処刑された王女は隣国に転生して聖女となる

空飛ぶひよこ

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連載2

神との戦い22

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「不死の呪い……? 死の呪いではなく、か?」

「はい。せっかくなので、不老もつけておきましょうか。そっちの方が器を維持できる分、色々都合がいいので。名を忘れられ、神体と神殿を破壊したとしても、本当に神である私が人間のように死ぬことができるのか少し不安な部分があったので、ちょうど良いです。【人を作った神】の名のもとに契約書を作り、私の不死と不老をあなたに譲渡しましょう」

「それは……呪いなのか?」

 死や老いを恐れ、不老不老を夢見る人間は少なくない。
 人によっては、代償に全てを捧げたとしても、叶えたい願いだろう。
 それを「呪い」と称する予言者に兄様は困惑していたけど、予言者はその問いに嘲笑で返した。

「呪いですよ……死なんかより、よほど悍ましい呪いです。愛したものは全て、あなたを置いていく。どれほど望んでも、もう二度と会えない。それが何百、何千年と続くんです」

「…………」 

「あなたも、私と同じ苦しみを味わえばいい」

 ぱちりと予言者が指を鳴らすと、空中から金色に輝く羊皮紙が現れた。
 宙に浮いたままのそれには、見たことのない文字がびっしりと書かれていたけど、何故か私はその文字を読むことができた。

「ーー私は、あなたの剣の一振りを邪魔することはなく見守り、あなたが見事に神体を破壊することができたあかつきには、あなたと当代聖女様を安全にこの大聖堂から脱出させる」

「……その代わり、俺が神体を破壊できなかった場合は、俺は不老不老をお前から譲渡され、同時にお前がディアナと心中する様を見せつけられる……何故、俺はこの羊皮紙に書かれていることが読めるんだ。俺はこんな文字は知らないぞ」

「神の文字ですから。契約の公正を期す為に、一時的にあなたたちでも理解できるようにしてあるだけです」

 予言者がもう一度指を鳴らすと、今度は兄様の目の前に金色の羽根ペンが現れた。

「サインの場所もわかるでしょう? そこに名前を書きなさい。それで契約は成立です」

「……その契約が果たされる保証はあるのか」

「これは【人を作った神】の名のもとに行われる契約です。上位存在である彼には、神である私でも逆らうことはできません。たとえ契約を反故しようとも、強制的に文面通りにされます。ーーまあ、私のその言葉を信じられないというなら、そこまでですが」

 兄様は眉間に皺を寄せて、腕組みした。

「お前は、今まで色々な予言をしてきたんだろ。なら、この賭けの勝敗についても、既に知っているんじゃないか?」

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