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鏡の中の偽りと、傷ついた婚約者
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鏡の中に映る自分は、どこまでも惨めだった。
ティファニー・ロレンタは、最高級のメリノウールで仕立てられた学園の制服に身を包み、入念に整えられたプラチナブロンドの髪をそっと撫でる。十六歳。ロレンタ侯爵家の長女として、そして第一王子エイドリアンの婚約者として、一点の曇りもない装い。
けれど、その瞳だけは隠しようもなく濁っていた。
「……今日こそは、お話しできるかしら」
ぽつりと溢れた独り言は、豪華な控室の壁に吸い込まれて消えた。
放課後の王立学園。ティファニーは約束していたはずのサロンで、一人、冷めきった紅茶を見つめていた。待ち人は、一時間経っても現れない。
かつて、この時間は二人にとって至福の時だったはずだ。十歳のあの日、政略を目的としたお茶会で、エイドリアンはティファニーの手を取り、頬を染めてこう言ったのだ。
『初めて会った瞬間から、君に心を奪われた。どうか、僕の傍にいてほしい』
その言葉を支えに、ティファニーは厳しい妃教育にも、社交界の荒波にも耐えてきた。彼が自分をみそめてくれた。その事実だけが、彼女の誇りだった。
しかし、扉が乱暴に開かれたのは、約束から二時間が過ぎようとした頃だった。
「……まだいたのか。お前は本当に、しつこい女だな」
現れたのは、第一王子エイドリアン。十八歳。
彫刻のように整った顔立ちには、かつての慈しみなど微塵も残っていない。そこにあるのは、ただ突き放すような蔑みだけだった。
「エイドリアン様……。お待ちしておりました。少しでもお顔が見たくて」
「顔を見る? フン、お前の顔など見たくもないと言っているだろう」
エイドリアンはソファにどかっと腰を下ろすと、ティファニーが用意していた茶菓子を忌々しげに一瞥した。
「ティファニー、いい加減にしろ。ヘンリーから全て聞いているんだぞ」
「お兄様から……? 何を、でしょうか」
「お前が十歳のあの日、俺との婚約を熱望して泣いて縋ったことをだ。ヘンリーはお前のあまりの我儘に見かねて、親友である俺に無理に頭を下げた。友情のために、俺は不本意ながらもお前の望みを叶えてやったんだ」
時間が止まったような気がした。
ティファニーは耳を疑い、唇を震わせる。
「……そんな、嘘です。私は、そんなことは……。あの日、エイドリアン様が、私に一目惚れしたとおっしゃってくださったから」
「黙れ! よくもそんな見え透いた嘘を吐けるものだ。ヘンリーがお前のために、どれだけ俺に申し訳なさそうに話していたか……。自分の妹の我儘で、親友の人生を縛り付けてしまったと、彼は今でも悔やんでいるんだぞ」
心臓を冷たい刃で貫かれたような衝撃。
兄、ヘンリー・ロレンタ。十八歳。ロレンタ侯爵家の嫡男にして、エイドリアンの側近として名を馳せる――自慢の兄。それでも、兄は、いつからそんな嘘を吹き込んでいたのか。
ティファニーがエイドリアンに一目惚れされ、無理やり婚約者の座についた。そんな風に周囲に触れ回っているというのか。
「お兄様が、そんなことをおっしゃるはずが……」
「お前はそうやって、いつも被害者の顔をする。だがな、フローレンス様を見てみろ。彼女のように控えめで、聡明な女性こそが、淑女というに相応しい」
エイドリアンの口から出たのは、隣国アルマディス王国から留学してきた第二王女、フローレンスの名だった。
ピンク色のふわふわとした髪に、潤んだ緑の瞳。誰からも愛される、儚げな美少女。彼女が来てからというもの、エイドリアンも、そして兄ヘンリーも、彼女の世話を焼くことに夢中だった。
「……フローレンス王女は、素晴らしい方だと思います。ですが、私は……」
