混血の守護神

篠崎流

文字の大きさ
13 / 53

姚-ヤオ-

しおりを挟む
毎日、やる事も増えていき、ここでも面白いが増えてまた暫く長期居る事に成った、生活環境も良く気候的にも過ごし易い

3年程住んだ所だろうか、ここで円自身、ようやく気がつくのである。自分のおかしな所に

今頃気がつくのもマヌケな話だが、これは比較して比べる人が居ない事、何しろなるべく人と深く関わらない様に動いて、誰かと長く居る事もない誰々と比べてが分らなかった為だ

教師の仕事をしていた時、生徒の母親に何気に言われた事だ

「エンさんは若いわね、幾つなのかしら?」で

そこで初めて自分でも気がついた。そういえばそうだ、もう25歳くらいのはず

鏡を見て過去の自分がどうだったのか気にしてない思い返して比較対象の過去の自分の姿を引っ張り出してみるが確かに、あまり変わってない様な気がする

「東洋の人は年をとらないのかしら??」
「そ、そうかもしれません、皆、こちらの人と比べれば小さく子供ぽいですね」で流したが

自宅に帰った後、慌てて鏡を見て顔や体をベタベタ触って確認し続けた、どうにか16,7の頃の自分を思い出してみるがやはり基本的に変わってない気がする

現地の人は25過ぎと云えばそこそこ大人っぽく変化が見られるハズだ

確かに運動というか剣を握るようになったし。それらしい体にも成っているし、以前よりは表情もキッとしているかもしれないが

自分だとイマイチ分らない。少なくとも後、5~10年は経過を見ないとなんとも云えない、だが、そこで思い出してギョとした

「まさか!?不老不死の秘薬で!?」と

そう、実験で死ぬまで飲まされたアレだ、あれが失敗作では無かったという事もありえる、偶然偶々多く飲まされた中に成功品が無いとも云えない、だから生きているし、不老なのかもと

だが、それは直ぐ否定される

「んな訳ないじゃろ、あんな毒で不死になれるか」

と直接後ろから言われて驚いて振り返った、まさか!と、そう、そこに居たのは「あの子」だった

「な!?貴女!」

云った途端、円も子供を押し倒す勢いで飛びついて両肩を掴んでゆさぶった

「どういう事なのよ!?」と

その勢いと剣幕で相手もびびって固まった

「お、おお!?」
「ななな何がどうなってるのよ!?」
「ど、どう、て、ちょっと落ち着け、怒鳴られてもこっちも意味不明じゃ」

結局、円が落着いたのは10分後だった
ベットに腰掛けて、頭を抱えて、深呼吸してどうにか、一つ一つ情報と不明点を示し合わせる

「アレがただの毒、で、じゃあ何で私、年とってないのよ」
「うちが飲ませてやったろ、あっちが薬で、お前がそうなった」
「じゃあ、貴女が飲ませたのが不死の秘薬??」
「こっちの言葉で言う「エリクサー」て奴じゃな」
「そんなモノがあるなんて‥」
「ついでに言うとじゃな、別に不老不死の秘薬でも何でもない歳もとっておる」
「は?」
「極端に経年劣化しなくなっただけで、極少しづつ年はとっとる」
「じゃあ、不死でもないの?」

「うむ、大抵のケガ、病気は死ぬ前に回復力が上回り治すというだけだ、だから回復が追いつかなければ死ぬ事もある、ゆえ正確には「無劣化長寿、超回復」なのかの??」
「なんでこんな事が」
「お前達流に言う、うちの「血」でもあるからな、要はお主は神仏と「混じった」それでうちの能力も引き継いだ」
「嘘でしょ‥」
「嘘ついてどうする」
「‥」
「大体、契約したろ?」
「‥確かに‥。で、でも、そうする理由は何?部下て何よ!?」
「そのままの意味じゃろ、うちの「守護人」に成ってもらう、まぁー、こっちの世界での小間使いじゃな」
「はぁ‥それはまあ、一応分ったとして何をすればいいの?貴女の手下って、そもそも貴女何?神仏て?」

