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ホテルにて②
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「それでSDは返すんですよね?」
「ええ、もちろん。コピーは取ったしね。データが少し壊れてたから見れるか不安だったんだけどなんとか復元出来て良かったわ」
「それでもしオリジナルのSDが壊れたらどうするつもりだったんですか?」
「まぁそん時は仕方ないじゃない。警察にまとめて渡したら向こうが頑張って復元してくれるかなって思ってさ」
あっけらかんと答える志穂を見て叶は深くため息をついた。
「それで、あとは何かありますか?」
「そうね、あとは貴女達が出てこれたのは中庭の祠を修復したから?それとも宇津崎紗奈と思われる遺体を発見したから?もしくは私達が外にあった慰霊碑を直して祈りを捧げたから?どれだと思う?」
志穂の問い掛けに叶は少し唸って思慮を巡らせた。
「う~んそうですね……私達を閉じ込めていたのが宇津崎紗奈だとしたら彼女の遺体を発見したからだろうし、廃病院に巣食っていた霊達の仕業なら祠か慰霊碑を直した事でしょうけど、今となったらどれがきっかけかは難しいですね」
「やっぱりそうよね。まぁ結果オーライってやつかな」
そう言って笑う志穂を見て叶も笑っていたが、すぐに真顔になり問い掛ける。
「そういえば志穂さん、私のマンションで幸太君と出会ったって言ってましたけどなんで幸太君がわかったんですか?」
「ああそうだ、なんで俺の名前知ってたんですか?」
叶の疑問を聞き、思い出したかのように幸太も前のめりになって問い掛けると、志穂は楽しそうに笑った。
「ははは、そんなの簡単よ。あなた達が関わった海の家の事件はニュースになってたのよ。この国じゃ加害者よりも被害者の方が顔写真付きで大々的に報道される事も多いのよ。鬼龍叶と一緒に被害者になった倉井幸太君、気になるじゃない。ちょっと調べればすぐにわかるわよ」
志穂の明るい声が響く中、叶と幸太は互いの顔を見合わせると苦笑いを浮かべた。
やがて約束の時間になり三人は部屋を出ると義人達の部屋へと向かった。
部屋に着くと三人以外の人達は揃っており、入室するなり全員の視線が一気に注がれた。
「よし全員揃ったな。じゃあ今回の事整理していこうか」
秋義が立ち上がり進行役を務めていく。叶は先程部屋で志穂と議論していた考察を全員の前で説明して行くと、全員無言のまま頷き納得しているようだった。
「じゃあ結局俺達が閉じ込められていた原因はわからずじまいか」
義人が声を上げると叶達も静かに頷いた。
「ええまぁそういう事です。ただ下手すれば我々の誰か、ひょっとしたら全員が井戸の底にいたあの白骨化した遺体のようになっていたかもしれませんが」
叶の冷たく冷静な声が静まり返った部屋に響き渡ると、秋義が静かに手を挙げた。
「ああそういえばさっき警察から白骨化した遺体を回収したって連絡が来た。発見当時の状況を聞きたいから暫くここで待機してくれってさ」
「それって警察に事情聴取されるって事ですか?」
叶が問い掛けると秋義は苦笑いを浮かべて静かに頷いた。
「まぁそういう事だ。そのうちこっちに警察も来るってさ。俺達も建物の所有者として詳しく聞かせろって言われてるんだ、面倒臭いのはあんただけじゃないぜ」
「はぁ……わかってますよ」
深いため息をつきながら叶はそう言って頭を抱えた。
そんな中、静かにしていた奏音が声を上げる。
「ねぇ、どこまで話していいのよ?全部話したって信じてもらえるの?」
「素直に聞かれた事を話すしかないでしょうね。ただ警察はオカルト話には興味ないでしょうから相手にはされないでしょうけど。皆さんも当事者じゃなければこんな話、信じ難いでしょう?」
笑みを浮かべて問い掛ける叶に対して、誰も言葉を返せなかった。
そんな時、志穂が静かに立ち上がる。
「まぁ迂闊にいわく付きの所には足を踏み入れてはいけないって事ですよ。禁足地にはそれなりの理由があります。では私は廃病院に入った訳でも皆さんとご一緒してた訳でもないんで拘束されるいわれはないでしょう、この辺で失礼します」
志穂は深く頭を下げると足早にその場を去ろうと歩いて行く。叶は呆気に取られて志穂を見つめていたが、秋義がすぐに声を掛けた。
「いや、ちょっと待ってくれ。あんたにもそこの鬼龍さんにも斗弥陀としてまだ用があるんだ」
秋義の言葉を聞き、志穂は足を止めると不敵な笑みを浮かべ、叶はうんざりしたように天井を見つめた。
「ええ、もちろん。コピーは取ったしね。データが少し壊れてたから見れるか不安だったんだけどなんとか復元出来て良かったわ」
「それでもしオリジナルのSDが壊れたらどうするつもりだったんですか?」
「まぁそん時は仕方ないじゃない。警察にまとめて渡したら向こうが頑張って復元してくれるかなって思ってさ」
あっけらかんと答える志穂を見て叶は深くため息をついた。
「それで、あとは何かありますか?」
「そうね、あとは貴女達が出てこれたのは中庭の祠を修復したから?それとも宇津崎紗奈と思われる遺体を発見したから?もしくは私達が外にあった慰霊碑を直して祈りを捧げたから?どれだと思う?」
志穂の問い掛けに叶は少し唸って思慮を巡らせた。
「う~んそうですね……私達を閉じ込めていたのが宇津崎紗奈だとしたら彼女の遺体を発見したからだろうし、廃病院に巣食っていた霊達の仕業なら祠か慰霊碑を直した事でしょうけど、今となったらどれがきっかけかは難しいですね」
「やっぱりそうよね。まぁ結果オーライってやつかな」
そう言って笑う志穂を見て叶も笑っていたが、すぐに真顔になり問い掛ける。
「そういえば志穂さん、私のマンションで幸太君と出会ったって言ってましたけどなんで幸太君がわかったんですか?」
「ああそうだ、なんで俺の名前知ってたんですか?」
叶の疑問を聞き、思い出したかのように幸太も前のめりになって問い掛けると、志穂は楽しそうに笑った。
「ははは、そんなの簡単よ。あなた達が関わった海の家の事件はニュースになってたのよ。この国じゃ加害者よりも被害者の方が顔写真付きで大々的に報道される事も多いのよ。鬼龍叶と一緒に被害者になった倉井幸太君、気になるじゃない。ちょっと調べればすぐにわかるわよ」
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「じゃあ結局俺達が閉じ込められていた原因はわからずじまいか」
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「ええまぁそういう事です。ただ下手すれば我々の誰か、ひょっとしたら全員が井戸の底にいたあの白骨化した遺体のようになっていたかもしれませんが」
叶の冷たく冷静な声が静まり返った部屋に響き渡ると、秋義が静かに手を挙げた。
「ああそういえばさっき警察から白骨化した遺体を回収したって連絡が来た。発見当時の状況を聞きたいから暫くここで待機してくれってさ」
「それって警察に事情聴取されるって事ですか?」
叶が問い掛けると秋義は苦笑いを浮かべて静かに頷いた。
「まぁそういう事だ。そのうちこっちに警察も来るってさ。俺達も建物の所有者として詳しく聞かせろって言われてるんだ、面倒臭いのはあんただけじゃないぜ」
「はぁ……わかってますよ」
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「いや、ちょっと待ってくれ。あんたにもそこの鬼龍さんにも斗弥陀としてまだ用があるんだ」
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