S級【バッファー】(←不遇職)の俺、結婚を誓い合った【幼馴染】を【勇者】に寝取られパーティ追放されヒキコモリに→美少女エルフに養って貰います
マナシロカナタ✨ねこたま✨GCN文庫
文字の大きさ
大中小
128 / 214
第8章
第126話 『元気印のアイセルまんじゅう』
しおりを挟む
さらにしばらく馬車を進ませていくと、ついにアイセルの生まれた村が見えてきた――んだけれど。
「!? !? !!??」
アイセルが目を大きく見開いて、身を大きく乗り出しながら信じられないって顔で村を凝視していた。
正直言うと、俺も頭の中がハテナマークでいっぱいだったりする。
というのもだ。
「あ、『アイセル=バーガー生誕の地』だって。大きな看板だね、アイセルさん。やっぱり地元でもすごい有名人なんだね!」
サクラが指さした入り口には、
「いやあの……えっと……これはいったい……」
でかでかと『アイセル=バーガー生誕の地』と書かれた看板のかかった門があり。
なによりその『辺鄙な村』と聞いていたその場所は、そこそこの大きさの『町』だったからだ。
『村』ではなく『町』である。
規模的にはそう呼んで間違いないはずだ。
少なくともアイセルから聞かされていた寂れた辺境の村とは、全然まったく違っていて、かなり賑わいのある町だった。
俺たちは馬車のまま門をくぐって中へと入っていく。
アイセルはまるで知らない土地にでも来たみたいに、ずっとキョロキョロと周囲を見渡していた。
「まずは馬車を止められるところを見つけないとな。村の中は何もないからどこでも止められるってアイセルの話だったから、この状況はちょっと想定外だな」
「ええと、ええと……すみません」
俺は人に当たらないように気をつけながら、低速で馬車を進ませていく。
見ていると、町の中は居住施設ではなく宿泊施設が多いことに気が付いた。
「なんとなく観光地みたいよね」
シャーリーもそのことに気付いたのか、そんな感想をつぶやく。
さらには、
「ねぇねぇケイスケ、あれ見てあれ。『元気印のアイセルまんじゅう』だって。ちょっと買ってこうよ」
サクラの指さした方向を見たアイセルが、
「!!??」
またもやビックリした顔を見せた。
そこにはまんじゅうが大量に積まれていて、しかも飛ぶように売れていたからだ。
サクラは低速走行中の馬車からぴょーんと軽やかに飛び降りると、ささっと店先に行ってまんじゅうの10個入りを買うとぴゅーっと戻ってきた。
行動の全てに無駄がない、一流冒険者らしい一瞬の早業だった。
「見て見てケイスケ。ほら、表面にアイセルさんの顔が焼き印されてる」
「どれどれ、へぇ結構似てるな。しかもすごく細かいな」
サクラに見せてもらったまんじゅうの表面には、アイセルの顔が焼き印されていた。
「この精緻な仕上がり……元になる焼きゴテを彫った彫金師は、きっとエルフの凄腕職人ね」
またまた感心したようにつぶやくシャーリー。
「はふはふ……うん、味も美味しい!」
「おいサクラ、お嬢さまがあんまり大口開けてかぶりつくなよな。百年の恋も一時に冷めるっていうことわざもあるくらいだぞ?」
「えっ、ってことはケイスケは私に恋してるの? やだもー!」
「なんでそうなるんだよ、つーかそこまで嫌そうにすんなよな……」
「じゃあいいじゃん! はむっ、むぐむぐ……うん、おいし!」
「まぁいいけどさ……あ、確かに美味しいな」
2つ目のアイセルまんじゅうに幸せそうにかぶりつくサクラを見て、俺もアイセルまんじゅうに手を伸ばした。
「でしょ!?」
「ちょうど小腹が減ってたのもあって、うん、俺ももう一個もらうな」
1つ目をパクリと食べ終わった俺は、さらにもう一個のアイセルまんじゅうに手を伸ばした。
さらには、
「あんこの甘味が絶妙でとても美味しいわよね。わずかに感じる木の実みたいなフレーバーはなんだろ、くるみかな?」
甘いものなら任せろなシャーリーが、中のあんこを詳細に分析してみせる。
「な、なぜわたしのまんじゅうが大量に売られて……」
ただアイセルだけは困惑しきりで、自分の顔が焼き印されたまんじゅうを前に、それどころではない様子だった。
俺たちはさらに馬車を進ませていき、そしてついにアイセルの実家にたどり着いた――のだが。
「!? !? !!??」
アイセルが目を大きく見開いて、身を大きく乗り出しながら信じられないって顔で村を凝視していた。
正直言うと、俺も頭の中がハテナマークでいっぱいだったりする。
というのもだ。
「あ、『アイセル=バーガー生誕の地』だって。大きな看板だね、アイセルさん。やっぱり地元でもすごい有名人なんだね!」
サクラが指さした入り口には、
「いやあの……えっと……これはいったい……」
でかでかと『アイセル=バーガー生誕の地』と書かれた看板のかかった門があり。
なによりその『辺鄙な村』と聞いていたその場所は、そこそこの大きさの『町』だったからだ。
『村』ではなく『町』である。
規模的にはそう呼んで間違いないはずだ。
少なくともアイセルから聞かされていた寂れた辺境の村とは、全然まったく違っていて、かなり賑わいのある町だった。
俺たちは馬車のまま門をくぐって中へと入っていく。
アイセルはまるで知らない土地にでも来たみたいに、ずっとキョロキョロと周囲を見渡していた。
「まずは馬車を止められるところを見つけないとな。村の中は何もないからどこでも止められるってアイセルの話だったから、この状況はちょっと想定外だな」
「ええと、ええと……すみません」
俺は人に当たらないように気をつけながら、低速で馬車を進ませていく。
見ていると、町の中は居住施設ではなく宿泊施設が多いことに気が付いた。
「なんとなく観光地みたいよね」
シャーリーもそのことに気付いたのか、そんな感想をつぶやく。
さらには、
「ねぇねぇケイスケ、あれ見てあれ。『元気印のアイセルまんじゅう』だって。ちょっと買ってこうよ」
サクラの指さした方向を見たアイセルが、
「!!??」
またもやビックリした顔を見せた。
そこにはまんじゅうが大量に積まれていて、しかも飛ぶように売れていたからだ。
サクラは低速走行中の馬車からぴょーんと軽やかに飛び降りると、ささっと店先に行ってまんじゅうの10個入りを買うとぴゅーっと戻ってきた。
行動の全てに無駄がない、一流冒険者らしい一瞬の早業だった。
「見て見てケイスケ。ほら、表面にアイセルさんの顔が焼き印されてる」
「どれどれ、へぇ結構似てるな。しかもすごく細かいな」
サクラに見せてもらったまんじゅうの表面には、アイセルの顔が焼き印されていた。
「この精緻な仕上がり……元になる焼きゴテを彫った彫金師は、きっとエルフの凄腕職人ね」
またまた感心したようにつぶやくシャーリー。
「はふはふ……うん、味も美味しい!」
「おいサクラ、お嬢さまがあんまり大口開けてかぶりつくなよな。百年の恋も一時に冷めるっていうことわざもあるくらいだぞ?」
「えっ、ってことはケイスケは私に恋してるの? やだもー!」
「なんでそうなるんだよ、つーかそこまで嫌そうにすんなよな……」
「じゃあいいじゃん! はむっ、むぐむぐ……うん、おいし!」
「まぁいいけどさ……あ、確かに美味しいな」
2つ目のアイセルまんじゅうに幸せそうにかぶりつくサクラを見て、俺もアイセルまんじゅうに手を伸ばした。
「でしょ!?」
「ちょうど小腹が減ってたのもあって、うん、俺ももう一個もらうな」
1つ目をパクリと食べ終わった俺は、さらにもう一個のアイセルまんじゅうに手を伸ばした。
さらには、
「あんこの甘味が絶妙でとても美味しいわよね。わずかに感じる木の実みたいなフレーバーはなんだろ、くるみかな?」
甘いものなら任せろなシャーリーが、中のあんこを詳細に分析してみせる。
「な、なぜわたしのまんじゅうが大量に売られて……」
ただアイセルだけは困惑しきりで、自分の顔が焼き印されたまんじゅうを前に、それどころではない様子だった。
俺たちはさらに馬車を進ませていき、そしてついにアイセルの実家にたどり着いた――のだが。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
A級パーティから追放された俺はギルド職員になって安定した生活を手に入れる
国光
ファンタジー
A級パーティの裏方として全てを支えてきたリオン・アルディス。しかし、リーダーで幼馴染のカイルに「お荷物」として追放されてしまう。失意の中で再会したギルド受付嬢・エリナ・ランフォードに導かれ、リオンはギルド職員として新たな道を歩み始める。
持ち前の数字感覚と管理能力で次々と問題を解決し、ギルド内で頭角を現していくリオン。一方、彼を失った元パーティは内部崩壊の道を辿っていく――。
これは、支えることに誇りを持った男が、自らの価値を証明し、安定した未来を掴み取る物語。
死んだはずの貴族、内政スキルでひっくり返す〜辺境村から始める復讐譚〜
のらねこ吟醸
ファンタジー
帝国の粛清で家族を失い、“死んだことにされた”名門貴族の青年は、
偽りの名を与えられ、最果ての辺境村へと送り込まれた。
水も農具も未来もない、限界集落で彼が手にしたのは――
古代遺跡の力と、“俺にだけ見える内政スキル”。
村を立て直し、仲間と絆を築きながら、
やがて帝国の陰謀に迫り、家を滅ぼした仇と対峙する。
辺境から始まる、ちょっぴりほのぼの(?)な村興しと、
静かに進む策略と復讐の物語。
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
レベル1の時から育ててきたパーティメンバーに裏切られて捨てられたが、俺はソロの方が本気出せるので問題はない
あつ犬
ファンタジー
王国最強のパーティメンバーを鍛え上げた、アサシンのアルマ・アルザラットはある日追放され、貯蓄もすべて奪われてしまう。 そんな折り、とある剣士の少女に助けを請われる。「パーティメンバーを助けてくれ」! 彼の人生が、動き出す。
ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います
とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。
食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。
もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。
ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。
ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。
熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)
MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる