婚約破棄されて森に捨てられた悪役令嬢を救ったら〜〜名もなき平民の世直し戦記〜〜

naturalsoft

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流石に無理!

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シオン達はレイが戻ってくるのを待っていると、少ししてレイが慌てて戻ってきた。

「みんな!逃げるぞ!」
「よし、みんな撤退!」

レイの緊迫した様子に、シオンは理由も聞かずに即時撤退の指示を下した。

「ちょっと、シオン?理由ぐらい聞こうよ?」

エリーゼが尋ねるが、シオンは撤退中に聞くからと、そのまま入口の方へ撤退していった。見るとアイリスも動いており、エリーゼも慌てて後を追った。

「それで、何があったの?」
「あの奥には魔族がウヨウヨいたんだ」

!?

「はぁ?何よそれっ!」
「流石にエルフの国にいたヤツほどじゃなかったけど、見渡しただけで30体以上はいたよ」

つ、詰んだ………

「下級魔族でも30体以上もいるとなると私達だけじゃ無理!」
「そうだよね。でもそんな多くの魔族がどうしてこの鉱山に現れたんだろう?」

「奥まで行けなかったから絶対じゃないんだけど、魔界の門が開いたのかも知れない。遠目だったからしっかり確認できなかったけど、奥に大きな門のようなものが見えたんだ」

!?

「見間違いであって欲しいけど、魔族が30体以上いたのなら可能性は高いよね」
「魔界の門って、シオンがありえないって言っていたもう一つのパターンのやつでしたね」

だって、魔界の門なんて伝説級の案件だよ?
普通は思わないって!

シオン達は猛ダッシュで撤退したのだった。

そして、途中でカミーユさん達に追い付き事情を話した。エリザとカミーユは隠れていた鉱夫達と一緒に出口に向かっていたのだ。

「ま、魔界の門ですって………」

カミーユさんは絶望した様子で足を止めた。

「少なくとも30体以上の魔族が出てきている。僕たちだけじゃ対処は無理だよ」
「取り合えず、このことをみんなに伝えないと」

カミーユさんは確かに情報を持ち帰らないと、と自分に言い聞かせるように呟いて歩き出した。
帰りはほとんど魔物に襲われることもなく戻ることができた。

「ようやく戻ってこれたか」

安堵のため息を吐く暇もなく、カミーユは各リーダーを集めて会議を開いた。

「カミーユさんよくご無事で!」

まずはカミーユの無事を喜んだ。

「ありがとう。みんながこのAランクハンターであるシオン達に頼んでくれたおかげで九死に一生を得たよ」

カミーユはすぐに本題に入った。
そして鉱山の奥で魔界の門が開いたことを伝えた。

「そんなまさか!?」

集まった人々が動揺した。

「これは領主の仕事だと思うけど?騎士団や傭兵を雇って、魔界の門を封印しないと、この街を捨てることになるよ?」
「ここの領主はクズだ、絶対に動かないよ……」
「それでもこのことを伝えとかないと」

カミーユは取り合えず報告だけするかと、部下を呼んで手紙を渡した。

「領主だって鉱山が動かないと税収が入ってこないんだから、多少は何かするでしょ?」
「それをしないのがクズバカゴミクズ領主なんだよ」

あっちこっちから領主の批判の声が上がった。

「………うちのレザーの領主は気弱でマヌケだったけどクズじゃなくてよかったね」
「ああ、そうだな」

シオンとレイは余りにの領主の人望のなさに深いため息を吐くのだった。
取り合えず領主の判断待ちとなり、シオン達はカミーユの家に泊まることになった。

「まだまだ予断を許さない状況だけど助かったよ。改めてありがとう!」

テーブルには豪華な料理が並んだ。

「ありがとうございます」
「ここ数日ですぐにどうにかなるわけじゃないから、少しは安心して」

レイはシオンの見解を尋ねた。

「多少の猶予はあるけど、少しづつ魔力が濃くなってきて、順番に上の階層に広がっていくと思うわ。召喚されたわけでは無い魔族は、魔力の薄い所では生活できないそうなの。だから鉱山の奥から出てきていないのよ」
「なるほど。だから多くの魔族が奥で固まっていたんだ」
「なら広がる前に手を打つしかないのね」

ワイワイと食事をしながら対抗策を話し合った。



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