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「本日はお招きいただきありがとうございます」
「遠路はるばる娘のためにお越しくださり感謝申し上げます。今日は内輪の王族だけの簡素な食事会にしましたが、我が家は家族の人数が多いものでして、これが長男のエドワードで嫁のリリアーヌ、そして孫の第1王子のセドリック。あ!セドリックは、ジョセフィーヌと同い年にございます」
その後も次々、お父様が家族を?親戚を?ベルサイユ家の人々に紹介していく。
そうなのよ。うちは兄妹が多いから、紹介だけでも大変時間がかかる。だから、他の貴族を招待するよりも、内輪だけで祝う方が手っ取り早い。
だからいつも、王族の誕生日は内輪だけで祝うというのに、なぜか……まあ、いいか。ジョセフィーヌは、学園に留学しているとき、しょっちゅうベルサイユ城にお邪魔しているから。これでおあいこというところ。
和やかムードで歓談しているとき、突如として、フランシスコ様が立ち上がり、ジョセフィーヌのところに来る。そして跪き、
「ジョセフィーヌ王女殿下、ぜひ私と結婚を前提としたお付き合いをしていただきたいというお願いをしても構わないでしょうか?」
「へ!?それは、婚約ということですか?」
「そうです。もし、婚約者がいらっしゃらないのであれば、の話です。それとも、他に好きな男性でもいらっしゃるのでしょうか?」
「いいえ。婚約者候補っぽいのがいますけど、わたくしは、その男性のことが嫌いなのです。でも、その男性の御父上がわたくしと結婚したら公爵位がもらえるからと、その令息にけしかけているので困っているところです」
従兄弟や親戚は、「ケントホームズのことだ」とひそひそ話をしている
「それでしたら、私も婚約者候補の中に入れていただきたいです」
「はあ、別に構いませんけど……」
ジョセフィーヌはチラリと父を見る。両親ともニコニコ顔で頷いているから、問題ではないだろう。
「それは重畳。では今宵はジョセフィーヌ王女殿下と倅の仮の婚約式と捉えて問題はありませんか?」
「いいですとも」
「喜ばしいことですわ」
なぜか両家の両親同士が立ち上がり握手を交わしている。それを横目で見ながら、フランシスコは、
「俺は親が選んだ相手ではなく、初めて会った時からレディ・ジョセフィーヌのことが気になる存在だった。人が人を好きになるのに、条件など必要ないだろ?だから、俺はレディ・ジョセフィーヌを将来の妻としたい」
こっそり、二人で話していたら、反対側の隣にいたお兄様の奥さんリリアーヌ様が
「わたくしの時も、こんな風な告白があれば、感激したのに……」
「何を今更」
お兄様が慌てて言う。
その様子を見ながら甥っ子のセドリックがスクっと立ち上がり、ロゼリーヌのところへ行く。
「ロゼリーヌ王女殿下、もし、ご婚約者がいなければ、私の婚約者となってください。お願いします」
甥っ子の直球ともいえるプロポーズに、ロザリーヌの眼は泳ぐ。
「ジョセフィーヌ!どうしましょう」
「甥っ子のセドリックのこと、よろしく頼むね」
「はい。では、謹んでお受けします」
ここに、二組のカップルが誕生した瞬間だった。両家の両親とエドワード兄様、リリアーヌ義姉様も喜びに溢れかえっている。
「これでザルツブルグとベルサイユは、姻戚関係として、より強固な結びつきができたわけだ」
お父様の一言で、親戚中が頷きあう。
「ただ、今夜のことは、あくまでも内輪だけの話ということにしておいていただけると助かる」
「なぜですか?父上」
「ケントホームズがいらぬところで小細工をしても困るからな。まあでも、孫の結婚については喋ってもいいだろうが、ベルサイユ陛下はどう思われる?」
「我が国で娘は、聖女様認定を受けましたので、国内だけの話とさせていただきたいです」
聖女という言葉を聞き、ざわめきが起き、改めてロザリーヌへ視線が集中する。
「わかりました。コトが成就するまでは内密にすることを約束しましょう」
オフレコで父は「あのバカ息子のことだから、すぐに墓穴を掘るさ」
「遠路はるばる娘のためにお越しくださり感謝申し上げます。今日は内輪の王族だけの簡素な食事会にしましたが、我が家は家族の人数が多いものでして、これが長男のエドワードで嫁のリリアーヌ、そして孫の第1王子のセドリック。あ!セドリックは、ジョセフィーヌと同い年にございます」
その後も次々、お父様が家族を?親戚を?ベルサイユ家の人々に紹介していく。
そうなのよ。うちは兄妹が多いから、紹介だけでも大変時間がかかる。だから、他の貴族を招待するよりも、内輪だけで祝う方が手っ取り早い。
だからいつも、王族の誕生日は内輪だけで祝うというのに、なぜか……まあ、いいか。ジョセフィーヌは、学園に留学しているとき、しょっちゅうベルサイユ城にお邪魔しているから。これでおあいこというところ。
和やかムードで歓談しているとき、突如として、フランシスコ様が立ち上がり、ジョセフィーヌのところに来る。そして跪き、
「ジョセフィーヌ王女殿下、ぜひ私と結婚を前提としたお付き合いをしていただきたいというお願いをしても構わないでしょうか?」
「へ!?それは、婚約ということですか?」
「そうです。もし、婚約者がいらっしゃらないのであれば、の話です。それとも、他に好きな男性でもいらっしゃるのでしょうか?」
「いいえ。婚約者候補っぽいのがいますけど、わたくしは、その男性のことが嫌いなのです。でも、その男性の御父上がわたくしと結婚したら公爵位がもらえるからと、その令息にけしかけているので困っているところです」
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「それでしたら、私も婚約者候補の中に入れていただきたいです」
「はあ、別に構いませんけど……」
ジョセフィーヌはチラリと父を見る。両親ともニコニコ顔で頷いているから、問題ではないだろう。
「それは重畳。では今宵はジョセフィーヌ王女殿下と倅の仮の婚約式と捉えて問題はありませんか?」
「いいですとも」
「喜ばしいことですわ」
なぜか両家の両親同士が立ち上がり握手を交わしている。それを横目で見ながら、フランシスコは、
「俺は親が選んだ相手ではなく、初めて会った時からレディ・ジョセフィーヌのことが気になる存在だった。人が人を好きになるのに、条件など必要ないだろ?だから、俺はレディ・ジョセフィーヌを将来の妻としたい」
こっそり、二人で話していたら、反対側の隣にいたお兄様の奥さんリリアーヌ様が
「わたくしの時も、こんな風な告白があれば、感激したのに……」
「何を今更」
お兄様が慌てて言う。
その様子を見ながら甥っ子のセドリックがスクっと立ち上がり、ロゼリーヌのところへ行く。
「ロゼリーヌ王女殿下、もし、ご婚約者がいなければ、私の婚約者となってください。お願いします」
甥っ子の直球ともいえるプロポーズに、ロザリーヌの眼は泳ぐ。
「ジョセフィーヌ!どうしましょう」
「甥っ子のセドリックのこと、よろしく頼むね」
「はい。では、謹んでお受けします」
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「これでザルツブルグとベルサイユは、姻戚関係として、より強固な結びつきができたわけだ」
お父様の一言で、親戚中が頷きあう。
「ただ、今夜のことは、あくまでも内輪だけの話ということにしておいていただけると助かる」
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「我が国で娘は、聖女様認定を受けましたので、国内だけの話とさせていただきたいです」
聖女という言葉を聞き、ざわめきが起き、改めてロザリーヌへ視線が集中する。
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