僕の姉的存在の幼馴染が、あきらかに僕に好意を持っている件〜

柿 心刃

文字の大きさ
131 / 382
第十三話

5

しおりを挟む
最近、香奈姉ちゃんの着替えを見てもドキドキしない。
やっぱり、下着姿を見慣れてしまうと、色んな意味で損をしてしまうんだな。

「どうしたの?」
「ううん。別に……」

僕は、そう言うと香奈姉ちゃんから視線を逸らす。
視線を逸らしたところで、僕の部屋で堂々と着替えをしてるんだから、無駄なんだけど。
香奈姉ちゃんは、そんなところを指摘してくる。

「何で、視線を逸らすのよ?」
「いや、なんとなく……」

僕は、そう答えた。
ハッキリと言えないところが、もどかしいというかなんというか。
まぁ、普通に女の子の着替えを黙って見ているわけにもいかないでしょ。道徳的に考えても。

「なんとなくって……。私って、そんなに魅力が無いのかな?」

香奈姉ちゃんは、そう言って僕の目の前まで来る。
着替え途中だから、まだ完璧には服は着ていない。
その証拠に下の方はまだ穿いておらずパンツが丸見えだ。
代わりに下に穿くはずのミニスカートが、その手に握られている。
そんな香奈姉ちゃんに対して、僕は微笑を浮かべていた。

「そんなことないよ。香奈姉ちゃんは、普通の女の子としても十分に魅力的だよ」
「楓がそう言うのなら、信じてあげてもいいけど。…だけど、そこまで言うのなら、ちゃんと最後まで私の着替えを見ていてほしいな」
「え……」

またなのか。
またしても、僕は香奈姉ちゃんの着替えを黙って見ていなきゃいけないのか。
これも、信用問題に関わるから、しょうがないのかな。
香奈姉ちゃんは、何を思ったのか僕のベッドに倒れこんで両足を僕に向ける。

「そうだ。楓に任せちゃえばいいんだよ」
「任せるって、何を?」

僕がそう訊くと、香奈姉ちゃんは手に持ってたミニスカートを僕に差し出した。

「楓が、私にスカートを穿かせるの。私は、こうして待っているから。…ね」
「えええ⁉︎」

香奈姉ちゃんからミニスカートを渡された僕は、思わず声をあげた。
要するに香奈姉ちゃんは、僕の着せ替え人形になるってことなのか。
香奈姉ちゃんは、魅惑的な笑みを浮かべて、パンツに手を伸ばす。

「なんなら、パンツから穿かせるっていうのもアリだよ。…どうする?」
「それは……」

僕は、香奈姉ちゃんのアソコに視線が行く。
もしかしたら、香奈姉ちゃんのアソコが拝めるチャンスかもしれない。
男としては、女の子のアソコは魅力的で、性的な意味でも見ておきたい欲がある。
──だけど。
やっぱり、やめておこう。

「やめておくよ。香奈姉ちゃんの大事なところを僕が見るわけには──」
「そう。なんか残念ね。楓なら、喜んで見たがると思っていたのに……」
「そんなこと言わないでよ。僕だって、我慢してるんだからね」
「我慢する必要はないんだよ。今だって、やろうと思えばやれるでしょ?」

そう言って、香奈姉ちゃんは僕に見えやすいようにパンツの両端に指をかける。
まさか、このままパンツを下ろすのかな。
頼むから、僕の部屋でそういうことはやめてほしい。

「やれるけど。そういうのは、ちゃんと着替えを済ませてからだよ」

僕は、問答無用で手に持っていたミニスカートを香奈姉ちゃんの両足に通し、そのまま穿かせた。
この時の香奈姉ちゃんは冗談が通用しないから、このままやらせたら本気でパンツを下ろしそうな感じだ。

「…もう。楓ったら。真面目なんだから」
「香奈姉ちゃんもでしょ? ほら。しっかり穿いてよ」

僕は、ミニスカートを腰の近くまで穿かせ、最後は香奈姉ちゃんに任せた。

「エッチなことはオアズケか……。仕方ないなぁ……」

香奈姉ちゃんは、残念そうにそう言って起き上がり、ミニスカートを穿き直す。
普段は真面目なのに、僕の前では子供みたいに甘えん坊になってしまうのって、一体何なのかな。
兄の前では、そんな風にはならないのに……。

「ところで、今日もなんだけど」
「わかってるよ。今日も、僕の部屋に泊まっていくんでしょ?」
「うん。不束者ですが、よろしくお願いします」

香奈姉ちゃんは、礼儀正しくお辞儀をする。
まぁ、香奈姉ちゃんと付き合いだしてからは、いつもの事かな。
断る理由もないし。
でも、僕の部屋が香奈姉ちゃんの私物や服で溢れてきてるのは無視できないな。
僕の母も、特に気にしてない風だし。
もう少しだけ様子を見てみよう。

──寝る少し前。
僕は、机の横に置いてあるベースを手に取った。

「──さて。寝る前に少しだけ練習しようかな」
「私も、手伝おうか?」
「歌ってくれるの?」
「さすがに歌えないけど、楓の傍にいることならできるよ」

それって、僕の傍にいるだけってことじゃないか。
まぁ、それだけでも構わないんだけど。
僕は、さっそくベースを弾いてみる。
ソロでベースを弾くっていうのは、ちょっと寂しいかもしれないが、楽譜を見ながらだと割と楽しく感じるものだ。
香奈姉ちゃんは目を閉じて、僕の肩に寄りかかってくる。
その表情は、どこか幸せそうだ。
幸せそうなその笑顔を見ていると、こっちまで自然と笑顔になる。

「どうしたの?」

ふいに香奈姉ちゃんから、声をかけられた。
どうやら、ベースを弾くのをやめていたようだ。
僕は、香奈姉ちゃんに心配させまいと微笑を浮かべる。

「なんか、香奈姉ちゃんの顔を見ていたら安心しちゃって……」
「そっか。楽譜が読めなくなってやめたわけじゃないんだね。安心したよ」
「さすがにそれは……」

それは、ベースを弾く以前の話だと思うけど。

「わかってるよ。楓は、私たちのバンドの大切なメンバーだからね。だから、演奏するときはしっかりしてもらわないとダメなんだから」
「うん。足を引っ張らないように頑張るよ」

僕は、香奈姉ちゃんの顔を見てそう言った。

時間を確認すると、もう夜の十時になっていた。
そろそろ寝る時間か。
寝間着に着替えないとな。

「──さてと。そろそろ寝間着に着替えようかな」
「え? もうそんな時間なの?」

香奈姉ちゃんは、ベッドの傍にある置き時計を見る。
ちなみに、僕の部屋に香奈姉ちゃんの寝間着はない。
香奈姉ちゃん自身も、今日は寝間着を持ってきてはいない様子だった。

「仕方ないから、今日は下着姿で寝ようかな」

それは、わざと僕に聞こえるように言ったとも考えられるものだ。
まともに裸で寝るような人に、『下着姿で寝る』と言われても、なにも感じないんだよな。
エッチなことをしたいとも思わないし……。

「どんな格好で寝ても構わないけど、風邪だけは引かないようにね」

僕がそう言うと、香奈姉ちゃんは魅惑的な笑みを浮かべる。

「心配なら、私と一緒に寝ようよ。それだったら温かいし、風邪も引かないと思うんだよね」
「別にいいけど……。この前みたいに、エッチなことはしないよ」
「エッチなこと、しないの? 私的には、少し楽しみにしてたんだけどなぁ」
「まさか裸で寝るだなんて言わないよね?」
「どんな格好で寝ても構わないって、楓は言ったよね。それだったら、裸で寝ても別にいいってことでしょ?」
「それは……」

しまった……。
まったく気づかずに、失言をしてしまったよ。
まぁ、言ってしまった手前、取り消すってことはできそうにないし。
仕方ない。

「──わかった。裸で寝てもいいけど、ちゃんと胸は隠すんだよ」
「うん。わかってるって。…楓の前でしか、見せないから安心していいよ」

そう言って、香奈姉ちゃんは親指を立てる。
僕に見せられても、困るんだけどな。
僕は、そう思いながら寝間着に着替えていた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

私の推し(兄)が私のパンツを盗んでました!?

ミクリ21
恋愛
お兄ちゃん! それ私のパンツだから!?

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

幼馴染みのメッセージに打ち間違い返信したらとんでもないことに

家紋武範
恋愛
 となりに住む、幼馴染みの夕夏のことが好きだが、その思いを伝えられずにいた。  ある日、夕夏のメッセージに返信しようとしたら、間違ってとんでもない言葉を送ってしまったのだった。

イケボすぎる兄が、『義妹の中の人』をやったらバズった件について

のびすけ。
恋愛
春から一人暮らしを始めた大学一年生、天城コウは――ただの一般人だった。 だが、再会した義妹・ひよりのひと言で、そんな日常は吹き飛ぶ。 「お兄ちゃんにしか頼めないの、私の“中の人”になって!」 ひよりはフォロワー20万人超えの人気Vtuber《ひよこまる♪》。 だが突然の喉の不調で、配信ができなくなったらしい。 その代役に選ばれたのが、イケボだけが取り柄のコウ――つまり俺!? 仕方なく始めた“妹の中の人”としての活動だったが、 「え、ひよこまるの声、なんか色っぽくない!?」 「中の人、彼氏か?」 視聴者の反応は想定外。まさかのバズり現象が発生!? しかも、ひよりはそのまま「兄妹ユニット結成♡」を言い出して―― 同居、配信、秘密の関係……って、これほぼ恋人同棲じゃん!? 「お兄ちゃんの声、独り占めしたいのに……他の女と絡まないでよっ!」 代役から始まる、妹と秘密の“中の人”Vライフ×甘々ハーレムラブコメ、ここに開幕!

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

処理中です...