聖女のひ孫~婚約破棄されたのなら自由に生きます

青の雀

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 婚約式の顔合わせは、ハーバムルトからは国王陛下御夫妻とグレゴリー王太子殿下をはじめとする御兄弟型の王子様と王女様、ルクセンブルク家からはアリエールと父のルクセンブルク公爵、兄のエドワード、祖母のジャクリーン、アムステルダム公爵と従兄妹のレオナルド、アリエールの祖父母が勢ぞろいして、晩餐会形式で行われる。

 「まさかジャクリーン殿下まで、おいでくださるとは思ってもおりませんでした。」

 「母の聖女フリーチェが生きていれば、さぞかしこの婚約を喜んだでしょうに。」

 「いやぁ、我が国としては、聖女様と婚約できることは身に余る幸せでございます。」

 終始和やかな雰囲気で食事会が進んでいると、祖母のジャクリーンが突如、婚約の誓約魔法について言及し始める。

 今、この誓約魔法を締結できる術者の魔法使いは、アリエールだけしかいない。

 その場が一気に凍り付く雰囲気を肌で感じながら、祖母はジークフリート殿下とのことをどこまで知っているのかと、疑う。

 「して、その誓約魔法の中身は、どのようなものなのでしょうか?」

 え?まさか、内容が聞かれるとは……。どうしよう。心の中を何かでかき混ぜられているぐらい、混乱している。

 「なるほど、婚約者の純潔を守るとともに……王族の子種をまき散らさないようにするためですか?なかなか面白い魔法ですな。もし、それをどちらかが破れば、どうなるのでしょうか?」

 「最悪は、死をもって償うか?男性が破った場合は、一生できないカラダになってしまいます。」

 「ということは……つまり、一生誰とも結婚できなくて、王家の子種が潰えるということですか?あな、恐ろしや。」

 すると王妃殿下から、

 「あらぁ、わたくしたちもその誓約魔法を結びたかったですわね。そうすれば、グレゴリーのほかに、兄弟がいなくて済みましたものを……。」

 「え⁉ 何もここでいうことなかろう。」

 ハーバムルト国王が慌てて、王妃様の言葉を遮る。それで一気に場が和やかになり、そろそろお開きの時間となる。

 「今日は、このままここへ泊って行かれませんか?」

 「いいえ、今日中に、隣国へ帰るつもりですが……?」

 「え?どうやって?」

 「アリエールのおかげですよ。今日も午後からこちらへ参った次第で、移動距離が少なくて、助かります。」

 再び、アリエールに視線が集まる。が、ここは笑ってごまかすことにする。

 「聖女様というものは、凡人からすると、考えられないようなことを平気でやってしまわれるのですね。」

 嫌味とも取れることを言われ、そのままお開きとなる。

 アムステルダム家へと引き上げようとしている一行に、グレゴリー殿下が「少し、いいか?」

 頷き、グレゴリー殿下のお部屋を訪ねる。

 部屋に入るなり、後ろから抱きしめられ、首筋にキスを、両手でドレスの上から胸をまさぐられる。

 声にならない声を上げ、抵抗するも、

 「さっきの話を聞いて、たまらなくアリエールが欲しくなってしまった。許してくれ。」

 そのままドレスの裾から、グレゴリーの手が伸びてきて、あっという間に下着をはぎ取られてしまう。

 「待って、待って。」

 「俺は一生アリエールだけを大事にするから、ここで抱いてもいいか?」

 そこまで言われたら、誓約魔法をする必要はない。もとからする気はないけど、エドワード兄さまが嫌がっていらしたから。

 コクンと頷くと、アリエールはソファの背に手をつかされ、そのまま後ろから貫かれたのだが、なぜか後ろの穴……?

 え?BLじゃあるまいし……。でも空いた右手でバストトップを触られ、左手を前の穴に突っ込まれ、親指で花芽を押されるともう……生きた心地がしないぐらい気持ちよくなり、エクスタシーを感じてしまう。

 意外にも、後ろから抱かれることがこんなにいいものだとは思っていなかった。

 世界的に見ても、カトリック以外のキリスト教は、昔から認められているし、ニッポンでも奈良時代から、禁欲生活を強いられているはずの僧侶が功徳と称して、稚児を後ろから抱いていたことは文献に記されている。

 稚児は、僧侶に犯されてから、観音菩薩の化身となり、僧侶とだけは、その後の行為ができるとされている。

 戦国武将でも男色は有名で、かの織田信長と小姓であった森蘭丸との関係は周知の事実であったと記されている。

 江戸時代に入ってから、遊郭では、それ専門の店があったと聞くが、遊女が高額であったため、家の妻や愛人で、愉しんでいたという記載が残っている。

 とにかくアリエールの初めては、グレゴリー殿下に捧げたことは事実で、さらに二人の愛は深まっていく。

 結婚前に妊娠する心配もなく、王家の子種が……誓約魔法にも抵触しない。二人には、もってこいという秘密の関係を持ってしまったのだ。
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