「お前が彼女を虐めているという噂も聞いているぞ。彼女がどれほど怯えていたか。いいか、これ以上彼女を傷つけるような真似をしてみろ。その時は、ロレンタ侯爵家ごとタダでは済まさないからな」
身に覚えのない罪を突きつけられ、ティファニーは目の前が真っ暗になった。
虐める? 一度も、まともに会話さえしたことがないのに。
否定しようと口を開きかけたが、エイドリアンはそれ以上聞く耳を持たず、立ち上がった。
「二度と俺を呼び出すな。時間の無駄だ」
叩きつけられるように扉が閉まる。
静寂が戻ったサロンで、ティファニーは崩れ落ちるように椅子に身を落とした。
冷え切った紅茶の表面に、自分の顔が映っている。絶望に染まり、今にも泣き出しそうな、無様な少女の顔。
エイドリアン様は、私のことを「愛している」と言ってくれたはずなのに。
お兄様は、私のことを「自慢の妹だ」と言ってくれたはずなのに。
すべては、私の勘違いだったのだろうか。私が自分に都合よく記憶を書き換えていただけの、滑稽な夢だったというのか。
震える足で立ち上がり、ティファニーはふらふらとサロンを出た。
廊下を歩けば、遠巻きに見ていた生徒たちが、ヒソヒソと囁き合う声が聞こえる。
「あら、またエイドリアン殿下に冷たくされたのかしら」
「身の程知らずですわよね。あんなに可愛らしいフローレンス様を目の敵にするなんて」
「ロレンタ侯爵令嬢も、落ちたものですわ」
突き刺さるような視線。誰も自分を信じてくれない。
ティファニーは下を向き、必死に涙を堪えて歩き続けた。
中庭に差し掛かったとき、視界の端に、眩しい光景が飛び込んできた。
満開のバラに囲まれ、笑い合っている男女のグループ。
中心にいるのは、フローレンス王女だ。彼女を囲むように、エイドリアンと、そしてティファニーの兄・ヘンリーが寄り添っている。
ヘンリーの表情は、妹であるティファニーに向けるものとは比べ物にならないほど優しく、熱を帯びていた。
「フローレンス王女……この花は、あなたによくお似合いだ」
「まあ、ヘンリー様。ありがとうございます」
フローレンスは頬を染め、恥ずかしそうに俯く。その隣で、エイドリアンが満足げに頷いている。
そこには、ティファニーが入り込む余地など、どこにもなかった。
ヘンリーの婚約者であるエリザベス侯爵令嬢も、どこか遠くから、悲しげな瞳でその光景を見つめているのが見えた。
――もう、何もかも壊れてしまった。
そう確信した瞬間、ティファニーの瞳から一筋の涙が溢れ落ちた。
視界が涙で滲み、足元がふらついたその時。
「……危ない!」
強い力で、肩を支えられた。
驚いて顔を上げると、そこには一人の騎士が立っていた。
黒い軍服を隙なく着こなし、腰には見事な装飾の剣を帯びている。フローレンス王女の護衛騎士として隣国から同行してきた、チャールズという名の青年だったはずだ。
彼は、泣いているティファニーを驚くほど穏やかな、けれどどこか鋭い眼差しで見つめていた。
「大丈夫ですか。ロレンタ侯爵令嬢」
「……あ、申し訳ありません。失礼いたしました」
慌てて涙を拭い、離れようとするティファニー。
けれど、チャールズの手は、彼女の肩を離さなかった。
「……その瞳、何かに怯えているようだ。あなたは、彼らが言うような『悪女』には見えませんが」
その言葉に、ティファニーの胸が激しく脈打つ。
初めてだった。この学園にフローレンスが現れてから、自分のことを肯定してくれたのは。
けれど、ティファニーは臆病に首を振った。
「いいえ。私は……王子の愛を得られなかった、愚かな女ですわ」
自虐的な笑みを浮かべ、彼女はチャールズの手を振り払うようにして歩き去った。
背後に残ったチャールズが、どのような表情で彼女の背中を見送っていたか。
そして、遠くのバラ園で、フローレンス王女がこちらを向き、これ以上なく冷酷で、不気味な笑みを浮かべていたことに、今のティファニーはまだ気づいていなかった。
地獄へのカウントダウンは、すでに始まっていたのである。
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ティファニー・ロレンタは、最高級のメリノウールで仕立てられた学園の制服に身を包み、入念に整えられたプラチナブロンドの髪をそっと撫でる。十六歳。ロレンタ侯爵家の長女として、そして第一王子エイドリアンの婚約者として、一点の曇りもない装い。
けれど、その瞳だけは隠しようもなく濁っていた。
「……今日こそは、お話しできるかしら」
ぽつりと溢れた独り言は、豪華な控室の壁に吸い込まれて消えた。
放課後の王立学園。ティファニーは約束していたはずのサロンで、一人、冷めきった紅茶を見つめていた。待ち人は、一時間経っても現れない。
かつて、この時間は二人にとって至福の時だったはずだ。十歳のあの日、政略を目的としたお茶会で、エイドリアンはティファニーの手を取り、頬を染めてこう言ったのだ。
『初めて会った瞬間から、君に心を奪われた。どうか、僕の傍にいてほしい』
その言葉を支えに、ティファニーは厳しい妃教育にも、社交界の荒波にも耐えてきた。彼が自分をみそめてくれた。その事実だけが、彼女の誇りだった。
しかし、扉が乱暴に開かれたのは、約束から二時間が過ぎようとした頃だった。
「……まだいたのか。お前は本当に、しつこい女だな」
現れたのは、第一王子エイドリアン。十八歳。
彫刻のように整った顔立ちには、かつての慈しみなど微塵も残っていない。そこにあるのは、ただ突き放すような蔑みだけだった。
「エイドリアン様……。お待ちしておりました。少しでもお顔が見たくて」
「顔を見る? フン、お前の顔など見たくもないと言っているだろう」
エイドリアンはソファにどかっと腰を下ろすと、ティファニーが用意していた茶菓子を忌々しげに一瞥した。
「ティファニー、いい加減にしろ。ヘンリーから全て聞いているんだぞ」
「お兄様から……? 何を、でしょうか」
「お前が十歳のあの日、俺との婚約を熱望して泣いて縋ったことをだ。ヘンリーはお前のあまりの我儘に見かねて、親友である俺に無理に頭を下げた。友情のために、俺は不本意ながらもお前の望みを叶えてやったんだ」
時間が止まったような気がした。
ティファニーは耳を疑い、唇を震わせる。
「……そんな、嘘です。私は、そんなことは……。あの日、エイドリアン様が、私に一目惚れしたとおっしゃってくださったから」
「黙れ! よくもそんな見え透いた嘘を吐けるものだ。ヘンリーがお前のために、どれだけ俺に申し訳なさそうに話していたか……。自分の妹の我儘で、親友の人生を縛り付けてしまったと、彼は今でも悔やんでいるんだぞ」
心臓を冷たい刃で貫かれたような衝撃。
兄、ヘンリー・ロレンタ。十八歳。ロレンタ侯爵家の嫡男にして、エイドリアンの側近として名を馳せる――自慢の兄。それでも、兄は、いつからそんな嘘を吹き込んでいたのか。
ティファニーがエイドリアンに一目惚れされ、無理やり婚約者の座についた。そんな風に周囲に触れ回っているというのか。
「お兄様が、そんなことをおっしゃるはずが……」
「お前はそうやって、いつも被害者の顔をする。だがな、フローレンス様を見てみろ。彼女のように控えめで、聡明な女性こそが、淑女というに相応しい」
エイドリアンの口から出たのは、隣国アルマディス王国から留学してきた第二王女、フローレンスの名だった。
ピンク色のふわふわとした髪に、潤んだ緑の瞳。誰からも愛される、儚げな美少女。彼女が来てからというもの、エイドリアンも、そして兄ヘンリーも、彼女の世話を焼くことに夢中だった。
「……フローレンス王女は、素晴らしい方だと思います。ですが、私は……」
「お前が彼女を虐めているという噂も聞いているぞ。彼女がどれほど怯えていたか。いいか、これ以上彼女を傷つけるような真似をしてみろ。その時は、ロレンタ侯爵家ごとタダでは済まさないからな」
身に覚えのない罪を突きつけられ、ティファニーは目の前が真っ暗になった。
虐める? 一度も、まともに会話さえしたことがないのに。
否定しようと口を開きかけたが、エイドリアンはそれ以上聞く耳を持たず、立ち上がった。
「二度と俺を呼び出すな。時間の無駄だ」
叩きつけられるように扉が閉まる。
静寂が戻ったサロンで、ティファニーは崩れ落ちるように椅子に身を落とした。
冷え切った紅茶の表面に、自分の顔が映っている。絶望に染まり、今にも泣き出しそうな、無様な少女の顔。
エイドリアン様は、私のことを「愛している」と言ってくれたはずなのに。
お兄様は、私のことを「自慢の妹だ」と言ってくれたはずなのに。
すべては、私の勘違いだったのだろうか。私が自分に都合よく記憶を書き換えていただけの、滑稽な夢だったというのか。
震える足で立ち上がり、ティファニーはふらふらとサロンを出た。
廊下を歩けば、遠巻きに見ていた生徒たちが、ヒソヒソと囁き合う声が聞こえる。
「あら、またエイドリアン殿下に冷たくされたのかしら」
「身の程知らずですわよね。あんなに可愛らしいフローレンス様を目の敵にするなんて」
「ロレンタ侯爵令嬢も、落ちたものですわ」
突き刺さるような視線。誰も自分を信じてくれない。
ティファニーは下を向き、必死に涙を堪えて歩き続けた。
中庭に差し掛かったとき、視界の端に、眩しい光景が飛び込んできた。
満開のバラに囲まれ、笑い合っている男女のグループ。
中心にいるのは、フローレンス王女だ。彼女を囲むように、エイドリアンと、そしてティファニーの兄・ヘンリーが寄り添っている。
ヘンリーの表情は、妹であるティファニーに向けるものとは比べ物にならないほど優しく、熱を帯びていた。
「フローレンス王女……この花は、あなたによくお似合いだ」
「まあ、ヘンリー様。ありがとうございます」
フローレンスは頬を染め、恥ずかしそうに俯く。その隣で、エイドリアンが満足げに頷いている。
そこには、ティファニーが入り込む余地など、どこにもなかった。
ヘンリーの婚約者であるエリザベス侯爵令嬢も、どこか遠くから、悲しげな瞳でその光景を見つめているのが見えた。
――もう、何もかも壊れてしまった。
そう確信した瞬間、ティファニーの瞳から一筋の涙が溢れ落ちた。
視界が涙で滲み、足元がふらついたその時。
「……危ない!」
強い力で、肩を支えられた。
驚いて顔を上げると、そこには一人の騎士が立っていた。
黒い軍服を隙なく着こなし、腰には見事な装飾の剣を帯びている。フローレンス王女の護衛騎士として隣国から同行してきた、チャールズという名の青年だったはずだ。
彼は、泣いているティファニーを驚くほど穏やかな、けれどどこか鋭い眼差しで見つめていた。
「大丈夫ですか。ロレンタ侯爵令嬢」
「……あ、申し訳ありません。失礼いたしました」
慌てて涙を拭い、離れようとするティファニー。
けれど、チャールズの手は、彼女の肩を離さなかった。
「……その瞳、何かに怯えているようだ。あなたは、彼らが言うような『悪女』には見えませんが」
その言葉に、ティファニーの胸が激しく脈打つ。
初めてだった。この学園にフローレンスが現れてから、自分のことを肯定してくれたのは。
けれど、ティファニーは臆病に首を振った。
「いいえ。私は……王子の愛を得られなかった、愚かな女ですわ」
自虐的な笑みを浮かべ、彼女はチャールズの手を振り払うようにして歩き去った。
背後に残ったチャールズが、どのような表情で彼女の背中を見送っていたか。
そして、遠くのバラ園で、フローレンス王女がこちらを向き、これ以上なく冷酷で、不気味な笑みを浮かべていたことに、今のティファニーはまだ気づいていなかった。
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