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神社④
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放課後。私とクラスメイト二人を合わせた三人は街外れの森を前にし佇んでいた。
「藤村さん本当にこの森の中にあったんだよね?」
「はい。三日前の夜この中にある神社に行きました」
クラスメイトが確認する様に問いかけてきたので私は力強く言い切ると、そのまま目を合わせ三人揃って静かに頷く。まるで何年もチームを組んでいるみたいで私は少し居心地が良かった。
その後、私を先頭に、先日入って行った場所と同じ所から森の中へと入って行く。
森の奥へと入って行くと生い茂る木々に太陽の光は遮られまだ夕方だというのに既に周りや足元は見づらくなっていた。
私の記憶を頼りに仄暗い森の中を三人一列になって歩いて行く。
しかし五分程歩いた所で森の外へと出てしまった。
「えっ? あれ?」
私は周りを見渡しながら戸惑っていた。先日来た時はもっと森の奥まで歩いたはずなのに今日はすぐに外へ出てしまった。
「……藤村さん?」
クラスメイト二人が疑惑の眼差しを私に向けていた。
「ちょ、ちょっと待って下さい。道を間違ったみたいです! 戻りましょう」
私は慌てて森の中へ入り来た道を戻って行く。すると今度は自分達が乗ってきた自転車が置いてある、始めの場所に戻ってしまった。
「も、もう一度記憶を辿りながら行きますね」
私はそう言って二人に出来る限りの笑顔を向けたが、二人は既に苦笑いを浮かべて私を見ていた。
再び森に入り必死にあの夜の事を思い出す。あの時は森に入り暫く歩くと朱色の鳥居に辿り着いたはず。あの時はまっすぐ歩いていたつもりでもひょっとしたら何処かで曲がったのかもしれない。だとしたら何処で曲がった? ここか? それともここか?あの時は気味悪く早く立ち去りたいと思った神社が数日後にこれほど恋しくなるとは思ってもみなかった。
私が鬱蒼と生い茂る草木をかき分けて進んで行くとクラスメイト二人が後ろから声を掛けてきた。
「あの、藤村さん。そんなに草木をかき分けながら行ったの? その感じ明らかに最近人が通った形跡なんて無さそうなんだけど」
確かに言う通りだ。私はあの時普通に歩いて辿り着いた。こんな体を張った探検隊みたいな事はしていない。そんな事はわかっていた。だが簡単に諦める訳にはいかない。このままじゃ私は地味で大人しくて面白味も無ければモテるわけも無く虚言癖があるやばい奴というレッテルを……
「藤村さん。もしその先にあるなら制服のまま入って行きたくないし日をあらためない?」
「そうそう、こんな格好のままだと虫とか嫌だし、もし次来るならちゃんと長袖にパンツスタイルで虫除けスプレー持って来ようよ」
二人はそう言って笑顔で私に語りかけてくれた。二人が私に向けてくる優しい目が逆に私を苦しめる。
「そ、そんな……ごめんなさい。私……」
草まみれになって項垂れる私をクラスメイト二人は優しくぽんぽん、と叩いた後、二人は自転車に乗って帰り、私は動く事ができず暫く一人森の前で佇んでいた。
「姫華何してんの?」
暫く呆けていた私は突然後ろから声を掛けられ、慌てて振り向いた。そこに立っていたのは白髪のショートカットに背丈は私と同じ位低い女の子が立っていた。
「……貴子? 貴女こそ何してるのよ?」
貴子は同じクラスの女の子で唯一私が素をさらけ出す事が出来る女の子。
私が今日の出来事を話すと貴子は目を細めながら笑っていた。
「なんだ、また一人、心の中で毒づいてるのかと思ったら慣れない事して項垂れてた訳だ。よし今日の夜リベンジしよう」
そう言って貴子は口角を上げてニヤリと笑う。
リベンジ? 誰に、どんな復讐をしろというのだろうか?
「藤村さん本当にこの森の中にあったんだよね?」
「はい。三日前の夜この中にある神社に行きました」
クラスメイトが確認する様に問いかけてきたので私は力強く言い切ると、そのまま目を合わせ三人揃って静かに頷く。まるで何年もチームを組んでいるみたいで私は少し居心地が良かった。
その後、私を先頭に、先日入って行った場所と同じ所から森の中へと入って行く。
森の奥へと入って行くと生い茂る木々に太陽の光は遮られまだ夕方だというのに既に周りや足元は見づらくなっていた。
私の記憶を頼りに仄暗い森の中を三人一列になって歩いて行く。
しかし五分程歩いた所で森の外へと出てしまった。
「えっ? あれ?」
私は周りを見渡しながら戸惑っていた。先日来た時はもっと森の奥まで歩いたはずなのに今日はすぐに外へ出てしまった。
「……藤村さん?」
クラスメイト二人が疑惑の眼差しを私に向けていた。
「ちょ、ちょっと待って下さい。道を間違ったみたいです! 戻りましょう」
私は慌てて森の中へ入り来た道を戻って行く。すると今度は自分達が乗ってきた自転車が置いてある、始めの場所に戻ってしまった。
「も、もう一度記憶を辿りながら行きますね」
私はそう言って二人に出来る限りの笑顔を向けたが、二人は既に苦笑いを浮かべて私を見ていた。
再び森に入り必死にあの夜の事を思い出す。あの時は森に入り暫く歩くと朱色の鳥居に辿り着いたはず。あの時はまっすぐ歩いていたつもりでもひょっとしたら何処かで曲がったのかもしれない。だとしたら何処で曲がった? ここか? それともここか?あの時は気味悪く早く立ち去りたいと思った神社が数日後にこれほど恋しくなるとは思ってもみなかった。
私が鬱蒼と生い茂る草木をかき分けて進んで行くとクラスメイト二人が後ろから声を掛けてきた。
「あの、藤村さん。そんなに草木をかき分けながら行ったの? その感じ明らかに最近人が通った形跡なんて無さそうなんだけど」
確かに言う通りだ。私はあの時普通に歩いて辿り着いた。こんな体を張った探検隊みたいな事はしていない。そんな事はわかっていた。だが簡単に諦める訳にはいかない。このままじゃ私は地味で大人しくて面白味も無ければモテるわけも無く虚言癖があるやばい奴というレッテルを……
「藤村さん。もしその先にあるなら制服のまま入って行きたくないし日をあらためない?」
「そうそう、こんな格好のままだと虫とか嫌だし、もし次来るならちゃんと長袖にパンツスタイルで虫除けスプレー持って来ようよ」
二人はそう言って笑顔で私に語りかけてくれた。二人が私に向けてくる優しい目が逆に私を苦しめる。
「そ、そんな……ごめんなさい。私……」
草まみれになって項垂れる私をクラスメイト二人は優しくぽんぽん、と叩いた後、二人は自転車に乗って帰り、私は動く事ができず暫く一人森の前で佇んでいた。
「姫華何してんの?」
暫く呆けていた私は突然後ろから声を掛けられ、慌てて振り向いた。そこに立っていたのは白髪のショートカットに背丈は私と同じ位低い女の子が立っていた。
「……貴子? 貴女こそ何してるのよ?」
貴子は同じクラスの女の子で唯一私が素をさらけ出す事が出来る女の子。
私が今日の出来事を話すと貴子は目を細めながら笑っていた。
「なんだ、また一人、心の中で毒づいてるのかと思ったら慣れない事して項垂れてた訳だ。よし今日の夜リベンジしよう」
そう言って貴子は口角を上げてニヤリと笑う。
リベンジ? 誰に、どんな復讐をしろというのだろうか?
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