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第六章
第十話 マキョウダービー③
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『マキョウダービーも中盤に差し掛かりました。天候は良くなり、曇り空の間から太陽が現れて光が降り注ぐ中、現在先頭を突き進むのは依然ウイニングライブ。そして2番手はシャワーライト。続けてサイレントキルにカルディアの順位となっています。先頭集団の順位に変動がない中、中断は荒れています。5番手に躍り出たのは見事な追い上げを見せましたユキノタマ』
『彼があの位置から追い上げたのには驚かされましたが、ペースが早いようですね。先頭を走るウイニングライブとの開きを気にしての速度アップなのでしょうが、スタミナを切らさないか心配です』
『6番手を走るカマカマですが、ここでシャドウナイツが『陰移動』を発動! カマカマの影の中に入った!』
『自信の影の中に入られたことで、カマカマの速度が落ちましたね。いつ後方から攻撃が飛んで来るか分からない状況となったために、後を気にして走りに集中できていないのでしょう』
『8番手のアマソンはまだ様子を窺っているのか、魔法を発動する様子を見せません。そんな中、パワームテキの足が膨らむ!』
『足の筋肉を強化して、脚力を上げているのでしょう。力強い走りで、前方を走るアマソンに追い付いて来ました』
『10番手のアストンと並走するように、ミスターブラウン、サイリス、ピッキーハウスが並んで来る!4人に阻まれサザナミが前に出られない!』
『あの4人追い越すには、魔法で道を作るか、横にずれて並ぶしかありません。ですが、そうすると余計なスタミナを消費してしまいます。さて、彼はどのような決断を下すのでしょうか?』
『ここで15番手のアックスが再びトラッキングファイヤーを使用! 火球が飛んで来る! 前方を走るサザナミが避け、更に壁となっているアストン、ミスターブラウン、サイリス、ピッキーハウス、が左右にずれて火球を躱す! そしてアックスがここで駆け出した! 自ら開いた道を駆け抜けるように、アックスが順位を上げて来ました!』
『彼の追い抜きにより、観客たちの熱も上がっていますね。ヒートアップした声援がここまで聞こえて来ます』
『そして中断から大きく離されてポツンと走るようにカゲノキシ、その3メートル後をシャカールと言う順位となっています』
『シャカール走者はどうやら追い込みの脚質でのレース展開を送っているみたいですが、やはり普段と比べておとなしすぎますね。もしかして体調が芳しくないのでしょうか?』
アルティメットとサラブレットによる実況と解説を耳にしながら、俺は気付かれないようにニヤリと口角を上げる。
どうやら中段は思いっきりやり合っているようだな。予定通りに俺は魔力を温存することができている。
俺自身が焦ったくってしょうがないが、まだ勝負をする段階ではない。今は息を潜め、チャンスが来るのを待つ。
そもそも、このレースでは先頭集団か後段にいないと最後のギミックで地獄を見ることになる。今は魔力とスタミナを温存するべきだ。
『ここで先頭を走るウイニングライブが第2のギミックに到達だ! さぁ、第2のギミックは芝から湖となっております。当然泳げば先に進めますが、勝負服を着用した状態では衣服に浸透して重くなり、今後のレースの妨げになります』
『もちろん、泳ぐ以外にも攻略する手段はありますが、果たして気付くことができるのでしょうか?』
『さぁ、ウイニングライブが立ち止まり、ギミックを見渡す。その間にもシャワーライトが追い付いて来た!』
どうやら、次のギミックは芝から湖に代わっているみたいだな。アルティメットの言う通り、泳げば先に進めるが、その代わりに服に水が染み込み、ギミック突破後の枷となってしまう。
俺が敢えて殿を走っていたのはこのためだ。さぁ、どのようにして突破する? お前たちがもたもたしている間に開いた距離を縮められるし、何か知恵を行使して突破したのなら、それを真似すれば良い。
『ここで、サイレントキルが追いつき、男らしく湖の中に飛び込んだ! しかし、泳いで1位を勝ち取るが、その表情は苦しそうだぞ!』
『第2のギミックの湖には、少しずつ魔力を奪う効果があります。長時間泳げば、その後に魔法を使うことはできなくなるでしょう。その上水を吸って勝負服が重くなっています。湖に入ったら最後、優勝どころか入賞さえ困難となるでしょう』
なるほど、湖に入ってしまえばアウトになるのだな。これは良い情報を得た。なら、湖に落ちない方法で突破することを考えなければ。
『続いて追い付いたカルディアが風の魔法を自身に使う!』
『自身に使用することで、風に吹き飛ばされて反対側の岸まで飛ぼうと判断したのでしょう』
『風魔法で勢いよく飛んだカルディア! ぐんぐん先に進み……そして見えない壁に阻まれて激突! そのまま落下して湖の中に落ちた!』
『彼が運悪くギミックに衝突したので、ここで種明かしをしましょう。ここのギミックには見えない足場があります。その足場を見つけて渡って行けば、湖に落ちることはありません』
なるほど、見えない足場があるのか、それにしても結構エグイギミックだな。目に見えない足場を渡っていかないといけないなんて。足を踏み外せば、そのまま湖に落下して終わってしまう。
『追い付いたユキノタマが、ここで立ち止まっているウイニングライブにドロップキック! しかしそれに気付いたシャワーライトがウイニングライブを押し倒して回避した! 攻撃に失敗したユキノタマはそのまま湖の中に落下だ!』
『おそらく、前の走者を飛ばして足場を確認しようとしたのでしょう。卑劣な作戦ですが、足場を見つけないことには始まらないこのギミックです』
『さぁ、次々と後続が追い付いて来るぞ! 果たして、このギミックを乗り越え、1位に躍り出るのは誰だ!』
『彼があの位置から追い上げたのには驚かされましたが、ペースが早いようですね。先頭を走るウイニングライブとの開きを気にしての速度アップなのでしょうが、スタミナを切らさないか心配です』
『6番手を走るカマカマですが、ここでシャドウナイツが『陰移動』を発動! カマカマの影の中に入った!』
『自信の影の中に入られたことで、カマカマの速度が落ちましたね。いつ後方から攻撃が飛んで来るか分からない状況となったために、後を気にして走りに集中できていないのでしょう』
『8番手のアマソンはまだ様子を窺っているのか、魔法を発動する様子を見せません。そんな中、パワームテキの足が膨らむ!』
『足の筋肉を強化して、脚力を上げているのでしょう。力強い走りで、前方を走るアマソンに追い付いて来ました』
『10番手のアストンと並走するように、ミスターブラウン、サイリス、ピッキーハウスが並んで来る!4人に阻まれサザナミが前に出られない!』
『あの4人追い越すには、魔法で道を作るか、横にずれて並ぶしかありません。ですが、そうすると余計なスタミナを消費してしまいます。さて、彼はどのような決断を下すのでしょうか?』
『ここで15番手のアックスが再びトラッキングファイヤーを使用! 火球が飛んで来る! 前方を走るサザナミが避け、更に壁となっているアストン、ミスターブラウン、サイリス、ピッキーハウス、が左右にずれて火球を躱す! そしてアックスがここで駆け出した! 自ら開いた道を駆け抜けるように、アックスが順位を上げて来ました!』
『彼の追い抜きにより、観客たちの熱も上がっていますね。ヒートアップした声援がここまで聞こえて来ます』
『そして中断から大きく離されてポツンと走るようにカゲノキシ、その3メートル後をシャカールと言う順位となっています』
『シャカール走者はどうやら追い込みの脚質でのレース展開を送っているみたいですが、やはり普段と比べておとなしすぎますね。もしかして体調が芳しくないのでしょうか?』
アルティメットとサラブレットによる実況と解説を耳にしながら、俺は気付かれないようにニヤリと口角を上げる。
どうやら中段は思いっきりやり合っているようだな。予定通りに俺は魔力を温存することができている。
俺自身が焦ったくってしょうがないが、まだ勝負をする段階ではない。今は息を潜め、チャンスが来るのを待つ。
そもそも、このレースでは先頭集団か後段にいないと最後のギミックで地獄を見ることになる。今は魔力とスタミナを温存するべきだ。
『ここで先頭を走るウイニングライブが第2のギミックに到達だ! さぁ、第2のギミックは芝から湖となっております。当然泳げば先に進めますが、勝負服を着用した状態では衣服に浸透して重くなり、今後のレースの妨げになります』
『もちろん、泳ぐ以外にも攻略する手段はありますが、果たして気付くことができるのでしょうか?』
『さぁ、ウイニングライブが立ち止まり、ギミックを見渡す。その間にもシャワーライトが追い付いて来た!』
どうやら、次のギミックは芝から湖に代わっているみたいだな。アルティメットの言う通り、泳げば先に進めるが、その代わりに服に水が染み込み、ギミック突破後の枷となってしまう。
俺が敢えて殿を走っていたのはこのためだ。さぁ、どのようにして突破する? お前たちがもたもたしている間に開いた距離を縮められるし、何か知恵を行使して突破したのなら、それを真似すれば良い。
『ここで、サイレントキルが追いつき、男らしく湖の中に飛び込んだ! しかし、泳いで1位を勝ち取るが、その表情は苦しそうだぞ!』
『第2のギミックの湖には、少しずつ魔力を奪う効果があります。長時間泳げば、その後に魔法を使うことはできなくなるでしょう。その上水を吸って勝負服が重くなっています。湖に入ったら最後、優勝どころか入賞さえ困難となるでしょう』
なるほど、湖に入ってしまえばアウトになるのだな。これは良い情報を得た。なら、湖に落ちない方法で突破することを考えなければ。
『続いて追い付いたカルディアが風の魔法を自身に使う!』
『自身に使用することで、風に吹き飛ばされて反対側の岸まで飛ぼうと判断したのでしょう』
『風魔法で勢いよく飛んだカルディア! ぐんぐん先に進み……そして見えない壁に阻まれて激突! そのまま落下して湖の中に落ちた!』
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なるほど、見えない足場があるのか、それにしても結構エグイギミックだな。目に見えない足場を渡っていかないといけないなんて。足を踏み外せば、そのまま湖に落下して終わってしまう。
『追い付いたユキノタマが、ここで立ち止まっているウイニングライブにドロップキック! しかしそれに気付いたシャワーライトがウイニングライブを押し倒して回避した! 攻撃に失敗したユキノタマはそのまま湖の中に落下だ!』
『おそらく、前の走者を飛ばして足場を確認しようとしたのでしょう。卑劣な作戦ですが、足場を見つけないことには始まらないこのギミックです』
『さぁ、次々と後続が追い付いて来るぞ! 果たして、このギミックを乗り越え、1位に躍り出るのは誰だ!』
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