「何を、の部分だがまだお試し期間じゃ、別に用事は無い好きに生きろ、まだモノになるかワカランし後の話ならうちの護衛や、こっちの世界でのお使いとかじゃな」
「はぁ‥」
「二つ目の部分、手下、つまり使徒じゃな、専属の」
「で、三つ目、うちは神仏、そのままの意味じゃ」
「じゃあ、私は神の使徒に選ばれた、という事?聖人??」
「お前達流に言うとそうだな」
「何で私が‥、どうせ死ぬから助けて使おう交換条件は飲ませやすい、て?」
「うんにゃ、そうではない、お前はそれだけの才能があったからだ」
「はぁ??、無いでしょ‥何しても、人より凄い所なんで‥」

「いや、確かにお前は他の多くの人間から比べれば、全部資質が並だが、うちが注目したのは精神的な部分だ」
「そうなのか‥」
「この場合大事なのは元々のスペックの部分ではない。それに耐えられる精神力とかそういう部分だ、それが優れて居るから選んで助けた」
「うーん」
「と言っても、まだそうなるとは限らん、だから当分好きに生きろ、それが課題でもある」
「ふむ、それはまあ分った、今はやる事は無い好きにしろていうならそうするわ」
「じゃが体は大事にしろ、どんなムチャしても死なぬ訳ではない所詮混じり物なだけじゃ」
「わ、わかったわ、それと」
「?」
「神仏て何の?神様なの?」
「一応な、が、大した能力も立場も無い、使い走りの新参じゃし」
「これ、て解除できるの?」
「中和、する事は出来る、もし、果せない程度の心、望まぬのなら、戻す事は出来る、普通の人にな」
「そっか、でもとりあえずやるわ」
「ふむ、結構」
「貴女、名前は?」
「ヤオ」
「円よ」
「しっとるよ」
「そうね」

ここでヤオと名乗った自称神様は最後に云って去った

「またそのうち様子見にくる、それまで精進しろよ」
(精進て何よ)とも思ったが、問いかける前にもう姿が無かった

余りのぶっ飛んだ出来事で「夢、幻」としか思わないだろう、だが実際円は死んでないし歳もとってない、今現実にちゃんと会話した

一応、自分のほっぺたをつねってみるが痛い、夢ではないらしい

そこで円も冷静になって再びベットにそのままゴロンと寝たこうすると彼女は特別頭が働く、そして今の遣り取りを復唱して「どうすべきか」を考えた

「聖者、使徒と云われてもまるで実感が無いが事実だけを見れば間違いも無いだろう、問題はその立場に成ったとして私はどうすべきかだ。」
「護衛、お使いと言っていたな、であれば何れにしろ武力は要るか、お使い、神の使いの類であれば、神学では大抵地上の誰かを守ったり、時に戦い、救ったり、伝えたりか‥」

そう、円は「そういう考えが出来る」から選ばれたとも云う

大抵、こういう状況なら狼狽するか、喜んで崇め奉って信者化するか、狂喜して人が変わるか、まあ、悪い例を挙げるとそんなもんだろう。だが、円にはそれがない

「約束はしたし、助けてもらったには違い無い、ならば、それを叶えるべきだろうか」と思う所にある

だが、だからと言って円は特別変わりはしない
相変わらずの日常である、それで意図して比率を変えたのが武の所

「どういう意図、目的にしろ、武は要る」部分

自宅があるため、そこからアチコチ情報を集めて武器、剣法を見て歩き、時に入手してみる、それを持ち帰っては、実練習に使う

それから神学の資料の洗い直し所謂、神話を読みふけった、自身の趣味と実益と準備を同時にやる

そんな中で「案外有効だなぁ」と習得したのが馬術、罠、これは狩りで糧を得るのにも使える、剣術はそのまま細剣を使った

持って邪魔にならないし、別に禁止でもない、それからそれは後まで使える

歴史上の、というか神学伝記の類で人間を英雄として精霊や神の加護を受けた者はだいたい武者が多く、登場する武器も剣とか飛び道具であることだ、あくまで「書」の上では、だが

