ただいま御褒美転生中!〜元召喚勇者は救った世界で、自作の自立型魔法創作物と共に自由を求める〜

いくしろ仄

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ご褒美転生

76.シェイラの悩み①

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今日は午前が詩作。
なので、時間も体力もたっぷりある。

午後これから魔法の授業で、通い慣れた通路をロンディと僕、そしてシェイラの三人で歩いていく。

今日はシェイラも魔法の授業に同行してもらったんだ。


実は、タドットさんの生徒は現在僕一人になったんだ。

僕としてはその方が都合良いんだけどさー、大丈夫なのかね?この魔法の教師は。


教室の中に入ると。
机が一箇所に集められた教室には色々な品物が並べられていた。

タドットとトレネークとフェジンが頑張って集めてくれたんだね!!


「うわー、それなりの数あるねー」

「何なんですか?どう言う事なんでしょうか、シュアクーン様」

魔法の授業はお休みして、僕とタドットで王妃様の誕生日の贈り物を考えてて、これはその参考資料なんだと。
これから魔法の授業なんですよね!?と騒ぐロンディに説明したら、ドン引きしてた。

だって、王妃様だよ?
そうおいそれと軽くは考えられないよ?

ロンディだって、王様に誕プレ何かくれ!って言われたら……ほーら、悩むでしょう??

あーら。ロンディもシェイラも動かなくなっちゃった。

まだ納得がいかない顔したロンディはほっといて、僕はシェイラに声をかけた。


「どう?シェイラ。この机の上の物は脇においても、綺麗なもんでしょ?魔法の教室」

昨日、シェイラは言っていたね。

「シュアクーン様のお話しでは、教師として使用している部屋は、そんなに散らかっていないというではありませんか!
きっとシュアクーン様の前では威厳を保ちたいのでしょう。
ですから!!
一度タドットの私室を見ていただきたいのですわ!そうしたらきっと叔父も片付けるようになるでょう?」

って。
だから今日の魔法の授業の時に実際に教室を見てもらおうと一緒に来てもらったんだ。





「な、なんでシェイラがいるのですか!!」

あ、タドットが来たよ。

「タドット、結構たくさん集めたんだね!すごいよ」

「そ、そんな事より!何故シェイラがここに!?!!」

さて、タドットも来たことですし次へ行きますかね。


「じゃ、シェイラ。これから実験室と第二の私室とも言える個人に与えられている部屋を見てみますか!!」

「なっ、何勝手な事言っているのですか!
あ!ちょっと!」


タドットさんは僕との授業の時、教室から自室や資料室、研究室を行ったり来たりするので全ての部屋の鍵を開けっぱなしにしている事を僕は知っている!


実験室を案内し、タドットの個人の部屋に入ったところでシェイラが壊れた。

「本当に、そんなに散らかって、居ない、だと??」


シェイラ、シェイラ、人が変わっちゃってるよ。
驚きのあまりに目と口が開きっぱなしになってるよ!

話には聞いてるけどそんなに魔法省にあるタドットの部屋ってひどいの??


「ね?そんなに言うほど散らかっていないでしょう?シェイラ?」

え?どしたの?
シェイラが細かく振動してる。
握った拳はフルフルとふるえ、背後にワナワナ……って擬態語が見えてきそう。


「何でっ!!
出来るじゃ無いのッ!!」

わーー、噴火したーー。

「どうして魔法省の私室はあんななのよッ!!!」



「シュアクーン様!!!」

わ!びっくりした!
ぐるりとこちらを振り向いたシェイラ。

「何でしょうか……シェイラ?」

「今すぐ!叔父の!叔父の部屋を!見て!くださいッ!!」


それから僕らは四人して、シェイラの案内で魔法省にあるタドットさんの噂の汚部屋に行ったのさ。
渋るタドットさんを引きずってね。

魔法省の敷地内に入るのは二度目だね。
タドットさんと二人、偉いさんに呼び出されて以来ですよ。

でも、今日用があるのは実験棟にあるタドットさんの私室なので、影オジサンとはエンカウントしないだろう、と、思いたい。


「さあ!こっちです!!」

ずんずん歩くシェイラ。
強い抵抗も出来ずに引きずられるようにして歩くタドット。

シェイラ。
僕の後ろを歩くロンディのシェイラに対するイメージ、今日で変わったちゃったよ、絶対に!


「ここは実験室と寮の機能がくっついている建物なんです」

普通の寮だけの場所もあるんだってさ。魔法省の人、全員が研究してるって訳でもないんだ。

良く考えたらそうだよね。
お仕事だけしてる人もいるよね。

慣れた手つきで鍵を開け、ズバン!と勢いよくタドットの私室の扉を開け放ったシェイラ。


僕とロンディからも部屋の中が見えた。

「と、このように!!
床の掃除もままならない状態で!
不幸中の幸い、叔父は敷物を敷いているのは寝室だけなので物を溢しても拭くだけですんでいます!」

僕の感想?
わーー、片付け専門の業者呼びてぇーー。


「申し訳ないのですが、靴のまま入ると、大事な資料を踏んづける可能性があるのでこれに履き替えていただけますか?」

準備は万端!と、シェイラは自分の分と僕の分の布製の室内履きを取り出した。

「これってシェイラのお手製?」

「そうですよ?」

履き替えながら何でも無いように答えてるけれど、前から思ってたけどシェイラって結構器用だよなーー。


「ロンディの分は無いのですいませんが、扉で待機していてくださいね、ついでなのでヤバげな物だけ片付けてしまいますから」

ポケットから布を取り出すと僕の口元と自分の口を覆うようにして縛って、部屋に足を踏み入れた。

ゲッ!もうなんか踏んだんだけどぉおお!?


ちょっと!ツルレンジャーたち!
勝手に奥に入ってっちゃダメ!!


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