婚約破棄された悪役令嬢が実は本物の聖女でした。

ゆうゆう

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聖女の力で癒す

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サーシャさんの他に4人の女性を癒した。

皆それぞれに心に傷を抱え苦しんでいた。
親に虐げられていた者、恋人に捨てられた者、男性に乱暴された者、友達に裏切られすべてを奪われた者。

私と変わらない年代の彼女達に起こった嵐のような出来事。
荒れ狂った嵐は全てをなぎ倒し全てを奪い、心は荒れ地の様に変わり果てる。
なす術を持たず只翻弄され、ずたぼろにされた脱殻と化す。
そんな風に見える人ばかりだった。

手を握り彼女達に直接触れれば、心はそれ以上にひどい有り様で、それを感じてしまった私の方が何度も涙が出そうになった。

最初は彼女達の事情や心に触れるのが辛いと思った。

でも、癒し終わった後の彼女達の様子を見て頑張ろうと思った。

部屋に入ってきた時はみな無表情で感情が抜け落ちてしまっているようだった。
でも、部屋を出ていく時、笑って帰っていく姿を見て胸が熱くなる。

この力があるお陰で彼女達がまた笑えるようになったのなら、私がここに来た事、聖女になってしまった事に意味が生じる気がした。

そして悩み苦しみ他人の欲望の犠牲になってしまったのは自分だけではないのだと知った。

邸に帰り大伯母様に「お疲れ様」と声をかけてもらった時に自然と口を付いた。

「大伯母様、ありがとうございます。
私ここへ来てよかったです」


「そう、 いい体験が出来たようですね」
大伯母様はそう言って微笑んだ。
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