婚約破棄されて森に捨てられた悪役令嬢を救ったら〜〜名もなき平民の世直し戦記〜〜

naturalsoft

文字の大きさ
29 / 97

原因の調査!

しおりを挟む
シルフにマジックバックを渡して、持ってきて欲しい物のリストを渡した。

「これで数日中にはレイが物資を持ってきてくれるね。私達は原因の調査だけど、いつまで城の門を閉じておくつもりなんだろうね?」

シオンは回復したエルフの1人から話を聞いた。

「お城ですか。仕方がないとはいえ複雑な気持ちですね。疫病が流行り出してから、お城の門はすぐに閉じられました。我々の国は代々女王様が治めているのですが、今の女王様は少し気難しい御方でして、為政者としては、その問題ない程度にはやっておられますが………」

言葉を濁すってことはなにか問題のある方なのね。

「それでお城にはどれくらい籠もっているの?」
「恐らく、300人くらいはいたかと」

ふむ、街にいたエルフで疫病に掛かって居なかったエルフは500人はいた。回復したエルフと城の中の人数を足すと、この国には約千人弱のエルフが住んでいるのね。

「それだけいると、お城の食料もそろそろ無くなるのでは?」

「城には、飢饉に備えての備蓄の倉があります。恐らく一カ月ほどの量はあるはずです」

まだしばらくは持つのか。

「すみません。一つお願いがあるのですが………」
「何でも言って下さい。国の恩人の頼みなら何でもやりますよ!」

シオンはこの国の水源を確認し、各地にある井戸、川の水を汲んできてもらうようお願いした。

「水に今回の疫病の原因がある可能性があるので、どこの水源が原因か調べたいのです」

「なるほど。わかりました。他の仲間も呼んで汲んできます。それと、調査と分析するのにちょうど良い家がありますので、お連れしますね」

ちょうど良い家とは?
シオンとアイリスは着いていくと、店っぽい外見の家に着いた。

「ここは?」
「色々な物を売っていた雑貨屋です。店の奥に薬の調合する作業場もあります。この疫病で薬を作ろうと頑張ってくれていたのですが、主人も倒れて帰らぬ人となりました。だからあなた達に使って頂けるなら幸いです」

なるほど。
それならありがたく使わせて貰おうかな。

「妖精達に消毒もお願いしてあります。どうかよろしくお願いします!」

エルフは深く頭を下げた。
中に入ると様々な薬や生活雑貨が置かれていた。奥に入ると思った以上に高度な設備が設置してあった。

「流石はエルフだね。こんな高度な機械見たことないよ」
「多分、使い方はわかると思うけど。まずは水の成分を調べないとね」

二人は道具の使い方を確認しながらエルフ達を待った。少しして数人のエルフが戻ってきた。

「お待せしました。量はこれで足りますか?」

水筒にどこで汲んだかメモが貼ってあった。

「うん大丈夫。ありがとうございます」

アイリスは地図があったのでエルフに尋ねた。

「すみません、わかる範囲でいいので教えて下さい。初めに体調を崩した方はどこに住んでいましたか?」

地図を見ながら確認していった。最初の人物は誰かは知らなかったが、特定の地区から病人が多く出ていった事は知っていたので、数人のエルフが記憶を頼りに印を付けていった。

「なるほど。だいたいこの地域から病人が増えたのね?」

「はい、急に何十人もの病気で倒れたせいで、パニックが起きて、今思えば私達もどこから発生したのか調べる事ができてませんでした」

「それは仕方がないですよ。明日は我が身でしたぁらね。でも、教えて頂きありがとうございます。原因究明の短縮になります」

エリフ達に御礼を言って、さっそく作業に入った。
疫病のサンプルは死体から採取済みだ。『顕微鏡』に同じ形の細菌が映っていないか地道に調べていく。これはアイリスの仕事で、シオンは街の中を探索していた。

