21 / 271
第一章 新しい生活の始まり
006-4
しおりを挟む
フルールには、以前見たようにまん丸くなってもらおうと思ってた。
ノエルさんに脳内でイメージしたのをフルールに飛ばすんだよ、と言われたけど、中々上手くいかない。焦らなくていいとノエルさんもクリフさんも言ってくれるけど、ゲル状はやっぱり見た目的にアレだし、進みも遅いし、なんとかしなくちゃ。
洞窟を出て王都に戻る途中、僕たちの前をウサギが横切った。あ!と言うノエルさんの声がして、振り向くとフルールがウサギの姿になっていた。
長い耳がぴょこぴょこ動いてる。動きまで真似られるのかな、もしそうなら凄いな。
もふもふに見えるけど、手触りはどうなんだろう……。
そっと手を伸ばして触ってみる。
「…………ふわふわ!」
ノエルさんとクリフさんもフルールに触る。
「これは凄いな……!」
珍しくクリフさんが興奮してる。もしかしてもふもふ好きですか?
ノエルさんも可愛いを連呼しながらフルールをわしゃわしゃ触ってる。
抱き上げる。程々の重さで、温かさもあって、もふもふしてる……!
何コレ凄い……! 僕、これだけでもテイマーで良かったって思ってしまう!
以前からウサギをテイムしたいなって思ってたけど、警戒心が強いから捕まえられなくて断念してたのに、まさかこんな形で飼えるなんて……!
王都に戻った僕たちは、お昼にしようと言う事で屋台が並ぶ大通りに向かった。
フルールは僕の後をついてぴょこぴょこ歩いてる。すれ違う人たちが微笑ましそうにフルールを見てる。子供たちはフルールに触りたそうにするけど、フルールの額にテイムされた紋章がある為、大人がそれを許さない。
テイムされた動物や魔物の額には、テイムされた事を表す紋章が浮かび上がっている。テイムされた動物や魔物に、テイマーの許可なく触れるのはご法度、らしく。
僕も以前、村でスライムを見た時に勝手に触ろうとして怒られた事がある。
「ほら、鶏肉の悪魔焼きだ」
クリフさんが鶏肉の串焼きを三本持って来た。いつの間に買ったんだろう。
「ありがと、クリフ!」
「ありがとうございます、クリフさん。代金は」
「いいから熱いうちに食べろ」
串焼きを強引に持たされる。
「いただきます」
ひと口かじると、じゅわり、と口の中に肉汁が広がる。悪魔焼きと呼ばれるだけあって、香辛料が効いてて辛い!
でも美味しくて止まらない。
ふと、フルールと目が合う。鼻がひくひく動いている。
「フルールも食べたいの?」
目をぱちぱちさせる。
「フルールはスライムだから何でも食べれるよ」
あ、そうだった。ウサギの見た目だけど中身はスライムだった!
「他にも色んなものがあるから、残りはフルールにあげたらどう?」
ノエルさんに言われたけど、それは買ってくれたクリフさんに申し訳ない。
「構わないぞ」
僕の考えてることを見透かして、クリフさんが言った。
「ありがとうございます、クリフさん」
フルールの前にしゃがみ、鶏肉を串から外そうとした所、フルールの前足が伸びてきて、串ごと囓り始めた。
えっ! 串は! ……あ、もしかしてスライムだから串もいける……?
あっという間に串ごと鶏肉の悪魔焼きを食べ終える。
様子を見守っていたクリフさんとノエルさんが、もう肉のなくなった串をフルールに差し出すと、フルールは受け取ってポリポリと音をさせながら食べてしまった。
「……これは、便利だな」
「……しかもこんなに可愛いんだよ、クリフ。控えめに言って最高じゃないかな」
ノエルさん、それ全然控えめじゃないけど、同感です。
ノエルさんに脳内でイメージしたのをフルールに飛ばすんだよ、と言われたけど、中々上手くいかない。焦らなくていいとノエルさんもクリフさんも言ってくれるけど、ゲル状はやっぱり見た目的にアレだし、進みも遅いし、なんとかしなくちゃ。
洞窟を出て王都に戻る途中、僕たちの前をウサギが横切った。あ!と言うノエルさんの声がして、振り向くとフルールがウサギの姿になっていた。
長い耳がぴょこぴょこ動いてる。動きまで真似られるのかな、もしそうなら凄いな。
もふもふに見えるけど、手触りはどうなんだろう……。
そっと手を伸ばして触ってみる。
「…………ふわふわ!」
ノエルさんとクリフさんもフルールに触る。
「これは凄いな……!」
珍しくクリフさんが興奮してる。もしかしてもふもふ好きですか?
ノエルさんも可愛いを連呼しながらフルールをわしゃわしゃ触ってる。
抱き上げる。程々の重さで、温かさもあって、もふもふしてる……!
何コレ凄い……! 僕、これだけでもテイマーで良かったって思ってしまう!
以前からウサギをテイムしたいなって思ってたけど、警戒心が強いから捕まえられなくて断念してたのに、まさかこんな形で飼えるなんて……!