そこのついでに「また」山篭りの類も始める、と、云っても山というより森が多いが。これも動物狩れるし、売れる、草実が食えるし、そのまま自然の中で剣も振れるで、また、家と往復になった

時々遠くの大きな街に出ては軍隊を見て周り、名を適当に変えて、賭け決闘の類にも稀に出る修行の成果を確認する程度だ

そこで円は「自分が今、どのくらいなのだろう」と試す程度だったのが、いきなり勝った、しかも一撃である。細剣の「払い」一つで全部勝って軽く優勝したのである

いつの間にか「達人」のレベルまで登っていた、それはそうだろう、何しろ10年近く毎日振っていたのだ、大概才能があろうが無かろうか基礎だけでも究極になっている、これが「人間」の最大の特徴「成長、積み重ね」だ

もう一つ「選ばれた」理由、彼女は其の立場を享受出来て、変わらなかった事である、ただ人格が変わる変わらないの話しではない、同じだったのだ「心」が

人間は同じ形のまま、何十年も同じ心を保っては居られない、どういう環境でもぶれないというのも無い

手に入れた物が大きい程、それに影響されて守りに入ったり、姑息になったり、尊大になったりする、大金なんかがそうだろう、それが無い

時間を重ねれば無関心や虚無になったり冷笑主義になったりもする、だから「ヤオ」はそういう者を探した、心の強さとブレなさで

実際、円は別に変わらなかった、ヨーロッパを10年置きくらいに、普通の生活、山篭り、時に武を使って活躍や護衛等、国を変えつつ、グルグル回って生きていた

ただ、頻繁に何かで活躍する、つまり目立つのはなるべく避け、やるにしてもタイムラグをつけた

名前を変えれば分りはしないし、個人記録も別に残らない、残っても別に仮名の移民なので大した問題ではないが

何しろずっと同じ年齢の見た目で東洋人な訳で記憶には残る、その為移動しながら生きて覚えて居る人に会うのも困る、他人の空似でしょ?と言い切って押し通せる程紛れて不自然無しな外見でもないからだ、そこだけ一応配慮した

「何しろ永遠の16~17歳だしなぁ」と
「自称神様の言う通りなら時間だけはある訳ね」

の部分から個人的に考えてこういう流れになった、実際は歳は少しづつ進むので「永遠」では無いが

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

【架空戦記】狂気の空母「浅間丸」逆境戦記

糸冬
歴史・時代
開戦劈頭の真珠湾攻撃にて、日本海軍は第三次攻撃によって港湾施設と燃料タンクを破壊し、さらには米空母「エンタープライズ」を撃沈する上々の滑り出しを見せた。 それから半年が経った昭和十七年(一九四二年)六月。三菱長崎造船所第三ドックに、一隻のフネが傷ついた船体を横たえていた。 かつて、「太平洋の女王」と称された、海軍輸送船「浅間丸」である。 ドーリットル空襲によってディーゼル機関を損傷した「浅間丸」は、史実においては船体が旧式化したため凍結された計画を復活させ、特設航空母艦として蘇ろうとしていたのだった。 ※過去作「炎立つ真珠湾」と世界観を共有した内容となります。

大東亜戦争を有利に

ゆみすけ
歴史・時代
 日本は大東亜戦争に負けた、完敗であった。 そこから架空戦記なるものが増殖する。 しかしおもしろくない、つまらない。 であるから自分なりに無双日本軍を架空戦記に参戦させました。 主観満載のラノベ戦記ですから、ご感弁を

