75 / 230
ご褒美転生
76.シェイラの悩み①
しおりを挟む今日は午前が詩作。
なので、時間も体力もたっぷりある。
午後これから魔法の授業で、通い慣れた通路をロンディと僕、そしてシェイラの三人で歩いていく。
今日はシェイラも魔法の授業に同行してもらったんだ。
実は、タドットさんの生徒は現在僕一人になったんだ。
僕としてはその方が都合良いんだけどさー、大丈夫なのかね?この魔法の教師は。
教室の中に入ると。
机が一箇所に集められた教室には色々な品物が並べられていた。
タドットとトレネークとフェジンが頑張って集めてくれたんだね!!
「うわー、それなりの数あるねー」
「何なんですか?どう言う事なんでしょうか、シュアクーン様」
魔法の授業はお休みして、僕とタドットで王妃様の誕生日の贈り物を考えてて、これはその参考資料なんだと。
これから魔法の授業なんですよね!?と騒ぐロンディに説明したら、ドン引きしてた。
だって、王妃様だよ?
そうおいそれと軽くは考えられないよ?
ロンディだって、王様に誕プレ何かくれ!って言われたら……ほーら、悩むでしょう??
あーら。ロンディもシェイラも動かなくなっちゃった。
まだ納得がいかない顔したロンディはほっといて、僕はシェイラに声をかけた。
「どう?シェイラ。この机の上の物は脇においても、綺麗なもんでしょ?魔法の教室」
昨日、シェイラは言っていたね。
「シュアクーン様のお話しでは、教師として使用している部屋は、そんなに散らかっていないというではありませんか!
きっとシュアクーン様の前では威厳を保ちたいのでしょう。
ですから!!
一度タドットの私室を見ていただきたいのですわ!そうしたらきっと叔父も片付けるようになるでょう?」
って。
だから今日の魔法の授業の時に実際に教室を見てもらおうと一緒に来てもらったんだ。
「な、なんでシェイラがいるのですか!!」
あ、タドットが来たよ。
「タドット、結構たくさん集めたんだね!すごいよ」
「そ、そんな事より!何故シェイラがここに!?!!」
さて、タドットも来たことですし次へ行きますかね。
「じゃ、シェイラ。これから実験室と第二の私室とも言える個人に与えられている部屋を見てみますか!!」
「なっ、何勝手な事言っているのですか!
あ!ちょっと!」
タドットさんは僕との授業の時、教室から自室や資料室、研究室を行ったり来たりするので全ての部屋の鍵を開けっぱなしにしている事を僕は知っている!
実験室を案内し、タドットの個人の部屋に入ったところでシェイラが壊れた。
「本当に、そんなに散らかって、居ない、だと??」
シェイラ、シェイラ、人が変わっちゃってるよ。
驚きのあまりに目と口が開きっぱなしになってるよ!
話には聞いてるけどそんなに魔法省にあるタドットの部屋ってひどいの??
「ね?そんなに言うほど散らかっていないでしょう?シェイラ?」
え?どしたの?
シェイラが細かく振動してる。
握った拳はフルフルとふるえ、背後にワナワナ……って擬態語が見えてきそう。
「何でっ!!
出来るじゃ無いのッ!!」
わーー、噴火したーー。
「どうして魔法省の私室はあんななのよッ!!!」
「シュアクーン様!!!」
わ!びっくりした!
ぐるりとこちらを振り向いたシェイラ。
「何でしょうか……シェイラ?」
「今すぐ!叔父の!叔父の部屋を!見て!くださいッ!!」
それから僕らは四人して、シェイラの案内で魔法省にあるタドットさんの噂の汚部屋に行ったのさ。
渋るタドットさんを引きずってね。
魔法省の敷地内に入るのは二度目だね。
タドットさんと二人、偉いさんに呼び出されて以来ですよ。
でも、今日用があるのは実験棟にあるタドットさんの私室なので、影オジサンとはエンカウントしないだろう、と、思いたい。
「さあ!こっちです!!」
ずんずん歩くシェイラ。
強い抵抗も出来ずに引きずられるようにして歩くタドット。
シェイラ。
僕の後ろを歩くロンディのシェイラに対するイメージ、今日で変わったちゃったよ、絶対に!
「ここは実験室と寮の機能がくっついている建物なんです」
普通の寮だけの場所もあるんだってさ。魔法省の人、全員が研究してるって訳でもないんだ。
良く考えたらそうだよね。
お仕事だけしてる人もいるよね。
慣れた手つきで鍵を開け、ズバン!と勢いよくタドットの私室の扉を開け放ったシェイラ。
僕とロンディからも部屋の中が見えた。
「と、このように!!
床の掃除もままならない状態で!
不幸中の幸い、叔父は敷物を敷いているのは寝室だけなので物を溢しても拭くだけですんでいます!」
僕の感想?
わーー、片付け専門の業者呼びてぇーー。
「申し訳ないのですが、靴のまま入ると、大事な資料を踏んづける可能性があるのでこれに履き替えていただけますか?」
準備は万端!と、シェイラは自分の分と僕の分の布製の室内履きを取り出した。
「これってシェイラのお手製?」
「そうですよ?」
履き替えながら何でも無いように答えてるけれど、前から思ってたけどシェイラって結構器用だよなーー。
「ロンディの分は無いのですいませんが、扉で待機していてくださいね、ついでなのでヤバげな物だけ片付けてしまいますから」
ポケットから布を取り出すと僕の口元と自分の口を覆うようにして縛って、部屋に足を踏み入れた。
ゲッ!もうなんか踏んだんだけどぉおお!?
ちょっと!ツルレンジャーたち!
勝手に奥に入ってっちゃダメ!!
3
あなたにおすすめの小説
剣の世界のβテスター~異世界に転生し、力をつけて気ままに生きる~
島津穂高
ファンタジー
社畜だった俺が、βテスターとして異世界に転生することに!!
神様から授かったユニークスキルを軸に努力し、弱肉強食の異世界ヒエラルキー頂点を目指す!?
これは神様から頼まれたβテスターの仕事をしながら、第二の人生を謳歌する物語。
[完結]前世引きこもりの私が異世界転生して異世界で新しく人生やり直します
mikadozero
ファンタジー
私は、鈴木凛21歳。自分で言うのはなんだが可愛い名前をしている。だがこんなに可愛い名前をしていても現実は甘くなかった。
中高と私はクラスの隅で一人ぼっちで生きてきた。だから、コミュニケーション家族以外とは話せない。
私は社会では生きていけないほどダメ人間になっていた。
そんな私はもう人生が嫌だと思い…私は命を絶った。
自分はこんな世界で良かったのだろうかと少し後悔したが遅かった。次に目が覚めた時は暗闇の世界だった。私は死後の世界かと思ったが違かった。
目の前に女神が現れて言う。
「あなたは命を絶ってしまった。まだ若いもう一度チャンスを与えましょう」
そう言われて私は首を傾げる。
「神様…私もう一回人生やり直してもまた同じですよ?」
そう言うが神は聞く耳を持たない。私は神に対して呆れた。
神は書類を提示させてきて言う。
「これに書いてくれ」と言われて私は書く。
「鈴木凛」と署名する。そして、神は書いた紙を見て言う。
「鈴木凛…次の名前はソフィとかどう?」
私は頷くと神は笑顔で言う。
「次の人生頑張ってください」とそう言われて私の視界は白い世界に包まれた。
ーーーーーーーーー
毎話1500文字程度目安に書きます。
たまに2000文字が出るかもです。
積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!
ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。
悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。
異世界に転生したら?(改)
まさ
ファンタジー
事故で死んでしまった主人公のマサムネ(奥田 政宗)は41歳、独身、彼女無し、最近の楽しみと言えば、従兄弟から借りて読んだラノベにハマり、今ではアパートの部屋に数十冊の『転生』系小説、通称『ラノベ』がところ狭しと重なっていた。
そして今日も残業の帰り道、脳内で転生したら、あーしよ、こーしよと現実逃避よろしくで想像しながら歩いていた。
物語はまさに、その時に起きる!
横断歩道を歩き目的他のアパートまで、もうすぐ、、、だったのに居眠り運転のトラックに轢かれ、意識を失った。
そして再び意識を取り戻した時、目の前に女神がいた。
◇
5年前の作品の改稿板になります。
少し(?)年数があって文章がおかしい所があるかもですが、素人の作品。
生暖かい目で見て下されば幸いです。
最強魔法は生活魔法!? ~異世界ではモンスター退治も生活のうち~
gagaga
ファンタジー
神の気まぐれにより異世界へと転移した主人公田辺竜太(大学生)が生活魔法を駆使して冒険したり町の人と触れ合ったりする物語です。
なお、神が気まぐれすぎて一番最初に降り立つ地は、無人島です。
一人称視点、独り言多め、能天気となっております。
なお、作者が気ままに書くので誤字脱字は多いかもしれませんが、大目に見て頂けるとありがたいです。
ただ、敢えてそうしている部分もあり、ややこしくてすいません。(^^;A
ご指摘あればどんどん仰ってください。
※2017/8/29 連載再開しました!
異世界転生した俺は、産まれながらに最強だった。
桜花龍炎舞
ファンタジー
主人公ミツルはある日、不慮の事故にあい死んでしまった。
だが目がさめると見知らぬ美形の男と見知らぬ美女が目の前にいて、ミツル自身の身体も見知らぬ美形の子供に変わっていた。
そして更に、恐らく転生したであろうこの場所は剣や魔法が行き交うゲームの世界とも思える異世界だったのである。
異世界転生 × 最強 × ギャグ × 仲間。
チートすぎる俺が、神様より自由に世界をぶっ壊す!?
“真面目な展開ゼロ”の爽快異世界バカ旅、始動!
スライムに転生した俺はユニークスキル【強奪】で全てを奪う
シャルねる
ファンタジー
主人公は気がつくと、目も鼻も口も、体までもが無くなっていた。
当然そのことに気がついた主人公に言葉には言い表せない恐怖と絶望が襲うが、涙すら出ることは無かった。
そうして恐怖と絶望に頭がおかしくなりそうだったが、主人公は感覚的に自分の体に何かが当たったことに気がついた。
その瞬間、謎の声が頭の中に鳴り響いた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる