万物争覇のコンバート 〜回帰後の人生をシステムでやり直す〜

黒城白爵

文字の大きさ
118 / 139
第三章

第百十七話 ボス戦後の分配

しおりを挟む


 ◆◇◆◇◆◇


── スキル【魔喰ノ精霊王バアル】が発動します。
──筋力値が20ポイント増大します。
──耐久値が25ポイント増大します。
──反応値が20ポイント増大します。
──体力値が30ポイント増大します。
──魔力値が20ポイント増大します。
──スキル【紫炎鎧呪ヴィオフレア・アーマー】を獲得しました。
──スキル【生命火護】を獲得しました。
──スキル【不動反撃ヘヴィカウンター】を獲得しました。


 目の前でボスモンスターの〈紫炎の悪魔騎士長ヴィオフレア・デビルズナイトリーダーアグレスム〉 が消滅していく。
 アグレスム率いる百体余りの悪魔騎士デビルズナイト達による悪魔騎士団と戦闘が終わり一息つく。
 思った以上に手こずったものの、誰一人として大怪我を負うことなく勝利を収めることができた。
 俺はアグレスムのカウンター攻撃を喰らいはしたが、光の狼人形態で身体性能が上がっていたので大したダメージはなかった。

 悪魔騎士団の死体が消滅し、入れ替わるようにボス宝箱が出現した。
 ボス宝箱の中身を確認すると、中には少し軽装になってはいるが、アグレスムが使っていたのと似たデザインの黒い騎士甲冑が入っていた。


「金属鎧系か。マリヤにちょうど良さそうだ」

「いいんですか?」

「ああ。俺が今着ている防具とランクは変わらないし、俺以外だとマリヤしか使わないタイプの防具だからな。今マリヤが使っている防具より高ランクだから売らずに使った方が良いだろう」

「分かりました。じゃあ、有り難く使わせてもらいますね。さっそく着替えてきます」


 そう言ってドロップアイテムの黒鎧を持ってマリヤが近くの物陰に移動していった。


「ボス戦が終わったばかりで他のモンスターは湧かないみたいだし、マリヤを待っている間に今回のボス戦の戦利品の分配をやっておくか」

「色々ドロップしましたね」


 先ほど相対した悪魔騎士団を構成するのは、騎士鎧を身に纏った人型の悪魔系モンスターであるデビルズナイトだ。
 そのためか、ドロップアイテムには悪魔系の素材や闇属性のマジックアイテムが多かった。
 鑑定系アーティファクト〈月神の賢眼〉の鑑定能力で分かった各種ドロップアイテムの能力を簡単に行なってからエリスに向き直る。


「属性的にエリスには向いてないのが多いか」

「エリーよ、クロヤ」

「お、おう。んで、エリー的にはどうだ? 何か欲しいのはあるか?」

「そうね……」


 掻き集めたドロップアイテムの山を前にエリスが悩む。


「リリアはやっぱり魔法系のマジックアイテムがいいよな?」

「そうなりますね。クロヤさんのオススメはありますか?」

「んー、相手が騎士タイプだったから魔法使いが使うようなアイテムのドロップは少ないから……ああ、これとか良いんじゃないか。魔法系とはちょっと違うけど、リリアは魔力量が多いからちょうどいいと思う」


 ドロップアイテムの山から1つの指環を手に取る。
 

○悪魔騎士の指環
 等級:遺物レリック級。
 とあるダンジョンで産出された指環型マジックアイテム。
・【悪魔騎士召喚】……悪魔系モンスター〈悪魔騎士デビルズナイト〉を召喚し使役する。1度に召喚できる数は3体まで。


 アイテム等級が低くて同時召喚数に制限はあるが、モンスターを召喚できるマジックアイテムはかなり貴重だ。
 リリアのクラスである〈魔女〉をはじめとした純魔法使い系クラスは、敵に近付かれると弱い傾向にある。
 身のこなしや所持スキル次第では上手く立ち回れるだろうが、身を守る手段が多いに越したことはない。


「召喚系マジックアイテム! い、いいんですか!?」

「いいよ。俺の戦闘スタイルには合わないし、やろうと思えば闇属性魔法で似たのを生み出せるしな」

「エリーもいいの?」

「私は門番のボス宝箱の中身を貰っちゃったから異論はないわ」


 魔王城前で戦ったボスモンスター〈闇躯竜骸ネクロス・ボーンドラゴン〉のボス宝箱からは〈竜の魂骸〉という名のネックレスが手に入った。
 精神干渉無効化などの能力を持つマジックアイテムであり、敵の精神干渉攻撃で回復役ヒーラーが無力化される可能性を潰すためエリスに渡した。
 ドロップアイテム分配のバランスの観点からもエリスの言葉は尤もだった。

