婚約破棄されて森に捨てられた悪役令嬢を救ったら〜〜名もなき平民の世直し戦記〜〜

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ひと狩りいこーぜ!

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聴き耳を立てていたレイは感動していた。

『流石は師匠の1人娘。普段のおちゃらけた態度とは違い、物事の本質を理解している。やる気を出したシオンは凄いな。これで領主はシオンに逆らわないだろう』

口元がニヤけるのを我慢しつつ先に部屋に戻るのだった。

「さて、休憩中に領主様と少し話をしました。実は領主の屋敷にも騎士団がやってきて、金目の物を徴収していったそうなの。さっきは、自分も略奪されたとは言えなかったみたい」

シオンは上手い言い訳を言った。

ザワザワ
ザワザワ

「みんな、すまない!私が不甲斐ないばかりに、本当に申し訳ない!!!」

領主は腰を深く頭を下げた。

「保証をしたくても領主様もお金がないんじゃ仕方がないよな………」
「しかし、略奪された民はこれからどうすればいいんだ!?」

また議論が変わった。

「みんな聞いて!ここは私が一肌脱ぐわ!」
「ちょっとシオン何を言っているんだ!もっと自分を大事にしなきゃダメだろう!そんなことシオンにさせたら師匠達に殺されるよ!?」

レイは真っ赤になりながら叫ぶ様に言った。

「はぁ?レイ、何を言っているのよ。私がダンジョンに潜って、格安で街のみんなに素材を卸すって言っているの。何を勘違いしているの?」
「えっ?シオンが遊郭で客の相手をしてお金を稼ぐんじゃないの?」

ぷっ、あははははは!!!!!!
会議室で笑い声が響いた。

「そうかレイ君は他国の出身だったな!」
「クククッ、この国で一肌脱ぐってのはみんなの為に働くって意味だよ」

生真面目なレイのボケで会議場の空気が和んだ。
レイは真っ赤になって俯いた。
『ああ、やってしまった………』

「コホンッ、話を戻すけど、近くの狩り場だと狩り過ぎると生態系を壊してしまいます。でもダンジョンならその心配がありません。まぁ、少し問題もありますが」

「問題とはなんですか?危険なことなのですか?」

役員から心配の質問が上がった。

「いえ、効率の問題です。ダンジョンは不思議な所で、倒した魔物が光の粒子になって消えるんですよ。その後、ポンッと倒した魔物の素材やアイテムが出るんです」

「ふむ?」

「外でしたら魔物を殺すと、皮を剥いで肉を持ち帰るのですが、ダンジョンではおおよその傾向はあるとはいえ、倒した魔物の全ての素材が手に入らないんです。まぁ、解体の手間は無いので便利ではあるのですが」

「なるほど。倒した魔物がいったん消えて、素材が現るが、皮と肉、もしくは骨など全て出てこない訳か」

「そういう事です。だから普段より多く狩らないといけないの」

「解体の時間は省けるが、危険な狩りを多くしないといけない訳か。だからハンターは魔物が無限に現れるダンジョンに潜らず、外の森などで狩りをするのだな」

「そういう事です。まぁ、近くに獣型の魔物が多くでる洞窟のダンジョンがあるので、そこで狩りをしてきますよ。お金はどうする事はできないけど、素材を沢山持ってこれば、また仕事はできるから、街を盛り返すことはできると思う」

「ううっ、本当に私が不甲斐ないばかりに申し訳ない!」

領主は泣き出してしまった。

「シオン君ばかりに苦労はさせられん!みんな、ここはシオン君にお願いしよう!そして俺達の手で街を復興させて、シオン君に恩を返そうじゃないか!」

「おお!素材さえあれば最高の防具や装飾品を作ってやれるぜ!」
「今度、騎士団が来たときの為に、武具も用意しておこうぜ!」

みんながやる気を出して歓声に変わった。

「私はさっそく準備をしてダンジョンに向かいます。レイ、いつまで恥ずかしがっているの!行くよ?」

「ううっ、わかったよ」

レイは一度ポカすると立ち直るのに時間が掛かるんだよ。

シオンはレイの手を引っ張って、準備の為に自宅に戻るのだった。







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