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本編
ジェファーソン・グラック
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「皇妃にもう一度、お会いしたかったんだ、上手くいけば融資の件も話せるとそれだけだったんだ。」
こんな大事になると思わなかった、と第2王子が帰国の途で呟いた。
皇妃はたいそう美しいと聞く、男二人で何をしようとしたかは想像がつく。自分の欲望を叶え皇妃を辱しめようとした、融資の事はついでであろう。
皇妃には護衛が付き従っているぐらいわかるだろう。
下心がなかったら侵入したりしない、失敗するとごまかして悪くないと言う。他国で皇妃の部屋への侵入が大事になるとは思わなかった、とはどうしてそう思えるのか。
自分の仕える王子が情けなくて悲しくさえ思える。
債務期限が過ぎており、マクレンジー帝国の対応は遅かれ早かれこうなったのはわかる。反対にキーリエ王家は未だに甘い考えでいる。これでいいのか、一番の被害者は国民だ、一所懸命働いて税を納めている。
債務がどこに使われているかは我々貴族にはわからない。明確になってないところに多くが使われているというこどだ。
ジェファーソン・グラックは王家の甘い考えに憂いを覚えざる負えなかった。
メイプ連合とは、マクレンジー帝国から借金したものの集まりだ、そして借金を返したくないものの集まりでもある。それでいいのか、マクレンジー帝国が怒るのも当たり前だ。
自分はこの戴冠式で何を見た、メイプ連合の国と他国の違いはなんだ。クリヨン王国は同じ債務国でありながら、メイプ連合に参加しなかった。
エメルダ連邦国も来ていたはずだ。自分では会う事もできないが話はきいている、国民が議会政治を始めたと。
負傷した王子を連れて急がすこともできず、焦る気持ち押さえながら国に帰り着くと王宮は崩壊していた。
残存している兵士の宿舎に多くの負傷者が収用されていた。
マクレンジー帝国の兵士が、見たこともない強力な小型爆弾を投げ込んだ、と聞くことができた。安全装置を外すと目標に投げるのだ、地に着く頃に爆発が起こるらしい、爆風の規模も桁違いに大きいようだ。
直撃だけでなく、壁や屋根の崩壊でたくさんの人が亡くなっていた。
それは突然のことで、爆音と共に天井が落ちてきたらしい。
王宮に勤める兵士も事務官もたくさんが亡くなっており、王の執務室であった辺りや謁見の間辺り、王家の住居部の損壊が特にひどかった。
瓦礫をかきわけると王であろう、王の指輪をした腕を見つけることが出来た。
「父だ、これでは兄もすでに生きてはいないだろう、僕が王だ、次の王は僕だ。」
怪我から回復兆候にある第2王子が嬉々として立ちあがった。
絶望に襲われた、この王子では生き残った国民にも地獄が待っている。債務が無くなったわけではないし、マクレンジー皇帝はこの王子を許しはしないだろう。
「貴殿はわかっておられよう。
貴殿が日参して自分の命より国民を守ろうとし、誠意をみせていたのを我々は知っている。貴殿があそこから逃げる事は容易かったはずなのにだ。」
いつの間にか私の後ろにマクレンジー帝国兵が立っていた、かなり身分が高そうな兵士だ。
「我が皇妃がキーリエ王国のリンゴでタルトを作ると言われた、キーリエの国民を守るために。
我々はキーリエの国民を守った、王家の悪政から。貴殿はどうする?」
考える前に身体が動いた、
「国民を守りたいなんて、おこがましいことは言わない、だが絶望から逃してやりたいんだ。」
王子を斬り捨て、返す刃で自身を突き刺そうとしたが、マクレンジー帝国兵に剣を弾き飛ばされた。
「死なせてくれ!!
あんなのでも、王子なんだ。私は貴族として生まれて王家を守るべき者だったんだ。」
生き恥をさらしたくない、王家の裏切り者は死なせてくれ。
「皇妃が守った国民は誰が守る、この国で生まれた者が守るんだ。
貴族も民を守るものだろう?
自分の領民だけでなく、今度は国民を守るんだ。」
この国の中枢機能はマヒしてる、すでに腐っていた、今はそれもいない。
王に進言した者は閑職に追い遣られるような国だった。
この国の王家がないがしろにした国民を、他国の妃である皇妃が気にかけ守った。革命直後のエメルダ連邦国で聖女と呼ばれた方だ。
「主家の王子を斬った私でも許されるだろうか、皇妃に命を賭したい、皇妃にリンゴを届けたい。」
涙があふれでた、立っていられず膝をついた。皇妃なら、王子を斬った私に許しをくれるのだろうか。
「俺はアンドロ・ペッパーってんだ、マクレンジー帝国で将軍補佐官の一人だ。」
高官と思っていたが、そんなに高位職と思わなかった、下級兵士と同じような戦闘服だから。
「俺もここで生まれた、マクレンジー隊はいろんな国の出身者の集まりだ。リンゴを持って帰るように言われてる、俺の記憶だと今年の収穫は終わったと思うが。」
「債務の期限がせまって王家は農家にも重税をかけ、強制労働に駆り出したので収穫が悪かった。質も悪いし量も少ない。」
「来年の収穫まで戻れないってことか。」
アンドロ・ペッパーが笑って言った。そうか全部わかってたんだな。
「さて、隊員を集めて政策会議をしようじゃないか。
少数精鋭で来たから人数が足りない、議長は俺でいいか。貴殿は内政参謀な、俺は国を出てから長いので現状がわからないんだ。
うちのチームはすごいぞ、それぞれの専門家にも負けない識者が揃っているぞ。
それでも人数が足りないな、使えそうなやつ知らないか。
国を作り直すのは2回目だ、俺は経験者だからな、頼りにしていいぞ。
王族は確実にやったから大丈夫だ、貴殿がやった第2王子が最後だ。」
待ってたんだとアンドロは続けた。
王宮の崩壊でたくさんの人が集まっていたが、恐れてか誰もでてこない、まだ爆発があるかと思っているのかもしれない。
「我々が王宮を制圧した、抵抗しなければこれ以上はない。もし暴動などが起これば同じように制圧する、新しい政府が立ち上がるので心配しないように。」
アンドロ・ペッパーの大声が響いた。
「ブリューダルの革命も経験者なんだ。
エメルダ連邦の任務が終わって戻ってきたら、この任務を与えられたんだ。我が主は人を見るのが上手いよ。」
と言ってる。
エメルダ連邦では代表の一人となり再建に尽くしたらしい。
恐ろしい人と有名なリヒトール・マクレンジーとはどんな人物なんだろうと興味がわいたが、今はそれどころではない。
キーリエ王国はマクレンジー皇帝を君主とする属国レルバンとしてマクレンジー帝国の全面指導の下で再生に向かった。
数ヶ月後、私は総領事となったアンドロ達とマクレンジー帝国に赴いていた。
皇帝と皇妃に拝謁することとなり、咲き始めたリンゴの花を一枝献上した。
「白くてかわいい花なのね。」
両手でしっかり枝を持った皇妃がほほ笑む。
この皇妃が我が国を救ったのだ、隣国だったタッセル王国はすでにない。
王家と国名は無くなったが、それだけだ。リンゴ以外に果物を中心に支援され、税金が緩和されたことで国民生活は格段によくなった。
「ありがたきお言葉。」
言いたいことはたくさんあるが、情けないことに涙で続かない。
「ジェファーソン・グラック、あなたが王家の裏切り者の汚名を被っていることを知っています。
でも、小娘の私でさえ、あなたが国を想い国の為に駆けずり回っている事も知っています。
それはキーリエ王家がしなかったことだわ、あなたの国の作るリンゴが楽しみなの。
このリンゴの花がたくさん咲いている風景は見事でしょうね、あなたが守ったのよ。」
ね、と笑う皇妃は光に包まれているようだった、この先の希望の光に。
何も考えず言葉がこぼれ出た。
