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最終話
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◇ ◇ ◇
アドリアナは心地よい風に身を委ねながら回想していた。
レオニード・ガイデアン侯爵令息との婚約成立を、父であるヴァンディール侯爵から知らされた日──
(もう同じことを繰り返してはならないわ)
過去二度の妹リリアーナの暴走と三度目の婚約成立は、アドリアナの目を覚ますには充分だった。
リリアーナが自分のために婚約者を試したことは分かりすぎるほど分かっていたが、未成年でもある彼女にこれ以上同じことをさせたくない。自分の幸せを願う妹は必ずまた同じことをするだろう。
そこで義母に共謀策を持ちかけることにした。
『レオニード・ガイデアン侯爵令息が茶会にやってきたとき、わたくしに冷たく当たって頂けませんか?』
先妻の娘を家族が厭っていることにすれば、婚約を考え直すのではないか。
『分かったわ。やってみましょう』
ところが、勘の鋭いリリアーナが二人が一緒にいるのを目ざとく探し出してこう言ったのだ。
『釣り書きが届いてお父さまが選んだ殿方なのでしょう?そんな選び方では前の二人と同じような方だと思うの』
『そう……そうよね』
貴族間の婚姻は当主が決定することが当たり前で、自分に決定権など無い。
だが、それでは駄目なのだ。妹のような価値観の違う家族がいたら尚更。
リリアーナは仲の良い両親しか知らず、婚約者は姉一筋でなければいけないと盲目的に信じ込んでいる。だからこそやって来る婚約者を試すのだろう。
アドリアナの内心の葛藤を読み取ったようにリリアーナは言った。
『わたしにも手伝わせて。わたしたち家族だもの』
どのみち止めるように言っても、妹は聞かないだろう。
それならば──
『リリアーナ。貴女が次期侯爵の座を狙っているようにガイデアン侯爵令息に匂わせてもらってもいいかしら。執事とメイドにも協力してもらうわ。絶対に危ない目には遭わせないから』
『お姉さまのためなら喜んで!』
このようにして、ヴァンディール侯爵家には平穏が戻って来た。
庭の東屋で初夏の気候と花々を楽しみながら、姉妹は仲良く茶を嗜んでいる。
机を挟んだ向かいには侯爵夫妻も一緒だった。
二人はとても親密な様子で寄り添いながら寛いでいる。
初めは愛情がなくても、このように慈しみ合える夫婦になりたい。
「リリアーナ。もう成人したのだから危ないことはしないで頂戴ね。このままでは貴女のことが心配でわたくしはどの殿方とも縁を結べなくなってしまうわ。すでに行き遅れの年齢なのよ」
「まあ、お姉さま!でも上手くいきましたでしょう?」
「……そうね。お義母さまの演技も見事でしたわ。リリアーナが次期侯爵だとすっかり勘違いしていましたもの」
「それにしても女性同士が結託すると恐いな……アドリアナ、すまなかった。己の見る目の無さに不甲斐ないばかりだ」
「そんな……お父さまは優秀な殿方を、と思って下さったのでしょう?"姉でも妹でも次期侯爵家を継ぐものならどちらでもよい"と思わせたのはわたくしたちですもの」
「よく考えるんだ、アドリアナ。本当に今まで好ましいと思った男はいないのかね?思えば財産管理能力が高い男でなくても、アドリアナが爵位を継ぐのだから、能力など二の次でも良い。横に立ち支えてくれるだけでも良いのではないか?」
そう考えたことはなかったとアドリアナが考え込むと、しばらくしてポッと顔が赤くなった。
(学園時代に、一緒に居て楽しかった方がいたけれど……侯爵家を継ぐ重圧で恋をする余裕はなかった……わたくしには数多くの寄子への責任もあるのだから。でもこんなに消極的では、きっと縁も切れてしまったわよね……)
「えっ、えっ、お姉さま!?もしかしてお好きな方がいらっしゃいますの!?」
何故かプリプリ怒ったようなリリアーナをふっと微笑ましく思いながら考える。妹の態度はまるで宝物を一人占めしたい子供のよう。
(分かるわ。わたくしもそうだから。リリアーナがお嫁さんになる時がきたら、お父さまと一緒に泣いてしまいそう)
けれど、それはいつか必ず訪れる時なのだ。貴族同士の婚姻は契約の意味もあるとはいえ、自分の好きな相手と添い遂げたい我儘があってもいいではないか。
そう。最高の夫婦の形が目の前に。
(どうしてもっと早く気付かなかったのかしら……もし、まだ縁が続いているようだったら……失うものはないのだから、賭けてみよう)