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

輿乗(よじょう)の敵 ~ 新史 桶狭間 ~

四谷軒
歴史・時代
【あらすじ】 美濃の戦国大名、斎藤道三の娘・帰蝶(きちょう)は、隣国尾張の織田信長に嫁ぐことになった。信長の父・信秀、信長の傅役(もりやく)・平手政秀など、さまざまな人々と出会い、別れ……やがて信長と帰蝶は尾張の国盗りに成功する。しかし、道三は嫡男の義龍に殺され、義龍は「一色」と称して、織田の敵に回る。一方、三河の方からは、駿河の国主・今川義元が、大軍を率いて尾張へと向かって来ていた……。 【登場人物】 帰蝶(きちょう):美濃の戦国大名、斎藤道三の娘。通称、濃姫(のうひめ)。 織田信長:尾張の戦国大名。父・信秀の跡を継いで、尾張を制した。通称、三郎(さぶろう)。 斎藤道三:下剋上(げこくじょう)により美濃の国主にのし上がった男。俗名、利政。 一色義龍:道三の息子。帰蝶の兄。道三を倒して、美濃の国主になる。幕府から、名門「一色家」を名乗る許しを得る。 今川義元:駿河の戦国大名。名門「今川家」の当主であるが、国盗りによって駿河の国主となり、「海道一の弓取り」の異名を持つ。 斯波義銀(しばよしかね):尾張の国主の家系、名門「斯波家」の当主。ただし、実力はなく、形だけの国主として、信長が「臣従」している。 【参考資料】 「国盗り物語」 司馬遼太郎 新潮社 「地図と読む 現代語訳 信長公記」 太田 牛一 (著) 中川太古 (翻訳)  KADOKAWA 東浦町観光協会ホームページ Wikipedia 【表紙画像】 歌川豊宣, Public domain, ウィキメディア・コモンズ経由で

日本の運命を変えた天才少年-日本が世界一の帝国になる日-

ましゅまろ
歴史・時代
――もしも、日本の運命を変える“少年”が現れたなら。 1941年、戦争の影が世界を覆うなか、日本に突如として現れた一人の少年――蒼月レイ。 わずか13歳の彼は、天才的な頭脳で、戦争そのものを再設計し、歴史を変え、英米独ソをも巻き込みながら、日本を敗戦の未来から救い出す。 だがその歩みは、同時に多くの敵を生み、命を狙われることも――。 これは、一人の少年の手で、世界一の帝国へと昇りつめた日本の物語。 希望と混乱の20世紀を超え、未来に語り継がれる“蒼き伝説”が、いま始まる。 ※アルファポリス限定投稿

裏長屋の若殿、限られた自由を満喫する

克全
歴史・時代
貧乏人が肩を寄せ合って暮らす聖天長屋に徳田新之丞と名乗る人品卑しからぬ若侍がいた。月のうち数日しか長屋にいないのだが、いる時には自ら竈で米を炊き七輪で魚を焼く小まめな男だった。

世界はあるべき姿へ戻される 第二次世界大戦if戦記

颯野秋乃
歴史・時代
1929年に起きた、世界を巻き込んだ大恐慌。世界の大国たちはそれからの脱却を目指し、躍起になっていた。第一次世界大戦の敗戦国となったドイツ第三帝国は多額の賠償金に加えて襲いかかる恐慌に国の存続の危機に陥っていた。援助の約束をしたアメリカは恐慌を理由に賠償金の支援を破棄。フランスは、自らを救うために支払いの延期は認めない姿勢を貫く。 ドイツ第三帝国は自らの存続のために、世界に隠しながら軍備の拡張に奔走することになる。 また、極東の国大日本帝国。関係の悪化の一途を辿る日米関係によって受ける経済的打撃に苦しんでいた。 その解決法として提案された大東亜共栄圏。東南アジア諸国及び中国を含めた大経済圏、生存圏の構築に力を注ごうとしていた。 この小説は、ドイツ第三帝国と大日本帝国の2視点で進んでいく。現代では有り得なかった様々なイフが含まれる。それを楽しんで貰えたらと思う。 またこの小説はいかなる思想を賛美、賞賛するものでは無い。 この小説は現代とは似て非なるもの。登場人物は史実には沿わないので悪しからず… 大日本帝国視点は都合上休止中です。気分により再開するらもしれません。 【重要】 不定期更新。超絶不定期更新です。

処理中です...