 自分と同じ後衛であるエリスからも同意を得てからリリアが〈悪魔騎士の指環〉を受け取り装着する。
 リリアが指環の能力を発動させると、先ほどまで戦っていたのと全く同じ姿のデビルズナイトが召喚された。


「見た目は変わらないけど、マジックアイテムによる召喚モンスターだからか少し弱いみたいだな。消費魔力量はどうだ?」

「1分もあれば使った分の魔力は回復できるぐらいの量ですね。これぐらいなら気楽に使えると思います」

「へぇ、結構魔力効率が良いんだな」

「私はコレを貰ってもいい?」


 リリアから〈悪魔騎士の指環〉の所感を聞いていると、エリスも指環型マジックアイテムを手に取ってみせた。


「〈騎士の護身〉。身体強化アイテムだな」

「ええ。身のこなしに自信がないから身体能力自体を常態的に上げようと思うの」

「良いんじゃないか。自力で立ち回れるなら余力を他に回せるし、最適だと思うぞ」

「私達はこれで良いとして、クロヤは何にするの?」

「俺は、そうだな……」


 門番ボスモンスターとの一戦では、ボス宝箱とは別にドロップしたアイテム〈闇竜の魂石〉を貰った。
 同じように悪魔騎士団のボスモンスターのアグレスムからも、ボス宝箱とは別に〈悪魔金剛鉱〉というアイテムがドロップしている。
 他のドロップアイテムに目を引くモノは無いし、今回もボス宝箱以外のドロップアイテムを貰っておこうかな。



 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

日本国 召喚獣管理省 関東庁 召喚獣総合事案即応科。

wakaba1890
ファンタジー
召喚獣。 それは向こう側とされる所から、10歳を迎えた日本人の子供の下に召喚されるモンスターのことである。 初代天皇・神武天皇が日本を建国した際に書かれた絵画には彼は金鵄と呼ばれる金色に輝く鵄(とび)と契約したのが原初となっている。 そして、縄文、弥生、古墳、飛鳥、平安、戦国時代から近代から今に至るまで、時代を動かしてきた人物の側には確かに召喚獣は介在していた。 また、奇妙な事に、日本国に限り、齢10歳を迎えた日本在住の日本人にのみ体のどこかから多種多様な紋章が発現し、当人が念じると任意の場所から召喚陣が現れ、人ならざるモンスターを召喚される。 そして、彼らモンスターは主人である当人や心を許した者に対して忠実であった。 そのため、古来の日本から、彼ら召喚獣は農耕、治水、土木、科学技術、エネルギー、政治、経済、金融、戦争など国家の基盤となる柱から、ありとあらゆる分野において、今日に至るまで日本国とアジアの繁栄に寄与してきた。 そして、建国から今まで、国益の基盤たる彼ら数万種類以上をも及ぶ召喚獣を取り締まり管理し、2600年以上と脈々と受け継がれてきた名誉ある国家職がーーーーー国家召喚獣管理官である。

新世機生のアポストル 〜Restart with Lost Relic〜

黒城白爵
ファンタジー
 異界から突如出現したモンスターによって、古き世界は終わりを告げた。  新たな世界の到来から長い年月が経ち、人類は世界各地に人類生存圏〈コロニー〉を築いて生き残っていた。  旧人類、新人類、コロニー企業、モンスター、魔力、旧文明遺跡、異文明遺跡……etc。  そんな様々な物が溢れ、廃れていく世界で生きていた若きベテランハンターのベリエルは、とある依頼で負った怪我の治療費によって一文無しになってしまう。  命あっての物種、だが金が無ければ何も始まらない。  泣く泣く知り合いから金を借りてマイナススタートを切ることになったベリエルは、依頼で危険なコロニーの外へと向かい、とある遺物を発見する……。  

女神の白刃

玉椿 沢
ファンタジー
 どこかの世界の、いつかの時代。  その世界の戦争は、ある遺跡群から出現した剣により、大きく姿を変えた。  女の身体を鞘とする剣は、魔力を収束、発振する兵器。  剣は瞬く間に戦を大戦へ進歩させた。数々の大戦を経た世界は、権威を西の皇帝が、権力を東の大帝が握る世になり、終息した。  大戦より数年後、まだ治まったとはいえない世界で、未だ剣士は剣を求め、奪い合っていた。  魔物が出ようと、町も村も知った事かと剣を求める愚かな世界で、赤茶けた大地を畑や町に、煤けた顔を笑顔に変えたいという脳天気な一団が現れる。  *表紙絵は五月七日ヤマネコさん(@yamanekolynx_2)の作品です*