「私の命と忠誠を皇妃に捧げます、どうかどうか。」
泣きながら宣誓する私、皇妃がどうしましょ、と皇帝に言っている。
「皇妃に危険ある時は地の果てからでも駆けつけよ。」
「我が命つきましても。」
リヒトール皇帝が皇妃の代わりに答えてくれ、私の仕える姫君を与えてくれた。
この先何があっても騎士として死ねるのだ。
こんな大事になると思わなかった、と第2王子が帰国の途で呟いた。
皇妃はたいそう美しいと聞く、男二人で何をしようとしたかは想像がつく。自分の欲望を叶え皇妃を辱しめようとした、融資の事はついでであろう。
皇妃には護衛が付き従っているぐらいわかるだろう。
下心がなかったら侵入したりしない、失敗するとごまかして悪くないと言う。他国で皇妃の部屋への侵入が大事になるとは思わなかった、とはどうしてそう思えるのか。
自分の仕える王子が情けなくて悲しくさえ思える。
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ジェファーソン・グラックは王家の甘い考えに憂いを覚えざる負えなかった。
メイプ連合とは、マクレンジー帝国から借金したものの集まりだ、そして借金を返したくないものの集まりでもある。それでいいのか、マクレンジー帝国が怒るのも当たり前だ。
自分はこの戴冠式で何を見た、メイプ連合の国と他国の違いはなんだ。クリヨン王国は同じ債務国でありながら、メイプ連合に参加しなかった。
エメルダ連邦国も来ていたはずだ。自分では会う事もできないが話はきいている、国民が議会政治を始めたと。
負傷した王子を連れて急がすこともできず、焦る気持ち押さえながら国に帰り着くと王宮は崩壊していた。
残存している兵士の宿舎に多くの負傷者が収用されていた。
マクレンジー帝国の兵士が、見たこともない強力な小型爆弾を投げ込んだ、と聞くことができた。安全装置を外すと目標に投げるのだ、地に着く頃に爆発が起こるらしい、爆風の規模も桁違いに大きいようだ。
直撃だけでなく、壁や屋根の崩壊でたくさんの人が亡くなっていた。
それは突然のことで、爆音と共に天井が落ちてきたらしい。
王宮に勤める兵士も事務官もたくさんが亡くなっており、王の執務室であった辺りや謁見の間辺り、王家の住居部の損壊が特にひどかった。
瓦礫をかきわけると王であろう、王の指輪をした腕を見つけることが出来た。
「父だ、これでは兄もすでに生きてはいないだろう、僕が王だ、次の王は僕だ。」
怪我から回復兆候にある第2王子が嬉々として立ちあがった。
絶望に襲われた、この王子では生き残った国民にも地獄が待っている。債務が無くなったわけではないし、マクレンジー皇帝はこの王子を許しはしないだろう。
「貴殿はわかっておられよう。
貴殿が日参して自分の命より国民を守ろうとし、誠意をみせていたのを我々は知っている。貴殿があそこから逃げる事は容易かったはずなのにだ。」
いつの間にか私の後ろにマクレンジー帝国兵が立っていた、かなり身分が高そうな兵士だ。
「我が皇妃がキーリエ王国のリンゴでタルトを作ると言われた、キーリエの国民を守るために。
我々はキーリエの国民を守った、王家の悪政から。貴殿はどうする?」
考える前に身体が動いた、
「国民を守りたいなんて、おこがましいことは言わない、だが絶望から逃してやりたいんだ。」
王子を斬り捨て、返す刃で自身を突き刺そうとしたが、マクレンジー帝国兵に剣を弾き飛ばされた。
「死なせてくれ!!
あんなのでも、王子なんだ。私は貴族として生まれて王家を守るべき者だったんだ。」
生き恥をさらしたくない、王家の裏切り者は死なせてくれ。
「皇妃が守った国民は誰が守る、この国で生まれた者が守るんだ。
貴族も民を守るものだろう?
