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(二十八)窮余の秘策
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「歩を緩めるな、進め!」
賦秀は夏の日差しもものともせず、日野川沿いの道を先頭切って愛馬・小雲雀を走らせ続けている。
ともすれば落伍しそうになる兵を、時折振り返っては激励する。
ただただ光秀勢の側背に食らい付いて、ほんのわずかでも時を稼ぐことのみ考えている。
異変を知った信雄がいち早く安土城まで帰還すれば、勝負はどう転ぶか判らないのだ。
だが、いくら焦って兵を急かせたところで、およそ六里の距離を一息に駆け抜けることはできない。
行程の半ば、戦乱で荒れ果てた石塔寺の近くまで差し掛かったところで、境内に兵を入れてしばしの休息を取ることに決めた。
休止が命じられた途端、暑さから逃れようと、兵士達は木陰や建物の軒下へと走り込む。
朝の柔らかな日差しはたちまちに温度を高め、まさに晩夏の日差しとなって容赦なく照りつけてくる。秋も近いというのに、呼応するように蝉が鳴き交わし、人の声さえ遮るほどだ。
兵の後を追うように木陰に逃れつつ、賦秀は眉間に皺を寄せて黙考する。周囲の喧騒も耳に入らない。
光秀を討つしかない。
しかし、どうやって。
(斯様な折、上様であればどうなされたか。上様とて、常に順風満帆ではなかった。否、むしろ幾度も逆境を跳ね返されて来られた御方じゃ)
思考は自然と、亡き信長へと向かう。
不意に、「桶狭間」の文字が脳裏に浮かぶ。
(そうだ。奇襲しかない。おりしも光秀は行軍の最中。本陣を衝けば、あるいは勝機も)
そこまで考えたところで、賦秀は首を横に振る。安易な楽観論にすがりたくなる自分を内心で叱咤する。
(そのような隙など、そう易々と光秀めが見せるはずがないではないか。……なにか、こちらから仕掛けたうえで、隙を作らせねばならぬ)
餌を撒く。囮を用いる。いったい何を? いったい誰を?
まず思い浮かんだのば、賦秀自身だ。
己の姿をさらして見せれば、手柄首とばかりに食いつくか?
しかし、数瞬の後に賦秀は己の考えを否定する。
自惚れてはいけない。
せいぜい安土城を半月ほど守っただけで光秀を惑わせるほど、この首の価値が高いはずがない。
(ならば、安土城に蓄えられた金銀財宝か?)
再び賦秀は首を横に振る。ばかばかしい。
今から占領しようという城の蓄えなど、餌になどなるはずがない。
「随分お悩みだね、若旦那。皺が増えるよ」
ロルテスがからかう。
「煩わしきことを申すな」
賦秀は怒声を放ち、ロルテスを睨む。
その時ふと、この男の持つ南蛮渡りの技法を何かに使えないかと思いつく。
たとえば火薬の知識などはどうか。
とはいえ、いったい何かを燃やしてどうなるものでも……。
とりとめもない思考が一点に生きつき、賦秀は目を見開いた。
「ある。光秀を慌てさせる方法がある」
半ば呆然と呟く賦秀を、怪訝そうにロルテスが眺めている。
「大丈夫かい、若旦那」
「その方に頼みがある。その方でなければ成せぬことじゃ」
勢い込んだ賦秀が、不意にロルテスの両肩を揺さぶる。
「お、おう」
ロルテスはいつになく必死の形相の賦秀を前に戸惑いながらうなずく。
やがて、賦秀の策を聞き終えたロルテスの顔からは、にやつきが消えていた。
「うまくいけばいいが、難しいね」
そう応じるロルテスであるが、その表情は本来の精悍な面持ちとなっている。。
「日ごろよりその方が申しておるであろう。間じゃ。間を読むのじゃ」
不敵に笑う賦秀であった。
「蒲生勢は、安土城に入った模様にござります」
先行して安土城周辺を探って帰還してきた物見の武者からの報告を受け、馬上で光秀は小さく息を吐く。
「蒲生勢の中に、銀の鯰尾兜、つまり忠三郎賦秀の姿はあったか」
蒲生と安土の組み合わせは、いやでも先日、秀満が安土城を攻め落とし損ねた一件を連想させる。
その最大の要因となった賦秀の動向は、光秀としても気にかけずにはいられなかった。
「しかとは確認出来ておりませぬ。蒲生の当主が兵を率いておるように見受けられましたが」
「左様か。左兵衛大夫がのう。確か、忠三郎には大柄な異国の武者を連れている、と弥平次が申しておった。そのような者は見かけなんだか」
「はっ。目立つ出で立ちの南蛮人は見ておりませぬ」
物見の武者の返事を受け、光秀は顎を撫でる。
「鯰尾兜の武者がいなかったからと申して、蒲生の倅が入城していないとも限りませぬぞ。むしろ、そう思わせたがっておるのやもしれず」
傍らからの溝尾庄兵衛の言葉に、光秀はちらりと歯を見せて笑った。
「左様よな。……忠兵衛。その方の思量や如何に」
光秀に突然尋ねられ、馬廻として近侍している布施忠兵衛は不意を突かれ、慌てて居住まいを正す。
もちろん、忠兵衛が賦秀と義理の兄弟の関係にあると知っているからこその問いかけであり、光秀も軍師めいた助言を期待している訳ではない。
「安土城の増援に父御を送り出して、居城で指をくわえておるなどとは考えられませぬ。おらぬということは、いずこかに潜んで奇襲を企んでおるのでは」
「そのような安易な手にかかる殿ではないわ。蒲生の倅も、味を占めて同じ手を繰り返すほど間抜けではなかろう」
「はっ。それは、仰せの通りかと」
庄兵衛が言下に否定すると、忠兵衛も無理に食い下がらず首肯する。
だが、それだけでは光秀の覚えが悪いと思い、とっさに言わずもがなの進言を付け加える。
「ならば、それがしは再度、中野城まで足を伸ばして確かめましょうか」
気負った口調の忠兵衛に、光秀は口元に含み笑いを浮かべて首を横に振る。
「それでは、戦場での功名の機会をみすみす捨てることになりかねぬぞ」
言葉はやわらかいが、目は笑っていない。
前回の秀満の安土城攻めの際、忠兵衛は蒲生父子の降伏を促すため、戦場から離れて一族が残る中野城に派遣された。
その縁故に期待されたからであるが、役目を果たせずじまいに終わっている。
ここでまたも戦線から離脱して蒲生勢相手の合戦に加わらないとなれば、二心を疑われかねないことに、遅ればせながら忠兵衛も気づく。
「これは、卒爾でござりました」
忠兵衛は冷や汗をかいて頭を下げる。
光秀は忠兵衛の慌てぶりに笑みを絶やさず、構わぬとばかりに手を振る。
(……危ないところであったわ。これが亡き上様なら、下手をすれば命に関わったやも知れぬ)
内心で信長と比較して、光秀の寛大さに胸をなでおろす忠兵衛である。
「忠三郎が安土城に入ったか否か。ここでいくら頭をひねっておったところで、答えは出ぬわ。まずは安土城を囲むのが先よ」
光秀は思案をそこで打ち切った。そのまなざしに迷いはない。
賦秀は夏の日差しもものともせず、日野川沿いの道を先頭切って愛馬・小雲雀を走らせ続けている。
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朝の柔らかな日差しはたちまちに温度を高め、まさに晩夏の日差しとなって容赦なく照りつけてくる。秋も近いというのに、呼応するように蝉が鳴き交わし、人の声さえ遮るほどだ。
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光秀を討つしかない。
しかし、どうやって。
(斯様な折、上様であればどうなされたか。上様とて、常に順風満帆ではなかった。否、むしろ幾度も逆境を跳ね返されて来られた御方じゃ)
思考は自然と、亡き信長へと向かう。
不意に、「桶狭間」の文字が脳裏に浮かぶ。
(そうだ。奇襲しかない。おりしも光秀は行軍の最中。本陣を衝けば、あるいは勝機も)
そこまで考えたところで、賦秀は首を横に振る。安易な楽観論にすがりたくなる自分を内心で叱咤する。
(そのような隙など、そう易々と光秀めが見せるはずがないではないか。……なにか、こちらから仕掛けたうえで、隙を作らせねばならぬ)
餌を撒く。囮を用いる。いったい何を? いったい誰を?
まず思い浮かんだのば、賦秀自身だ。
己の姿をさらして見せれば、手柄首とばかりに食いつくか?
