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第四章 魔女の国
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今回も冬の王が北の国に現れるのは分かっていたことで、僕たちの国に支援を求めて来ないことも分かっていたんだって。
南の国は他の国を通過しないと北の国に向かうことはできないから、支援には参加できない。軍隊が自分の国に入ることを西の国も東の国も許さなかったから。
西の国と東の国が冬の王討伐に参加したんだけど、北の国の人たちは自分たちはなにもしないで、押し付けたらしい。
西の国と東の国は戦闘に押されているように、北の国の王都のある方向に少しずつ移動していった。
王都に近づけば、魔力を多く持つ貴族、魔法使いたちに冬の王が気付くのはすぐだったみたい。
西の国と東の国の兵たちに目もくれず、王都が冬の王によって攻め込まれて。いつもなら囮だったり、戦闘に駆り出される魔術師たちの多くは逃げて、いない。
北の国はキルヒシュタフ様に助けを求めたのかな。分からないけど、北の国の偉い人たちは王都を捨てて逃げて、こっちに向かったんだって。
「自分たちが本気を出せばこの国を落とすなど造作もないと思ったんだろう」
ため息を吐き、蜂蜜たっぷりのミルクを殿下は口にする。
「彼奴らはこの国を落とし、そなたの持つ魔力水晶をキルヒシュタフ様に献上するつもりなのだろう」
「いくらなんでもそれは……」
僕たちの国を馬鹿にしすぎなんじゃないだろうか。
いくら魔力を沢山持つ魔法使いが多いって言っても、魔術師たちや他の国に押し付けてなにもしてこなかったのに。
その人たちは魔法を使ったことがないの? 使えばすぐに分かる。加減が難しいって。
何も考えないで使えばすぐに魔力が尽きてしまう。僕は魔力が少ないから威力がないけど、魔力をあるだけ使っていたらすぐに空っぽになっちゃうのに。
「途中の村々は、奴らに襲われないように目隠しの術をかけてあるから無事だよ。魔力のある者は保護してあるからね、追いかけてきた冬の王に目をつけられることもない」
ノエルさんが教えてくれた。
良かった。本当に。
北の国の酷さは何度も聞かされていたから、途中にある村がどうなってしまったのか気になっていたから。
「開戦から一週間。この過酷な環境下で、なにも考えずに力を使ったあの者たちにはもう、なす術はない」
自分たちが助かるために簡単に国を捨てて、他の国に戦争をしかける。
なんて酷い。そんな人たちだからか、この寒空の下にいるとしても、まったく可哀想に思えなかった。
「西の国、東の国、我が国が派遣した兵士によって占拠され、北の国は滅ぶ」
北の国が滅ぶ。
「今夜、パシュパフィッツェ様によって冬の王も滅ぶ」
冬の王が、滅ぶ。
じわりと僕の中にその言葉が染み込んでくる。
「アシュリーには、魔力水晶を持ってパシュパフィッツェ様と共に冬の王に近づいてもらう必要がある。
いくら魔力水晶に守られているとは言え、無理を言ってるのは分かっているが……」
殿下が頭を下げる。
「後方から我らも援護する。そなたを傷つけさせない。行ってもらいたい」
「パフィが考えましたか?」
顔を上げた殿下が、そうだ、と答えて頷く。
「僕、行きます」
パフィが来いと言ったなら逃げても無駄だし、トラスにかかった呪いは、この時のためなんじゃないかと思った。
南の国は他の国を通過しないと北の国に向かうことはできないから、支援には参加できない。軍隊が自分の国に入ることを西の国も東の国も許さなかったから。
西の国と東の国が冬の王討伐に参加したんだけど、北の国の人たちは自分たちはなにもしないで、押し付けたらしい。
西の国と東の国は戦闘に押されているように、北の国の王都のある方向に少しずつ移動していった。
王都に近づけば、魔力を多く持つ貴族、魔法使いたちに冬の王が気付くのはすぐだったみたい。
西の国と東の国の兵たちに目もくれず、王都が冬の王によって攻め込まれて。いつもなら囮だったり、戦闘に駆り出される魔術師たちの多くは逃げて、いない。
北の国はキルヒシュタフ様に助けを求めたのかな。分からないけど、北の国の偉い人たちは王都を捨てて逃げて、こっちに向かったんだって。
「自分たちが本気を出せばこの国を落とすなど造作もないと思ったんだろう」
ため息を吐き、蜂蜜たっぷりのミルクを殿下は口にする。
「彼奴らはこの国を落とし、そなたの持つ魔力水晶をキルヒシュタフ様に献上するつもりなのだろう」
「いくらなんでもそれは……」
僕たちの国を馬鹿にしすぎなんじゃないだろうか。
いくら魔力を沢山持つ魔法使いが多いって言っても、魔術師たちや他の国に押し付けてなにもしてこなかったのに。
その人たちは魔法を使ったことがないの? 使えばすぐに分かる。加減が難しいって。
何も考えないで使えばすぐに魔力が尽きてしまう。僕は魔力が少ないから威力がないけど、魔力をあるだけ使っていたらすぐに空っぽになっちゃうのに。
「途中の村々は、奴らに襲われないように目隠しの術をかけてあるから無事だよ。魔力のある者は保護してあるからね、追いかけてきた冬の王に目をつけられることもない」
ノエルさんが教えてくれた。
良かった。本当に。
北の国の酷さは何度も聞かされていたから、途中にある村がどうなってしまったのか気になっていたから。
「開戦から一週間。この過酷な環境下で、なにも考えずに力を使ったあの者たちにはもう、なす術はない」
自分たちが助かるために簡単に国を捨てて、他の国に戦争をしかける。
なんて酷い。そんな人たちだからか、この寒空の下にいるとしても、まったく可哀想に思えなかった。
「西の国、東の国、我が国が派遣した兵士によって占拠され、北の国は滅ぶ」
北の国が滅ぶ。
「今夜、パシュパフィッツェ様によって冬の王も滅ぶ」
冬の王が、滅ぶ。
じわりと僕の中にその言葉が染み込んでくる。
「アシュリーには、魔力水晶を持ってパシュパフィッツェ様と共に冬の王に近づいてもらう必要がある。
いくら魔力水晶に守られているとは言え、無理を言ってるのは分かっているが……」
殿下が頭を下げる。
「後方から我らも援護する。そなたを傷つけさせない。行ってもらいたい」
「パフィが考えましたか?」
顔を上げた殿下が、そうだ、と答えて頷く。
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