貴族のしがらみに縛られている自分に自由恋愛は無理だけれど──これならば一歩を踏み出せる気がする。
「あ、いえ、……そうね。お父さま、それでしたらアカデミーの成績優秀卒業者で政務官などの役職に就いている方を探して頂きたいですわ。騎士と並んで、嫡子ではない方が就く職の一つでもありますもの」
アドリアナは侯爵も継母である義母のこともとても慕っていて、もちろん妹のことも溺愛の対象だ。小言を呈してはいても、その表情は緩みっぱなしである。何と言ってもリリアーナはとても可愛らしく、デビュタントを終え、すっかり大人っぽく美しくなった。ますますその美しさに磨きがかかっていくことだろう。
大勢の貴族がいる場であのような婚約破棄をやらかしたレオニード・ガイデアン侯爵子息のその後について報告を受ける。
ガイデアン侯爵家から放逐され貴族ではなくなり、大陸の反対側に位置する商家に送られ、肉体労働を含む見習いとして働かされるようになったのだとか。
婚姻は家同士の契約でもある。
侯爵家当主の父が全ての手続きを終えてしまったのも幸いだった。
リリアーナのデビュタントの場からレオニードは放り出され、その後姉妹は彼と顔を合わせなくて済んだ。執事の話によると、よりを戻すため、何度もヴァンディール侯爵家の門前まで来ていたらしいが、門番たちは素気無く追い返していたらしい。
(ああ、だから近づけないように大陸の反対側まで追いやられたのね)
過去の二回の婚約破棄では、ここまでの騒ぎにはならなかった。
娘たちをこよなく愛する侯爵が、噂が広がらないよう手を尽くしてくれていたのを知っている。
ヴァンディール侯爵家の家族間の関係はとても良好だ。
アドリアナの母である先妻に対しても侯爵はとても誠実だったし、二年喪に服した後、侯爵家に仕える子爵家から後妻を迎えている。
家の中を取り仕切れるしっかりした後妻を迎えるというのも、家臣たちからの忠言に耳を傾けた結果だった。その相手が侯爵の初恋の相手だったに過ぎない。
貴族の婚姻ともなれば、当主であれども好き勝手に行えないのが常なのである。
「殿方を試すのはお止めなさい、と何度言ってもこの子は聞かなかったものね」
そう後妻が言うと、リリアーナは母の言葉にぷぅっと膨れた。
「だってこうでもしないと本性が見抜けないじゃない?わたしなんかに心変わりする奴なんてろくでもないもの」
アドリアナはその言葉を聞き逃さない。
「わたしなんか、なんて言うのは止めて?リリアーナの素晴らしさは家族みんなが知っているわ。ね?お父さま、お義母さま、そうでしょう?」
ヴァンディール侯爵夫妻は揃って微笑み頷いた。
「深い愛情を私たち皆が知っている」
「ええ。二人ともわたくしたちの自慢の娘だもの」
リリアーナの表情が、蕾が花開いたようにパッと明るくなる。
「お父さま、お母さま、お姉さま、大好きよ」
◇ ◇ ◇
一年後──ヴァンディール侯爵家の教会で華燭の典が行われた。
控え室ではリリアーナが目に涙を浮かべうっとりしながら、繊細で手の込んだベールを眺めた。
「お姉さま……なんてお美しいの……本当に女神だわ……」
必死に泣くのを堪える姿に、ついアドリアナは口にしてしまった。
「ああ……また貴女は……」
かつて同じ言葉が紡がれたことがあった。
ハッとなったアドリアナとリリアーナの表情が陰る。
「優しいなアドリアナは……」
真っ白な礼服に身を包んだ男が、アドリアナの頬を指の背でそっとなぞりながらそう呟く。
「えっ?」
「えっ?」
姉妹で仲良く同じ表情で驚くと、男はなぜそんなに驚いているんだろう?と目を丸くする。何か二人が重要な言葉をもらいたがっているように思えて、ドキドキしながら思ったことを口にした。
「だって、心底心配している声音だったじゃないか。とても優しい声だったよ。嫉妬した」
アドリアナとリリアーナが目を見開いたかと思うと、くしゃっと泣き笑いのような顔になる。
花びらが綻ぶように──
「綺麗だ……」
思わず漏れた言葉はしっかり二人に聞かれてしまい、男は思わず片手で顔を覆ってしまった。
真っ赤になったアドリアナは、照れ隠しなのかぐいっと顔をリリアーナに向けて言う。
「ほら、お化粧のやり直しになっちゃうわ。泣き止んで、ね?」
結局リリアーナの化粧はやり直され、男は一足先に聖台の前に立つべく、部屋から出て行った。
「さて。あの男の所までお前を連れて行く役目を果たさねばな」
「とても綺麗よ、アドリアナ。貴女はわたくしの自慢の娘だわ」
「お父さま、お義母さま、ありがとうございます」