王都に戻った僕たちは、お昼にしようと言う事で屋台が並ぶ大通りに向かった。
フルールは僕の後をついてぴょこぴょこ歩いてる。すれ違う人たちが微笑ましそうにフルールを見てる。子供たちはフルールに触りたそうにするけど、フルールの額にテイムされた紋章がある為、大人がそれを許さない。
テイムされた動物や魔物の額には、テイムされた事を表す紋章が浮かび上がっている。テイムされた動物や魔物に、テイマーの許可なく触れるのはご法度、らしく。
僕も以前、村でスライムを見た時に勝手に触ろうとして怒られた事がある。
「ほら、鶏肉の悪魔焼きだ」
クリフさんが鶏肉の串焼きを三本持って来た。いつの間に買ったんだろう。
「ありがと、クリフ!」
「ありがとうございます、クリフさん。代金は」
「いいから熱いうちに食べろ」
串焼きを強引に持たされる。
「いただきます」
ひと口かじると、じゅわり、と口の中に肉汁が広がる。悪魔焼きと呼ばれるだけあって、香辛料が効いてて辛い!
でも美味しくて止まらない。
ふと、フルールと目が合う。鼻がひくひく動いている。
「フルールも食べたいの?」
目をぱちぱちさせる。
「フルールはスライムだから何でも食べれるよ」
あ、そうだった。ウサギの見た目だけど中身はスライムだった!
「他にも色んなものがあるから、残りはフルールにあげたらどう?」
ノエルさんに言われたけど、それは買ってくれたクリフさんに申し訳ない。
「構わないぞ」
僕の考えてることを見透かして、クリフさんが言った。
「ありがとうございます、クリフさん」
フルールの前にしゃがみ、鶏肉を串から外そうとした所、フルールの前足が伸びてきて、串ごと囓り始めた。
えっ! 串は! ……あ、もしかしてスライムだから串もいける……?
あっという間に串ごと鶏肉の悪魔焼きを食べ終える。
様子を見守っていたクリフさんとノエルさんが、もう肉のなくなった串をフルールに差し出すと、フルールは受け取ってポリポリと音をさせながら食べてしまった。
「……これは、便利だな」
「……しかもこんなに可愛いんだよ、クリフ。控えめに言って最高じゃないかな」
ノエルさん、それ全然控えめじゃないけど、同感です。
16
あなたにおすすめの小説
美少女に転生して料理して生きてくことになりました。
ゆーぞー
ファンタジー
田中真理子32歳、独身、失業中。
飲めないお酒を飲んでぶったおれた。
気がついたらマリアンヌという12歳の美少女になっていた。
その世界は加護を受けた人間しか料理をすることができない世界だった
俺に王太子の側近なんて無理です!
クレハ
ファンタジー
5歳の時公爵家の家の庭にある木から落ちて前世の記憶を思い出した俺。
そう、ここは剣と魔法の世界!
友達の呪いを解くために悪魔召喚をしたりその友達の側近になったりして大忙し。
ハイスペックなちゃらんぽらんな人間を演じる俺の奮闘記、ここに開幕。
あの子を甘やかして幸せにスローライフする為の、はずれスキル7回の使い方
tea
ファンタジー
はずれスキル持ちなので、十八になったら田舎でスローライフしようと都落ちの日を心待ちにしていた。
しかし、何故かギルマスのゴリ押しで問答無用とばかりに女勇者のパーティーに組み込まれてしまった。
追放(解放)してもらうため、はずれスキルの無駄遣いをしながら過去に心の傷を負っていた女勇者を無責任に甘やかしていたら、女勇者から慕われ懐かれ、かえって放してもらえなくなってしまったのだが?
どうなる俺の田舎でのスローライフ???
能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?
【完結】魔術師なのはヒミツで薬師になりました
すみ 小桜(sumitan)
ファンタジー
ティモシーは、魔術師の少年だった。人には知られてはいけないヒミツを隠し、薬師(くすし)の国と名高いエクランド国で薬師になる試験を受けるも、それは年に一度の王宮専属薬師になる試験だった。本当は普通の試験でよかったのだが、見事に合格を果たす。見た目が美少女のティモシーは、トラブルに合うもまだ平穏な方だった。魔術師の組織の影がちらつき、彼は次第に大きな運命に飲み込まれていく……。
異世界に転生した社畜は調合師としてのんびりと生きていく。~ただの生産職だと思っていたら、結構ヤバい職でした~
夢宮
ファンタジー
台風が接近していて避難勧告が出されているにも関わらず出勤させられていた社畜──渡部与一《わたべよいち》。
雨で視界が悪いなか、信号無視をした車との接触事故で命を落としてしまう。
女神に即断即決で異世界転生を決められ、パパっと送り出されてしまうのだが、幸いなことに女神の気遣いによって職業とスキルを手に入れる──生産職の『調合師』という職業とそのスキルを。
異世界に転生してからふたりの少女に助けられ、港町へと向かい、物語は動き始める。
調合師としての立場を知り、それを利用しようとする者に悩まされながらも生きていく。
そんな与一ののんびりしたくてものんびりできない異世界生活が今、始まる。
※2話から登場人物の描写に入りますので、のんびりと読んでいただけたらなと思います。
※サブタイトル追加しました。
明日を信じて生きていきます~異世界に転生した俺はのんびり暮らします~
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生した主人公は、新たな冒険が待っていることを知りながらも、のんびりとした暮らしを選ぶことに決めました。
彼は明日を信じて、異世界での新しい生活を楽しむ決意を固めました。
最初の仲間たちと共に、未知の地での平穏な冒険が繰り広げられます。
一種の童話感覚で物語は語られます。
童話小説を読む感じで一読頂けると幸いです
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる