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1章 ようこそ第7騎士団へ
番外編 クリスタル
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「ラモン様、本日はお約束のドレスをお届けに参りました。お時間を頂いてありがとうございます」
私は今日、ドレスを納めに第7騎士団の団長室へやって来た。数人のお供と共にドレスを広げる。
「あら~! キレイじゃない! この真ん中のなんて刺繍が細やかで!」
ソファーにラモン様と並んで座っているのはユーグナー様だ。本当に仲がよろしい様で微笑ましい。ユーグナー様がドレスに一喜一憂している側で、ラモン様がニコニコしている。
「それはそうですよ。ユーグさんのデザインなんですから」
「いや~ね~。私はちょっとクリスタルに助言しただけよ」
「でも、こんな素晴らしいドレス。本当にありがとうございます。クリスタルさんも」
ラモン様は私にまでお礼をして下さる。
「いえいえ、この度は本当に申し訳ございませんでした。これを機に、今後ともご贔屓頂けるとうれしく存じます」
「え~! そんな! クリス商会のような高級店。私など… 多分今回限りですよ。すみません」
ラモン様は顔を真っ赤にして下を向く。
「そんな事を仰らずに。団長様である限り、年に一度は必要でしょうから。また、来年お声がけ下さい」
「は、はい。すみません、こんな貧乏子爵に気を使わせてしまって」
「はいはいはい、それよりも、着てみなさい? サイズを確認しないと。当日はどれにする?」
ユーグ様とラモン様はあ~でもないこ~でもないと、楽しげにドレスを選んでいる。
ラモン様はその中でフワッとスカートが膨らんだ、シンプルなドレスを選ばれた。
「地味じゃない?」
ユーグ様は刺繍のドレスが事の他お気に召したようだ。しかし、せっかくですし、ラモン様ご本人が選んだモノを後押しさせてもらう。
「ユーグナー様、横から失礼致します。こちらはシンプルですが生地が最高級品です。昨年の王妃様の誕生パーティーで、王妃様がお召しになられた南の国の絹を使用しております」
「まぁ! そうなの? あれが手に入ったの? 凄いわ~クリスタル」
「恐れ入ります。ですので、こちらでも何ら、パーティーでは見劣りは致しません」
「そう言う事なら、これにしましょうか。あとは手袋と宝石ね。ラモンちゃんは持ってる?」
モジモジしているラモン様は苦笑いで答えた。
「宝石など… 成人の時に両親からもらった指輪が精々です」
「そう… クリスタル? 用意はある?」
もちろんです! こうゆう事があろうかとご用意しております。しかもドレスに合わせて全てを。
「全てございます。ご安心を」
「流石ね。では、それを私名義で頂くわ」
ラモン様がユーグナー様に詰め寄っている。
「ダメです! ユーグさん。そんなには… 友人の域を超えてます! ダメですよ!」
ユーグナー様にとってはそれ程の金額では無いのだけれど… ああ言う所も好意的に思えるわ。他のお嬢様方なら、有無を言わず喜んで享受したでしょうに。
「ユーグナー様、滅相もございません。今回のご注文は全て込みでございます」
「あらあら~。クリスタル。あなたもラモンが気に入ったのね?」
「そうれはもう。こんなに寛大で純真なお心のお嬢様は他に知りません。ユーグナー様には大変素晴らしい方をご紹介して頂きました」
ニコリと笑って一礼をすると、今まで黙ってラモン様のお席の後ろについていた男性が話しかけてきた。
「クリスタルとやら。他に宝石はないのか? 私から送りたい」
え? 誰かしら? 騎士団の方には違いないでしょうが… ふふふ。
「今はございませんが、仰って頂ければご希望のモノをご用意致します。私はデザインも出来ますので、どうぞこちらでお話を伺いましょう」
「うむ」
と、言って座ろうとした男性をラモン様は止めている。
「ドーン、宝石はクリスタルさんが用意してくれたそうだから。これ以上はダメよ。貰っても管理出来ないわ。これ以上は、私にはいっぱいいっぱいなのよ!」
「そんな事はないでしょう。こう言う物はいくらあっても邪魔にはなりません」
「ダメダメ!」
ドーン様? はどうしても送りたいのかしら? 少しお手伝いをしてみましょう。これでどうかしら?