しかし、数瞬の後に賦秀は己の考えを否定する。
自惚れてはいけない。
せいぜい安土城を半月ほど守っただけで光秀を惑わせるほど、この首の価値が高いはずがない。
(ならば、安土城に蓄えられた金銀財宝か?)
再び賦秀は首を横に振る。ばかばかしい。
今から占領しようという城の蓄えなど、餌になどなるはずがない。
「随分お悩みだね、若旦那。皺が増えるよ」
ロルテスがからかう。
「煩わしきことを申すな」
賦秀は怒声を放ち、ロルテスを睨む。
その時ふと、この男の持つ南蛮渡りの技法を何かに使えないかと思いつく。
たとえば火薬の知識などはどうか。
とはいえ、いったい何かを燃やしてどうなるものでも……。
とりとめもない思考が一点に生きつき、賦秀は目を見開いた。
「ある。光秀を慌てさせる方法がある」
半ば呆然と呟く賦秀を、怪訝そうにロルテスが眺めている。
「大丈夫かい、若旦那」
「その方に頼みがある。その方でなければ成せぬことじゃ」
勢い込んだ賦秀が、不意にロルテスの両肩を揺さぶる。
「お、おう」
ロルテスはいつになく必死の形相の賦秀を前に戸惑いながらうなずく。
やがて、賦秀の策を聞き終えたロルテスの顔からは、にやつきが消えていた。
「うまくいけばいいが、難しいね」
そう応じるロルテスであるが、その表情は本来の精悍な面持ちとなっている。。
「日ごろよりその方が申しておるであろう。間じゃ。間を読むのじゃ」
不敵に笑う賦秀であった。
「蒲生勢は、安土城に入った模様にござります」
先行して安土城周辺を探って帰還してきた物見の武者からの報告を受け、馬上で光秀は小さく息を吐く。
「蒲生勢の中に、銀の鯰尾兜、つまり忠三郎賦秀の姿はあったか」
蒲生と安土の組み合わせは、いやでも先日、秀満が安土城を攻め落とし損ねた一件を連想させる。
その最大の要因となった賦秀の動向は、光秀としても気にかけずにはいられなかった。
「しかとは確認出来ておりませぬ。蒲生の当主が兵を率いておるように見受けられましたが」
「左様か。左兵衛大夫がのう。確か、忠三郎には大柄な異国の武者を連れている、と弥平次が申しておった。そのような者は見かけなんだか」
「はっ。目立つ出で立ちの南蛮人は見ておりませぬ」
物見の武者の返事を受け、光秀は顎を撫でる。
「鯰尾兜の武者がいなかったからと申して、蒲生の倅が入城していないとも限りませぬぞ。むしろ、そう思わせたがっておるのやもしれず」
傍らからの溝尾庄兵衛の言葉に、光秀はちらりと歯を見せて笑った。
「左様よな。……忠兵衛。その方の思量や如何に」
光秀に突然尋ねられ、馬廻として近侍している布施忠兵衛は不意を突かれ、慌てて居住まいを正す。
もちろん、忠兵衛が賦秀と義理の兄弟の関係にあると知っているからこその問いかけであり、光秀も軍師めいた助言を期待している訳ではない。
「安土城の増援に父御を送り出して、居城で指をくわえておるなどとは考えられませぬ。おらぬということは、いずこかに潜んで奇襲を企んでおるのでは」
「そのような安易な手にかかる殿ではないわ。蒲生の倅も、味を占めて同じ手を繰り返すほど間抜けではなかろう」
「はっ。それは、仰せの通りかと」
庄兵衛が言下に否定すると、忠兵衛も無理に食い下がらず首肯する。
だが、それだけでは光秀の覚えが悪いと思い、とっさに言わずもがなの進言を付け加える。
「ならば、それがしは再度、中野城まで足を伸ばして確かめましょうか」
気負った口調の忠兵衛に、光秀は口元に含み笑いを浮かべて首を横に振る。
「それでは、戦場での功名の機会をみすみす捨てることになりかねぬぞ」
言葉はやわらかいが、目は笑っていない。
前回の秀満の安土城攻めの際、忠兵衛は蒲生父子の降伏を促すため、戦場から離れて一族が残る中野城に派遣された。
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