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ジョセフィーヌはベルサイユの学園には2年生までいた。フランシスコ様の卒業式を見送り、ザルツブルグ国の学園に転入したのだ。
フランシスコ様は、そのまま王の片腕として政務に専念されることになったが、毎日のように、学園帰りのジョセフィーヌとは、クローゼットの通路を通じ逢引きをしている。
ジョセフィーヌの甥っ子セドリックも、ジョセフィーヌのクローゼットの中を通り、ロザリーヌとデートにご執心な様子。
2組のカップルは6年間の交際を経て、合同結婚式を挙げる予定。
そのためには、アラミスには、うまく墓穴を掘ってもらわないと困る。学園で見かけると、ジョセフィーヌはわざとらしくアラミスに駆け寄り、婚約者っぽく装っているが、心はフランシスコにある。
アラミスは見るからにイヤそうな顔をしているが、誰もいないところで、こっそりアラミスに蹴りを入れる。
アラミスは、父公爵から「公爵位、公爵位」と毎日呪文のように言われ続け、半ばノイローゼ状態になっている。それをうまく利用して、さらに追い詰めていく。
表向きは貞淑な王女として振る舞い、陰でアラミスを甚振る。これがけっこうおもしろくてハマる。
アラミスは、自分の叙爵がかかっているものだから抵抗できない。近頃では、ジョセフィーヌの姿を見かけただけで、逃げ始めるようになってきたから、しめたもの。
もっとも、カエルを見ただけで気絶していたころと比べると忍耐強くなったものだと感心する。
-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
そして、いよいよ卒業式の日がやってきた。
卒業記念パーティでの出来事。今日は、朝から頑張って準備していたのに、婚約者のアラミス様は、何処へ?
本音→さては、トンズラしたか!?
お城にも迎えに来てくださらず、エスコートなしで一人ぼっちで会場に入るのは、気が引け、恥ずかしかったというのに。
本音→甥っ子が素知らぬ顔で、エスコートしてくれたから大丈夫だったわよ。他の令嬢が甥っ子に近づけないことがいい気味。甥っ子も、ロザリーヌに余計なことを吹聴されないか心配しているみたい。
ドレス選びは、お母様が喜んでくださったから、いいとしても……。ああ、そうか今日は、甥っ子の卒業式でもあるから、そちらがお忙しいのね。きっと、そう。きっと。
本音→甥っ子は、お城から会場まで、ずっと一緒にいてくれている。
歓談タイムが終了しかけるころになっても、まだアラミス様はわたくしのところへお見えにならない。
本音→アイツ。本当に逃げたのか!?
いくら甥っ子の卒業式と同じ日だからと言って、あまりにもひどいのではないかしら?明日から、夫婦になるというのに。
本音→冗談じゃない!結婚は、好きな人とするものよ。
その時、遅れて国王陛下が入城される。学園長に遅れて済まないと挨拶した後、ジョセフィーヌが一人で佇んでいるのを見て、怪訝な顔をする。
ああ。お父様にまで心配かけてしまって、もう、早く来てよ!
本音→お父様、準備万端ですわよ。
しばらく経つと、ようやく来てくれて、ホっと胸を撫でおろすが、どこか怒ったような顔をされている。
本音→待ってました!って、遅いわよ。待ちくたびれたんだから責任取ってよね。
「ジョセフィーヌ。本日をもって、貴様との婚約を破棄させてもらうことにする!」
突然の婚約破棄宣言に場内のざわつきはやまない。
お父様が大声を張り上げられる。
「なんだとぉ!俺の娘のどこが気に入らない!幼いときから、嫁にくれとうるさくせがむので、嫌がる娘を説得してきたのが誰だと思っている!ケントホームズ家など、取り潰してくれるっ!」
すかさず、甥っ子が援護射撃してくれる。
「叔母上、大丈夫ですか!おかわいそうに、あんなにイヤがっていた相手と……しかも、相手からお断りしてくれるなんて、良かったですね。おめでとうございます」
「ええ。ありがとう。これで心置きなく好きな男性と一緒になれるわ」
父と甥っ子と3人で会場を後にしようとして、振り返ると、アラミスは完全に青ざめている、膝から崩れ落ち、その場にへたり込んでいることが分かった。
「そうそう。わたくしカエルを見て、気絶するような殿方は、大っ嫌いと何度も申し上げましたわ。もう、お忘れだったかしら?うふふ。ごめんあそばせ」
立ち去る時は、あくまでも優雅に上品に。