シスターヴレイヴ!~上司に捨て駒にされ会社をクビになり無職ニートになった俺が妹と異世界に飛ばされ妹が勇者になったけど何とか生きてます~

尾山塩之進
ファンタジー
鳴鐘 慧河(なるがね けいが)25歳は上司に捨て駒にされ会社をクビになってしまい世の中に絶望し無職ニートの引き籠りになっていたが、二人の妹、優羽花(ゆうか)と静里菜(せりな)に元気づけられて再起を誓った。 だがその瞬間、妹たち共々『魔力満ちる世界エゾン・レイギス』に異世界召喚されてしまう。 全ての人間を滅ぼそうとうごめく魔族の長、大魔王を倒す星剣の勇者として、セカイを護る精霊に召喚されたのは妹だった。 勇者である妹を討つべく襲い来る魔族たち。 そして慧河より先に異世界召喚されていた慧河の元上司はこの異世界の覇権を狙い暗躍していた。 エゾン・レイギスの人間も一枚岩ではなく、様々な思惑で持って動いている。 これは戦乱渦巻く異世界で、妹たちを護ると一念発起した、勇者ではない只の一人の兄の戦いの物語である。 …その果てに妹ハーレムが作られることになろうとは当人には知るよしも無かった。 妹とは血の繋がりであろうか? 妹とは魂の繋がりである。 兄とは何か? 妹を護る存在である。 かけがいの無い大切な妹たちとのセカイを護る為に戦え!鳴鐘 慧河!戦わなければ護れない!

ダンジョン発生から20年。いきなり玄関の前でゴブリンに遭遇してフリーズ中←今ココ

高遠まもる
ファンタジー
カクヨム、なろうにも掲載中。 タイトルまんまの状況から始まる現代ファンタジーです。 ダンジョンが有る状況に慣れてしまった現代社会にある日、異変が……。 本編完結済み。 外伝、後日譚はカクヨムに載せていく予定です。

アラフォーおっさんの週末ダンジョン探検記

ぽっちゃりおっさん
ファンタジー
 ある日、全世界の至る所にダンジョンと呼ばれる異空間が出現した。  そこには人外異形の生命体【魔物】が存在していた。  【魔物】を倒すと魔石を落とす。  魔石には膨大なエネルギーが秘められており、第五次産業革命が起こるほどの衝撃であった。  世は埋蔵金ならぬ、魔石を求めて日々各地のダンジョンを開発していった。

この世界にダンジョンが現れたようです ~チートな武器とスキルと魔法と従魔と仲間達と共に世界最強となる~

仮実谷 望
ファンタジー
主人公の増宮拓朗(ましみやたくろう)は20歳のニートである。 祖父母の家に居候している中、毎日の日課の自宅の蔵の確認を行う過程で謎の黒い穴を見つける。 試にその黒い穴に入ると謎の空間に到達する。 拓朗はその空間がダンジョンだと確信して興奮した。 さっそく蔵にある武器と防具で装備を整えてダンジョンに入ることになるのだが…… 暫くするとこの世界には異変が起きていた。 謎の怪物が現れて人を襲っているなどの目撃例が出ているようだ。 謎の黒い穴に入った若者が行方不明になったなどの事例も出ている。 そのころ拓朗は知ってか知らずか着実にレベルを上げて世界最強の探索者になっていた。 その後モンスターが街に現れるようになったら、狐の仮面を被りモンスターを退治しないといけないと奮起する。 その過程で他にもダンジョンで女子高生と出会いダンジョンの攻略を進め成長していく。 様々な登場人物が織りなす群像劇です。 主人公以外の視点も書くのでそこをご了承ください。 その後、七星家の七星ナナナと虹咲家の虹咲ナナカとの出会いが拓朗を成長させるきっかけになる。 ユキトとの出会いの中、拓朗は成長する。 タクロウは立派なヒーローとして覚醒する。 その後どんな敵が来ようとも敵を押しのける。倒す。そんな無敵のヒーロー稲荷仮面が活躍するヒーロー路線物も描いていきたいです。

ダンジョン学園サブカル同好会の日常

くずもち
ファンタジー
ダンジョンを攻略する人材を育成する学校、竜桜学園に入学した主人公綿貫 鐘太郎(ワタヌキ カネタロウ)はサブカル同好会に所属し、気の合う仲間達とまったりと平和な日常を過ごしていた。しかしそんな心地のいい時間は長くは続かなかった。 まったく貢献度のない同好会が部室を持っているのはどうなのか?と生徒会から同好会解散を打診されたのだ。 しかしそれは困るワタヌキ達は部室と同好会を守るため、ある条件を持ちかけた。 一週間以内に学園のため、学園に貢献できる成果を提出することになったワタヌキは秘策として同好会のメンバーに彼の秘密を打ちあけることにした。

処理中です...