「ほとんど広場から移動してなかったからなぁ~」

国民の半数近くが動けなかったのだ。疫病は終息したが、原因が判明しなければ第二波が起こる場合ある。当面のも問題は食料と飲水である。

問題ないと判明した井戸は郊外にあるため、しばらくは不便を掛けている。

「早く原因が分かればいいわね」

それにしても、疫病対策で無事な人と病人を隔離するのは理解できるけど、どうもここの女王は我が身可愛さに閉じこもっているようだ。

町中を歩きながらシオンは足りない物資をエルフに聞きながら探索を続けるのだった。






しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

35年ローンと共に異世界転生! スキル『マイホーム』で快適5LDK引きこもり生活 ~数学教師、合気道と三節根で異世界を論破する~

月神世一
ファンタジー
紹介文 「結婚しよう。白い壁の素敵なお家が欲しいな♡」 そう言われて35年ローンで新築一戸建て(5LDK)を買った直後、俺、加藤真守(25歳)は婚約者に捨てられた。 失意の中、猫を助けてトラックに轢かれ、気づけばジャージ姿の女神ルチアナに異世界へと放り出されていた。 ​「あげるのは『言語理解』と『マイホーム』でーす」 ​手に入れたのは、ローン残高ごと召喚できる最強の現代住宅。 電気・ガス・水道完備。お風呂は全自動、リビングは床暖房。 さらには貯めたポイントで、地球の「赤マル」から「最新家電」までお取り寄せ!? ​森で拾った純情な狩人の美少女に胃袋を掴まれ、 罠にかかったポンコツ天使(自称聖騎士)が居候し、 競馬好きの魔族公爵がビールを飲みにやってくる。 ​これは、借金まみれの数学教師が、三節根と計算能力を武器に、快適なマイホームを守り抜く物語。 ……頼むから、家の壁で爪を研ぐのはやめてくれ!

【完結】政略婚約された令嬢ですが、記録と魔法で頑張って、現世と違って人生好転させます

なみゆき
ファンタジー
典子、アラフィフ独身女性。 結婚も恋愛も経験せず、気づけば父の介護と職場の理不尽に追われる日々。 兄姉からは、都合よく扱われ、父からは暴言を浴びせられ、職場では責任を押しつけられる。 人生のほとんどを“搾取される側”として生きてきた。 過労で倒れた彼女が目を覚ますと、そこは異世界。 7歳の伯爵令嬢セレナとして転生していた。 前世の記憶を持つ彼女は、今度こそ“誰かの犠牲”ではなく、“誰かの支え”として生きることを決意する。 魔法と貴族社会が息づくこの世界で、セレナは前世の知識を活かし、友人達と交流を深める。 そこに割り込む怪しい聖女ー語彙力もなく、ワンパターンの行動なのに攻略対象ぽい人たちは次々と籠絡されていく。 これはシナリオなのかバグなのか? その原因を突き止めるため、全ての証拠を記録し始めた。 【☆応援やブクマありがとうございます☆大変励みになりますm(_ _)m】

SSSランク冒険者から始めるS級異世界生活

佐竹アキノリ
ファンタジー
若くして剣技を極め、SSSランク冒険者となったリベルは、魔物を滅ぼした後の日常を持て余していた。その力はあまりに強大すぎて活躍の場はない上、彼を政治的に利用しようと各国は陰謀を企て始める。 この世界に居場所はない。新天地を求めて伝説の地を訪れたリベルは、そこで異世界への切符を手にする。 向かう先はSランクを超越した者だけが行くことを許される究極のS級世界だ。そこでSSSランクは始まりに過ぎない。10Sランク、100Sランクと高みはどこまでも続いていく。 活躍の場を得たリベルは、最強の冒険者を目指して成り上がっていく。

過労死コンサル、貧乏貴族に転生す~現代農業知識と魔法で荒地を開拓していたら、いつの間にか世界を救う食糧大国になっていました~

黒崎隼人
ファンタジー
農業コンサルタントとして過労死した杉本健一は、異世界の貧乏貴族ローレンツ家の当主として目覚めた。 待っていたのは、荒れた土地、飢える領民、そして莫大な借金! チートスキルも戦闘能力もない彼に残された武器は、前世で培った「農業知識」だけだった。 「貴族が土を耕すだと?」と笑われても構わない! 輪作、堆肥、品種改良! 現代知識と異世界の魔法を組み合わせた独自農法で、俺は自らクワを握る「耕作貴族」となる! 元Sランク冒険者のクールなメイドや、義理堅い元騎士を仲間に迎え、荒れ果てた領地を最強の農業大国へと変えていく、異色の領地経営ファンタジー!