自分の領民だけでなく、今度は国民を守るんだ。」
この国の中枢機能はマヒしてる、すでに腐っていた、今はそれもいない。
王に進言した者は閑職に追い遣られるような国だった。
この国の王家がないがしろにした国民を、他国の妃である皇妃が気にかけ守った。革命直後のエメルダ連邦国で聖女と呼ばれた方だ。
「主家の王子を斬った私でも許されるだろうか、皇妃に命を賭したい、皇妃にリンゴを届けたい。」
涙があふれでた、立っていられず膝をついた。皇妃なら、王子を斬った私に許しをくれるのだろうか。
「俺はアンドロ・ペッパーってんだ、マクレンジー帝国で将軍補佐官の一人だ。」
高官と思っていたが、そんなに高位職と思わなかった、下級兵士と同じような戦闘服だから。
「俺もここで生まれた、マクレンジー隊はいろんな国の出身者の集まりだ。リンゴを持って帰るように言われてる、俺の記憶だと今年の収穫は終わったと思うが。」
「債務の期限がせまって王家は農家にも重税をかけ、強制労働に駆り出したので収穫が悪かった。質も悪いし量も少ない。」
「来年の収穫まで戻れないってことか。」
アンドロ・ペッパーが笑って言った。そうか全部わかってたんだな。
「さて、隊員を集めて政策会議をしようじゃないか。
少数精鋭で来たから人数が足りない、議長は俺でいいか。貴殿は内政参謀な、俺は国を出てから長いので現状がわからないんだ。
うちのチームはすごいぞ、それぞれの専門家にも負けない識者が揃っているぞ。
それでも人数が足りないな、使えそうなやつ知らないか。
国を作り直すのは2回目だ、俺は経験者だからな、頼りにしていいぞ。
王族は確実にやったから大丈夫だ、貴殿がやった第2王子が最後だ。」
待ってたんだとアンドロは続けた。
王宮の崩壊でたくさんの人が集まっていたが、恐れてか誰もでてこない、まだ爆発があるかと思っているのかもしれない。
「我々が王宮を制圧した、抵抗しなければこれ以上はない。もし暴動などが起これば同じように制圧する、新しい政府が立ち上がるので心配しないように。」
アンドロ・ペッパーの大声が響いた。
「ブリューダルの革命も経験者なんだ。
エメルダ連邦の任務が終わって戻ってきたら、この任務を与えられたんだ。我が主は人を見るのが上手いよ。」
と言ってる。
エメルダ連邦では代表の一人となり再建に尽くしたらしい。
恐ろしい人と有名なリヒトール・マクレンジーとはどんな人物なんだろうと興味がわいたが、今はそれどころではない。
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数ヶ月後、私は総領事となったアンドロ達とマクレンジー帝国に赴いていた。
皇帝と皇妃に拝謁することとなり、咲き始めたリンゴの花を一枝献上した。
「白くてかわいい花なのね。」
両手でしっかり枝を持った皇妃がほほ笑む。
この皇妃が我が国を救ったのだ、隣国だったタッセル王国はすでにない。
王家と国名は無くなったが、それだけだ。リンゴ以外に果物を中心に支援され、税金が緩和されたことで国民生活は格段によくなった。
「ありがたきお言葉。」
言いたいことはたくさんあるが、情けないことに涙で続かない。
「ジェファーソン・グラック、あなたが王家の裏切り者の汚名を被っていることを知っています。
でも、小娘の私でさえ、あなたが国を想い国の為に駆けずり回っている事も知っています。
それはキーリエ王家がしなかったことだわ、あなたの国の作るリンゴが楽しみなの。
このリンゴの花がたくさん咲いている風景は見事でしょうね、あなたが守ったのよ。」
ね、と笑う皇妃は光に包まれているようだった、この先の希望の光に。
何も考えず言葉がこぼれ出た。
「私の命と忠誠を皇妃に捧げます、どうかどうか。」
泣きながら宣誓する私、皇妃がどうしましょ、と皇帝に言っている。
「皇妃に危険ある時は地の果てからでも駆けつけよ。」
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