会場内は、先ほどまでのざわつきは、どこへやら、すっかり静まり返っている。ただ、アラミスの嗚咽だけが聴こえてくる。
フランシスコ様は、そのまま王の片腕として政務に専念されることになったが、毎日のように、学園帰りのジョセフィーヌとは、クローゼットの通路を通じ逢引きをしている。
ジョセフィーヌの甥っ子セドリックも、ジョセフィーヌのクローゼットの中を通り、ロザリーヌとデートにご執心な様子。
2組のカップルは6年間の交際を経て、合同結婚式を挙げる予定。
そのためには、アラミスには、うまく墓穴を掘ってもらわないと困る。学園で見かけると、ジョセフィーヌはわざとらしくアラミスに駆け寄り、婚約者っぽく装っているが、心はフランシスコにある。
アラミスは見るからにイヤそうな顔をしているが、誰もいないところで、こっそりアラミスに蹴りを入れる。
アラミスは、父公爵から「公爵位、公爵位」と毎日呪文のように言われ続け、半ばノイローゼ状態になっている。それをうまく利用して、さらに追い詰めていく。
表向きは貞淑な王女として振る舞い、陰でアラミスを甚振る。これがけっこうおもしろくてハマる。
アラミスは、自分の叙爵がかかっているものだから抵抗できない。近頃では、ジョセフィーヌの姿を見かけただけで、逃げ始めるようになってきたから、しめたもの。
もっとも、カエルを見ただけで気絶していたころと比べると忍耐強くなったものだと感心する。
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そして、いよいよ卒業式の日がやってきた。
卒業記念パーティでの出来事。今日は、朝から頑張って準備していたのに、婚約者のアラミス様は、何処へ?
本音→さては、トンズラしたか!?
お城にも迎えに来てくださらず、エスコートなしで一人ぼっちで会場に入るのは、気が引け、恥ずかしかったというのに。
本音→甥っ子が素知らぬ顔で、エスコートしてくれたから大丈夫だったわよ。他の令嬢が甥っ子に近づけないことがいい気味。甥っ子も、ロザリーヌに余計なことを吹聴されないか心配しているみたい。
ドレス選びは、お母様が喜んでくださったから、いいとしても……。ああ、そうか今日は、甥っ子の卒業式でもあるから、そちらがお忙しいのね。きっと、そう。きっと。
本音→甥っ子は、お城から会場まで、ずっと一緒にいてくれている。
歓談タイムが終了しかけるころになっても、まだアラミス様はわたくしのところへお見えにならない。
本音→アイツ。本当に逃げたのか!?
いくら甥っ子の卒業式と同じ日だからと言って、あまりにもひどいのではないかしら?明日から、夫婦になるというのに。
本音→冗談じゃない!結婚は、好きな人とするものよ。
その時、遅れて国王陛下が入城される。学園長に遅れて済まないと挨拶した後、ジョセフィーヌが一人で佇んでいるのを見て、怪訝な顔をする。
ああ。お父様にまで心配かけてしまって、もう、早く来てよ!
本音→お父様、準備万端ですわよ。
しばらく経つと、ようやく来てくれて、ホっと胸を撫でおろすが、どこか怒ったような顔をされている。
本音→待ってました!って、遅いわよ。待ちくたびれたんだから責任取ってよね。
「ジョセフィーヌ。本日をもって、貴様との婚約を破棄させてもらうことにする!」
突然の婚約破棄宣言に場内のざわつきはやまない。
お父様が大声を張り上げられる。
「なんだとぉ!俺の娘のどこが気に入らない!幼いときから、嫁にくれとうるさくせがむので、嫌がる娘を説得してきたのが誰だと思っている!ケントホームズ家など、取り潰してくれるっ!」
すかさず、甥っ子が援護射撃してくれる。
「叔母上、大丈夫ですか!おかわいそうに、あんなにイヤがっていた相手と……しかも、相手からお断りしてくれるなんて、良かったですね。おめでとうございます」
「ええ。ありがとう。これで心置きなく好きな男性と一緒になれるわ」
父と甥っ子と3人で会場を後にしようとして、振り返ると、アラミスは完全に青ざめている、膝から崩れ落ち、その場にへたり込んでいることが分かった。
「そうそう。わたくしカエルを見て、気絶するような殿方は、大っ嫌いと何度も申し上げましたわ。もう、お忘れだったかしら?うふふ。ごめんあそばせ」
立ち去る時は、あくまでも優雅に上品に。
会場内は、先ほどまでのざわつきは、どこへやら、すっかり静まり返っている。ただ、アラミスの嗚咽だけが聴こえてくる。
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