婚約破棄されて森に捨てられた悪役令嬢を救ったら〜〜名もなき平民の世直し戦記〜〜

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激戦!

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走り出したシオンとレイは仲間を叩いて起こしている大猿に斬り掛かった!

一閃!

二人はすれ違いま様にそれぞれの大猿の首を刎ねた。だがすぐに近くにいた大猿が我に返り襲い掛かってきた。

「くっ、対応が早いわね!」
「動いている大猿を叩くよ!」

大きな腕でシオン達に殴りかかってくる大猿を避けるか、剣でいなして的確にダメージを与えていく。
その時、横から別の大猿が襲いかかってきた。

「やばっ!?」

ザシュッ!!!
シオンに襲いかかった大猿は後から追いついてきたブライアンに斬り倒された。

「ふぅ、余り先行しないでくれ。追いつくのが大変だったぞ」
「ありがとうございます」

後ろを見ると他の騎士達も追いついてきた。

「隊列を組み直せ!殲滅するぞ!」
「「オオオォォォォォォ!!!!!!!!!」」

前線でシオン達が撹乱し、騎士達が隊列を組んで確実に仕留めていった。

「数が多すぎる……どうして?」

シオンは想像以上に数が多いことを不安に思っていた。

「大丈夫か?何か気になることでも?」

戦いながらブライアンが話しかけてきた。

「どうしてここまでの群れが、やってきたのかなっと思って」

そこでブライアンが苦虫を噛んだような顔をした。

「それはワシのせいかも知れん」
「どういうこと?」

話を聞くとブライアンが赴任してから、街の近くの巡回をマメにして周囲の魔物を排除したらしい。タマゴによく似たウッドエッグはそれなりに繁殖力が高く、結構取れるらしいが、他の魔物や動物にも人気があるため、すぐに食べられてしまう。なので各魔物のナワバリがあるらしく、今回、この周辺の魔物を狩ってしまったために、大猿が自分たちのナワバリにしようと大挙して押し寄せた可能性があるとのこと。

「食物連鎖を知らないうちに破壊しちゃったんだね~」
「ああ、まさかこんな自体が起こるとは。今後は専門家を交えて作戦立案するとしよう」

「それは今回の騒動を乗り切ってからね!」

剣を振るいながらシオンとレイ、そしてブライアンは別格の強さで大猿を蹴散らしていった。

「いったいどれだけいるんだ?」
「ざっと見て、眠っていた大猿は50匹ぐらい。起きているのが、だいたい30匹ぐらいかな?」

すでに20匹ほどは倒していた。

「まさかこんなに群れをなしていたとは………」

一匹の強さは並の騎士2~3人ぐらいの強さはある。後ろで戦っている騎士達は陣形を組んで横から周り込まれないように立ち回っているので、大きな被害は受けていなかった。回復役のアイリスも陣形の中央に配置され、回復しつつ、援護射撃などおこなっていた。エリザも回り込もうとしている大猿に牽制の魔法を放っていた。

「後はまだ大丈夫そうね………」

シオンは何か嫌な予感をしていた。

「ねぇ、おかしくない?」
「何が?」

レイが連携をしつつ聞き返した。

「こいつらテレパシーで情報を共有するんでしょ?かなり数が減ったのにどうして逃げ出さないの?」

!?

驚いたブライアンが頷いた。

「確かに妙だ。ここまで仲間がやられればとっくに撤退しているはずだが……?」
「もう少し奥に行きましょう。何か原因があるかも知れない」

10匹を切った辺りから、大猿は距離を取り始めていた。シオン達は警戒しつつ前に進むと───

!?

「うわっっ、最悪な状況だわ」

ウッドエッグが多く実っている場所に明らかに人工物が置かれていた。

「シオン!あれはまさか!?」
「多分間違いないと思う。私達の知っている物とデザインは少し違うけど」

すぐにシオンは置かれていた人工物を調べた。

「それはなんなのだね?」

少し調べたシオンが言った。

「考えられる中では1番の最悪なパターンです。これは『魔物寄せ』の魔道具です」

!?

「なんだと!?ではこれは人為的に引き起こされたものだと言うのか!?」
「私達が偶然にもウッドエッグを見つけて持ってこなければ、大猿達が近くまで来ていて街が襲われていたでしょうね」

「その時は事前準備もなく戦わないといけなかったから、被害が拡大していたよね」

その言葉にブライアンの顔色が変わった。

「この装置だと設置して、1週間後ぐらいで自動的に動き出す仕組みみたい。ほら、このメーターを見て。時間が1週間になっているわ」

「あれ、この装置、よく見ると二つ筒があるね?」
「薬剤が二つあるわ。詳しく調べないとわかんないけど、一つは魔物を避ける匂いか煙を発生させる物だと思うわ。先に余計な魔物を来ないようにしてから、魔物寄せを起動する設定だったと思うわね」

「僕が思ったのは大猿限定の魔物寄せのアイテムってあるのかな?」
「そうだよね。普通なら様々な魔物が集まってくるはずなんだけど………」

シオンは少し考えてから周囲を見渡した。

「まさかとは思うけど、主力がいない時期を見計らって、街を襲撃しているなんてことはなわよね?」
「これが人為的なものであればその可能性があるのか……すぐに確認しよう。緊急時は狼煙が上がる手筈になっている」

シオンは置いてある魔道具を拾うと後方へ戻るのだった。








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