「ドーン様。ラモン様へは普段使いの宝石はいかがでしょう? 耳飾りや髪飾りなど。それなら毎日着けられますよ?」
クワっと目が見開いてニコニコ顔になるドーン様。分かりやすいわね。ふふふ。
「そうだな。では耳飾りにしようか。邪魔にならない小さなものがいい」
「では、こんな感じで、耳に沿う様なデザインはいかがでしょう?」
私はささっと耳に合うデザインを描いて見せる。ドーン様は蔦の印章がお好きな様で、剣の鞘やベルトに蔦が這っている。
「うん、この蔦、いいな」
「いやいやいや。ドーン、話聞いてた? 何で普段用とかになってるの? 聞いてる?」
ドーン様は相手にせず『まぁまぁ』と言いながら話を歩どんどん進める。
「ラモンちゃん、諦めなさい。ドーンは止まらないわ。いいじゃない? 貰っときなさい。普段使いなんだからそんなにしないわよ」
「え~、でも…」
モジモジするラモン様もかわいらしい。
ユーグナー様は『そんなしない』とは仰るけど… 恐らく、子爵位のラモン様が思っている『そんな』とレベルが違いますよ?
「ラモン様、こう言った場合、淑女の方は『ありがとう』でよろしいかと」
「そう? いいの? ドーン?」
「ええ。普段もオシャレをすればいいと思いますよ? それにこれは、見て下さい。オシャレと言っても大層なものではありませんし」
小さな石が一つ。そこから蔦が耳のラインを這う様なデザイン。シンプルだけど材料次第では凄い金額になる。この曲線がね~、キレイだけどお高いんです。
「… ありがとう、ドーン。宝石なんて初めてよ」
頬を赤くさせてデザインを見るラモン様。余程気に入ったのか、耳を触りながらじっと絵を見ている。
「では、ここは黒ダイヤで蔦はシルバーでよろしいでしょうか?」
「あぁ。イングラッシュ家に請求をしてくれ」
「まぁ! 生前、奥様には… あっ。失礼しました。ごほん。では後日」
「あぁ」
と、私の失言を苦笑だけでドーン様は許して下さった。
しまった。他の女性への贈り物なのに… うっかり個人のご事情を話す所だったわ。
そう。ドーン様、そうなのね。あれから数年経ったものね。ドーン様があの方の旦那様だったのね。
生前奥様より伺っていた旦那様は『堅物』『無口』『仕事人間』。
目の前の方はそうではないみたい、ふふふ。
ラモン様。
本当にあなたは色々な縁を紡ぐ。素晴らしい方だわ。
私は今日、ドレスを納めに第7騎士団の団長室へやって来た。数人のお供と共にドレスを広げる。
「あら~! キレイじゃない! この真ん中のなんて刺繍が細やかで!」
ソファーにラモン様と並んで座っているのはユーグナー様だ。本当に仲がよろしい様で微笑ましい。ユーグナー様がドレスに一喜一憂している側で、ラモン様がニコニコしている。
「それはそうですよ。ユーグさんのデザインなんですから」
「いや~ね~。私はちょっとクリスタルに助言しただけよ」
「でも、こんな素晴らしいドレス。本当にありがとうございます。クリスタルさんも」
ラモン様は私にまでお礼をして下さる。
「いえいえ、この度は本当に申し訳ございませんでした。これを機に、今後ともご贔屓頂けるとうれしく存じます」
「え~! そんな! クリス商会のような高級店。私など… 多分今回限りですよ。すみません」
ラモン様は顔を真っ赤にして下を向く。
「そんな事を仰らずに。団長様である限り、年に一度は必要でしょうから。また、来年お声がけ下さい」
「は、はい。すみません、こんな貧乏子爵に気を使わせてしまって」
「はいはいはい、それよりも、着てみなさい? サイズを確認しないと。当日はどれにする?」
ユーグ様とラモン様はあ~でもないこ~でもないと、楽しげにドレスを選んでいる。
ラモン様はその中でフワッとスカートが膨らんだ、シンプルなドレスを選ばれた。
「地味じゃない?」
ユーグ様は刺繍のドレスが事の他お気に召したようだ。しかし、せっかくですし、ラモン様ご本人が選んだモノを後押しさせてもらう。
「ユーグナー様、横から失礼致します。こちらはシンプルですが生地が最高級品です。昨年の王妃様の誕生パーティーで、王妃様がお召しになられた南の国の絹を使用しております」
「まぁ! そうなの? あれが手に入ったの? 凄いわ~クリスタル」
「恐れ入ります。ですので、こちらでも何ら、パーティーでは見劣りは致しません」
