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聖女様歓迎パーティの当日、朝早くからマーシャル国でみがかれて磨かれて、香油とバラの花びらが入ったお風呂に入らされ、全身をくまなくマッサージをしてくれる。もう、それだけでグッタリ。なぜか、入浴中に、女の子の大事な部分や後ろの穴にまで指を入れられて洗われたのには、ビックリしちゃったわ。前世、アンドリューとの結婚式の際でも、もちろん初夜の寸前でも、そんなところまで洗われることはなかったというのに。妙な感覚になったのは、言うまでもないことだけど、恥ずかしくて、誰にも言えない。生涯初めての経験に不安しかない。
とにかく新しい扉が開いてしまった感がある。
今世は何が違うというのだろうか?
お風呂上りには、アロマを焚かれ、素っ裸のまま、仰向けになったり、うつぶせになったりとマッサージしてもらう。この時は、ほとんど爆睡していた。
それからヘア・メイクのお時間。相変わらず、すっぽんぽんのままだから、居心地が悪い。たぶん寝られたら、手元が狂うからなのだろう。その後、やっと下着が着けられたと思ったら、今度は立たされ、お腹が痛くなるほどのコルセットで締め付けられた。
朝から、簡単な食事と飲み物しか口にしていないから、もうお腹がぐるぐるとやかましくってしょうがない。
あまりにも空腹になると、感覚って、なくなるのね。パーティが始まる頃には、完全にマヒしていて、たった1杯のシャンパンで真っ赤になるほど、酔いがまわった。
おかげで、豪華な内装を見学する暇もなかったぐらい。王子様からのファーストダンスもお断りして、扇子でパタパタ顔を扇ぎまくる。あまり行儀がいいとは思えない行為だけど、まだ社交界にデビューする前の子供だから大目に見てもらうことにする。
アトランティス国の王子様って、第7王子までいらっしゃったのね、国王陛下御夫妻がスキモノだったのかしら?
どうやら今夜の聖女様歓迎パーティは、お見合いも兼ねている模様。次から次へとあまりにも露骨な視線と挨拶に少々くたびれる。
きっと両親は、誰でもいいからアトランティスの王子様を捕まえなさいって、事なんだろうと今更ながら思う。
それであの念入りの入浴の理由に合点がいく。
まあ、ティアラベルローゼからすれば、結婚相手はアンドリュー以外なら誰でもいいわけだけど、両親は、アトランティスの王子と結婚してほしいみたい。
まさか、今夜、決めろって話じゃないわよね?
いくらなんでも心の準備ができなさ過ぎて……。とてもではないけど、両親の期待には応えられない。
そうと分かったからには、仕方なしに王子様との距離を近づけることにした。でも、今夜決める気はない。
まあ、これも社交辞令の一環としてだけ。王女外交の嗜みというところ。
それにたった1杯のシャンパンの酔いは、とっくに覚めてしまったから。水物以外のカナッペなどを適当に口に放り込み、にこやかに挨拶の列に戻る。
アトランティス国の貴族の全員が参加したのではなかろうかと思えるぐらいの大行列に目を丸くしてしまう。
どこが、ささやかなパーティだというのよ?挨拶だけで、二日ぐらいかかるのではないか?
慣れないハイヒールで足がしびれてくる。ティアラベルローゼは、こっそりハイヒールを脱ぐことにした。ドレスの裾がブワッと緩んだような気がするけど、ハイヒールで立ち続けるなど至難の業なのだ。
一足ずつ慎重に脱いでいく。その時、バランスを崩して、前のめりになりそうになった。マズイ!さすがに、冷や汗が噴き出る。いつの間にか、誰かが傍に来て、倒れそうになった体勢を支えてくれる人物がいた。
「ありがとう存じます」
咄嗟に出た言葉に、相手は苦笑をこらえきれずにクククと笑う。なんて、失礼な!と思って、顔をあげ、見ると第1王子様だった。さすがに、年長者の貫禄がある。
「靴は脱がなくても、椅子を持ってこさせますから大丈夫ですよ」
その言葉に真っ青になるティアラベルローゼ。バレてた!?慌てて、もう片方の靴を探して、履いてみようとした時、またもや体勢が……!
「慌てなくても大丈夫」
耳元で小声で囁かれる度に、真っ赤になってしまう。
でも、第1王子様って、前世の記憶が正しければ、王位に就かれなかったような気がする。公爵令嬢の婚約者がいらしたけど、その令嬢が浮気したとかで、王妃に相応しくないという責任をなぜか第1王子様が取られたと聞いている。
浮気されるなんて、お可哀そう。前世のティアラベルローゼと重ね合わせて、心から同情する。
なんとなく第1王子様とは、同じ苦しみを味わってきた同士になったような気がした。
やたら親近感がわく。
とにかく新しい扉が開いてしまった感がある。
今世は何が違うというのだろうか?
お風呂上りには、アロマを焚かれ、素っ裸のまま、仰向けになったり、うつぶせになったりとマッサージしてもらう。この時は、ほとんど爆睡していた。
それからヘア・メイクのお時間。相変わらず、すっぽんぽんのままだから、居心地が悪い。たぶん寝られたら、手元が狂うからなのだろう。その後、やっと下着が着けられたと思ったら、今度は立たされ、お腹が痛くなるほどのコルセットで締め付けられた。
朝から、簡単な食事と飲み物しか口にしていないから、もうお腹がぐるぐるとやかましくってしょうがない。
あまりにも空腹になると、感覚って、なくなるのね。パーティが始まる頃には、完全にマヒしていて、たった1杯のシャンパンで真っ赤になるほど、酔いがまわった。
おかげで、豪華な内装を見学する暇もなかったぐらい。王子様からのファーストダンスもお断りして、扇子でパタパタ顔を扇ぎまくる。あまり行儀がいいとは思えない行為だけど、まだ社交界にデビューする前の子供だから大目に見てもらうことにする。
アトランティス国の王子様って、第7王子までいらっしゃったのね、国王陛下御夫妻がスキモノだったのかしら?
どうやら今夜の聖女様歓迎パーティは、お見合いも兼ねている模様。次から次へとあまりにも露骨な視線と挨拶に少々くたびれる。
きっと両親は、誰でもいいからアトランティスの王子様を捕まえなさいって、事なんだろうと今更ながら思う。
それであの念入りの入浴の理由に合点がいく。
まあ、ティアラベルローゼからすれば、結婚相手はアンドリュー以外なら誰でもいいわけだけど、両親は、アトランティスの王子と結婚してほしいみたい。
まさか、今夜、決めろって話じゃないわよね?
いくらなんでも心の準備ができなさ過ぎて……。とてもではないけど、両親の期待には応えられない。
そうと分かったからには、仕方なしに王子様との距離を近づけることにした。でも、今夜決める気はない。
まあ、これも社交辞令の一環としてだけ。王女外交の嗜みというところ。
それにたった1杯のシャンパンの酔いは、とっくに覚めてしまったから。水物以外のカナッペなどを適当に口に放り込み、にこやかに挨拶の列に戻る。
アトランティス国の貴族の全員が参加したのではなかろうかと思えるぐらいの大行列に目を丸くしてしまう。
どこが、ささやかなパーティだというのよ?挨拶だけで、二日ぐらいかかるのではないか?
慣れないハイヒールで足がしびれてくる。ティアラベルローゼは、こっそりハイヒールを脱ぐことにした。ドレスの裾がブワッと緩んだような気がするけど、ハイヒールで立ち続けるなど至難の業なのだ。
一足ずつ慎重に脱いでいく。その時、バランスを崩して、前のめりになりそうになった。マズイ!さすがに、冷や汗が噴き出る。いつの間にか、誰かが傍に来て、倒れそうになった体勢を支えてくれる人物がいた。
「ありがとう存じます」
咄嗟に出た言葉に、相手は苦笑をこらえきれずにクククと笑う。なんて、失礼な!と思って、顔をあげ、見ると第1王子様だった。さすがに、年長者の貫禄がある。
「靴は脱がなくても、椅子を持ってこさせますから大丈夫ですよ」
その言葉に真っ青になるティアラベルローゼ。バレてた!?慌てて、もう片方の靴を探して、履いてみようとした時、またもや体勢が……!
「慌てなくても大丈夫」
耳元で小声で囁かれる度に、真っ赤になってしまう。
でも、第1王子様って、前世の記憶が正しければ、王位に就かれなかったような気がする。公爵令嬢の婚約者がいらしたけど、その令嬢が浮気したとかで、王妃に相応しくないという責任をなぜか第1王子様が取られたと聞いている。
浮気されるなんて、お可哀そう。前世のティアラベルローゼと重ね合わせて、心から同情する。
なんとなく第1王子様とは、同じ苦しみを味わってきた同士になったような気がした。
やたら親近感がわく。
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