7 / 97
紹介とこれからの相談☆
しおりを挟む
食堂へ案内するとアイリスがすでに来ていた。
「あ、アイリス居たんだ」
「シオン、お帰り~~あら?そちらの女性は?」
「紹介するね。実はかくかくしかじかで───って事があったの!」
「なるほど。かくかくさんがしかじかされて、こうなったのね。フムフム」
二人のやり取りをみていたエリザは顔が引き攣っていた。
「………なんですの、このやりとりは?」
「余り気にしないで。いつもの遊びだから」
レイも軽くため息をついて、正確に説明した。
ちなみに、かくかくしかじかと言う短縮言葉は、そのままの言葉でしか伝わっていない。
「コホンッ、初めまして。アイリスです。いつもは屋敷で研究をしています」
「健康に悪いからたまに外に連れ出すのよね~」
確かにアイリスは肌が白く貴族女性としては羨ましいかも知れない。
「実は───」
レイはアイリスに今日の出来事を話した。
「なるほど。そんな事があったのね。お母さんに叱られてここに居たけど、なんかヤバそうな感じね」
「取り敢えずエリザの家族に生存の報告しないといけないんだけど………エリザの両親ってどこに住んでいるの?」
「ここから南の交易都市スランですわ。仕事で王都にいることが多いですが、私が婚約破棄されてからは要職を退き、領地へ戻っているはずです。ただ………」
言い淀んだエリザにシオンはどうしたの?と尋ねた。
「私も婚約破棄されて領地に戻る途中だったのです。私物を片付けるのに時間が掛かって、遅れてしまったのです。その時の護衛に騎士団の小隊を付けて貰ったのですが………」
「その騎士団が殿下の息が掛かっていて暗殺されかけたのよね~お父さんも無事か確認が必要ね」
はぁ、なんかやること多いなぁ~
「でも、どうしようかな。エリザが生きている事をどうやって知らせるかだね。今はすぐに動くのは危ないと思うし」
「確かにね。手紙だとちゃんと届くか心配だし、向こうが信じてくれるかもわからないよね」
「そうね。ただこの街が騎士団に襲われた事はすぐに広まると思うわ。そうしたら他の街も警戒すると思うし………あっ、明日、この街の領主様に会いに行かない?」
「どうして?」
「多分、この街の領主は王太子派閥じゃないからよ。自分の派閥の貴族を蔑ろにしたら支持されなくなるもの」
「確かにそうだね。念のため、エリザの事は秘密にして探りを入れるのはありかも知れない。幸い、僕達は顔が知られているしね」
色々と話していると料理が運ばれてきた。
「続きは料理を食べてからにしよ。エリザもお腹すいているでしょ?」
「ありがとうございます」
シオン達は料理を堪能してから部屋を移動して応接室で話し合った。
「さて、これからどう動くかな?シオンはどうしたい?」
「そうだね。正直、自分の住んでいる街が襲われて黙っていられるほど私も寛大じゃないから、王子様の鼻を明かしたいよね」
シオンはエリザを見た。
「正直、エリザの件は私達には関係ないことだから、余り深入りするつもりはなかったんだけど……」
「そうですわね。国の運営は貴族の仕事であり責任ですわ。ただそれによって国民の皆様にご迷惑をお掛けしてしまって申し訳なく思います。だから恥を忍んでお願い致します!このまま王太子殿下の好き勝手を許せば、もっと酷い事になるかも知れません。幸い、シオンさん達は腕がたちそうですし、御礼は致します!どうかお力をお貸し下さい!」
エリザは立ち上がると深く頭を下げた。
「うん。良いよ。力を貸してあげる!」
即答したシオンの言葉にエリザは目を丸くした。
「本当に良いですの?」
「うん、私達の街をメチャクチャにした落とし前を付けさせるためにも、どっちみち私達だけじゃ厳しいからね。貴族の協力があった方がやり易いでしょ」
「ふふふっ、シオンはこれでもしっかり考えているから大丈夫だよエリザさん」
レイが笑いながら言った。
「あ、そうそう、シオンの両親はいつ帰ってくるの?」
「わかんない。なんか国の依頼で隣国のオオラン帝国に行っているからね」
!?