永遠の愛を誓い合う二人のそれぞれの胸元には、学生時代に卒業式で授与された優秀者バッジが慎ましく光っていたという。
アドリアナは心地よい風に身を委ねながら回想していた。
レオニード・ガイデアン侯爵令息との婚約成立を、父であるヴァンディール侯爵から知らされた日──
(もう同じことを繰り返してはならないわ)
過去二度の妹リリアーナの暴走と三度目の婚約成立は、アドリアナの目を覚ますには充分だった。
リリアーナが自分のために婚約者を試したことは分かりすぎるほど分かっていたが、未成年でもある彼女にこれ以上同じことをさせたくない。自分の幸せを願う妹は必ずまた同じことをするだろう。
そこで義母に共謀策を持ちかけることにした。
『レオニード・ガイデアン侯爵令息が茶会にやってきたとき、わたくしに冷たく当たって頂けませんか?』
先妻の娘を家族が厭っていることにすれば、婚約を考え直すのではないか。
『分かったわ。やってみましょう』
ところが、勘の鋭いリリアーナが二人が一緒にいるのを目ざとく探し出してこう言ったのだ。
『釣り書きが届いてお父さまが選んだ殿方なのでしょう?そんな選び方では前の二人と同じような方だと思うの』
『そう……そうよね』
貴族間の婚姻は当主が決定することが当たり前で、自分に決定権など無い。
だが、それでは駄目なのだ。妹のような価値観の違う家族がいたら尚更。
リリアーナは仲の良い両親しか知らず、婚約者は姉一筋でなければいけないと盲目的に信じ込んでいる。だからこそやって来る婚約者を試すのだろう。
アドリアナの内心の葛藤を読み取ったようにリリアーナは言った。
『わたしにも手伝わせて。わたしたち家族だもの』
どのみち止めるように言っても、妹は聞かないだろう。
それならば──
『リリアーナ。貴女が次期侯爵の座を狙っているようにガイデアン侯爵令息に匂わせてもらってもいいかしら。執事とメイドにも協力してもらうわ。絶対に危ない目には遭わせないから』
『お姉さまのためなら喜んで!』
このようにして、ヴァンディール侯爵家には平穏が戻って来た。
庭の東屋で初夏の気候と花々を楽しみながら、姉妹は仲良く茶を嗜んでいる。
机を挟んだ向かいには侯爵夫妻も一緒だった。
二人はとても親密な様子で寄り添いながら寛いでいる。
初めは愛情がなくても、このように慈しみ合える夫婦になりたい。
「リリアーナ。もう成人したのだから危ないことはしないで頂戴ね。このままでは貴女のことが心配でわたくしはどの殿方とも縁を結べなくなってしまうわ。すでに行き遅れの年齢なのよ」
「まあ、お姉さま!でも上手くいきましたでしょう?」
「……そうね。お義母さまの演技も見事でしたわ。リリアーナが次期侯爵だとすっかり勘違いしていましたもの」
「それにしても女性同士が結託すると恐いな……アドリアナ、すまなかった。己の見る目の無さに不甲斐ないばかりだ」
「そんな……お父さまは優秀な殿方を、と思って下さったのでしょう?"姉でも妹でも次期侯爵家を継ぐものならどちらでもよい"と思わせたのはわたくしたちですもの」
「よく考えるんだ、アドリアナ。本当に今まで好ましいと思った男はいないのかね?思えば財産管理能力が高い男でなくても、アドリアナが爵位を継ぐのだから、能力など二の次でも良い。横に立ち支えてくれるだけでも良いのではないか?」
そう考えたことはなかったとアドリアナが考え込むと、しばらくしてポッと顔が赤くなった。
(学園時代に、一緒に居て楽しかった方がいたけれど……侯爵家を継ぐ重圧で恋をする余裕はなかった……わたくしには数多くの寄子への責任もあるのだから。でもこんなに消極的では、きっと縁も切れてしまったわよね……)
「えっ、えっ、お姉さま!?もしかしてお好きな方がいらっしゃいますの!?」
何故かプリプリ怒ったようなリリアーナをふっと微笑ましく思いながら考える。妹の態度はまるで宝物を一人占めしたい子供のよう。
(分かるわ。わたくしもそうだから。リリアーナがお嫁さんになる時がきたら、お父さまと一緒に泣いてしまいそう)
けれど、それはいつか必ず訪れる時なのだ。貴族同士の婚姻は契約の意味もあるとはいえ、自分の好きな相手と添い遂げたい我儘があってもいいではないか。
そう。最高の夫婦の形が目の前に。
(どうしてもっと早く気付かなかったのかしら……もし、まだ縁が続いているようだったら……失うものはないのだから、賭けてみよう)
貴族のしがらみに縛られている自分に自由恋愛は無理だけれど──これならば一歩を踏み出せる気がする。
「あ、いえ、……そうね。お父さま、それでしたらアカデミーの成績優秀卒業者で政務官などの役職に就いている方を探して頂きたいですわ。騎士と並んで、嫡子ではない方が就く職の一つでもありますもの」
アドリアナは侯爵も継母である義母のこともとても慕っていて、もちろん妹のことも溺愛の対象だ。小言を呈してはいても、その表情は緩みっぱなしである。何と言ってもリリアーナはとても可愛らしく、デビュタントを終え、すっかり大人っぽく美しくなった。ますますその美しさに磨きがかかっていくことだろう。
大勢の貴族がいる場であのような婚約破棄をやらかしたレオニード・ガイデアン侯爵子息のその後について報告を受ける。
ガイデアン侯爵家から放逐され貴族ではなくなり、大陸の反対側に位置する商家に送られ、肉体労働を含む見習いとして働かされるようになったのだとか。
婚姻は家同士の契約でもある。
侯爵家当主の父が全ての手続きを終えてしまったのも幸いだった。
リリアーナのデビュタントの場からレオニードは放り出され、その後姉妹は彼と顔を合わせなくて済んだ。執事の話によると、よりを戻すため、何度もヴァンディール侯爵家の門前まで来ていたらしいが、門番たちは素気無く追い返していたらしい。
(ああ、だから近づけないように大陸の反対側まで追いやられたのね)
過去の二回の婚約破棄では、ここまでの騒ぎにはならなかった。
娘たちをこよなく愛する侯爵が、噂が広がらないよう手を尽くしてくれていたのを知っている。
ヴァンディール侯爵家の家族間の関係はとても良好だ。
アドリアナの母である先妻に対しても侯爵はとても誠実だったし、二年喪に服した後、侯爵家に仕える子爵家から後妻を迎えている。
家の中を取り仕切れるしっかりした後妻を迎えるというのも、家臣たちからの忠言に耳を傾けた結果だった。その相手が侯爵の初恋の相手だったに過ぎない。
貴族の婚姻ともなれば、当主であれども好き勝手に行えないのが常なのである。
「殿方を試すのはお止めなさい、と何度言ってもこの子は聞かなかったものね」
そう後妻が言うと、リリアーナは母の言葉にぷぅっと膨れた。
「だってこうでもしないと本性が見抜けないじゃない?わたしなんかに心変わりする奴なんてろくでもないもの」
アドリアナはその言葉を聞き逃さない。
「わたしなんか、なんて言うのは止めて?リリアーナの素晴らしさは家族みんなが知っているわ。ね?お父さま、お義母さま、そうでしょう?」
ヴァンディール侯爵夫妻は揃って微笑み頷いた。
「深い愛情を私たち皆が知っている」
「ええ。二人ともわたくしたちの自慢の娘だもの」
リリアーナの表情が、蕾が花開いたようにパッと明るくなる。
「お父さま、お母さま、お姉さま、大好きよ」
◇ ◇ ◇
一年後──ヴァンディール侯爵家の教会で華燭の典が行われた。
控え室ではリリアーナが目に涙を浮かべうっとりしながら、繊細で手の込んだベールを眺めた。
「お姉さま……なんてお美しいの……本当に女神だわ……」
必死に泣くのを堪える姿に、ついアドリアナは口にしてしまった。
「ああ……また貴女は……」
かつて同じ言葉が紡がれたことがあった。
ハッとなったアドリアナとリリアーナの表情が陰る。
「優しいなアドリアナは……」
真っ白な礼服に身を包んだ男が、アドリアナの頬を指の背でそっとなぞりながらそう呟く。
「えっ?」
「えっ?」
姉妹で仲良く同じ表情で驚くと、男はなぜそんなに驚いているんだろう?と目を丸くする。何か二人が重要な言葉をもらいたがっているように思えて、ドキドキしながら思ったことを口にした。
「だって、心底心配している声音だったじゃないか。とても優しい声だったよ。嫉妬した」
アドリアナとリリアーナが目を見開いたかと思うと、くしゃっと泣き笑いのような顔になる。
花びらが綻ぶように──
「綺麗だ……」
思わず漏れた言葉はしっかり二人に聞かれてしまい、男は思わず片手で顔を覆ってしまった。
真っ赤になったアドリアナは、照れ隠しなのかぐいっと顔をリリアーナに向けて言う。
「ほら、お化粧のやり直しになっちゃうわ。泣き止んで、ね?」
結局リリアーナの化粧はやり直され、男は一足先に聖台の前に立つべく、部屋から出て行った。
「さて。あの男の所までお前を連れて行く役目を果たさねばな」
「とても綺麗よ、アドリアナ。貴女はわたくしの自慢の娘だわ」
「お父さま、お義母さま、ありがとうございます」
永遠の愛を誓い合う二人のそれぞれの胸元には、学生時代に卒業式で授与された優秀者バッジが慎ましく光っていたという。
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