「そう言う事なら、これにしましょうか。あとは手袋と宝石ね。ラモンちゃんは持ってる?」
モジモジしているラモン様は苦笑いで答えた。
「宝石など… 成人の時に両親からもらった指輪が精々です」
「そう… クリスタル? 用意はある?」
もちろんです! こうゆう事があろうかとご用意しております。しかもドレスに合わせて全てを。
「全てございます。ご安心を」
「流石ね。では、それを私名義で頂くわ」
ラモン様がユーグナー様に詰め寄っている。
「ダメです! ユーグさん。そんなには… 友人の域を超えてます! ダメですよ!」
ユーグナー様にとってはそれ程の金額では無いのだけれど… ああ言う所も好意的に思えるわ。他のお嬢様方なら、有無を言わず喜んで享受したでしょうに。
「ユーグナー様、滅相もございません。今回のご注文は全て込みでございます」
「あらあら~。クリスタル。あなたもラモンが気に入ったのね?」
「そうれはもう。こんなに寛大で純真なお心のお嬢様は他に知りません。ユーグナー様には大変素晴らしい方をご紹介して頂きました」
ニコリと笑って一礼をすると、今まで黙ってラモン様のお席の後ろについていた男性が話しかけてきた。
「クリスタルとやら。他に宝石はないのか? 私から送りたい」
え? 誰かしら? 騎士団の方には違いないでしょうが… ふふふ。
「今はございませんが、仰って頂ければご希望のモノをご用意致します。私はデザインも出来ますので、どうぞこちらでお話を伺いましょう」
「うむ」
と、言って座ろうとした男性をラモン様は止めている。
「ドーン、宝石はクリスタルさんが用意してくれたそうだから。これ以上はダメよ。貰っても管理出来ないわ。これ以上は、私にはいっぱいいっぱいなのよ!」
「そんな事はないでしょう。こう言う物はいくらあっても邪魔にはなりません」
「ダメダメ!」
ドーン様? はどうしても送りたいのかしら? 少しお手伝いをしてみましょう。これでどうかしら?
「ドーン様。ラモン様へは普段使いの宝石はいかがでしょう? 耳飾りや髪飾りなど。それなら毎日着けられますよ?」
クワっと目が見開いてニコニコ顔になるドーン様。分かりやすいわね。ふふふ。
「そうだな。では耳飾りにしようか。邪魔にならない小さなものがいい」
「では、こんな感じで、耳に沿う様なデザインはいかがでしょう?」
私はささっと耳に合うデザインを描いて見せる。ドーン様は蔦の印章がお好きな様で、剣の鞘やベルトに蔦が這っている。
「うん、この蔦、いいな」
「いやいやいや。ドーン、話聞いてた? 何で普段用とかになってるの? 聞いてる?」
ドーン様は相手にせず『まぁまぁ』と言いながら話を歩どんどん進める。
「ラモンちゃん、諦めなさい。ドーンは止まらないわ。いいじゃない? 貰っときなさい。普段使いなんだからそんなにしないわよ」
「え~、でも…」
モジモジするラモン様もかわいらしい。
ユーグナー様は『そんなしない』とは仰るけど… 恐らく、子爵位のラモン様が思っている『そんな』とレベルが違いますよ?
「ラモン様、こう言った場合、淑女の方は『ありがとう』でよろしいかと」
「そう? いいの? ドーン?」
「ええ。普段もオシャレをすればいいと思いますよ? それにこれは、見て下さい。オシャレと言っても大層なものではありませんし」
小さな石が一つ。そこから蔦が耳のラインを這う様なデザイン。シンプルだけど材料次第では凄い金額になる。この曲線がね~、キレイだけどお高いんです。
「… ありがとう、ドーン。宝石なんて初めてよ」
頬を赤くさせてデザインを見るラモン様。余程気に入ったのか、耳を触りながらじっと絵を見ている。
「では、ここは黒ダイヤで蔦はシルバーでよろしいでしょうか?」
「あぁ。イングラッシュ家に請求をしてくれ」
「まぁ! 生前、奥様には… あっ。失礼しました。ごほん。では後日」
「あぁ」
と、私の失言を苦笑だけでドーン様は許して下さった。
しまった。他の女性への贈り物なのに… うっかり個人のご事情を話す所だったわ。
そう。ドーン様、そうなのね。あれから数年経ったものね。ドーン様があの方の旦那様だったのね。
生前奥様より伺っていた旦那様は『堅物』『無口』『仕事人間』。
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