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ハドソン領 領都
和解、かな?
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「何で商業ギルドに呼ばれたんだ?って顔をしているけど心当たりはねぇの?」
" クレア孤児院異臭騒ぎ事件 "があった二日後、何故だか商業ギルドに呼び出された。応接室に通されて、目の前には商業ギルド長のアントンさんと副ギルド長のウィリアムさんが目の前のソファに座っている。
はぁ?いきなり呼び付けておいて何、その言い方!
「心当たりなんて全く無いですね。」
どうにも前回の態度が引っかかって、アントンさん相手に猫を被るどころか、『シャー!!』って毛を逆立てて警戒している猫になった気分になる。
「いやっ!心当たりあるよね?ウィルに孤児院を紹介してもらった件のその後の報告とか、ハドソン伯爵家絡みの事とか。
あ、コロッケや料理レシピをバンバンと申請している件とか色々あるだろうっ。」
え?苦情?やっぱり文句でも言いたくて呼び出した感じ?
「特に無いですが?商業ギルドに確認や許可が必要な場合は受付で確認していますよ。今のところギルド長にまで話を通さなければいけない話は無いです。
それにハドソン伯爵家絡みについては、伯爵に処理を一任して、一応は解決しています。というか、これは商業ギルドに報告するような話でも無いですよね?
料理レシピの申請は仕事をしただけですが、何か問題でも?」
話を聞いても呼び出しを受けるような内容とは思えなくて、警戒して声がいつもより低く素っ気ない感じになってしまったのは仕方ないよね。
「あ~。確かにそう、そうなんだが、こちらにも色々と情報は入って来ていてな。
その、ほらっ!この前は中途半端で終わってしまっただろう?報告というか話し合いがさ。
だから日を改めて、だな。会長ちゃ、、、いや、エトリナ商会のティアナ嬢ともう一度、話をしようと、、、。」
しどろもどろ、というよりはゴチャゴチャと何か言ってる感漂うアントンさんは結局、何が言いたいのかがサッパリ分からない。
「ギルド長は前回の貴女に対する態度を謝罪したかったのですよ。いくら貴女が若くて可愛いらしくとも、話し合いの場で、商会の会長に対して" お嬢ちゃん呼び "とあの態度は失礼過ぎましたからね。」
一向に話が先に進まない事に痺れを切らしたのか、アントンさんの横から副ギルド長のウィリアムさんが口を挟んできた。
謝罪ぃ~?
そんな雰囲気だったの、これ?
謝ろうとしているなんて全く気付かなかったよ。しかしウィリアムさんたらお世辞を口にしているけれど、褒められた気分にならないのはウィリアムさんの目が笑っていない所為?
クレア孤児院をシレっと紹介してきた事と言い、胡散臭い笑顔でこの場に居るのを含めて微妙に苦手なんだよなぁ、この人も。
「そうっ!そうなんだよ。この前はまさか商会の会長が若い女性で話す言葉が初々しい感じが面白くてつい揶揄いたくな、、、、いや、そうじゃなくて済まなかった!」
今、揶揄いたくて、とか言いそうになって慌てて謝った?
確かに商会の会長と言っても、成人したての大人というには若過ぎる小娘感があったんだとは思う。でもギルド内の応接室を使った話し合いの場で揶揄っちゃだめでしょう。ニヤニヤしてたしさぁ。
思わず半目になってスンッとした気分になるのは仕方ないよねぇ?
この人、商業ギルドのギルド長なのに、なんでこんなに軽い感じなんだろう。だからこそウィリアムさんが副ギルド長をやっているのが理解出来るような気はするけど。
「あっ、そんな目で見ないでくれよぉ。ティアナ嬢の話を聞いて期待してたんだからさ。
それより異臭騒ぎ!ハドソン邸に続いて、クレア孤児院でもあったんだろ?
この前言っていた事と『幻の絶品料理』とやっぱり関係あるのか?」
まさかさっきので謝罪は終わり?
軽っ!
そしてもうカレーの件を知っているの!?噂が回るのが早くない?
驚きつつも、もしかしての可能性に気付いてしまった。
「まさか、、、カレーを食べたいが為に商業ギルドまで呼び出したんですか?」
「何でそうなる!?」
「「ブッ。」」
アントンさんの叫び声の後に、聞こえた吹き出した声が一つではなかった。思わずウィリアムさんを見れば視線をサッと逸らして小さく『コホン』と咳払いをしている。
そんなに可笑しな事を言った?
チラリとクリスに視線を移せば、『さぁ?』のポーズを取っていたけど、『ティアナだからな。』みたいな表情になっているからね!
「え?じゃぁ、興味はない、って事ですか?」
「いや、ある!!
だって異臭騒ぎじゃん?臭いだの何だのって、ハドソン伯爵家の奴らが言ってたのに『幻の絶品料理』?
何それ!臭いのに美味いの?ってなるじゃん。」
本当に軽いなぁ、この人。ギルド長としての威厳とかそういうのが全く見られないんですけど。隣で座っているウィリアムさんの目が冷めた目に戻っているよ。
「じゃぁ、食べてみます?」
「はぁっ?今ここで?直ぐに食べられんの?」
「えぇ。私、これでも商会の会長をしていますからね。魔法鞄を所持しているんですよ。」
そう言いながら、魔法鞄からせっせと鍋と皿を出す。いつもの様に隣から呆れたような視線を感じる。
でもね、魔法鞄は商人の嗜みですから!ダンジョンでもサクッとゲットしてますから!
アッサリと二人にカレーを出したのにはちょっとだけ理由がある。
ボア肉をスライスして煮込んだカレーは私の好みだ。だけどゴロッとした肉の塊が入っているカレーも定番でしょう?
3cm角ぐらいのボア肉の入ったカレーをイメージした時に、自分が食べるなら角煮みたいなホロホロの肉にして食べたいなぁ、って思ったんだよ。あくまで私が食べたい物を作るのが基本だからね。
それで、昨日作ってみた。角煮みたいに茹でてから香辛料で味を整えたカレーにインした。カレーの味が染み込むまで煮込んでみたけれど、クリス以外にも試食してくれる人を丁度探していたんだよね。こういうカレーって男の人が好きそうじゃない?
「オラっ。人のモンにまで手を出そうとすんじゃねぇ!」
意外や意外。素のウィリアムさんは意外と口が悪かった。仕事の時とプライベートはシッカリと分けるタイプ?
クリスはねぇ、角煮風ボア肉カレーは凄く気に入ったみたいよ?無言で空の皿を差し出されたもん。試食にお代わりは必要ないでしょ?
アントンさんも気に入ってくれたようで、ウィリアムさんのお皿に手を出そうとして、それを死守しようと口の悪いウィリアムさんが登場したの。でも、普通は人が食べているカレーに手を出そうとする人なんて居ないよねぇ。
ちょっと呆れながら、クリスとアントンさんに二杯目のカレーを出すと、良い笑顔でウィリアムさんが空の皿を私に差し出した。
「このカレーはとても美味しいですね。『幻の絶品料理』と言われるのも理解出来ます。
レシピを申請して頂ければ、直ぐに審査の時間をギルド長には取らせますので、帰りに受付をして行って下さいね。」
あ、ハイ。幻の絶品料理からサッサと定番料理にしろ、って事ですよね。何かアントンさんが『俺の仕事が増えるぅ~!』とかブツブツ呟いている。それをウィリアムさんが冷たい視線で黙らせる。
カレーの試食後の感想なんかを聞いたり、アントンさんから改めて謝罪をされて色々話をして、気付けば二人に対する蟠りみたいのもいつの間にか無くなっていた。
和解して良好な関係を築けそうな感じ?
まぁ、別に敵を増やしたかった訳じゃないから、これはこれで良かったよね。
ーーーーーーーーーーーーーーー
ここまでお読み下さりありがとうございます。
「いいね」やエールでの応援もいつもありがとうございます。
" クレア孤児院異臭騒ぎ事件 "があった二日後、何故だか商業ギルドに呼び出された。応接室に通されて、目の前には商業ギルド長のアントンさんと副ギルド長のウィリアムさんが目の前のソファに座っている。
はぁ?いきなり呼び付けておいて何、その言い方!
「心当たりなんて全く無いですね。」
どうにも前回の態度が引っかかって、アントンさん相手に猫を被るどころか、『シャー!!』って毛を逆立てて警戒している猫になった気分になる。
「いやっ!心当たりあるよね?ウィルに孤児院を紹介してもらった件のその後の報告とか、ハドソン伯爵家絡みの事とか。
あ、コロッケや料理レシピをバンバンと申請している件とか色々あるだろうっ。」
え?苦情?やっぱり文句でも言いたくて呼び出した感じ?
「特に無いですが?商業ギルドに確認や許可が必要な場合は受付で確認していますよ。今のところギルド長にまで話を通さなければいけない話は無いです。
それにハドソン伯爵家絡みについては、伯爵に処理を一任して、一応は解決しています。というか、これは商業ギルドに報告するような話でも無いですよね?
料理レシピの申請は仕事をしただけですが、何か問題でも?」
話を聞いても呼び出しを受けるような内容とは思えなくて、警戒して声がいつもより低く素っ気ない感じになってしまったのは仕方ないよね。
「あ~。確かにそう、そうなんだが、こちらにも色々と情報は入って来ていてな。
その、ほらっ!この前は中途半端で終わってしまっただろう?報告というか話し合いがさ。
だから日を改めて、だな。会長ちゃ、、、いや、エトリナ商会のティアナ嬢ともう一度、話をしようと、、、。」
しどろもどろ、というよりはゴチャゴチャと何か言ってる感漂うアントンさんは結局、何が言いたいのかがサッパリ分からない。
「ギルド長は前回の貴女に対する態度を謝罪したかったのですよ。いくら貴女が若くて可愛いらしくとも、話し合いの場で、商会の会長に対して" お嬢ちゃん呼び "とあの態度は失礼過ぎましたからね。」
一向に話が先に進まない事に痺れを切らしたのか、アントンさんの横から副ギルド長のウィリアムさんが口を挟んできた。
謝罪ぃ~?
そんな雰囲気だったの、これ?
謝ろうとしているなんて全く気付かなかったよ。しかしウィリアムさんたらお世辞を口にしているけれど、褒められた気分にならないのはウィリアムさんの目が笑っていない所為?
クレア孤児院をシレっと紹介してきた事と言い、胡散臭い笑顔でこの場に居るのを含めて微妙に苦手なんだよなぁ、この人も。
「そうっ!そうなんだよ。この前はまさか商会の会長が若い女性で話す言葉が初々しい感じが面白くてつい揶揄いたくな、、、、いや、そうじゃなくて済まなかった!」
今、揶揄いたくて、とか言いそうになって慌てて謝った?
確かに商会の会長と言っても、成人したての大人というには若過ぎる小娘感があったんだとは思う。でもギルド内の応接室を使った話し合いの場で揶揄っちゃだめでしょう。ニヤニヤしてたしさぁ。
思わず半目になってスンッとした気分になるのは仕方ないよねぇ?
この人、商業ギルドのギルド長なのに、なんでこんなに軽い感じなんだろう。だからこそウィリアムさんが副ギルド長をやっているのが理解出来るような気はするけど。
「あっ、そんな目で見ないでくれよぉ。ティアナ嬢の話を聞いて期待してたんだからさ。
それより異臭騒ぎ!ハドソン邸に続いて、クレア孤児院でもあったんだろ?
この前言っていた事と『幻の絶品料理』とやっぱり関係あるのか?」
まさかさっきので謝罪は終わり?
軽っ!
そしてもうカレーの件を知っているの!?噂が回るのが早くない?
驚きつつも、もしかしての可能性に気付いてしまった。
「まさか、、、カレーを食べたいが為に商業ギルドまで呼び出したんですか?」
「何でそうなる!?」
「「ブッ。」」
アントンさんの叫び声の後に、聞こえた吹き出した声が一つではなかった。思わずウィリアムさんを見れば視線をサッと逸らして小さく『コホン』と咳払いをしている。
そんなに可笑しな事を言った?
チラリとクリスに視線を移せば、『さぁ?』のポーズを取っていたけど、『ティアナだからな。』みたいな表情になっているからね!
「え?じゃぁ、興味はない、って事ですか?」
「いや、ある!!
だって異臭騒ぎじゃん?臭いだの何だのって、ハドソン伯爵家の奴らが言ってたのに『幻の絶品料理』?
何それ!臭いのに美味いの?ってなるじゃん。」
本当に軽いなぁ、この人。ギルド長としての威厳とかそういうのが全く見られないんですけど。隣で座っているウィリアムさんの目が冷めた目に戻っているよ。
「じゃぁ、食べてみます?」
「はぁっ?今ここで?直ぐに食べられんの?」
「えぇ。私、これでも商会の会長をしていますからね。魔法鞄を所持しているんですよ。」
そう言いながら、魔法鞄からせっせと鍋と皿を出す。いつもの様に隣から呆れたような視線を感じる。
でもね、魔法鞄は商人の嗜みですから!ダンジョンでもサクッとゲットしてますから!
アッサリと二人にカレーを出したのにはちょっとだけ理由がある。
ボア肉をスライスして煮込んだカレーは私の好みだ。だけどゴロッとした肉の塊が入っているカレーも定番でしょう?
3cm角ぐらいのボア肉の入ったカレーをイメージした時に、自分が食べるなら角煮みたいなホロホロの肉にして食べたいなぁ、って思ったんだよ。あくまで私が食べたい物を作るのが基本だからね。
それで、昨日作ってみた。角煮みたいに茹でてから香辛料で味を整えたカレーにインした。カレーの味が染み込むまで煮込んでみたけれど、クリス以外にも試食してくれる人を丁度探していたんだよね。こういうカレーって男の人が好きそうじゃない?
「オラっ。人のモンにまで手を出そうとすんじゃねぇ!」
意外や意外。素のウィリアムさんは意外と口が悪かった。仕事の時とプライベートはシッカリと分けるタイプ?
クリスはねぇ、角煮風ボア肉カレーは凄く気に入ったみたいよ?無言で空の皿を差し出されたもん。試食にお代わりは必要ないでしょ?
アントンさんも気に入ってくれたようで、ウィリアムさんのお皿に手を出そうとして、それを死守しようと口の悪いウィリアムさんが登場したの。でも、普通は人が食べているカレーに手を出そうとする人なんて居ないよねぇ。
ちょっと呆れながら、クリスとアントンさんに二杯目のカレーを出すと、良い笑顔でウィリアムさんが空の皿を私に差し出した。
「このカレーはとても美味しいですね。『幻の絶品料理』と言われるのも理解出来ます。
レシピを申請して頂ければ、直ぐに審査の時間をギルド長には取らせますので、帰りに受付をして行って下さいね。」
あ、ハイ。幻の絶品料理からサッサと定番料理にしろ、って事ですよね。何かアントンさんが『俺の仕事が増えるぅ~!』とかブツブツ呟いている。それをウィリアムさんが冷たい視線で黙らせる。
カレーの試食後の感想なんかを聞いたり、アントンさんから改めて謝罪をされて色々話をして、気付けば二人に対する蟠りみたいのもいつの間にか無くなっていた。
和解して良好な関係を築けそうな感じ?
まぁ、別に敵を増やしたかった訳じゃないから、これはこれで良かったよね。
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