったのが見えた。
きっとお兄ちゃんを護ってたんだね。
私は助かったんだって思ったら、目の前が急に真っ暗になって……。
それからママと同じ感じがする優しい良い香りがして、ふわりと浮く感じがしたと思ったら――、
病院に居た。
お医者さんが心配そうに見てくれて、看護婦さんが頑張ったねって声を掛けてくれた。
でも、パパとママの姿はなかった……。
怖くて哀しくて、わけも解らず泣いて暴れた私は、看護婦さんに抑えつけられて、また急に眠くなって――。
「お兄ちゃん……助けて――」
と、心の中で呟いたあと――。
――――――――――
閑話、終わり。本編は、つづく。
得体の知れない人為らざるモノが、行き交う人々を惨殺している状況なのだから。
この時、野次馬が半狂乱で騒ぎ出した。
勇敢な大人が数人、無謀にも人為らざるモノに挑む。
――結果は言うまでもなく。
聴き取れない妙な咆哮をあげる人為らざるモノは、半狂乱になって逃げ惑う野次馬を捕まえると、次々に惨殺していった。
そして――。
ある幼い子供に人為らざるモノの矛先が向いた――。
子供の親だろうか……我が子を助けようと手を掴み、必死に人為らざるモノから距離を取って逃げようとする。
だがしかし――。
両親の上半身と下半身が二つに分かれ、そのあと直ぐに斬り刻まれることとなった――。
無残にも繋いだままの手だけが、幼い少女の小さな手に握られ――残っていた。
そんな凄惨な場面を、まるで絵空事、或いは他人事のように見ていたモノが居た。
たった今、両親を殺された少女だった――。
◇◇◇
最初はナニかの特撮かな~って思って見ていたの。
取っても怖い怪人さんが周りのヒトを襲っていて、逃げ惑っていたから。
だって、普通は有り得ないもん。
私と一緒に居たパパとママが、急に手を痛いくらいに握って走り出したのにはビックリしたけど。
そしたら――
私の目の前で――。
パパとママが――。
突然――。
居なくなっちゃったの――。
私の手を握る、
パパとママの手だけ残して――。
ナニが起きたのか解らなくて必死に走りながらパパとママを探すけど、やっぱり居なくなってた。
そんな時にランドセルを背負った男の子が目に入ったけど、怪人さんにナニかされて直ぐに道路に倒れちゃった。
そのあと、私の髪の毛が急に引っ張られて後ろ向きに倒れたの。
道路に寝っ転がって上を見てると、さっきの怪人さんが私を覗き込むの。
中にヒトが入った着ぐるみだとばかり思ってたんだ、私――。
でも間近で見ると……違ってた。
下から見上げた怪人さんは身体の中が透けて丸見えだったし、ナニかが蠢いていて気持ち悪い。
四つの怖い目を真っ赤に光らせて、垂らした涎が私の頬っぺたに落ちた。
そこでやっと解ったんだ、私。
本モノのバケモノだったんだって――。
さっきまでパパとママと手を繋いでいたのに、その残った手をバケモノは奪い取って投げ捨てた。
それからパパとママの残った手の代わりに、バケモノの手が私を掴んで吊り下げたの。
私は初めて悲鳴を上げたよ?
でも、周りに誰も居なくなってた――。
怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い!
その感情しかなくて、誰か助けてと声を上げた――。
でも誰も来てくれなかったの……。
パパとママもバケモノに殺された――。
私も殺されるんだ……。
そう諦めた時に助けに来てくれた!
私は知らないヒトだけど、何処かのアイドルさん?
凄い格好良い芸能人みたいなお兄ちゃんが、私の前に現れてくれた!
助けてと声を出したかったけど、何故か出なかった――。
なんとか叫ぼうとしている内に、道路に放り投げられたんだ。
そのあとで直ぐに、お兄ちゃんがお腹を斬られて殴り飛ばされてた。
私も逃げようと捥がこうとしたけど、何故か動けなくなってて。
なんとか目だけ動かして、格好良いお兄ちゃんの方を見たの――。
不思議だった――。
お兄ちゃんの後ろに、紅い竜と白い騎士さんが見えたんだもん。
なんだかお兄ちゃんも紅と白の煙みたいなので包まれてて――他人事みたいに綺麗だなとか思って見ちゃってた。
そしたら――。
お兄ちゃんが鞄の中から凄い剣みたいなのを出してきて、一瞬でバケモノを退治しちゃった――。
バケモノを退治しちゃったら、背後に居た紅い竜さんと白い騎士さんは、オバケみたいにすーっと消えちゃった。
お兄ちゃんを囲んでいた煙りみたいなのが、お兄ちゃんのお腹に集まっていったのが見えた。
きっとお兄ちゃんを護ってたんだね。
私は助かったんだって思ったら、目の前が急に真っ暗になって……。
それからママと同じ感じがする優しい良い香りがして、ふわりと浮く感じがしたと思ったら――、
病院に居た。
お医者さんが心配そうに見てくれて、看護婦さんが頑張ったねって声を掛けてくれた。
でも、パパとママの姿はなかった……。
怖くて哀しくて、わけも解らず泣いて暴れた私は、看護婦さんに抑えつけられて、また急に眠くなって――。
「お兄ちゃん……助けて――」
と、心の中で呟いたあと――。
――――――――――
閑話、終わり。本編は、つづく。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
『イージス艦長、インパール最前線へ。――牟田口廉也に転生した俺は、地獄の餓死作戦を「鉄壁の兵站要塞」に変える』
月神世一
SF
【あらすじ】
「補給がなければ、戦場に立つ資格すらない」
坂上真一(さかがみ しんいち)、50歳。
かつてイージス艦長として鉄壁の防空網を指揮し、現在は海上自衛隊で次世代艦の兵站システムを設計する男。
背中には若き日の過ちである「仁王」の刺青を隠し持ち、北辰一刀流の達人でもある彼は、ある日、勤務中に仮眠をとる。
目が覚めると、そこは湿気と熱気に満ちた1944年のビルマだった。
鏡に映っていたのは、小太りで口髭の男――歴史の教科書で見た、あの「牟田口廉也」。
しかも時期は、日本陸軍史上最悪の汚点とされる「インパール作戦」決行の直前。
部下たちは「必勝の精神論」を叫び、無謀な突撃を今か今かと待っている。
(……ふざけるな。俺に、部下を餓死させろと言うのか?)
現代の知識と、冷徹な計算、そして海自仕込みのロジスティクス能力。
すべてを駆使して、坂上(中身)は歴史への介入を開始する。
精神論を振りかざすふりをして上層部を欺き、現地改修で兵器を強化し、密かに撤退路を整備する。
これは、「史上最も無能な指揮官」の皮を被った「現代の有能な指揮官」が、確定した敗北の運命をねじ伏せ、数万の命を救うために戦う、逆転の戦記ドラマ。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる