離婚から玉の輿婚~クズ男は熨斗を付けて差し上げます

青の雀

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家政婦

2.

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 「ああん……、ダメ……お義父さんやお義母さんに声が聞こえる。」

 「ここは、離れだから誰にも聞こえないよ。それにしてもお前、カラダだけはいいカラダしているな。だから結婚したんだけど。付き合ってもなかなかカラダを許してくれなかっただろ?そういう身持ちの硬いところと処女だったところが気に入ったんだぜ。俺好みの女に時間をかけて、たっぷりと育ててやるよ。……タダだしな。」

 ん?最後の方は、よく聞こえなかった。

 「後ろを向けよ。そうそういい子だ。」

 そのまま和夫さんのモノがズプリと刺さり、正直なところ、痛い。でも、しばらくするとやめてくれるので、それまでジッと我慢する。

 ただ、今夜はいつもの夜と違い、妙にしつこい。

 「なぁ、かおり、ここの毛剃ってくれない?」

 「え……、でも……もし皆さんと温泉にでも入るようなことがあれば……恥ずかしいです。」

 「大丈夫だ。かおりには一生、温泉なんて連れて行かないからさ。」

 さらっと何気にひどいことを言われているのに、言った方はなんとも思っていなく悪びれた様子は一切ない。

 結局、和夫の体によりジョリジョリと剃らされることになった。これでは温泉どころか銭湯にも恥ずかしくて行けやしない。

 でも、これはまだ序の口だったということを気づくのに、時間はかからなかったということをイヤというほど思い知らされる羽目になる。



-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-



 翌日になると、お義母さんからスマホと結婚前にためていた貯金通帳、印鑑、財布もすべて取り上げられてしまう事態が起きてしまったのだ。

 「かおりさんは、花園家の嫁になる方ですので、これは花園家ですべてお預かりさせていただきます。女が外で仕事をするなんて、勝手な真似は許しません。財布があるからそういう妙な考えが起こるのです。だから、これからはあなたにお金は渡しません。それと、大事なことを言うのを忘れておりました。今日から花園家の一切の家事は、長男の嫁であるかおりさんが一人で全部引き受けていただきます。」

 つまり、舅姑と妹の沙也加さん、夫の和夫の食事の支度から後片付け、洗濯、掃除、トイレ掃除にお風呂掃除を含むすべての家事を押し付けられることになる。

 まるで無料の家政婦のごときの仕打ちに絶句してしまう。

 それも休みなく、舅姑、沙也加さんの我が儘に一生付き合わされることになるかと思うと、クラクラする。

 かおりは、今まで記憶の片隅にしかない両親との思い出を大事に生きてきたが、結婚したら明るく楽しい家庭を作るつもりで和夫との結婚を決めたのに、これではまるで、タダ働きの家政婦ではないか!

 そういえば、昨夜、和夫もかおりを性欲のはけ口とすることは、タダだから……とか何とか、言っていたような気がする。

 ひょっとして、家政婦どころか奴隷として結婚させられたのでは?と思う。

 そんな風に考えると、一刻も早く、この家から逃げ出したいけど、持っていたスマホも財布も預金通帳もすべて取り上げられてしまった今、相談することもできず、一人で泣いて暮らすしか方法がない。

 買い物は、最初のうちは、一人で行かせてくれ、レシートとおつりを見せて、精算してくれていたけど、最近は、なぜかお義母さんが毎回ついてくるようになり、レジでの支払いは、お義母さんがするという、一見するとお義母さんが若夫婦の生活費を出しているかのように装い、いいお姑さん面をしているのだ。

 そのため、私には1円のお金も自由にならないのに、ご近所の人の手前、

 「かおりさん、アナタ幸せ者よ。あんないいお姑さんがいらして。」

 すれ違うたびに、ご近所さんは、お姑であるお義母さんを褒め称え、誰もかおりの相談に乗ってくれる人がいなくなる状況を作り上げてしまったのだ。

 それに加え、夫からは毎晩のように変態なエッチを求められ、身も心もズタズタになっていく。

 整理の日、抱けない和夫は苛ついて、生理中でも犯そうとするし、どうしてもイヤだと抵抗すると口で和夫のものを咥えさせられることにまでなってしまう。

 和夫は、その行為をとても満足し、最近は、かおりの髪の毛を掴んで無理やり口の中に自身のモノを入れたがる性癖には、ほとほと嫌気がさしている。
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