「えっ、それは本当ですか!少なくとも国からそんな依頼を冒険者にしたなど聞いていませんが………」
エリザが驚いた声を出した。
「エリザには秘密だったんじゃない?王子が騎士団を使って何を探しているのかも知らなかったし」
「ぐっ、それを言われると耳が痛いですが、これでも未来の王妃として政務に携わっておりました。【貴族会議】にも出席しておりましたし、国から冒険者への特別依頼など、普通は貴族会議を通さないとできない案件なのです」
「一度、冒険者ギルドに確認した方がいいな。師匠達が依頼を受けたのは冒険者ギルドが、国からの指名依頼があると言われたからだ」
「あの~~、今気付いたのですが、それも敵の妨害工作だったかも知れないですね」
アイリスが言った。
「今までシオンのご両親がこの街にいて、衛兵も30人くらいいたので、この周辺の治安は保たれていました。王都からの近衛騎士団では衛兵は逆らうことができません。国内でも有数の冒険者であるシオンの両親が、たまたま指名依頼でこの街を離れていたことも、全てが繋がっている様に思えます」
「まさか、計画されていた略奪だったと?」
「あくまで想像の範囲です。ただ都合が良すぎるというだけですが……」
アイリスの言葉に部屋の中はシーンと静まり返った。
「あ、アイリス居たんだ」
「シオン、お帰り~~あら?そちらの女性は?」
「紹介するね。実はかくかくしかじかで───って事があったの!」
「なるほど。かくかくさんがしかじかされて、こうなったのね。フムフム」
二人のやり取りをみていたエリザは顔が引き攣っていた。
「………なんですの、このやりとりは?」
「余り気にしないで。いつもの遊びだから」
レイも軽くため息をついて、正確に説明した。
ちなみに、かくかくしかじかと言う短縮言葉は、そのままの言葉でしか伝わっていない。
「コホンッ、初めまして。アイリスです。いつもは屋敷で研究をしています」
「健康に悪いからたまに外に連れ出すのよね~」
確かにアイリスは肌が白く貴族女性としては羨ましいかも知れない。
「実は───」
レイはアイリスに今日の出来事を話した。
「なるほど。そんな事があったのね。お母さんに叱られてここに居たけど、なんかヤバそうな感じね」
「取り敢えずエリザの家族に生存の報告しないといけないんだけど………エリザの両親ってどこに住んでいるの?」
「ここから南の交易都市スランですわ。仕事で王都にいることが多いですが、私が婚約破棄されてからは要職を退き、領地へ戻っているはずです。ただ………」
言い淀んだエリザにシオンはどうしたの?と尋ねた。
「私も婚約破棄されて領地に戻る途中だったのです。私物を片付けるのに時間が掛かって、遅れてしまったのです。その時の護衛に騎士団の小隊を付けて貰ったのですが………」
「その騎士団が殿下の息が掛かっていて暗殺されかけたのよね~お父さんも無事か確認が必要ね」
はぁ、なんかやること多いなぁ~
「でも、どうしようかな。エリザが生きている事をどうやって知らせるかだね。今はすぐに動くのは危ないと思うし」
「確かにね。手紙だとちゃんと届くか心配だし、向こうが信じてくれるかもわからないよね」
「そうね。ただこの街が騎士団に襲われた事はすぐに広まると思うわ。そうしたら他の街も警戒すると思うし………あっ、明日、この街の領主様に会いに行かない?」
「どうして?」
「多分、この街の領主は王太子派閥じゃないからよ。自分の派閥の貴族を蔑ろにしたら支持されなくなるもの」
「確かにそうだね。念のため、エリザの事は秘密にして探りを入れるのはありかも知れない。幸い、僕達は顔が知られているしね」
色々と話していると料理が運ばれてきた。
「続きは料理を食べてからにしよ。エリザもお腹すいているでしょ?」
「ありがとうございます」
シオン達は料理を堪能してから部屋を移動して応接室で話し合った。
「さて、これからどう動くかな?シオンはどうしたい?」
「そうだね。正直、自分の住んでいる街が襲われて黙っていられるほど私も寛大じゃないから、王子様の鼻を明かしたいよね」
シオンはエリザを見た。
「正直、エリザの件は私達には関係ないことだから、余り深入りするつもりはなかったんだけど……」
「そうですわね。国の運営は貴族の仕事であり責任ですわ。ただそれによって国民の皆様にご迷惑をお掛けしてしまって申し訳なく思います。だから恥を忍んでお願い致します!このまま王太子殿下の好き勝手を許せば、もっと酷い事になるかも知れません。幸い、シオンさん達は腕がたちそうですし、御礼は致します!どうかお力をお貸し下さい!」
エリザは立ち上がると深く頭を下げた。
「うん。良いよ。力を貸してあげる!」
即答したシオンの言葉にエリザは目を丸くした。
「本当に良いですの?」
「うん、私達の街をメチャクチャにした落とし前を付けさせるためにも、どっちみち私達だけじゃ厳しいからね。貴族の協力があった方がやり易いでしょ」
「ふふふっ、シオンはこれでもしっかり考えているから大丈夫だよエリザさん」
レイが笑いながら言った。
「あ、そうそう、シオンの両親はいつ帰ってくるの?」
「わかんない。なんか国の依頼で隣国のオオラン帝国に行っているからね」
!?
