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第二章 マレビト
030-3
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ダンジョンから出ると、ネロが遠くから走って来て、僕に勢い良く飛び付いた。
「ぅわっ!」
あまりの勢いにしりもちをついた僕のおなかの上で、しっぽを大きく振るネロ。
寂しかったのかと声をかけようとしたら、ネロが何かを口に咥えているのに気付く。
「ネロ、それ、なに?」
口に挟んでいたものを僕の上に落とす。小鳥だった。
猫は狩りをするから、その戦利品……なのかな。
小鳥の身体の上に両手をのせて、逃げられないようにしてる。小鳥はパッと見た感じ、ケガはしてなさそう。ネロに怯えて動きを止めてはいるけれども。
『なかなか優秀ではないか。運び屋を捕まえるとは』
運び屋?
足を見ろ、とパフィに言われて、小鳥の足を見る。何かがくくりつけられている。取り外すと、紙だった。
ただ、何て書かれているのかが分からない。記号みたいなものが書いてある。
『私も舐められたものだ』
「パフィには何て書いてあるのか分かるの?」
『いや、分からんが、魔女がこちらにいると知っていながら、この程度の暗号文を運ばせるのだからな、奴らが魔女を理解していないのが良く分かると言うものだ』
そう言うと、言葉とも思えないような、不思議な音を発する。紙から記号の数だけ淡い光が浮かび上がる。それは記号そのままだった。ぐにゃ、と記号が歪んで形を変えていく。
"今はまだ放置で良い。これまで注ぎ込んだ物が直ぐに体内から消える筈もないからな。もし回復していくのが目に見えたならば直ぐに知らせよ"
これって……。
マグロを見ると、楽しそうにしっぽをゆらゆらさせているし、口角が上がってるし、目を細めてる。
『これからの焦りが見ものだな』
目の前で文字はパチパチ、と弾けた。
『元に戻して鳥を放て』
「いいの?」
『日頃からこうしてやり取りをしているんだろうよ。それが突然途絶えた方が警戒される』
それもそうだね。
元々あったように紙を畳んでみたけど、なんだか元より膨らんでしまってる気もする……。
小鳥の足に結び付けると、パフィがネロに放せ、と言った。ネロに押さえ付けられていた小鳥は大慌てて飛んで行く。良かった、飛べてるね。
……それにしても。
「全然、第一王子を傷付けていることを、何とも思ってないんだね」
『我が子や甥である第二王子の事も、思っているのかも怪しいのではないか?』
自分の子供が可愛いから、第二王子を王位につけたいのかと思っていた。
『欲深きは身を滅ぼす、と言った所だな』
「そうだね」
身体の弱い第一王子を殺さなくても、なんとかする手段だって考えつけると思うのに、それをしない。しようとも思ってない。
そんな人たちが王様になったら、国は大変なことになって、僕の生まれ故郷の村だって、無事には済まないよね。
「ちょっとジャッロにお願いしてくる」
『何をだ?』
「女王蜜か蜂ヤニ、どっちでも良いんだけど、沢山じゃなくて良いから、ちょっともらえないか」
「ぅわっ!」
あまりの勢いにしりもちをついた僕のおなかの上で、しっぽを大きく振るネロ。
寂しかったのかと声をかけようとしたら、ネロが何かを口に咥えているのに気付く。
「ネロ、それ、なに?」
口に挟んでいたものを僕の上に落とす。小鳥だった。
猫は狩りをするから、その戦利品……なのかな。
小鳥の身体の上に両手をのせて、逃げられないようにしてる。小鳥はパッと見た感じ、ケガはしてなさそう。ネロに怯えて動きを止めてはいるけれども。
『なかなか優秀ではないか。運び屋を捕まえるとは』
運び屋?
足を見ろ、とパフィに言われて、小鳥の足を見る。何かがくくりつけられている。取り外すと、紙だった。
ただ、何て書かれているのかが分からない。記号みたいなものが書いてある。
『私も舐められたものだ』
「パフィには何て書いてあるのか分かるの?」
『いや、分からんが、魔女がこちらにいると知っていながら、この程度の暗号文を運ばせるのだからな、奴らが魔女を理解していないのが良く分かると言うものだ』
そう言うと、言葉とも思えないような、不思議な音を発する。紙から記号の数だけ淡い光が浮かび上がる。それは記号そのままだった。ぐにゃ、と記号が歪んで形を変えていく。
"今はまだ放置で良い。これまで注ぎ込んだ物が直ぐに体内から消える筈もないからな。もし回復していくのが目に見えたならば直ぐに知らせよ"
これって……。
マグロを見ると、楽しそうにしっぽをゆらゆらさせているし、口角が上がってるし、目を細めてる。
『これからの焦りが見ものだな』
目の前で文字はパチパチ、と弾けた。
『元に戻して鳥を放て』
「いいの?」
『日頃からこうしてやり取りをしているんだろうよ。それが突然途絶えた方が警戒される』
それもそうだね。
元々あったように紙を畳んでみたけど、なんだか元より膨らんでしまってる気もする……。
小鳥の足に結び付けると、パフィがネロに放せ、と言った。ネロに押さえ付けられていた小鳥は大慌てて飛んで行く。良かった、飛べてるね。
……それにしても。
「全然、第一王子を傷付けていることを、何とも思ってないんだね」
『我が子や甥である第二王子の事も、思っているのかも怪しいのではないか?』
自分の子供が可愛いから、第二王子を王位につけたいのかと思っていた。
『欲深きは身を滅ぼす、と言った所だな』
「そうだね」
身体の弱い第一王子を殺さなくても、なんとかする手段だって考えつけると思うのに、それをしない。しようとも思ってない。
そんな人たちが王様になったら、国は大変なことになって、僕の生まれ故郷の村だって、無事には済まないよね。
「ちょっとジャッロにお願いしてくる」
『何をだ?』
「女王蜜か蜂ヤニ、どっちでも良いんだけど、沢山じゃなくて良いから、ちょっともらえないか」
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