ブスすぎて嫁の貰い手がないから閨勤侍女になれと言われたので縁を切ります、完全に!完全縁切りの先にあったのは孤独ではなくて…

ハートリオ
恋愛
ルフスは結婚が決まった従姉の閨勤侍女になるよう父親に命令されたのをきっかけに父に無視され冷遇されて来た日々を終わらせようとブラコン父と完全に縁を切る決意する。 一方、従姉の結婚相手はアルゲンテウス辺境伯とのことだが、実は手違いがあって辺境伯が結婚したいのはルフス。 そんなこんなの異世界ファンタジーラブです。 読んでいただけると嬉しいです。

アワセワザ! ~異世界乳幼女と父は、二人で強く生きていく~

eggy
ファンタジー
 もと魔狩人《まかりびと》ライナルトは大雪の中、乳飲み子を抱いて村に入った。  村では魔獣や獣に被害を受けることが多く、村人たちが生活と育児に協力する代わりとして、害獣狩りを依頼される。  ライナルトは村人たちの威力の低い攻撃魔法と協力して大剣を振るうことで、害獣狩りに挑む。  しかし年々増加、凶暴化してくる害獣に、低威力の魔法では対処しきれなくなってくる。  まだ赤ん坊の娘イェッタは何処からか降りてくる『知識』に従い、魔法の威力増加、複数合わせた使用法を工夫して、父親を援助しようと考えた。  幼い娘と父親が力を合わせて害獣や強敵に挑む、冒険ファンタジー。 「カクヨム」「小説家になろう」にも掲載しています。

転生先は小説の‥…。

kei
ファンタジー
「レティエル!レティエル公爵令嬢よ。お前との婚約は今日をもって破棄だ!」 そう声を張り上げたのは婚約者のクリスフォード王子。この国の第一王子である。会場である広間に響き渡る王子の声にはどこか侮蔑と嘲りが混じっていた。レティエル・ザックバイヤーグラヤス公爵。この国の筆頭公爵家の令嬢だ。 「はい! 喜んでお受けいたします!」 前世の記憶を頼りに破滅を回避。断罪イベントも無事に乗り越えた。やれやれと安堵する間もなく陰謀めいた動きにすっかり巻き込まれて――― 他サイトに掲載中。

転生した子供部屋悪役令嬢は、悠々快適溺愛ライフを満喫したい!

木風
恋愛
婚約者に裏切られ、成金伯爵令嬢の仕掛けに嵌められた私は、あっけなく「悪役令嬢」として婚約を破棄された。 胸に広がるのは、悔しさと戸惑いと、まるで物語の中に迷い込んだような不思議な感覚。 けれど、この身に宿るのは、かつて過労に倒れた29歳の女医の記憶。 勉強も社交も面倒で、ただ静かに部屋に籠もっていたかったのに…… 『神に愛された強運チート』という名の不思議な加護が、私を思いもよらぬ未来へと連れ出していく。 子供部屋の安らぎを夢見たはずが、待っていたのは次期国王……王太子殿下のまなざし。 逃れられない運命と、抗いようのない溺愛に、私の物語は静かに色を変えていく。 時に笑い、時に泣き、時に振り回されながらも、私は今日を生きている。 これは、婚約破棄から始まる、転生令嬢のちぐはぐで胸の騒がしい物語。 ※本作は「小説家になろう」「アルファポリス」にて同時掲載しております。 表紙イラストは、Wednesday (Xアカウント:@wednesday1029)さんに描いていただきました。 ※イラストは描き下ろし作品です。無断転載・無断使用・AI学習等は一切禁止しております。 ©︎子供部屋悪役令嬢 / 木風 Wednesday

処理中です...