ひきこもり娘は前世の記憶を使って転生した世界で気ままな錬金術士として生きてきます!

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 私は目を覚ますと、そこは見慣れた天井だった。

「う”っ!!」

 起き上がろうと腕を動かそうとした瞬間、激痛が走り変な声が出た。例えるなら、超絶にすごい筋肉痛。起き上がろうとするも、全身に力が入らない。心なしか右目もぼんやりする。

(やっぱり、魔力開放なんて使ったからかなぁ…。あれ、お師匠様にも絶対に使うな、って言われてたしなぁ…)

 天井を見ながらバクバウムたちと戦っていた時の事をゆっくり思い出していた。樹氷石を媒介にした魔力開放。錬金術士の私にとって最後の切り札なんだけど、その代償がコレ。砕けた樹氷石、周囲を凍らせたところまでは覚えてるんだけど、そのあとの記憶が全くない。あのあと2人が約束通り私をここまで運んできてくれたみたい。2人にお礼を言わないと。

 ガチャ…

 扉の開いた音が聞こえる。一人の足音が部屋に響く。ドアの方を向きたくても全身が筋肉痛でうまく動けない。

「あ、ルーシーちゃん?…ミーちゃん?」

 足音が近づいてきて、私のとなりまでくるとその人と目が合った。セミロングの濃い紫色の髪。私と同じ紫の瞳…。ちょっとお姉さんのような感じが…する。綺麗な、というよりもかわいいお姉さんに見惚れていると、視線が合った。

『あっ…』

 目が合った瞬間2人の動きが止まった。お姉さんは驚いた拍子に持ってきてくれていた水桶が床に落ちて大きな音がした。するとすぐに下からドタバタと駆けあがってくる足音が聞こえる。

「ど、どーしたの?大丈夫??」

 今度こそ、聞きなれた声がする。

「る、ルーシーちゃん??」

「えりーちゃん!目が覚めたんだ!よかった!ラミリアちゃん、ミーちゃんを呼んできてくれる?」

「う、うん」

 頷くとラミリア、と呼ばれた女の人は部屋を出て行ってしまった。ルーシーちゃんは床にぶちまけられた水をきれいに拭きながら、

「エリーちゃん、ずっと寝てたから、どうしちゃったのかと思ったよ。…無事で本当に良かった。」

「ずっと…。ねぇ、私どれだけ寝てたの?」

「あれから4日が過ぎたよ。って、本当に驚いたんだよ!?急に樹氷石を使って魔法使ったと思ったら『もぉ、無理みたい』って言ったらすぐに倒れちゃったし。ミーちゃんとラミリアちゃんとで担ぎ上げて持って帰ってきたんだから!」

「ちょ、ちょっと待って。まってまって。その、ラミリアちゃん、って人って、さっきの女の子だよね?」

「うん、そうだよ?急に起きたから驚いちゃったんだろうねぇ。ラミリアちゃん、定期的にエリーちゃんの身の回りのお世話とかもしてくれてたんだよ?」

「いやいやいや、誰?私知らないんだけど。なんでそんな仲良しなの?」

「あぁ~。そりゃ知らないよ。だってえりーちゃんが倒れてすぐにあった人だから。…、まぁ、もうすぐミーちゃんと帰ってくるでしょ。後で連れてくるからその時に話そ?だから、今は寝てなよ?いい?無理はしちゃダメだからね!」

「は、はい…」

 床を拭き終わると、ルーシーちゃんはバイバイ、と手を振りながら出ていった。無理はしないように、と言われても全身激痛なので動くに動けないんだけどね。

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