「えっ、それは本当ですか!少なくとも国からそんな依頼を冒険者にしたなど聞いていませんが………」
エリザが驚いた声を出した。
「エリザには秘密だったんじゃない?王子が騎士団を使って何を探しているのかも知らなかったし」
「ぐっ、それを言われると耳が痛いですが、これでも未来の王妃として政務に携わっておりました。【貴族会議】にも出席しておりましたし、国から冒険者への特別依頼など、普通は貴族会議を通さないとできない案件なのです」
「一度、冒険者ギルドに確認した方がいいな。師匠達が依頼を受けたのは冒険者ギルドが、国からの指名依頼があると言われたからだ」
「あの~~、今気付いたのですが、それも敵の妨害工作だったかも知れないですね」
アイリスが言った。
「今までシオンのご両親がこの街にいて、衛兵も30人くらいいたので、この周辺の治安は保たれていました。王都からの近衛騎士団では衛兵は逆らうことができません。国内でも有数の冒険者であるシオンの両親が、たまたま指名依頼でこの街を離れていたことも、全てが繋がっている様に思えます」
「まさか、計画されていた略奪だったと?」
「あくまで想像の範囲です。ただ都合が良すぎるというだけですが……」
アイリスの言葉に部屋の中はシーンと静まり返った。
14
あなたにおすすめの小説
35年ローンと共に異世界転生! スキル『マイホーム』で快適5LDK引きこもり生活 ~数学教師、合気道と三節根で異世界を論破する~
月神世一
ファンタジー
紹介文
「結婚しよう。白い壁の素敵なお家が欲しいな♡」
そう言われて35年ローンで新築一戸建て(5LDK)を買った直後、俺、加藤真守(25歳)は婚約者に捨てられた。
失意の中、猫を助けてトラックに轢かれ、気づけばジャージ姿の女神ルチアナに異世界へと放り出されていた。
「あげるのは『言語理解』と『マイホーム』でーす」
手に入れたのは、ローン残高ごと召喚できる最強の現代住宅。
電気・ガス・水道完備。お風呂は全自動、リビングは床暖房。
さらには貯めたポイントで、地球の「赤マル」から「最新家電」までお取り寄せ!?
森で拾った純情な狩人の美少女に胃袋を掴まれ、
罠にかかったポンコツ天使(自称聖騎士)が居候し、
競馬好きの魔族公爵がビールを飲みにやってくる。
これは、借金まみれの数学教師が、三節根と計算能力を武器に、快適なマイホームを守り抜く物語。
……頼むから、家の壁で爪を研ぐのはやめてくれ!
【完結】政略婚約された令嬢ですが、記録と魔法で頑張って、現世と違って人生好転させます
なみゆき
ファンタジー
典子、アラフィフ独身女性。 結婚も恋愛も経験せず、気づけば父の介護と職場の理不尽に追われる日々。 兄姉からは、都合よく扱われ、父からは暴言を浴びせられ、職場では責任を押しつけられる。 人生のほとんどを“搾取される側”として生きてきた。
過労で倒れた彼女が目を覚ますと、そこは異世界。 7歳の伯爵令嬢セレナとして転生していた。 前世の記憶を持つ彼女は、今度こそ“誰かの犠牲”ではなく、“誰かの支え”として生きることを決意する。
魔法と貴族社会が息づくこの世界で、セレナは前世の知識を活かし、友人達と交流を深める。
そこに割り込む怪しい聖女ー語彙力もなく、ワンパターンの行動なのに攻略対象ぽい人たちは次々と籠絡されていく。
これはシナリオなのかバグなのか?
その原因を突き止めるため、全ての証拠を記録し始めた。
【☆応援やブクマありがとうございます☆大変励みになりますm(_ _)m】
SSSランク冒険者から始めるS級異世界生活
佐竹アキノリ
ファンタジー
若くして剣技を極め、SSSランク冒険者となったリベルは、魔物を滅ぼした後の日常を持て余していた。その力はあまりに強大すぎて活躍の場はない上、彼を政治的に利用しようと各国は陰謀を企て始める。
この世界に居場所はない。新天地を求めて伝説の地を訪れたリベルは、そこで異世界への切符を手にする。
向かう先はSランクを超越した者だけが行くことを許される究極のS級世界だ。そこでSSSランクは始まりに過ぎない。10Sランク、100Sランクと高みはどこまでも続いていく。
活躍の場を得たリベルは、最強の冒険者を目指して成り上がっていく。
過労死コンサル、貧乏貴族に転生す~現代農業知識と魔法で荒地を開拓していたら、いつの間にか世界を救う食糧大国になっていました~
黒崎隼人
ファンタジー
農業コンサルタントとして過労死した杉本健一は、異世界の貧乏貴族ローレンツ家の当主として目覚めた。
待っていたのは、荒れた土地、飢える領民、そして莫大な借金!
チートスキルも戦闘能力もない彼に残された武器は、前世で培った「農業知識」だけだった。
「貴族が土を耕すだと?」と笑われても構わない!
輪作、堆肥、品種改良! 現代知識と異世界の魔法を組み合わせた独自農法で、俺は自らクワを握る「耕作貴族」となる!
元Sランク冒険者のクールなメイドや、義理堅い元騎士を仲間に迎え、荒れ果てた領地を最強の農業大国へと変えていく、異色の領地経営ファンタジー!
ブスすぎて嫁の貰い手がないから閨勤侍女になれと言われたので縁を切ります、完全に!完全縁切りの先にあったのは孤独ではなくて…
ハートリオ
恋愛
ルフスは結婚が決まった従姉の閨勤侍女になるよう父親に命令されたのをきっかけに父に無視され冷遇されて来た日々を終わらせようとブラコン父と完全に縁を切る決意する。
一方、従姉の結婚相手はアルゲンテウス辺境伯とのことだが、実は手違いがあって辺境伯が結婚したいのはルフス。
そんなこんなの異世界ファンタジーラブです。
読んでいただけると嬉しいです。
アワセワザ! ~異世界乳幼女と父は、二人で強く生きていく~
eggy
ファンタジー
もと魔狩人《まかりびと》ライナルトは大雪の中、乳飲み子を抱いて村に入った。
村では魔獣や獣に被害を受けることが多く、村人たちが生活と育児に協力する代わりとして、害獣狩りを依頼される。
ライナルトは村人たちの威力の低い攻撃魔法と協力して大剣を振るうことで、害獣狩りに挑む。
しかし年々増加、凶暴化してくる害獣に、低威力の魔法では対処しきれなくなってくる。
まだ赤ん坊の娘イェッタは何処からか降りてくる『知識』に従い、魔法の威力増加、複数合わせた使用法を工夫して、父親を援助しようと考えた。
幼い娘と父親が力を合わせて害獣や強敵に挑む、冒険ファンタジー。
「カクヨム」「小説家になろう」にも掲載しています。
転生先は小説の‥…。
kei
ファンタジー
「レティエル!レティエル公爵令嬢よ。お前との婚約は今日をもって破棄だ!」
そう声を張り上げたのは婚約者のクリスフォード王子。この国の第一王子である。会場である広間に響き渡る王子の声にはどこか侮蔑と嘲りが混じっていた。レティエル・ザックバイヤーグラヤス公爵。この国の筆頭公爵家の令嬢だ。
「はい! 喜んでお受けいたします!」
前世の記憶を頼りに破滅を回避。断罪イベントも無事に乗り越えた。やれやれと安堵する間もなく陰謀めいた動きにすっかり巻き込まれて―――
他サイトに掲載中。
転生した子供部屋悪役令嬢は、悠々快適溺愛ライフを満喫したい!
木風
恋愛
婚約者に裏切られ、成金伯爵令嬢の仕掛けに嵌められた私は、あっけなく「悪役令嬢」として婚約を破棄された。
胸に広がるのは、悔しさと戸惑いと、まるで物語の中に迷い込んだような不思議な感覚。
けれど、この身に宿るのは、かつて過労に倒れた29歳の女医の記憶。
勉強も社交も面倒で、ただ静かに部屋に籠もっていたかったのに……
『神に愛された強運チート』という名の不思議な加護が、私を思いもよらぬ未来へと連れ出していく。
子供部屋の安らぎを夢見たはずが、待っていたのは次期国王……王太子殿下のまなざし。
逃れられない運命と、抗いようのない溺愛に、私の物語は静かに色を変えていく。
時に笑い、時に泣き、時に振り回されながらも、私は今日を生きている。
これは、婚約破棄から始まる、転生令嬢のちぐはぐで胸の騒がしい物語。
※本作は「小説家になろう」「アルファポリス」にて同時掲載しております。
表紙イラストは、Wednesday (Xアカウント:@wednesday1029)さんに描いていただきました。
※イラストは描き下ろし作品です。無断転載・無断使用・AI学習等は一切禁止しております。
©︎子供部屋悪役令嬢 / 木風 Wednesday
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる

